こんな青春があってもいいんじゃないか?   作:青木 翼/ペンシルバー

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2話『リアルシュミレーションゲーム』

「なぁ、悠斗。」

「なんだ?」

今日の空は、心も晴れるような気がするほどの快晴。

しかしながら、天気がどうであろうが、今日の昼休みもこの二人は教室の端っこで話をする。

 

「俺はなぁ……彼女が欲しいんだ。」

「奇遇だな。僕もほしい。」

どうやら、今話において翔太が提示する議題は『彼女を作ること』であるらs…「悠斗、俺の彼女になってくれ!!」………いや、『彼女になってほしい』らしい。

 

ってコイツはアホか!!

 

「おい翔太。お前、ついに最後の頭のネジ一本が取れてしまったのか?」

「ん? 悠斗、勘違いしてないか?」

「いや、だってあのセリフで勘違いのしようなんてないんじゃないか? 僕に性転換して彼女になってくれってことだろ?」

「違う違う!! 予行練習として彼女役をやってくれってことだよ。」

なるほど、そういうことか。

ややこしい言い方はしてほしくないなぁ。

「悠斗よぉ、そもそも彼女もできn …… いないのに、彼女のシュミレーションっておかしくないか?」

「それは言ったらダメなことなんだぞ。あと、今さっき彼女できないって言いかけただろ。あとで覚えておけよ。」

「できない発言はどうでもいいとして、どうしてダメなんだ?」

「ここだけの話なんだが、作者が話の展開を考えられなくて、字数稼ぎが欲しいんだってよ。」

「そういうメタ発言の方が言ったらダメなことなんじゃないか!?」

 

ちなみに、メタ発言を多用して笑いを取ろうとすると、ネットの方で叩かれるので、書き手は注意しようね★

 

 

「まぁ、そういう事情なら仕方ない。 ……分かった、僕が彼女役をするよ。」

「ありがとう。じゃあ、俺は彼女のペットの犬の役するわ。」

「分かった……って、え?」

今さっき、犬の役するって言ってなかったか?

 

「ワンワンワン!! バウゥ、グルルルル……ワン!!」

「ポチ~、おいで~。」

「ワンワンワン!!」

「よ~しよし。良い子だぁ。」

そして、悠斗は足にすりよってくる翔太の頭をナデナデした。

「よしよしよし……ってアホか!!」

しかし、悠斗はナデナデをやめて、今度は頭を叩いた。

「キャイン!! くぅ~ん……。」

「いいから、犬の真似はいいから。戻ってこい。」

「なんだよ、せっかく役の方に入り込めていたのによぉ。」

「うん、そうだね、役には入り込んでいたね。似ていたよね。」

「そうだろ?」

「でも、犬だよね?」

「犬だよ?」

「何で犬だよ。」

彼氏と彼女の関係をやりたかったんじゃないのかよ。

 

「……あ、そういうことか。ごめんごめん。今度は真面目にするから、な?」

「真面目にしろよ?」

 

まったく、こいつは少しでも気を許したらすぐにふざけてしまうからな。

しっかりと僕が見張っておかn……「ごろにゃ~ん。みー、にゃ~にゃ~。」……ほら、言った側からふざけてくる。

「ふぅ…………どうして猫なんだよ!! 猫派だから犬はダメって意味じゃねぇよ!!」

「溜息するとは、だいぶ疲れているようだな!! そんな状態でも、きちんとツッコミを入れてくれる……さすが悠斗だ。」

この発言にもツッコミを入れると僕の体力が保たないから、ここはスルーして話を強引に持っていこうか。

 

「たぶん、このまま行ってしまうと、本題入らずに出だしのボケだけで一話が完結しちゃうから、シミュレーションの設定を作るぞ。」

「了解!!」

 

「まず、僕が彼女でお前が彼氏。……いいな?」

「了解!!」

 

「デートの待ち合わせ。彼女は遅刻。……いいな?」

「了解!!」

 

「読者には伝わらないから、その変顔はやめろ。……いいな?」

「了解!!」

 

 

すると、悠斗は少し後ろに下がり、女の子走りで翔太に近づく。

「翔太く~ん。ごめ~ん、待った?」

「いいや、俺も今さっき来たところさ。」

 

(おぉ、やればできるじゃないか!!)

 

てっきり、『車の数を数えながら待ってたよ……あ、今トラック通った。』とかそんな感じのボケをかましてくると思っていた。だから、悠斗はいつでもツッコミが出せるように身構えていたのだ。

 

どうやら今度は真面目にやってくれそうで安心したよ。

 

「まぁ、『さっき来た』と言っても、俺の『さっき』ってのは二時間前だけどね。」

「やっぱり!! やっぱりこいつはボケてくるよ!! そして、二時間前って彼女もっと本気で謝れよ!!」

「いや、俺が約束時間より二時間早く来ていただけだから。」

「まさかの彼女遅刻していないパターン!! というか、二時間も何して待っていたんだよ!!」

「交通量調査員のバイトをしながら待ってた……あっ、今トラック通った。」

「まさか、ここでそのボケを出してくるとは!! しかも、そのバイトまだ続いているのかよ!! 交通量調査をしながらデートするって前代未聞だよ!!」

 

ちなみに、この時、悠斗は明らかに自分のキャラが1話のときと違っていることを自覚していたが、翔太がボケに回ってしまうため、必然的に自分がツッコミになってしまい、そのことを追及する余裕はなかった。

 

「彼女の遅刻は10分。……いいな?」

「了解!!」

 

 

「ごめ~ん。待った?」

「俺も今さっき来たところさ。どこ行く?」

「えぇ~っとね。最近、美味しい喫茶店ができたみたいなの。」

「はっはっはっは、悠子は甘い物が大好きだからな。よし、今日のお昼はその喫茶店だ。」

「わ~い。」

「ん?悠子、待ってくれ。」

「どうしたの?」

「髪切ったのか、似合っているぞ。」

「も~、翔太ったらお世辞が上手いんだから。」

「はっはっはっは。」

「うふふふふ、それじゃ、行きましょ。………って、ボケてくれよ!!」

悠斗は堪らず叫んでしまった。

 

「おいおい、真面目にしろって言ったのは悠斗の方だろ?」

「そうなんだけど……待ってたんだよ?ボケが来るのを待っていたんだよ? もうすぐ来るだろうなぁ…ボケないのか……次は…来ない……おぉ、これは…うーん、ボケないのか………こんな感じでボケを待っていたんだよ。 ツッコミしたくてムズムズしていたんだよ? ツッコミの膀胱炎だよ!!」

「はっはっはっは、『ツッコミの膀胱炎』ってお前、ボケの才能もあるじゃないか。」

「そんな才能は僕にはいらないよ!! そもそも、そのセリフはボケじゃないからな!! 例えツッコミってやつだからな!!」

 

今回の一件で思ったのだが、ツッコミ役ってのはマゾの一種じゃないか?

受けで反応して喜ぶタイプ。

 

「それに、ここは教室だよ!! 彼氏と彼女のシュミレーションを真面目にやったら恥ずかしいじゃないか!! 僕たち注目を受けてる……って、注目されてるのは僕が叫んでるからか!!」

「自分のセリフに自分でツッコむ……悠斗、この一話だけでツッコミとしてかなり成長したな。」

「そんな僕自身はかなり疲れて来たよ。」

「そうか、それなら俺がツッコミをするから、次は悠斗がボケる番な?」

「いいよ……って、本題は『彼女と彼氏』じゃなかったのかよ!! いつから『ボケとツッコミ』のネタになってんだよ!!」

しかも、結局は僕がツッコミを入れちゃってるし。

 

 

今度は翔太の方が女走りをして近づいてきた。

「ごめ~ん、待った?」

「何だよ、結局『彼氏と彼女』の方を入れ替えて行うのかよ……いや、今来たところだよ。」

 

すると、翔太は急に悠斗の頭を叩いて、こう言った。

「どうして嘘つくんだよ!! 待ってたんだろ!!」

 

「俺はまだボケていなかったよね!? お前はツッコミ下手くそか!!」

「おいおい、悠斗、そこはツッコミどころが違うだろ。 ここは本来なら『どうして待ってたって彼女が分かってんだよ!!』ってツッコむべきじゃなかったのか?」

「ツッコミが追いつかないだけだよ!!」

実際、悠斗の方はツッコミの体力が限界近くまで来てしまっていたのだ。

おそらく、次のツッコミを行えば、悠斗はもう何も喋らなくなってしまうだろう。

(ツッコミどころを熟考するんだ。次のツッコミでこの話を終わらせてやる。)

 

しかし、翔太の方はここで予想外の展開を切り出す。

 

「ふふふふ、あははははは。」

(何!? 急に笑いだしたぞ……さぁ、どうボケてくるんだ?)

「悠斗、俺は分かってしまった。」

「お、おう。何が分かったんだ?」

「こんな彼女シュミレーションなんて行う必要なんてなかったんだ。」

「どういうことだ……?」

「いやなに、もし彼女が出来たらと思ってシュミレーションしておこうと思っていたんだが、そんなことしなくても彼女と楽しめるじゃないか!!」

 

このとき、悠斗は『作者の都合で始めたんじゃなかったのかよ』とツッコミを入れたい気持ちでいっぱいだったが、なんとか抑え込んだ。

それは、彼の直感が告げていたから―――ここを耐えたら、ビッグウェーブがやってくる。それはこの話を終わらせることができるボケである。

 

最後のツッコミはこの波に叩き込んでやる。

 

「翔太、もう少し詳しく教えてくれ。」

「だって、そうだろ? 今の時間が楽しいってことは、今の時間みたいなデートを行えばいいだけの話。」

すると、翔太は悠斗に向かい合って、衝撃の一言を発する。

 

 

「だから、悠斗……性転換して彼女になってくれ!!」

 

 

「最初の会話は、これのフラグだったのかよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

その叫びのツッコミは、教室だけに留まらず、学校全体に響き渡ったそうです。

 

――― END ―――

 

 

 




【※注意※】
こんな終わり方をしてしまいましたが、この作品がBL系、TS系になるなんてことはないです。
そっち方向になりかけたら、この物語を強制的に終了させます。

それぐらいの気持ちでこの作品を作っております。
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