罪を被った提督のお話です
オチは特にありません

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提督の罪

提督「ええそうですとも、私は彼女を前にして確かに動揺しましたよ?でもそれが何だというんです?」

 

提督「それがどうして私が捕まるという理由に繋がるんでしょうかね?全く理解ができません」

 

提督「それに……はい?右手に持っているモノ?……これは白い布ですよ見て分からないんですかね?」

 

提督「分からない……ああそうですか、それなら貴方の目はよっぽど…えっ?パンツ?……ええ、そうとも言いますね」

 

提督「私がパンツを握りしめているからなんだというんです?貴方も握るでしょう?パンツ」

 

提督「はい?……ええ、私は男です、はっ?ああ…そうですね、このパンツは女児用のパンツでしょうね」

 

提督「丁度落ちていたので拾ってあげ……なんですかその目は?」

 

提督「落ちていたパンツを拾っただけで何でそんな目で見られ無きゃいけないんですかね?」

 

提督「全然やましい事なんかしていないじゃないですか、寧ろ落としたパンツを汚れないように拾った行為は慈愛に満ちて…」

 

提督「は?拾った行為が悪い?………はぁ、国家の犬が……聞いて呆れますね」

 

提督「全く持って理論的でないその論法、私に無理矢理罪を被せて社会の闇に葬り去りたいという陰謀が見え見えですよ」

 

提督「しかし、私はそんなものには屈しは……拾った場所?そんなの聞いてどうするんですか?」

 

提督「………ひぃっ!?…そっそれだけは……わ、分かりました言います!言いますから!」

 

提督「ええ、私がこのパンツを拾ったのは脱衣所でした」

 

提督「丁度その時は風呂の時間でして、私も風呂に入ろうと脱衣所に入ったんです」

 

提督「その時は丁度汗もかいていたので早く入ろうと、衣類を乱暴に脱ぎ捨て、タオルをつっかけた…その時でした」

 

提督「足元に、白くてふんわりした何かが落ちていたんですよ」

 

提督「何かなぁって思って、ふと下をみたら、何故か白い布が落ちていたんです……」

 

提督「私も、最初は拾おうか悩みました」

 

提督「誰かの肌着なんてやっぱりばっちいじゃないですか」

 

提督「でも、だからと言って拾わずにいたら誰かが踏んで汚れてしまうかもしれない」

 

提督「数秒間私は本気で悩み、そして後者を選んだわけです」

 

提督「そこからは憲兵さんの知っている通りです、私にはやましいことなど………」

 

提督「………」

 

提督「はい?…なんですか?…このパンツが所々青く光っている理由?」

 

提督「知りませんよ、そんなの勝手に光っているだけじゃないですか?」

 

提督「そこまで私の所為にされても……はぁ?唾液検出キット?」

 

提督「なんともまあ……呆れますね、なんだってそんなよく分からないモノを……」

 

提督「で?…あ、そうですか……このキット内の液体を掛けると唾液成分と反応して青く光る……へぇ……」

 

提督「それとこれと何が関係しているんです?」

 

提督「唾液?……このパンツに唾液成分が含まれているって言いたいんですか?」

 

提督「それがどうしたって言うんですか?別にパンツがしゃぶられる事くらいいくらでもあるでしょうに」

 

提督「ああ……納得しました」

 

提督「つまり、貴方は私にこう言いたいんですね?”お前、パンツしゃぶっただろ”って」

 

提督「ええしゃぶりましたとも、でもそれが何か?」

 

提督「気がついたら口に入っていたので計画的犯行ではありませんし?それに間違えてしゃぶった可能性だってあり得ますよね?」

 

提督「………」

 

提督「はいはい、分かりましたよ」

 

提督「貴方はよっぽど私を悪者にしたいようですね……しかしパンツを前にしたら貴方だっt……なんですか?まだあるんですか?こっちはもううんざりなんですが…」

 

提督「………ええ、酒なんて飲んでませんよ?それが何か?」

 

提督「………は?正気だったのかって……すみません、貴方は何が言いたいんですか?」

 

提督「ええ……ええ確かにここの鎮守府には男湯なんてありません、そもそも予算的に作れませんからね」

 

提督「だからお風呂に入りたかったら女湯に入らざるを得ないんですよ……まあ、これは不可抗力で仕方の無い事なのですが…」

 

提督「……仕方の無い事ではない?…つまりなんですか?私はお風呂に入っちゃいけないって言ってるんですか!?」

 

提督「酷い人権侵害だ!!こんな事が許される訳…」

 

提督「ひぃっ!ごめんなさい許して…お願いそれだけは勘弁してください……お願いします……はい…はい…」

 

提督「………」

 

提督「失礼、取り乱しました…」

 

提督「……はい?」

 

提督「気だけでなく、風紀も乱してるぞ、ですって?」

 

提督「やかましい」

 

提督「……まあ、そんなわけで私からすれば幸ふ…不幸の連続でして……」

 

提督「……そんなわけで、もう帰らせてもらっても?」

 

提督「は?」

 

提督「唾液の話は終わってない?」

 

提督「別に間違えてしゃぶっちゃったって事で終わった話では無いですか!」

 

提督「これに関してはこのパンツの持ち主と私との間の問題です、貴方方が関与すべき問題ではありません」

 

提督「………」

 

提督「は?」

 

提督「お前のパンツはどうしたって……いや、貴方方が履く暇を与えなかったのでねぇ……」

 

提督「ええ、今も脱衣所の籠の中ですよ」

 

提督「………」

 

提督「いやもういいでしょ、だってもう話す事なんて……」

 

提督「ああ!もう!面倒くさい!!」

 

提督「いくら払えばいいんですかね!!!!!」

 

~~~

 

上司「で、帰した…と?」

 

憲兵「はい、流石にもう耐えられませんでした、ノーパン変態おじさんに唾を掛けられながら謎の理論をまくしたてられるのが本当に……」

 

上司「お前……本当にそれでいいのか?」

 

憲兵「良くないです」

 

上司「だったら…」

 

憲兵「なので、賄賂も貰わずにそのまま返しました」

 

上司「……は?」

 

ラジオ『今日未明、女性の下着を被り、下半身を露出した中年の男性が路上を小躍りしている所を、近所の住人が見つけ憲兵が現行犯逮捕しました。』

 

上司「………」

 

憲兵「………」

 

ラジオ『男は、わいせつ物陳列罪として取り調べを受ける予定です。』

 

上司「………」

 

憲兵「………」

 

上司「よくやった」

 

ー完ー


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