ニトログリセリン   作:ニトロ

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プロローグ

キーンコーンカーンコーン

 

チャイムが鳴り、授業が終わる。

日常、それは、この様に学校へ行き、授業を受け、家に帰宅すると言うものなのだろう。

 

 

 

そう思っていた。これからもそう思っていくと思い、いやそもそもこんなことすら考えなかっただろう。

 

「お、シュウもう帰るのか、バイバイ」

「うん、タケシ、また明日ね」

 

話しかけてきたのは俺の親友で蚕魂武(ことだまタケシ)と言う。身長は120前後。農家の親が旅館を経営しているらしい。いつも袖をまくっていて、テレパシーが使える。

マジではなく、人の気持ちの敏感だということだ。

 

そして俺は霧雨執(キリサメシュウ)という。身長は120前後。タケシと同じくらいである。

 

 

「あ、シュウ帰るの?一緒に帰ろー」

「うん!」

 

こいつは久藤マヤ。幼馴染みで、家の事情など、いろいろにている。だから仲がよくなったという訳でもないが。

 

 

「ねえ、シュウ~」

「何?」

「シュウってさー料理作るのうまいよね♪」

「なんだよー恥ずかしいよー照れるよー」

 

家の事情というのは、つまり家族が居ないと言うことである。よくは知らないが、物心ついたときには既に親は居なかった。今は近所の家に住まわせてもらっている。

 

学校の帰り道。小石を蹴りながら帰るのはもはや当たり前。

 

最初に家まで蹴ってこれた石は俺の引き出しの奥で眠っている。

 

いつも気になる道路の大きな石。いつもいるしろい猫。すべてが日常という普通の毎日。それがとても幸せだったんだ。

 

 

いきなり暗くなるが許してくれ。

 

 

僕その日の帰り道に死んだ。原因はトラックの運転手の前方不注意。はねられたのではない。ひかれたのだ。

マヤをたすけようとした。しかし、かっこよく自分も助かるなどということはできなかった。

肋骨が粉砕し、肺をすりつぶされた。勿論心臓が無事なわけがない。即死だ。

 

 

死ぬ前にマヤの顔が目にはいった。目を見開いてこっちをみている。体に鮮血が飛び散った。

 

「い、、、、や、、シュ、、、きゃぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

 

僕は死んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゴトッッ

目が覚める。たぶんそのときには5~6時間が経過していた。

 

ピッ ピッ ピッ ピッ

 

よく見ると俺の体には沢山のチューブが繋がれていた。

 

しかし、残念なことに最初に言葉を交わす相手はマヤではなかった。

 

帽子もマスクも付けていない。しかし、顔は見えない。

そいつは言った。ゾッとするような笑みを浮かべて。

«自分の命のためだったら、、、、人を殺せるよね、、、、»

 

鳥肌が立った

怖くて怖くて仕方がなかった。

 

 

ソイツから逃げようと、ベッドからおきようとした瞬間、胸に鋭い痛みがはしった。

その次に押し寄せてきたのは

 

"死"の恐怖

 

ソイツはもう一度言った。

 

«君は、、、、死にたくないんだろう?、、、なら人間を殺せるよね、、、»

 

 

押し寄せてくる恐怖に、小学生の俺が耐えられるはずなどなかった。

 

必死で首を縦にふるおれをみて

ソイツはけたたましい大きな声で笑った。

 

マヤに起きてと心の中で叫んだ。

こんなにうるさい笑い声なのに、何で起きてくれないの?と

 

 

そしてソイツは俺に手を伸ばし、首を掴んだ。

 

«憎むなら、、、お前を生んだ奴をにくめ。そして自分自身の運命を憎め!!!!!»

僕は気を失った、、、、、、、、

 

あとのことはよく覚えていない

 

 

しかし俺は、今までどうりに生活出来るまで回復した。

 

しかし、今までどうりの幸せな生活は送れなかった。

 

 

 

 

 

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