俺とマヤはその家を借り、二人だけですんでいる。
朝
俺は後頭部に強い衝撃を受けて目を覚ます。
「痛っっっっ!」
ゴロンゴロン
何だ、、、、、、グハァ、、、
バキッ、、、、え、、、、なに今の音。
少々パニックになりながら必死にそばにいる暴君を見上げる。
朝の光を光々と浴びながら俺を見下ろすそのシルエットは、、、、
「うん、、、、、、まだ起きないか、、、仕方ない。少し手荒い気もしなくは無いけど、、、」
「痛い!おいっ起きたから!グッ、、、鼻!はながぁぁぁぁ!転がすな!!!!」
「おはよ、シュウ。学校遅れるよ!急げ!」
「まったく、、、もう少しましな起こしかた無いのかよ、、、」
俺を起こした(蹴り飛ばした)のは幼馴染みのまやだった。
布団を剥ぎ取られ、窓は全開。しかも今は真冬である。この辛さは実際にやられないと分からない
「もう!私まで遅れるじゃない!はやくしてよー」
「おーけーわかったよ」
そう言って俺はパンをトースターに入れた。しかし即座にチンッという音がなる。
「ご飯食べてる暇なんてないし(笑)」
「………」
さあ、今日も一日頑張ろっと…………………(泣)
朝飯抜きの学校まで全力ダッシュ
辛い……
息を切らしつつ席に座った瞬間にチャイムがなった。
俺の前の席にはタケシがいる。中学校も無事同じところにいくことが出来た。
「おはよ……ゼイゼイ…タケシ…ゼイゼイ」
「またシュウギリギリじゃん……せめて五分前位には来たらどうよ…」
「それが出来たら苦労しねえよ」
「絶対に遅刻しないのがまたふしぎなんだけどな」
「はは……」
苦笑いしかできない……
まあマヤがいる限り遅れることはないだろう。
「そうそう、俺変なウワサ聞いたんだけど、、、」
「ん?」
タケシがわざとらしく声のトーンを落として、顔を近づけてきた。
「何か最近変なかまいたちがおこってるらしいぜ」
かまいたちとは、越後地方の七不思議のひとつで、昔はイタチのの仕業だと考えていたらしい。
しかし実際は空気中に生じた真空の部分に皮膚が触れて傷を受ける現象だ。
「ああ、しってる。いきなりつむじ風がおこってケガするんだろ?」
「ああ。皆重傷だって。死んだ人もいるらいしいぜ」
「な………クソッッッッ」
「どうした?」
「イヤ、、、、何でもない」
かまいたちは自然現象である。しかし、世の中の自然現象は、自然ではない。"ラスゴ"という生物が起こした災害である。
少し説明をする。この事にきずいたには俺が事故に合ってから約1ヶ月後のことである。
俺は気絶した後、マヤの起きる声できずいた。
その後に押し寄せたのは絶望、そして羞恥だった。
(人を殺せるよね、、、)
その意味は数ヶ月後に知ることとなった。
12月25日
クリスマスイブの時。
子供は皆サンタさんからのプレゼントを待ちわびる。
おばさんは早く寝なさいと言うけれども、眠れなかったあの夜。
俺はいつの間にか寝てしまった。ここまでは普通。逆にいくら楽しみだからって一晩中起きている子供なんて居ない。
起きたとき真っ先に探したのはプレゼント。
見つけたのは返り血で真っ赤になったシャツと手。そして原型をとどめていない肉塊。
その後のことはよくは覚えていない。
でも、何故か警察やらのお世話にならなかったのはおぼえている。
次の朝におばさんがビックリして僕の服を洗濯してくれた。
それからその現象は3回程起こった。つまり、それから3年がたったということだ。
しかし、最初は記憶が全くなかったが、段々記憶を失わず人を殺すようになった。
人を殺したい!内蔵をえぐって、頭蓋骨をかちわって、脳ミソをひっぱりだしてやる!!!!
その時は毎回そういう気持ちになった。
もちろんそれは苦痛でしかなかった。自らの手で人を殺す。
しかし体は動かないのだ。俺にとってクリスマスとは、一年間で最悪の日となった。
いままでとは違う気持ちで眠れなかった。
少し脱線してしまった。話を戻そう。
ラスゴというのは、様々な姿形をしている。何かの生き物の時もあるし、人間もある。
人間の時は嫌いだ。後味が特別悪い。
そいつらが自然現象という災害を起こしている。無害な物もいれば、大惨事を招く凶悪な物もいる。
そいつらに普通は対処する方法などない。
しかし、人を殺す代償として手に入れた"力"
その力を使えばラスゴ達を倒すことが出来た。
そして"力"を使うたびに鮮明になる記憶。それは"格闘術 大門六道拳"
何一つしらないその格闘術を使い、何万匹というラスゴを退治してきた。
そして今回。かまいたちということだが、これもラスゴに違いない。
実は昨日漁船を荒らすサメのようなラスゴの退治にいっていた。かまいたちのことを知ったのはその出発する前である。
方向が真逆だったので今日行こうと思っていたのだ。しかし、、、、一日でここまで被害を出すとは、、、無理をしてでもいけばよかったと今更後悔する。
「国語始めんぞー。席につけー」
まあ今後悔しても仕方ない。ラスゴは夜行性だから、夜の内に退治しよう。
とりあえず今は学校にいるんだから授業に集中だ。
確か今日は芥川龍之介の羅生門………………