面接練習やら就職試験やらで忙しくあまり時間を取ることが出来ませんでした。就職試験も終わり、色々落ち着いて来たので前と同じペースで執筆できると思います。
クラスの皆と戦闘訓練の反省会を少しした後、特に勝己に絡まれる事もなく帰宅することになった私は勝己と出久の話し合いの途中の近くに来てしまった。おかしい、もう終わっててもいい頃なのに。
「氷の奴見てっ敵わねえんじゃって思っちまった! クソ! ポニーテールの奴の言うことに納得しちまった……クソが! ビリビリ女が今まで本気じゃなかってのが嫌でも分かっちまった! なぁ! テメェもだ…デク!」
やれば出来てしまう、センスの塊である勝己も少しずつ変わることが出来る。それを勝己の話を聞いて何となくでも分かった。
「こっからだ! 俺は…! こっから、いいか!? 俺はここで、一番になってやる!」
まぁ、一番を狙い続けるのは勝己らしいと言えば勝己らしい。今後どういった行動をするのかは勝己次第なのだが、多少は手助けをするとしよう。
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「教師としてのオールマイトはどんな感じですか?」
天気も良く気持ちよい朝。ルンルン気分で登校してきた私に雄英高校の正門前に居る大勢のマスコミに質問をされた。新聞で大きく取り上げる程オールマイトが雄英に赴任したことは世間では知られている。当然オールマイトやオールマイトの授業を受けている私達にインタビューするのは普通なのだが。
「えっと……答えないと駄目ですか?」
私からすれば大迷惑。ルンルン気分から一気に最悪の気分になった。私はマスコミが苦手なのだ。一言をもらえば二言目を欲しがり下がろうとしない。その貪欲さに私は鳥肌すらたつ。
「はい! 是非教えて下さい!」
登校してきている学生の気持ちを考えてはいない。答えないとめんどくさくなりそうなので、他人の用事なんかそっちのけで聞いてくる人を蔑む目で見るのをなんとか堪えつつ、作り笑顔で私は答えた。
「先生としては経験が少ないらしく四苦八苦してるみたいですが、プロヒーローの一人として意見を言ってくれるのはとてもありがたいです。授業中も笑顔を絶やさず、優しく教えてくれるとても良い先生です」
答えた後、私は笑顔から真顔に表情を変え早歩きでその場を離れる。本当に最悪だ。例えて言うなら勝己がキレて不祥事を起こした時と同じ位最悪だ。
「おはよう勝己」
「あぁ? んだよ。……用がねぇなら話しかけんな」
「あら、酷いわね。挨拶ぐらい当然でしょ?」
「うっせぇ」
それからの道中は特に何事も起こらず、教室に入った私は勝己に最高の笑顔で挨拶をする。しかしそれがお気に召さなかったのか勝己は不機嫌である。それから少し経った後相澤先生が入ってきた。
「昨日の戦闘訓練お疲れ。Vと成績見させてもらった。爆豪、おまえもうガキみてえなマネするな能力あるんだから」
「……分かってる」
「で、緑谷は腕ブッ壊して一件落着か。“個性”制御…いつまでも『出来ないから仕方ない』じゃ通さねぇぞ。俺は同じことを言うのが嫌いだ。それさえクリアすればやれることは多い、焦れよ緑谷」
「はい!」
出久の返事を聞いた後、相澤先生は一拍間を開けて口を再び開いた。
「さてHRの本題だ…急で悪いが今日は君らに……」
少し空気が重くなり、臨時テストだと思っているのかクラスの皆がざわつく。確かに臨時テストは最近されたばかりだし思ってしまうのも分かる。
「学級委員長を決めてもらう」
「「「学校っぽいのきたー!」」」
学級委員長を決めてもらう。相澤先生の発言で一気に教室が盛り上がった。普通科や普通の学校なら基本的に雑務を任されることがあるためこうはならないが、ここはヒーロー科。ヒーローとして必要な集団を導くスキルを磨き上げることが出来る絶好のが機会だ。まぁ、私は学級委員長はやるつもりはない。
それから飯田が手をピンと上げながら、学級委員長は多を牽引する重大な仕事で信頼されてこそ務まる聖務なのだから投票で決めるのはどうかというのを相澤先生に言った所、相澤先生は時間内に決まれば良いとのこと。さて、誰に入れようか。
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「僕、三票ー!?」
「なんで、デクに…! 誰が…!」
出久の声が教室に木霊する中、私は自分の名前を見ていた。私に入れられた票は二票。おい、誰だ私に入れた人は。
「取り敢えず、委員長は緑谷出久に決定だ。二票取った八百万と雷のどっちが副委員長をやるか決めろ」
「分かりました」
「では雷さん。ここはもう一度投票をいたしましょう。飯田さんの言う通り信頼されている方が副委員長をやるべきですわ」
また投票をするのかというオーラを出しながら相澤先生は私達を見る。いや、私は一度も委員長をやりたいだなんて言ってないのだから無理して投票をする必要は無い。
「そうね……私は八百万さんがやれば良いと思う。講評の時に的確な分析が出来るのが理由。多を見て多に指示を出すなら私よりも貴女の方が適任だと思うわ」
「そ、そうですか? それでしたら私が副委員長を務めさせていただきます」
「じゃあ、委員長緑谷。副委員長八百万だ」
なる程意外とちょろいな八百万。そんなことを考えながら私は薄く笑った。
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時は過ぎお昼。出久達のご飯の誘いを断り、早めにご飯を食べ終えた私は食堂の隅で自分の“個性”について考えていた。私の“個性”は3つの形態に変化する事が出来る。最近は弱い雷なら人間状態でも出せるようになった。
即ち“個性”が成長しているということ。“個性”も身体の一部なのだから筋肉と同じように使い鍛えればより強くなっていく。だが、人間状態では雷を発生させるのは不可能の筈だ。擬人化状態とキリン化状態は角から雷を発生させるが、人間状態は雷を発生させる器官が存在しない。器官が無いのだから発生しない筈なのに、何事もなく私の周りから発生している。ここまで成長してくると物凄く怖い。常に私の周りに雷があるじゃないかと思うと物に触れない。まぁ、色々触ってるけど。
一応、相澤先生やリカバリーガール等の先生方には相談しており、私の“個性”が発動型であることもあって授業中なら相澤先生が異変を感じたら直ぐに私の“個性”を消してくれるという話になった。色々小言を言われたが我慢しよう。これは私のせいなのだから。
ウウー
立ち上がったと同時に警報が食堂に響き渡る。戦闘訓練のオールマイトの『ヒーローチーム
放送を聞く限りではセキュリティ3が突破されたので生徒は避難しろとのこと。予想外の出来事に混乱状態に陥った人達は一斉に出口へと向かう。まぁ、こう言ってしまうのは大変失礼かもしれないけど滑稽に見えてしまう。しかも愚策ともいえるだろう。現に沢山の人が押し寄せてバランスを崩したりする人も居る。危険なのは誰でも容易に想像出来る。
「皆さん、大丈ー夫!」
飯田の声が聞こえ、私は出口の方へ歩く。その間にも飯田の声はよく聞こえる。出口の奥が見えるように少し背を伸ばすと飯田が非常口の標識になっていた。いや、知ってはいたのだけれど生で見ると凄く面白い。
「フフフ」
笑いを堪えきれず少し笑ってしまう。それでも、何も問題ないことをこの場に伝えようと一生懸命になっている飯田はとてもカッコよく見えた。
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お昼が終わり、出久が飯田に委員長の座を譲った。小さく手を挙げていたのにもったいないと内心思っていたが、出久の意見の『カッコよく人をまとめられる』には私も同意見だった。出久も充分に人をまとめられると思うのだが。
その後は何事も無く学級も終わり私は帰宅した。私の原作知識は明日起こる事件までしかない。私は明日の対策を考える為にノートとペンを手に机に向かった。