gotoヘブンしてたら話が終わっていた
「白蛇さま。私は貴方に尽くします。すべてを捧げる所存です!」
なぜか態度が悪化してしまった伊丹を横目にキョウトの中を歩く。俺達、まぁ覚悟的にも状況的にも後には退けない事になったのでやることを考える。
(まぁ、大体決まってるんだよなぁ…)
こう言うことを考えなかった訳ではない。心の底ではやってみたいって思っていたことも否定できないし。でもこれはコードギアスの世界だがコードギアスの話じゃない。
意味わからないって?まぁ、気にしないで深い意味はないから。まぁ、言いたいことはここでは俺が好きに動くってこと。具体的にいうとルルーシュをゼロにさせないのが当面の目標。
(ルルーシュ的には納得できないかもしれないけどね)
今の現状を変えようとしているルルーシュには申し訳ないがナナリーはそれを望んでいない。この日本が混乱の渦に巻き込まれればブリタニアの目から完全にルルーシュを隠して逃がせる筈だ。
「白蛇さま。これからどうしますか?」
「そうだな、まずはブリタニア人の内通者が欲しいところだな」
「内通者ですか?」
ルルーシュはメディアのディートハルトを手駒にしてブリタニアの情報を掴んでいた。やはりメディア関係に欲しいかな。
「ブリタニアをよく思っていない。関心のない人間がいれば良いんだが…」
「我々から主義者を見つけ出すのは難解です。なにせ我々日本人はその存在だけで警戒されます」
それはそうだ。ブリタニア人からしてみれば日本人は危険で野蛮な種族。あまり話さないけどニーナはその傾向が強い。イレブンという単語だけでもビクビクしている。
「まぁ、当てはある」
「本当ですか?」
「お前たちにも動いてもらうかもしれない。動けるように準備をさせておけ。それとしっかりと顔合わせもしたい」
「分かりました。主要なメンバーのみになりますが集まれるように手配します。連絡手段はどうしますか?」
「あとで手配する」
「はい」
なんか思ったよりスムーズに話が進んでいく。そうすると二人はドアの前で立ち止まる。桐原から指定された部屋に来るようにと言われた部屋に着いたのだ。
「私はここで待機します」
「頼む」
「はい」
部屋に入るとそこには整然とした和室が広がっていた。綺麗に纏まっているがどこか落ち着けそうな不思議な感覚。
「待っておったぞ…」
「桐原公…」
桐原公と呼ぶのが正しいらしいのでそう呼んでいる。なぜ公かは知らないけどね。
「どうだ、この部屋は?」
「どこか…落ち着きます」
「そうか…ここは昔のわしの邸宅の部屋を模した部屋でなお主にも見覚えがあるかもしれんの」
「俺の過去を…知っているのですか?」
「あぁ…わしも少ししか知らぬがな」
彼の事はよく分からないが重要な人物だということは分かる。そんな主要人物と関わっていたのか…俺は。
「俺には過去はありません。すべて無くした、だから貴方が知っている佐脇薫はもういません…」
「そうか…では新たな薫。顔を見せてはくれぬか?」
どこか優しげに話してくれる桐原の言葉に俺は頷くと仮面を取る。本当はこの姿は誰にも見せたくない。だけど彼には見せておかないといけない気がした。
「お主…本当に変わったな…」
「別人ですからね…」
本当に何故だろう。彼には嘘がつけない、これは俺の感情じゃない。おそらくこの世界の薫の感情なのだろう。
「そうか…」
悲しそうにする桐原。だがこれ以上はなにも言わないつもりらしい。
「ワシはお主に最大限の助力をするつもりだ。お主が奪ってきたサザーランド。我々の方で改良した機がある、それを託そう」
「いいんですか?」
桐原とはどんな関係かは知らない。でも向こうの気遣いに甘えていてばかりでなにもしていないことに気まずさを覚えていた。
「お主はお主が正しいと思った道を行け。それがワシらを助けることになる」
「…ありがとうございます」
「他の者にも話を通しておく。顔を出してくれると便宜を図れる」
「分かりました…」
なんだが親戚のおじいちゃん的な感覚で会いに行こうと決めた。薫は深々と礼をすると仮面を着け向かう場所を教えてくれた。
「白蛇さま」
「桐原公から機体を頂戴した。それを貰って帰るぞ」
「了解しました」
その後、なんとか帰路に着いた薫は伊丹運転のもと大型トレーラーで新宿まで帰る。
「新型ですか?」
「いや、サザーランドの改良機らしい」
「あぁ、我々がキョウトに送った機体の一機ですね」
「そうなのか」
その後も伊丹は色々と話してくれた。キョウトの主力である無頼はグラスゴーの改良機らしい。その上位機のサザーランドの改良機なら性能は他の機体に比べても高いだろう。
「名前はどうされるのですか?」
「
機体自身のカラーリングは基本的に白色だった。単純な名前だけどそうした方が覚えやすい。
(これからどうしたものか…)
俺がこの世界に来た理由が戦うためなら出来るだけやってみよう。彼女の涙を無駄にはしたくない、それにルルーシュたちを護りたい。それはそれだけはヘタレな俺でも覚悟を決意できるに足る理由だった。
ーー
「単純に疲れた…」
日もくれてきた頃。疲れきった薫は公園のベンチに座って休んでいた。別れ際に伊丹から彼女の携帯を貰いそこに連絡すると話してくれた。こちら側も指定してくれた連絡先に連絡してくれればいいと言われた。
もちろん服装は私服ですよ。着替えましたよ!
「あら、貴方さまは?」
「あ、貴方は!」
そんな時、とある人物が自分の前に立ち止まり話しかけてくる。彼女は覚えている、黒服を蹴り飛ばしたメイドだ。
「はい、ジェシカ・フレヤンスです。あの時のカオルさまは惚れてしまいそうでした」
「いや、俺も頭に来ていたから…。みっともないところを見られた」
「ご友人を助ける所なんて白馬の王子のようでした」
「いえ…」
いきなり褒められ少し照れて口元を隠していると考えてきた案が再び頭に浮かぶ。
「フレヤンスさん」
「ジェシカで」
こんな公園で話すことではないが場所を移すのも危険そうなので近づいて内緒話をする。
「ジェシカ。貴方は救われたくないですか?」
「え?」
驚く表情のジェシカ。彼女はすぐに表情を戻して興味深そうに耳を傾けてくれた。
「貴方の仲間も含めて俺に救われてみる気はないですか?」
「良いのですか?」
「その為にはあなた方の協力が不可欠です。アイツなら不正の証拠ぐらいたくさん出てくるでしょう?」
「それをどうするのですか?」
「しかる場所にばら蒔く。君たちの身は我々が保護しよう」
「我々?」
「えぇ、でもそれをすれば貴女方は二度と陽の目を見ることはないでしょうね」
「貴方は…いったい…」
自分でもかなり軽卒な行動をしているのは自覚している。でもこれはチャンスだ。彼女たちがあの貴族に辟易しているのは分かっている。
「分かりました全ての資料をお渡しすれば良いのですね」
「えぇ、信頼しますよ」
「お任せください」
随分といい顔で頷く彼女。かなり我慢していたんだろうなと感じさせる。離れ際にポケットの中に連絡先を書いた紙を渡す。もちろん、伊丹さんのではない。
「私は貴方をなんとお呼びすれば?」
「そちらに任せますよ」
名前だろうが名字だろうがどっちでもこだわりはない。彼女が協力してくれるなら考えていた計画が使える。俺の現在の最終的な目的はC.Cの奪取。つまり、ルルーシュのゼロ化の最大のフラグをへし折る。それが俺の目的だ。
「とりあえずやってみるか…」
白号 壱式
後に白号壱式と呼ばれる機体。白蛇としての最初の搭乗機である。
従来の無頼と同じ改造が施されており外見は無頼改の藤堂機とほぼ同じ。隊長機の証として2本の長く伸びた頭飾りが着いているが元の機体がサザーランドのため肩アーマーは通常の無頼より大きく脚部のデザインが多少異なる。
サザーランドベースのため性能的は格段に向上し開発当時は日本側の最高峰の性能を獲得している。(残念ながら紅蓮どころか月下にも性能的には敵わないが)
無頼改の装備《対ナイトメア戦闘用日本刀(ヒノカグツチ)》は装備されていない。