「それは災難でしたね。大丈夫ですよ、名前を照合したところヒットしました。IDを再発行しますね名前はカオル・ヴィヨネット様でよろしいですね」
「はい、ありがとうございます」
どうも佐脇薫です、第4話にてちゃんと自己紹介した気がするわ。ってかカオル・ヴィヨネットって誰だよ、俺だよ!そんな名前で俺、ブリタニア人登録されてたんだね。じゃあ、現在の状況を報告しましょうか。
今はイバラキの租界です、地下道から出たらブリタニア軍が待ち受けていまして…即刻捕まったわ。いやぁ、死ぬかと思ったわぁ!
ダメもとで薫ですって言ったらこの通り、なんとブリタニアで戸籍がありました!
「財布も全て無くされたんですよね。あそこら辺はテロリストが活発でよく戦闘が起きるのですよ」
「そうですか…」
よく言うぜ、憂さ晴らしで殺してたくせに。ヤバイ、レボリューションしそう。12発だ! やかましいわ!12回もレボリューションしたら死んでまうわ!
「手当てで自宅に帰れるように手配しました。三十分後に電車が出ます」
「本当にお世話になりました」
「いえいえ」
何度も礼をいう俺に対して担当の男はデレデレしながら返してくる。地下道で包帯を取った今の俺はただの傷ついた美少女。いやぁ、気分がいいね!
こっちに来て早々ドンパチだったからこういった余裕がなかったんだよ!
「俺の家、トウキョウ租界にあったんだなぁ」
ーーーー
ということで俺の家に帰ることになりました。これってもしかして転生じゃなくて憑依なのではと怖くなってきたんだが。
まぁ、ともかく電車にのってトウキョウ租界に移動した俺はなんとか家に辿り着いた。まぁ、そこそこの大きさのマンションの一室。
その中は実に殺風景、必要最低限の家具に生活感の無い部屋だろう、俺の部屋だったら発狂しちゃうね。俺の部屋だわ。
「ん、なんじゃこりゃ?」
壁のコルクボードにはなにかのお知らせらしき紙が張り付けてある。それをよく見る薫、《アッシュフォード学園入学式のお知らせ》
学園イベント来たぁぁぁぁぁぁぁ!?ってことは俺はルルーシュの後輩か!まさかの後輩設定!
そう言えばと振り返り、今のカレンダーを見る。見るのは当然、年号の方。《皇歴2016年》まさかの原作開始一年前ですかぁぁぁぁぁぉぁ!!
やべぇよ、やべぇよ!俺、ルルーシュが動き出す一年前に動き出しちゃったよ!事態に介入しちゃったよぉぉぉぉ!
しかもフラグの塊であるアッシュフォード学園に入学→ルルーシュたちと同級生→たぶん、巻き込まれる→死亡フラグまっしぐらじゃねぇぇぇかぁぁぁぁ!
そんな彼?の心の叫びと共にアッシュフォード学園の入学式が幕開くのだった。
ーー
どうも皆さん最近、涙腺ではなく血栓が緩くなってきた薫です。あの怒濤の出来事からはや一週間、一日に2、3度鼻血が飛び出してきます。主にトイレとお風呂で…しかたねぇじゃん、女体なんて拝める機会なかったんだから。しかも美少女って、自分の体だけどね!
あぁ、気づいたんだけど俺の佐脇腹。なんかぶち抜かれた跡があったんだが…。俺ってもしかして既にヤバイものに首突っ込んでたりするのかね。そしておでこに治らない傷ができました。原因は分かってます、あの大激突ですわ。
今日はアッシュフォード学園の入学式です。家を探したらありましたわあの黄色い女子制服。あれってスゲーミニスカートなんだよね、デザインしたやつとはいい酒が飲めそうだ(未成年だけどね)
ともかく、それが自分に降りかかってくるとキツいわけですわ。はっ?ふざけんなよ。一週間前までは男だったんだぞ!俺に女装趣味はねぇよ!
っというわけで男装?します。男子制服を改めて買って参りました。 アッシュフォードに申請だしたら秒でOKでたわ、なんかミレイ会長知ってるから予想通りだわ。でもさ男装美少女っていいよね、クール&ビューティーってやつだよね。私服もオールドシーズンのジーパン6着ぐらい買ったわ。スカートマジ無理。
あっ、ついでに初日に来てた服は前世?の俺の服のまんま男装だったからね。あの後、ボロボロになった服はしっかりと防虫してしまってあります。だってあの服、俺の唯一の転生者って証だぜ。捨てられねぇよ。
「あのぉ~」
「はい?」
家にあったプリントの地図を参照にアッシュフォードを目指してると話しかけられました。この男装美少女になにかようかな(キラッ!
「もしかして道に迷ってました?」
オレンジ色の綺麗な髪の毛を持った少女。ん?知ってるような知ってるような…。
「あぁ、私シャーリー・フェネット!私もアッシュフォードに入学するんです。あなたは?」
超主要キャラきたぁぁぁぁぁぁぁ!ルルーシュに最も近い人物ぅぅぅぅ!
落ち着け薫、ラブリーユアエンジェルシャーリーがここにいますよぉルルーシュ!おちつけ、まだ慌てる時間じゃない!っとよし、取り敢えず挨拶だ。
「カオル・ヴィヨネット…」
「へぇ、男装してるんだね。珍しいね」
なんでバレたの?あぁ、サラシしてないからね胸の膨らみで分かったんだね。残念ながら俺はまな板じゃ無いんだよ!そのボディーに何度悩殺されたか!(自分が)どこぞの勅礼さんとは違うのだよ!
なんでや!ウチは関係ないやろ!
いやね、男装するならサラシでしょって準備はしたんですよ。見よう見まねで…出来なかったんだよ!触るのはもう抵抗ないんすわ、どこぞの瀧くん如く揉みしだいてたからな!でも巻いてたら…柔らかくて溢れるんすわw。
おっとそこまでだ。今はコードギアスのヒロインシャーリーを対処しなければ。
「まぁ…」
やべ、女子と話すのって超久しぶりだから恥ずかしい。はいそこ!お前、女だろとか思わない!こころは青春真っ盛りの男子ですよ!
「迷ったんなら一緒に行こ!ちょうど、私も一人で寂しかったんだ」
「よろしく…」
「うん!」
天使や!天使がおる!ええ子に見初められたなルルーシュ。あんたは幸せもんやで!
「へぇ、そこに住んでるんだ。なら途中まで一緒に帰れるね」
「そうだな…」
友達ですよ!彼女のなかでは私はもう友達判定ですよ、こんなに嬉しいことはない!女友達なんて何年ぶりだろう。
「私は昔からやってる水泳部に入ろうと思ってて、カオルさんは予定あるの?」
「いや、特に…」
そういえば、部活なんて考えてなかったな。でも来年になったら部活どころじゃなくなるんだろうなぁ。
「なら水泳部も一緒に見学にいこ!」
マジすか!あ、ダメだそんなことしたら鼻血が止まらなくなる。
「分かった…」(すまない、水泳は苦手で…)
「ほんと?やった!」
うん、初の友達であるシャーリーの頼みだ。トモダチノタメニイッテヤラネバ…。片言だったて?なにを言ってるんだ君たちは!決して誤作動なんてもんじゃないよ!
「あ、着いたね」
「おぉ…」
ここがアッシュフォード学園。映画で見たよりずっと広そうだ。ってか広すぎね?
「すごいね。体育館はこっちだよ!」
「あぁ…」
シャーリーに連れられて体育館に向かう。その際に手を握られたのだがもう駄目ですわ。心臓動きすぎで止まりそうなんだけど、女子ってスキンシップ多いから慣れないとヤバイな。
そして到着、あぁ、ここは若本皇帝が演説してたシーンにルルーシュたちがいた場所じゃん。どこぞのオレンジ天使と同じ名前の…シャルルだ!
「ここが空いてるよ!」
「ありがとう、シャーリー」
「どういたしまして、カオル!」
悪くないな。そしてある程度慣れてきて話せる文字数が増えた。
そして色々とイベントが終わり教室移動。シャーリーと俺は同じ教室であった。彼女は俺に抱きついて喜んでいた、それと同時に俺はあまりの出来事に意識を失いかけた。
「良かったね」
「あぁ、一緒で良かったよ」
「だよねぇ!」
シャーリーってスキンシップ多いんだね。俺は無事に学園生活を送れるのだろうか。そんなシャーリーに気をとられていたが一つ、思い出した。ルルーシュと同じクラスじゃねぇかと、しかもカレン居るよ!ワンコちゃんいるよぉぉぉ!
黒の騎士団ルートあるよ!せっかくうまく逃げたのに、神め…俺の隠居は認めないというのか!俺はシャーリーと一緒に平和な余生を過ごしたいんだぁ!
「なんとしてでも生徒会には入らないようにしないと」
「え、生徒会に入りたいの?」
ホワイ!?
「いや…」
「確かに魅力的だよね。兼部も良いらしいし」
待ってくれラブリーマイエンジェルシャーリー、俺は入りたくないんですよ。なんとかして話を逸らさなければ!
「水泳部の見学は今日、行くのか?」
「え、うん。今日から見学期間だし」
「なら、すぐに行こう」
「え、うん。今日終わったら行こうね」
ほっ、なんとか話は逸らしたぞ。
取り敢えず、ひと安心。そう思って窓の方に顔を向けるとガッツリ目が合う。誰かって?ルルーシュだよ!目が合った瞬間、すぐに視線をそらすルルーシュ。
俺ってなにか目立つことしましたかね?
ーー
はぁ、疲れる…主に精神的にな!
約束通り水泳部の見学に行きましたよ。部長らしき人からどうぞどうぞと入れられたのは更衣室。取り敢えず学校の指定水着を持たされ着替えさせられました。みんなといっしょにぃぁぁぁぁ!
鼻血は耐えたわ、流石に耐えたわ!あれで出してたら学校生活ボッチ決定だからなぁ!結構な時間泳がされて体は冷えきってるし…ついでにシャーリーは親からの呼び出しですぐに帰りました。お父さんが帰ってきたらしい。
…お父さん助けられないかなぁ。
そんな訳で一人で帰路に着こうとアッシュフォード敷地内を歩いていると進行方向に立ち塞がる影。誰だよ、ルルーシュだよ!
「お前、佐脇薫だろ」
「……」
なんで本名知ってんだよぉおぉおぉぉぉぁ!どこから漏れたぁぁぁ。俺は本名名乗ったおぼえはねぇぞ!
「俺だよ、ルルーシュだ」
あくまで優しく話しかけてくるルルーシュさん。怖いっす、あんたの存在事態が怖いんですよ。なんか変な顔で見るなよ、ギアスか、ギアスでもかけるのかぁ!?
「ルルーシュ…」
「ほら、六年前に枢木神社で一緒に遊んだことがあるだろ?」
え、なにそれ?知らないんですけど、うそやろ。ルルーシュと繋がりがあるのか俺?しかも幼少期って、スザクくんに並ぶ大親友ポジじゃね?
「え、知らない…」
「……」
あれれぇおかしいぞぉ。ルルーシュの雰囲気が一気に悪くなってるぅ?違うんです、本当に悪気があった訳じゃないんですよ。ただね、俺が来たのは1週間前であって六年もいた訳じゃないんですよ!
「おまえ…」
「ごめんなさい!覚えてないんです!」
ここは正直に伝えよう。じゃなきゃ殺される!ガチで殺される、そりゃもう惨い殺し方で殺されるだろう。
「覚えてないだと?」
「ごめんなさい!昔の事は本当に覚えてなくて!確かに俺は佐脇薫です!ヴィヨネットは偽名です、でも本当に昔の事は覚えてないんです!」
頭を抱えて死刑宣告を待つ。神様、助けてくれぇ!
「……」
まさかの沈黙、ち・ん・も・く!あぁ、もうさっきまで泳いでたから腹痛くなってきたんだが!
ん?なんか、ルルーシュの雰囲気が変わった?って言うかダメージ受けてるんじゃね、凄い傷ついた顔してんだけど…。
まぁ、久しぶりに友達に会って覚えてませんなんて言われたら傷つくわな、しかも親友設定っぽいし…。
恐る恐る、顔をあげるとルルーシュが急接近してきた。ひぃぁぁぁぁぁあ!
ソッと近づくルルーシュは俺の耳元で話す。
「ナナリー・ヴィ・ブリタニアの名は知っているか?」
「ナナリー」
「そうだ」
正直に答えます!ちゃんと答えます!
「知っています」
「そうか…ならナナリーが慕っていたのは?」
慕ってた?誰だろう、でも幼少期エピソードの登場人物なんてスザクぐらいしか…。
「スザク?」
「…そうだ」
ルルーシュ氏、さらにショックを受けてます。ごめんね、君もしっかり知ってるんだよ。むしろ、一番知ってるんだ。でもなんか勢いで知らないふりしたけど知ってるよ。映画の冒頭では君たち見てたら辛かったもん。
「まぁ、薫。本人なのは分かった、昔のことを覚えていないと言ったな?」
「は、はい!」
「お前の家はどこだ?」
「トウキョウ租界の…」
「違う、6年前まで住んでた家だ。流石に覚えているだろう?」
「いえ、全く…」
「両親のこともか?」
「はい…」
この状況をなんていうかって?尋問だよ!じ・ん・も・ん!腹痛に加えて胃痛が!ストレスマッハ!!
「はぁ……」
うわぁ、思いっきりため息つかれた。正直に答えただけなんだが…そしてなんか憐れみの視線を感じる…。すいませんね、記憶力なくて。一週間前に更新されたばかりでなんにも覚えてないんす、すんません。
「まぁいい…」
「はい…」
「取り敢えずクラブハウスまで来い。ナナリーに会わせてやる」
「え?」
な、なんですとぉぉぉぉぉぉ!