かなり遅いですがお気に入り1000突破記念として書きました。
※当然のごとく捏造設定が入っています
これはまだライやC.Cが居ない頃のお話。
「んにぅ…」
アッシュフォード学園のクラブハウス。そこでナナリーの部屋にお泊まりしていた薫は静かに目覚める。目の前にはナナリーがスヤスヤと眠っている。この世に舞い降りた天使の寝顔を堪能しつつ静かに布団から出た彼女は欠伸を噛み殺して部屋を出る。
「おはようございます。薫さま」
「あぁ、咲夜子さん。おはようございます」
「本日、薫さまは特別メニューとさせて頂きました。焼きシャケと白米、味噌汁とさせて頂きました」
「日本人としてはたまらないメニューですね。咲夜子さん…」
「はい、ご飯大盛にさせていただきます」
「ありがとうございます」
焼きシャケにご飯と味噌汁とか反則だと思うんですよ。日本人にそのメニューは抗えませんよ。
「ああ、薫か。おはよう」
「おはよう、ルルーシュ」
すでにテーブルにはルルーシュがコーヒーを飲みながら新聞を広げており優雅な朝の時間を過ごしていた。
「相変わらず優雅に過ごしてるな」
「何度もいってるがそんなに金はかかってないぞ」
「そういう意味じゃない」
薫はコーヒーが苦手なので飲まない。と言うか体質的にコーヒーが駄目なのでいつも咲夜子が用意してくれる温かいほうじ茶が出迎えてくれるのだ。
「お前は本当に日本人だな」
「俺の場合は好き嫌いが多いから必然的にこうなっただけだ」
いつもルルーシュとナナリーの朝食はパンだ。というより基本的に朝はいつもパン。まぁ、ブリタニアの文化はパン文化でご飯ではないので必然的にそうなるのだが。なのでいつも薫だけ朝はご飯なのだ。
「しかし朝からよくそんなに食べられるな」
「逆に朝、そんなに少なくて大丈夫なのか?」
「俺は無駄にエネルギーを消費するタイプではないからな」
「俺だって、バカ騒ぎなんてしてないさ」
確かに、薫も基本的に部活などもやっていないし激しい運動は体育の時ぐらいだ。対してご飯などはよく食べる…なのに太りもせずにいるのは。
(変なところにエネルギーを使ってるからじゃないだろうな…)
一瞬だけ変な思考が働き、ルルーシュは対面する薫の胸を見つめてしまう。
「ん、どした?」
「いや、なんでもない!」
慌てて視線を逸らすルルーシュに疑問符を浮かべながらもほうじ茶をすする薫であった。
ーーーー
家の中に学校があるのは素晴らしいものだ。ゆっくり寝られるしなにより登校時間が少ないのは魅力的だ。
「おはよう、カオル!」
「シャーリー、朝練か?」
「うん、薫こそクラブハウスで何してたの?」
「まぁ、色々とな」
例えシャーリーとはいえ、流石にルルーシュの家に一泊していたとは言えない。そんなことがバレればどんな騒ぎになるものか想像がつかない。
「まぁいいや、早く教室にいこ」
「そうだな」
こうしてアッシュフォード学園での授業が開始される。
薫は学力で言えば中の上ぐらいで基本的に問題なく単位を獲得している。ルルーシュのようにサボることもないのだがたまにテロリスト活動があるのはキツい。できるだけ週末にしているのだが。
「ではここをカオルさん。答えてください」
「はい、そこは…」
教師との関係も良好であり、そのおかげで生徒会の風紀委員長を勤めていたりする。
「カオル、行ったぞ!」
「あぁ!」
前世との違いを挙げるとすれば体育成績が上がったことだ。運動音痴の俺だったがそれはある程度改善されている。まぁ、女子の体育に混じっているというのも理由かもしれないが。反射神経と動体視力は確実に強化されたと思っている。
カオルはボールを受け取るとそのままバスケットゴールにボールを叩きつける。
「おぉ!」
「やったぜカオル!」
「ナイスパスだ」
そしてなにより特筆すべきは身長だ。前世の俺は167cmだったのだが現在の身長は175cmとかなりの長身だ、前世より10cm高い。
ついでに言うとルルーシュの身長は178cmでスザクの身長は176cmなので薫が少し低かったりする。
「はい、今日はここまで!お疲れさま!」
「「はーい」」
無事に体育の時間が終了しみなさんご期待のお着替えタイムに突入。
「薫って胸も大きいよね」
「そうか?平均ぐらいらしいが…」
前にも話したが仲間内ではミレイが一番大きいのは確かだ。確か、彼女はHぐらいあるのではないかと思う。うん、話の流れ的にサラッと聞いたぐらいだからあまり確かな情報ではないが。
ついでに言うと俺はGカップである。前世界のアメリカではEカップは平均的な大きさらしい。まぁ、俺は日本人なのでこの大きさは異常なのかもしれないが。
「そんな事ないよ」
「そうそう、薫は持って産まれてきたから分からないんだよ」
「そうだなぁ…」
転生直後はかなりはしゃいでいたが流石に毎日見ていると完全に慣れてしまった……悲しい。
ーー
そして全ての授業が終了して放課後になると俺は風紀委員長としての活動が待っている。基本的に生徒会の事務がないときは校内を歩き回って何か異常がないか見張るのだ。
「カオルさーん!」
部活中の奴らが俺を見かける度に手を振ってくれるのは気分がいい。ひととおり周り終わると自販機で買った飲み物を飲みながら屋上で一服する。
「やっぱりここに居たのか」
「おぉ、ルルーシュ。何か用か?」
「いや、特にはな」
「そうか」
沈黙の時間が続く。だが決して苦ではない、ただルルーシュが隣にいて校庭で部活をしている奴等をただ見つめるだけ。
「薫」
「なんだ?」
「お前は…幸せか?」
「さぁな、でもルルーシュやナナリーがいるし、ミレイやシャーリーも優しくしてくれる。今には不満はないよ」
「そうか…」
「お前はどうなんだ、ルルーシュ?」
「あぁ、俺もここだけは壊れてほしくないと思う」
「そうだなぁ…」
どれだけ大切にしていても持っているものはいつか壊れてしまう。だからこそ今、手元にあるうちに大切にしたいとそう思っている。
いつか、どうしようもないものが俺たちにもやって来る。だからこそ、今をしっかり生きるのが大切だとしみじみ思うのだった。