白き鋼 ー Fog Fleet YAMATO ー   作:Arcelf

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体調の都合で少し短めです




大和ハ食堂ニ突入 上

―――港湾ヤマト前―――

 

「なんですかぁあああ!これ、これじゃ近づけませんよ!!」

 

「しかし凄いですね!光のシールドとはどうやって出来てるんでしょうね!」

 

ヤマトの前で未だにマッドサイエンティスト拗らせた2人は粘っていた。

クラインフィールド内に入れず本体に近づくことが出来ない。

そこへタラップを伝って鈴谷が降りてきた、どうやら満足したようである。

 

「あれ?まだ粘ってるのぉ?受けるーっ!」

 

鈴谷は笑いながら言い普通に出てきた。

クラインフィールドが鈴谷だけを避けてたのだ。

 

「・・・ちょっと鈴谷さん!?何で貴方普通に通れるのですか!!」

 

「どうやって出てきたんですか!?教えてくださいっ!」

 

「ちょっとっ顔近いッ!鈴谷しらないよぉーっ」

 

何故か普通に出てこれる鈴谷に何かあるのかと詰め寄る2人。

このままでは2人が離してくれないと判断した鈴谷は再度クラインフィールド内に入る。

それを見届ける2人は目が血走って限界まで見開かれていた。

 

「ほらぁ~。入れるじゃん?」

 

――ゴッ――

 

「ひぃっ!?」

 

2人がクラインフィールドに直撃した。

鈴谷にタックルするコースだったのか、鈴谷は振り返ると眼の前で2人がクラインフィールドに張り付いていた。

そう2人は鈴谷が通る時に一時的に消えたと判るやいなや空いた部分に勢いよく走ったのである。

 

「ふ・・ふたりとも?」

 

「・・・つまり鈴谷さんは普通に入れるんですね?」

 

「・・・それは鈴谷さんを捕まえたままなら入れる可能性があるわけですね?」

 

「それだァあ!!」

 

どうやら2人は鈴谷を捕まえることに決めたようである。

それを聞いていた鈴谷は自身に危機が迫っていることを理解した。

 

「と・・とりあえずご飯食べようよぉ。もう遅いしさ・・」

 

「何言っているんですか!戻ってきて居なくなっていたらどうするんですか!!」

 

「そうですよ!鈴谷さんっ。これは未知のデータがとれるかもしれないんですよ!?」

 

2人はそう言って目を血走らせている。

そして2人は腰を低くし両手を広げた、全力で逃がす気が無いようである。

 

はたから見るとカバディをしている様に見える。

 

それを見た鈴谷はこのままでは何をされるか分からない全力で逃げようと思ったのである。

どうにか逃げられないか2人の様子を窺うのであった。

 

「ねぇ・・?ふたりとも頭冷やしさない・・?」

 

「何言っているんですかっ!そんな事言ってぇ逃しませんよ!!?」

 

「鈴谷さん・・ご協力ください。ちょっとだけで良いので・・ほら、ちょーっとだけだから」

 

明石は諦めないようである、そして夕張は非常に危ない人の発言をしている。

それを聞いた鈴谷はこのままでは何時まで立っても動かないと、在り来りな手を打って出る。

 

「あー!あんな所にヤマトさんがっ!!」

 

そして2人が指を差した方を向いた瞬間全力で走り出した。

 

「なんですって!?」

 

「そんなっ手には引っかかりませんよぉぉお!」

 

明石は引っかかったが、夕張は予想していた様だ。

夕張は一瞬だけ視線を逸し鈴谷を誘ったのだ。

 

そして鈴谷の服を掴んだ、が服が異様に軽いことに気づき、まさかと目を見開いた。

 

そう、鈴谷は2人が一瞬目を離した隙に上着を脱ぎ前方に投げ囮にしたのである。

 

「ヤマトさんは何処ですかぁああ?!」

 

「ああっぁああっ、鈴谷さん待ってください!?」

 

鈴谷は逃げることに必死なのか無言である。

 

こうして鈴谷は上着を犠牲にしながらも無事に逃げ出すことが出来た。

 

 

 

 

―――食事処―――

 

 

長門と龍驤それに混じって天龍はヤマトを探しに入渠へ向かい質問攻めに遭っていた面々は一息ついていた。

それと入れ替えの様に陸奥に山城、利根、筑摩がやってきた、

どうやら今までヤマトを撮っていたようである。

 

「お・・終わったっぽい」

 

「ぴょん・・」

 

阿武隈と睦月は耳を塞いでいる。

 

「ねぇねぇ、ヤマトさんってどんな人なの?」

 

つかの間の一息で遭ったようだ、雷がやってきた。

 

「普通じゃないっぽい」

 

夕立は机に頭を突っ伏したまま答えた。

起き上がる気力が無いようだ。

 

「それじゃ、分からないわよっ」

 

「はわわわ、夕立ちゃん疲れてるのですっ。そっとしておくのです!」

 

「そ、そうね・・・・」

 

夕立には電が天使に思えてきた。

そして雷は卯月に視線が行った、ロックオンされたようだ。

 

「ぴょ・・ん・・?」

 

「卯月ちゃん!ヤマトの事教えて欲しいわっ!」

 

「教えてほしいのです!」

 

卯月は周りに視線を向けたが、阿武隈と睦月は耳を塞いで居る。

どうやら自分だけだと思うと、観念したようだ。

 

「・・何が聞きたいぴょん?」

 

「ヤマトさんよっ。どんな人だったの!」

 

「普通じゃないぴょん」

 

「夕立と一緒じゃないのっ。何か他には無いの?」

 

「・・優しいぴょん」

 

卯月は頬を赤く染めて俯いてしまった。

入居前で遭ったことを思い出していたのだ。

 

「なによ、卯月まで疲れているの?」

 

「たぶん、ちがうのです・・」

 

「卯月、何があったんだい?」

 

様子が可笑しい卯月に気づいたのは電と響だけのようだ。

一方、暁は阿武隈と睦月一緒に仲良く耳を塞いでいる。

どうやら阿武隈の言った幽霊の話を聞いてしまったようだ。

 

「一体何があったのよ」

 

「な、何もなかったぴょん」

 

「そっとしておくのです・・」

 

「もう何よっ、全然わからないじゃないのよ!」

 

「雷、気にしてることを掘り下げてはいけないよ」

 

卯月には電と響が天使に見えたようだ。

そして卯月も机に突っ伏した。

 

そこへ利根が筑摩引き連れてやってきた。

陸奥と山城は隼鷹等と一緒に食事をしている。

どうやら一足先に食事を終えたらしい。

 

「何じゃ、ヤマトの話か?」

 

「そうなのよっ、2人とも疲れてるみたいで聞けないのよっ!」

 

「そちらで耳を塞いでいる3人は何があったのじゃ?」

 

「それは幽霊とか意味のわかんない事言ってたわ」

 

「幽霊?何の話じゃ?」

 

未だに幽霊話で耳をふさいでいる様だ。

そこへ食事処に鈴谷が駆けて入ってきた。

 

 

 

「だーっ、はぁはぁ。もう此処まで来れば大丈夫だよねっ・・」

 

 

「鈴谷か、どうしたのじゃ」

 

「麦茶、どうぞ」

 

筑摩はちょうど持ってきた利根の麦茶を鈴谷に差し出した。

 

「ありがとっ・・んっ・・」

 

「あれ、それ我輩のじゃ・・?」

 

「また持ってきますよ」

 

利根を甘やかす筑摩であった。

 

「助かるのじゃ」

 

「ふぅ・・って、ちょっと、聞いてよっ!」

 

「なんじゃ、スマホでも落としたか?」

 

利根は鈴谷がスマホ落とす度にこの様な状態になるので何時も通りの返事を返した。

 

「違うよっ、改造バカ2人がヤマトに近づけないからって私を捕まえようとしたの!」

 

そう鈴谷は此処まで走って逃げてきたのだ。

いつもと違うことに興味が湧いたようだ。

 

「物々しいのぉ、何があったのじゃ?」

 

「ヤマトから降りたら!私だけヤマトに近づけるからって私使ってヤマトに入ろうとしたの!」

 

「それは災難じゃのぉ、して今まさに逃げてきたと」

 

「もう最悪よ~」

 

「しかし近づけないとはどういう事なのじゃ」

 

利根は近づけないと言う意味がよく分かっていなかった。

 

「知らないよぉ~、なんか光の壁が現れて!あの改造バカ2人だけ遮ってたのよっ」

 

「光と壁とな・・興味深いのぉ」

 

利根は光の壁がどんなものか興味を持っていた。

 

「・・・見てきたらいーんじゃない?」

 

「・・・あのバカ2人もいるんじゃろ?」

 

鈴谷の妙な間を利根は理解した。

ちょっと犠牲になって来てよと言う意味が込められてることに。

 

「あの様子なら居るでしょ・・」

 

「そんなにか」

 

「ねぇ!ねぇ!ヤマトに乗ったの!?」

 

そこへ会話するタイミングを見失っていた雷が来た。

 

「そうだよ~?甲板だけどね~」

 

「大丈夫だったの!?」

 

「うん?あー改造バカ2人のこと?」

 

妙に会話が噛み合っていない2人である。

 

「違うわよ!ヤマトよっ、光ってたじゃない!」

 

「あー、あれね。綺麗だったよね―っ」

 

「えっ」

 

「うん?」

 

鈴谷からすれば青白く輝いていた状態の事を言っているのだが。

遠征から返ってきた面々は赤く光っていたヤマトしか見ておらず、悪魔の類か何かかと思っているのである。

雷は固まっていると響が声を掛けた。

 

「そうだねと言いたいけど、アレは無理があるよ」

 

「真っ赤に光ってて怖かったのです」

 

響と電の言葉で鈴谷は理解した。

 

「あー、あのときに見たのかー。ツイてないねぇ~」

 

「何の話なのよっ!」

 

雷が復活した。

 

「ヤマトが赤く光る前は青白く光ってて綺麗だったんだよ~?。あ、そうだ見る見る?」

 

そう言って鈴谷はスマホで撮った写真を雷達に見せた。

そこには青白く光り砲身や電探などが夕日に照らされ所々金色に輝くヤマトが写されていた。

 

「綺麗」

 

「なのです」

 

「ハラショー」

 

「あげよっか~?」

 

「いるわ!」

 

「ほしいのです!」

 

「スパスィーバ、頂くよ」

 

こうしてヤマトの写真は拡散されるのであった。




カバディ・ザ・ウォーシップ

クラスには

DESTROYER CLASS
CRUISER  CLASS
BATTLE  CLASS

が存在する。尚人間は参加出来ない模様。


嘘です。
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