白き鋼 ー Fog Fleet YAMATO ー 作:Arcelf
―――駆逐寮―――
艦娘寮にやってきた大淀と大鯨。
あの後執務室を出て行き「一応必要かわかりませんが、先に部屋を案内しますね」と此処に案内された。
途中エラーが何処かに走っていってしまったが、妖精は基本的に自由気ままなので放っておくことにした。
「部屋は此方になります。一応直ぐに入れるよう寝具は一通り揃っています。何か必要なものがあれば私か酒保の方で聞いてください」
「分かりました~」
「明かりを点けるには部屋の中央にある紐を引いてください」
大淀は部屋の扉を開けて、大鯨に簡単な説明をした。
二人共サイハイ系ブーツなので部屋には入らず簡単な説明だけで終わった。
脱ぐのが面倒くさかったのである。
「部屋はご自由にお使いください。鍵は此方になります」
扉を閉めて鍵を渡した。
「ありがとうございます~」
「では他の場所も案内しますね」
「は~い」
―――食事処―――
「此処が食堂になります、朝5時から夜9時までやっています」
「間宮さんに聞きました~」
「では次に行きましょう」
―――入渠―――
「此処が入渠になります、一日中開いているので好きな時間にお使いください」
「わぁ~後で入りたいです~」
「タオルは部屋のタンスに入っています。入るのでしたら案内の後にお願いします」
「は~い」
昨日から風呂に入っていない大鯨は入りたくて仕方がなかった。
―――酒保―――
「此処が酒保になります、夜11時までやっています」
「こんな近くにあったんですね~」
食事処が入っている建物の隣にあった。
「そうですね、買い物する際はその鍵に付いているエンブレムを見せてください。それで会計出来ますので」
「この鍵便利なんですね、わかりました~」
「どの様な物が売っているか軽く見ていきましょうか」
「は~い」
二人は酒保に入っていった。
入ってすぐ右には会計するカウンターがあり一人の艦娘がスマホをいじっていた。
「あれ、大淀じゃん珍しー」
「鈴谷さん?今は夕張さんのはずでは?」
「そ~なんだけどね~。なんかどうしても用事があるから変わって―って、何処かに走って行っちゃったよ~」
「そうですか・・」
「代わりにお菓子いっぱい頂いちゃったーっ。って大鯨じゃん」
「えっと・・?鈴谷さん?」
「はじめまして―だね。昨日は色々あって挨拶出来なかったけど、一応乗っていたんだよ?覚えてる?」
「えーっと・・覚えていないですぅ」
「まー、あの状況じゃ仕方ないよね~。所で買い物?あスマホ持ってる?持ってたら連絡先交換しようよ~」
「持ってますよ~「あっ」」
「ん?どうしたの?」
大鯨のスマホが異常なものだと思い出し、大淀は声を上げてしまった。
「いえ・・大丈夫です」
何れバレてしまうと思うと、もう良いかと諦めた。
大鯨は反応の意味も分からず既にスマホを取り出していた。
「おっ・・おお?」
取り出したスマホに困惑している。
その反応に妙に慣れてきたのか困惑している鈴谷を気にせず起動させた。
「おぉ・・ナニコレナニコレ。めっちゃイケてるじゃん!!」
「ヤマトさんに貰いました~」
「すっげー!マジどうなってんの?私もほしーっ!」
「・・ヤマトさんに聞いては?」
「聞くきく!大淀変わって!」
「ダメです、今大鯨さんを案内しているんですから。それに今ヤマトさんは此処にいません」
「えーっ、いないの―?う~ん・・」
鈴谷はヤマトが帰ってきたら貰えないか聞きに行くことを決めた。
それと同時に夕張が酒保へ帰ってきた。
「鈴谷~おつかれさま~もういいよ~、って大淀と大鯨じゃない。なに、案内?」
「そうですね。ヤマトさんが今日帰ってくるか分からないので此処の案内をしていました」
「えっ!今日ヤマトさん帰ってこないんですか!?」
「分かりませんよ」
「そんな~、もっと見せて欲しかったのに~」
「何か見せてもらえましたか?」
「そう!それ!!船体が上下に分かれたの!中には円形の何かが艦首から艦尾まで並んでて!恐らくエネルギー系の装備だと思うんだけど!あれが一つの装備だとすると軽く二百メートルはありますよ!二百メートルですよ!やはり電磁投射砲は無駄がありすぎますから・・レーザー・・違う・・・あああぁああ気になるうううぅう」
「分かれる・・ですか・・」
「そうそう!あっ!写真ある!見ますか!?見てくださいよ!」
そう声を荒げている夕張はスマホを取り出して写真を見せた。いつの間に撮ったのか。
写真には超戦艦ヤマトが上下に分かれ間には円形のユニットが片面20個並んでいる、さらに艦首と艦尾に金色のリングが光の反射で輝いている姿が写っていた。
「これが・・」
「ナニコレ!マジパナイんだけどー!」
「凄いでしょ!?反対側にも同じ様に並んでいるのよ!青いのが両方で32個に紅いのが8個で金が2個!」
「32?・・これが・・・」
ハッと気づいたときには時が遅く夕張がジッと大淀を見ていた。
「大淀さん?何か知っているんですか!?」
顔が近い。
「い・・いえ、何も知りません」
「大淀さん?私の目をみて話しません?」
「・・・」
「やっぱり知っていますよね!?」
「・・ヤマトさんに少し聞いただけです。三十二基・・超重力砲らしいですよ?私も名前までしか分かりません、それに合っているかどうかも分かりませんよ」
大淀は観念した様だ。
ややこしくなりそうなので、ヤマトが差し出した資料の事は話さず聞いたということにした。
「やっぱり知っていますね!!他に!他には何か聞いていませんか!?」
「私だって詳しく聞いていませんよ、知りたいなら本人に聞いてください」
目を合わせて話した。
そして嘘は言っていない。
ヤマトには資料で差し出されたので、直接聞いては、はいない。
「そんなぁー」
「ねぇねぇっ、その写真頂戴!」
夕張が大淀に噛み付いていて会話のタイミングがなかった鈴谷が出てきた。
ヤマトが変形した時の写真を欲しがっている様だ。
「仕方ないですねー、いいですよ」
「やった!」
「それじゃLi-Neで直接送りますよー」
「さんきゅー、お返しにコレあげるー」
お返しにと鈴谷からは、艦首付近から二基の主砲に艦橋を正面から見上げるよう撮られた写真が送られてきた。
夕焼けで青白い船体が若干赤みを帯び、青く発光する模様と合わさり幻想的に写っている。
「そういえば鈴谷さんはなんでヤマトに近づけるんですか?」
「し、知らないよー。本人に聞けばイイじゃん」
「む~、納得行かないですねぇ・・」
「そ、それじゃ、私達行くからー。いこいこ?」
「鈴谷さんもですか・・良いですけど。大鯨さんも良いですか?」
「はい」
大鯨はカウンターの上に置かれた霧式スマホを回収した。
「気になっていたんですが、それはなんですか?」
「「・・・」」
夕張の疑問に皆の心が一つになった。
「なんでもないですよ?」
大鯨、まさかの逃げに入った。
鈴谷や周りの反応からコレを教えたら面倒くさくなる気がしたからだ。
「ささっ、いこいこーっ」
「次は休憩室ですね」
「はいっ」
そう言って鈴谷は夕張と交代しそのまま大淀と共に店を出ていった。
「いやーごめんねー?夕張も悪気があるわけじゃないんだけどねー。あの性格相手にすると大変だよねー」
「えっと、あの・・」
「あはははー、答えにくいよね。まぁ夕張も悪気が有るわけじゃないから嫌いにならないでほしいな~って」
「はいっ!」
鈴谷は夕張をフォローしていた。先程逃げてきたが嫌いなわけではなく装備や技術関連で絡まれると長い時間拘束されたりするからだ。
それに大鯨があの夕張を見て嫌気を差してないか少し心配になった。
そんな大鯨は全く気にした様子ではない、既にヤマトと言うぶっ飛んだ個性を見ていたからだ。
―――休憩室―――
「此処が休憩室だよっ」
大淀が言おうとした所を鈴谷に持ってかれた。
色々と話を進めていきそうなので足りない部分だけ補足を入れようと決めた。
「大体暇してるとココに来るね~。あ、そうそう。たま~に鳳翔さんや間宮さんが甘味を奥で作ってくれたりするんだよ~?」
「甘味ですか~」
「後はちょっとしたご飯とかね~、ってか今鳳翔さんいるじゃん~っ。何か頼もっか!」
三人は休憩室に入っていき鈴谷が説明していた。其処で厨房の方を見ると【鳳翔】の立て札がカウンターの横に立っていた。
立て札は基本的に厨房に入っている艦娘名前が書かれている、二人入っていれば二人分の立て札が。
そして今日は鳳翔の立て札が立っていて厨房をやっている事が分かる。
「やっほーっ鳳翔さ~ん」
「あら、鈴谷さん。大淀さんに・・大鯨さんも一緒ですか」
「そーだよ~。今此処の案内してるのーっ。二人共甘味とか食べていくよね~?」
「はいっ」
大鯨は嬉しそうに答えた。
「そうですね」
「よっし決まり~。何かオススメ有る~?」
「先程試しに作ったスイーツがありますよ」
「なにそれ、変なのじゃないよねー?」
「ふふっ、大丈夫ですよ。美味しかったです」
「決まり!それにしよ!」
「かしこまりました、お飲み物何にしますか?」
「スイーツみてからっ!」
「はい、少しお待ち下さいね~」
確認した鳳翔は厨房に入っていった。
其処まで広くない厨房なのでカウンターから中の様子が見えている。
鳳翔は奥にある大型の冷蔵庫から取り出して切り分けている。
結構量があるようで、3枚に切り分けて個々のお皿に分け、残った部分はまた冷蔵庫にしまっている。
「は~い、おまたせしました」
ロールケーキが3人分、お盆に載せられてきた。
生地は抹茶を混ぜ込んでいるのか少し深めの緑色をしていて、巻かれているクリームの真ん中辺りには小豆が散りばめられている。
そして粉砂糖で軽く化粧されていた。
「わぁーっ」
「いいじゃん、いいじゃん」
「お飲み物何にしますか?」
「アイスティーお願いします」
「ウチ、レモンティーアイスでっ」
「えぇっと・・」
「なんでも言いなよ~、だいたい出てくるからさ」
「お品書きありますよ」
鳳翔がカウンターの横にあるメニュー表を取り出して、大鯨に差し出した。
お品書きを見たがメニューが多く余計迷ってしまった。
「えっとぉ・・アイスティーお願いしますぅ」
「ふふっ、かしこまりました。少しお待ち下さいね~」
それから数分立ち、ドリンクが出てきた。
奥では茶葉から本格的に淹れていたために時間が掛かっていたようだ。
「はい、おまたせ」
「きたきたーっ、窓際行こ窓際っ見晴らし良いからっ」
「ふふっ、ごゆっくり~」
鈴谷が先頭に窓際の席に移動し空いている場所に座った。
大鯨の正面に鈴谷で横に大淀がいる。
窓から外は港湾が一望出来き見晴らしの良い場所であった。
きっとヤマトが止まっていたら、凄く良い光景になるだろう。
「ん~っ」
窓の外を見ていた大鯨は周りを確認すると既に鈴谷は食べていた。
「早い・・」
「美味しいよーっ」
「・・・」
無言の大淀を見ると、鈴谷と同じく既に頂いていた。
二人共既に頂いていたので大鯨も続いて、ロールケーキをフォークで切り分け一口。
「んーっ、美味しいですぅ」
「でしょ~」
「はいっ!」
「今日は鳳翔さんだけど間宮さんもたま~に来ててね、その時に作るアイスが絶品なのよーっ」
「へぇ~、アイスも食べたいですぅ」
「だよねだよねっ。間宮さんがアイス作っている時は皆此処に居るから直ぐにわかると思うよー」
「う~ん」
「普段から来ないと分からないよね~」
――ドォォオン――
甘味を楽しんでいると、建物全体が揺れている地震が発生した。
徐々に強くなるのではなく直下型のように急激に来る地震だ。
窓が揺れガタガタと音を鳴らしている。
震度4程でそこそこの強さだ。
「お~地震だね~」
「揺れていますねぇ~」
「此処で地震は珍しいですね」
「珍しいんですか~?」
「あまり地震が発生しない地域なんですよ」
「そうなんですか~」
ふと大淀の脳裏を執務室でヤマトが言っていた言葉を思い出した。
― この辺りで消えても問題ない島 ―
「・・・まさかね」
小さい呟きは誰にも聞こえなかった。
するとスマホが鳴り響いた
―ピーピーピーピーピーピー
「?・・何の音でしょうか?」
「あー、スマホだねー。呼び出しの音とか。私じゃないよ?」
「・・・私ですね」
スイーツを楽しんでいた大淀は鈴谷の私じゃない発言で自分のスマホを確認して呼び出されていると理解した。
「はい」
― 大淀さん!今すぐ工廠に来てください!! ―
皆がハッキリ聞き取れる程の大音量が大淀のスマホから聞こえてきた。
大淀は反射的に耳からスマホを離した。
「機材の故障は後で纏めて報告してください」
「違う!違うのぉお!妖精が、妖精がぁああ!!今すぐ来てくださぁい!!」
「大きな妖精が輝いていましたか?」
「そう!それもあるけどぉ!?別なんですよ!」
大淀と大鯨はエラー絡みだと判断できた。
「分かりました、そちらに向かいます。少し待っていてください」
「急ぎで!」
明石の方から通話を切ったようだ。
大淀は切られたスマホを確認して、ため息を付いた。
そして少し残っていたロールケーキとアイスティーをそそくさと飲み込んで立ち上がった。
「すみませんが失礼しますね・・」
「いってらっしゃ~い」
「鈴谷さん、後の案内お願いします」
「大鯨さん、すみませんが、後分からない事は鈴谷さんに聞いてください」
「は~い」
大淀は立ち上がり休憩室を出ていった。
「・・大変だねぇ大淀も」
「スマホ・・便利なんですねぇ」
「そーだよおぉお?あっ、そーだよ、Li-Ne登録してないじゃん!」
「?・・あ~、忘れていました~」
思い出した大鯨は霧式スマホを取り出した。
「それじゃーアカウントおしえてーっ」
「アカウント?」
「そこからねぇ、そうだよねぇ~使い方どれだけ教わったのぉ?」
「えっと・・簡単な調べ方とLi-Ne?の使い方だけです」
「ふむふむ、THE初心者だねぇ~。この後時間空いてる?」
「大丈夫だと思います~」
「よしっ。ならば、この鈴谷がマスター出来るまで教えてあげよう」
「良いんですか~?」
「いいよいいよ~っ。代わりにだけどぉ、鈴谷も同じスマホが欲しいの!口添えお願いっ!」
鈴谷は大鯨に向かって手のひらを頭の正面で合わせ願った。
「良いですよ~」
「ありがとーっ!」
こうして鈴谷のスマホ教室が始まった。
―――執務室―――
「提督起きてください」
昼過ぎの執務室、提督は寝ていた。
そこへ報告にきた大淀が見つけた。
「・・・何時だ?」
「昼過ぎた辺りですよ。それより工廠の方で妖精が艦娘を生み出したのですが・・その、色々と問題がありまして・・・実は・・」
明石に呼ばれて工廠に行った大淀は異様な物を目にした。
コンテナを横に向け中央に大きな扉を付けたような機械が置かれていて、その中央の扉が輝いている。
その扉の正面では妖精たちが通せん坊していて、その中央にはエラーが両腕を組みドヤ顔で構えていたと。
一体何をしているのかと聞くために中央、明らかに親分的なエラーに何か聞けないかしゃがみ込むと ―チンッ― という軽快な音が響いた、と。
その音を引き金に周りの妖精達が散り散りに去っていき、何事かと思っているとエラーが振り向き扉を開けた。
すると白い煙と共に一人の艦娘がそこには居た、と。
「ソレ・・ウチ所属で良いの?・・エラーが関わっているんだよね?・・」
「一応連れてきたのですが・・その子が・・その・・」
「え、何か問題でもあるの?取り敢えず待たせてるんでしょ?入ってもらったら?」
「・・分かりました」
大淀は提督に従い、扉の外で待っている艦娘に声を掛けて執務室に招き入れた。
その間に提督はソファーから執務机に移動し新たな艦娘を待ち受ける。
入ってきた艦娘は何処か見覚えのある姿をしていた。
堂々と執務机の前まで来ると、ジーッと提督の顔を見て数秒、何か納得したのか大きく息を吸い自己紹介した。
「英国で産まれた帰国子女の金剛デース!ヨロシクオネガイシマース!」
提督は吐血した。
「提督!?」
「Oh!テートクゥ!?」
―――医務室―――
此処は休憩室の真下にある治療施設である。
艦娘は基本的に体調を崩さない上に、怪我した所で入渠に入れば済む為ほぼ使われない場所だ。
其処に提督は運び込まれた。
「此処は・・」
目が覚めると見覚えの無い天井に、夕暮れ時なのかオレンジ色明かりが差し込んでいた。
静かな時間が流れていると思うと横から声が掛かった。
「医務室デース。突然倒れたからオーヨドと運びまシタ」
「・・そうか、礼を言う」
「・・・私、何かイケナイ事しましたカー?」
金剛がベッド横の椅子に座っていた。
自己紹介をした直後に吐血した提督が心配で見守っていた。
「いや・・最近疲れていただけだ」
「無理はイケマセンヨー?」
「ところで君は金剛・・だよね?」
「YES!金剛型高速戦艦、金剛デース!」
「そ・・そうか」
ふと提督は見覚えのある服装を思い出した。
今朝大鯨が同じ様な服装を着ていたことを、細部が所々違うが殆ど変わりない服に。
唯一全く違うのが太ももに銃を装備していない事だけだった。
「HEY・・ソンナに見てどうしたネー?キニナル―?」
「あ・・いや。そうではなくてだな」
「ダイジョーブ、デスヨ―?・・ココなら、触ってもイイヨー?」
提督の目をジッと見ていた金剛は提督の視線が何処を向いていたかハッキリと理解していた。
そんな提督に時と場所が丁度良く人気の無い医務室で二人っきり。
金剛は提督の寝ているベッドに右膝を乗せてグイッと近づいた。
両手で体を支えて更に近づく。
「触ってもイイデスヨ―」
そんな金剛の艶めかしい仕草にドキッとしていた、同時にヤマトの発言を思い出した。
― 金剛の性格が問題でねぇ ―
― 提督消すわ ―
凄くマズイ状況なのを理解した。
このままでは手を出さなくてもヤマトに消される気がする、そう思うと体が震えてきた。
取り敢えず現状を落ち着かせないとマズイ、どうにかして現状打破しなければと考えてると金剛から追撃が入ってきた。
「ドーシタネ?そんなに震えテ・・」
更に顔を近づけてきた。
後数センチでキスが出来る近さだ。
このままでは超マズイと思い深呼吸して心を気合で落ち着かせた。
落ち着いた。
「少し離れてくれないか?」
「えっ」
提督は金剛の両肩を掴み押し返して、元座っていた椅子に座らせた。
そしてベッドに腰を掛けて金剛と向かい合った。
「まず・・私は君の提督ではない」
「・・ヨ・・用済みデスカ?」
「いや、用済みではなくだな・・」
「用済ミ・・ヨーズミ・・ヨーズミ・・・カイタイ?」
金剛は妙な解釈をしたと思うと、何かつぶやき始め更に謎の解釈をし始めた。
頭を抱えていた金剛バッと顔を上げると、目尻には涙を溜めていた。
その様子に凄くヤバイ今すぐに訂正しなければと思った提督。
「ちがっ「私!何でもするデースッ!だから!だから・・」聞いてくれ!」
慌てて間違いを正そうとしたが金剛は聞く耳を持たなかった。
どうにかして誤解を解こうと、金剛の両肩を強く掴み向き合った。
「金剛!わ・・・・・・・・」
「テートク?」
提督は口を開けて固まった。
その視線は金剛ではなく、その後ろに向けられていた。
「お・・お早いご帰還で・・・」
ヤマトが凄く宜しくない顔をしながら仁王立ちしている。
空いている時間に気合で執筆しているので誤字あるかも。
見かけたら修正します。