白き鋼 ー Fog Fleet YAMATO ー   作:Arcelf

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キャラが増えてくると全体的な鎮守府の動きを予測するのが大変ですね。

時系列メモが荒ぶって来ました。


大和ハ泊地ヲ散歩

―――ヤマト周辺―――

 

「 パーッと落ちたな~。パーッとな!ひゃっはっはっは」

 

「うぅ・・何やねんアレ・・ふざけた接舷決めた上に水しぶきで艦載機落としてきょおた・・」

 

緊急警備隊でヤマト周辺に艦載機を飛ばしていた龍驤と隼鷹は、水しぶきで泊地内に落ちた艦載機を回収していた。

外洋で落ちた艦載機は回収不可能なので、破棄するのだが鎮守府内に落ちた艦載機はどうにも繋がりが消えないらしく回収しなくてはならないのだった。

 

「責任者にあったら言ってやるでぇ」

 

「うわぁ、やっべー!まじやっべー」

 

「隼鷹っ、どないしたぁ!」

 

「酒切れた」

 

「・・・」

 

心配して振り向く龍驤、そこには酒瓶をひっくり返して空になった事を主張する隼鷹。

龍驤は呆れると同時に発艦準備整を整えている、それに気づいた隼鷹。

 

「!?っすっませんしたー!真面目にやるであります!」

 

「後で絶対文句言ってやるでぇ・・」

 

龍驤はヤマトに文句言うことに決めたのだった。

 

 

 

 

―――パラオ泊地正面海域―――

 

 

「おう、頑張れもう目の前だぞ」

 

「レディーはこのぐらい全然余裕・・」

 

「 ふあーーっ!?」

 

「これは・・異常だね」

 

「おう、どうしたお前えら?」

 

天龍は後ろを見ていて気づいていないが、第六駆逐4人の目には赤く光る戦艦が映っていた。

 

「フフフッ、どうした?オレに見惚れて」

 

「ハラショー、と言いたい所だど前を見よう」

 

「・・・フッ、どうやらオレも疲れているようだ。お前たちも報告したら飯食って風呂入ったらさっさと寝ろよ!」

 

「そうと決まれば、司令官に報告よ!」

 

「はわわ!どう見ても光ってるのです!?」

 

「ハラショー、現実逃避には無理があるよ」

 

「・・・」

 

どうやら目の前の異常に付いてこれるのは響と電だけのようだ、レディーに至っては心此処にあらずといった感じのようだ。

そうこうしていると眼の前の戦艦から光が消えた、まだ一部は光っているようだが先程までの威圧感が消えたのである。

 

「光が消えたようだよ?」

 

「「・・・」」

 

「お前ら・・まずは提督に報告だ、行くぞ!」

 

 

 

 

―――港湾ヤマト前―――

 

 

「うぅ・・一体・・?ってこれは!?・・シールドですかー!?おぉぉおおお!!夕張さん!起きてくださいっ」

 

「んっ・・此処は?」

 

「コレ見てください!これコレ!凄いですよ!」

 

「そうだ!艤装は!?っておぉぉおおおお!」

 

起きてからも発狂するマッドサイエンティストの2人であった。

 

「これですよ!シールドのようですよ!!どうなってるんでしょうか!?」

 

「おぉおおおっ!凄いですね!しかしこれでは近づけませんね!」

 

「あっ・・あー!これじゃ近づけないじゃないですかぁあ!」

 

発狂してる2人は近づけないことに走り回るのだった。

しかし走り回っても走り回っても2人を拒むかのようにクラインフィールドが出現してくるのである。

 

「あぁああ!これでは戦艦艤装に近づけないじゃないですかぁああ!」

 

「これじゃデータが取れませんね!どうしましょうか・・」

 

 

 

 ― マジパネー!熊野にも見せてやんないとっ ―

 

マッドサイエンティストの2人は大和の甲板を見上げると鈴谷がスマホを持って撮影していた。

いつの間に甲板に上がったのやら、しかし2人にとっては其れ処ではなかった。

 

「鈴谷さん!?」

 

「すずやさーんっ!」

 

 ―あれ、やっほー!2人共なにしてんのー?―

 

「鈴谷さーん!どうやって入ったんですー?」

 

 ―入るー?何いってんのー?―

 

「このシールドが出てきて入れないんですよー」

 

そう言いながらクラインフィールドに手を触れると光が一層濃くなり拒んでいる様に見える。

 

 ―何それー超うける―!―

 

「鈴谷さんはどうやって入ったんですかー?」

 

 ―あたしー?何も出てこなかったよー?―

 

「何でですかああぁああ!!」

 

「データが・・データが取れない!?」

 

この2人はヤマトに全力で拒絶されていた、あの2人を乗せたら何をされるか分からない絶対碌な事が起きないと考えていた。

一方鈴谷は普通に乗ることが出来て、甲板上を走り回っていた。

 

 

 

 

―――応接間―――

 

「提督、起きてください。提督」

 

「・・・此処は?」

(妙に顔が痛い・・)

 

「応接間です、提督」

 

(応接間で寝ていたのか・・何してたんだっけ・・光?)

「ヤマトは何処に行ったんだ?」

 

提督は寝ぼけているようだ、倒れてから数分程だが。

 

「そのヤマトさんから伝言があります」

 

「伝言?」

 

「はい。名前を覚えるように伝えておきなさい、と言っておりました」

 

(名前?・・―いい加減名前を覚えなさい・・・― あー、えっ大丈夫なの?もしかしてめちゃくちゃ怒ってる?やばくない?)

「僕は何をされたんだ?」

 

そして提督は学習したヤマトは名前を呼ばないと機嫌が悪くなると。

 

「突然出現した光が提督の顔に直撃しそのまま倒れました、そしてヤマトさんは退室し何処かに行きました」

 

(光って・・何ヤマトって光操れる系?なんか船体も光ってたし・・てか部屋出て行っちゃったの?止めてよ)

「えー止めてよ」

 

「無理です。提督が止めてくださいよ」

 

(いやいやいや無理でしょ。機嫌悪いかもしれないヤマト止めるとか、僕まだ死にたくないよ?)

「・・・」

 

大淀には光なのか退室なのかどちらもよかった、あんなの止めるの無理と。

提督はこの後の事で頭を悩ませるのであった。

 

「提督、そろそろ第二遠征隊が帰ってきます」

 

(ヤマト何処行ったんだよ・・)

「執務室に戻るか・・」

 

 

 

 

―――執務室―――

 

 

「さてと、遠征隊がそろそろだな」

 

 

――バタンッ――

 

「おい、提督!アレは何だ!」

 

「凄く光ってたのよ!」

 

「赤く光ってたのです!」

 

「レディーは幽霊なんて怖くないわ・・」

 

「暁、アレは幽霊じゃないと思うよ」

 

扉を荒く開けて入ってきた遠征隊は提督に詰め寄り問いただした。

 

(うん見たのね君たち。しかも赤いときに見たのか・・ついてないね、いや・・変わらないか)

「アレはヤマトらしい、本人が言ってたよ」

 

「大和?いや、光るなんて可笑しいだろ!」

 

天龍の剣幕に第六駆逐は少し怯えてしまったようだ。

 

「天龍、落ち着け・・私にも良くわからない」

(天龍・・分かるよ?その気持・・でもね私もさっぱりだよ。ほんとね光るのがアイデンティティみたいなこと言ってたけど・・)

 

「おいっ!わかんねぇのに停めてんのかよ!」

 

「あぁ、乗り込んできた、其れはもうダイナミックに・・」

(ダイナミック停泊・・周囲は水浸し・・うぅ・・頭痛が・・)

 

「はぁ?何言ってんだよ?」

 

ドリフト接舷による津波での周囲の被害、そして上層部への報告。

提督は今後の事を考えると頭痛がしてくるのであった。

 

「あの船突然やってきた。ダイナミック停泊した。船に第三遠征隊が乗ってた。」

 

提督の知能指数が著しく低下したようだ。

 

「もうヤダ・・」

 

「お・・おい大丈夫か?」

 

「大丈夫よ!司令官、私がついているわ!」

 

提督はもう投げ出したい気持ちでいっぱいであった、泊地に所属してくれるなら少しは楽になるかと考えていたりするがアレは絶対に無いなと。

 

「とりあえずだ、あの戦艦はヤマトで戦艦の主もヤマトだ。今は泊地のどっかに居る、見かけたら仲良くしてくれ・・」

 

「お・・おう、了解したぜ」

 

「わかったわ!」

 

「了解なのです!」

 

「レディーは幽霊でも仲良く慣れるわ!」

 

「ハラショー、どんな方なんだい?」

 

 

「・・・優しい人だよ・・・たぶん」

 

提督のメンタルは着実に削れていくのであった。

 

 

 

 

―――入渠―――

 

 

「にゃっしぃ」

 

「ぽいぽい」

 

「ぴょん~」

 

「に~ゃっしぃ」

 

「ぽいぽいぽ~い」

 

「あたし的には、皆さん何言ってるかわからないですぅ~」

 

不思議言語で会話している3人に阿武隈はついていけなかった。

当人にしてみれば外国語同士で会話してるようなもであるようだ。

 

「みんな何があったの」

 

「ヤマトさんが此処まで連れてきてくれたっぽい」

 

「良い人だったぴょん!」

 

「ヤマトさんってあの戦艦の?」

 

「睦月ちゃんが怪我してるの見て此処まで送ってくれたっぽい」

 

「こんな感じぴょん」

 

「え、えぇ!?あたし的には全然わかりませんっ」

もはや意思疎通レベルである、尚この言語提督には分かるらしい。

 

「・・・全員無事で良かったっぽい」

 

「良い人で良かった~後でお礼言うにゃ」

 

「常識は無いぴょん・・」

 

「にゃ?」

 

「皆さんでぇお礼言いに逝きましょう!」

 

ヤマトは常識のない良い人と言う謎認定されていた。

阿武隈に至っては未だに幽霊と思っているようだ。

 

「・・・卯月はずっと撫でられてたっぽい」

 

夕立が特大の爆弾を投下した、複雑な感情が込められているようだ。

 

「ぴょん!?」

 

「およよ!睦月の知らない間に何が!?」

 

「卯月窓に頭打ってから起きるまで撫でられてたっぽい・・」

 

夕立はジト目で卯月を見ている。

阿武隈は後ろで耳を塞いでしまったようだ。

 

 

 

 

―――入渠前―――

 

 

「見つけたわ!」

(さぁ突入よ、皆が待っているわ!ふんふんふん~♪)

 

 

 ―  ごっはんーごっはんー♪ ―

 

 ― 夕立待つにゃ~ ―

 

 ― ぷっぷくぷぅ~ ―

 

 

―― ガラガラ ――

 

ヤマトの目の前で入渠施設の扉が開いた、それを見たヤマトは絶望と同時に膝から崩れ落ちた。

 

「もぉぉぅ、待ってくださいよぉ~」

 

「あれヤマトっぽい?」

 

「ぴょん・・」

 

「ヤマトさん!あ・・あの・・ありがとうございましたっ」

 

膝から崩れ落ちていたが夕立が気づく瞬間に復活していた、メンタルモデルのスペックを無駄遣いするのだった。

 

(あれぇ?卯月ちゃん?なんで私の顔見るなり夕立の後ろに隠れたのかな・・?。まさか!?良からぬこと考えてるのバレた?!)

「うん・・?あぁ良いわよ別に」

 

「あの~ヤマトさんは幽霊さんなんですかぁ?」

 

(あなた直球でくるのねぇ?悪戯しちゃうよ?)

「・・阿武隈の中では何処までが幽霊なの?」

 

「ふぇっ?えーっとぉ亡霊?」

 

(それ・・自分たちのことを指してないかな?)

「・・艦娘も当てはまるわよ?」

 

ヤマトの持っている記憶が正しければ艦娘は艦の魂が具現化したものである、そして自身は超科学から兵器として生まれた存在と認識している。

どちらが幽霊に近いかと言われれば艦娘と答えるだろう。

 

「ふぇぇ~!?えっと・・えっとぉ?壁すり抜けたり・・?」

 

(やけくそに感じるのはきのせいかな~?もう悪戯しちゃうよ?)

「・・・できるわよ」

 

「「えっ!?」」

 

驚いたのは阿武隈と睦月だけであった、どうやら夕立と卯月はすでに耐性が付いていた。

そして周りの様子お構いなしにヤマトは入渠施設の扉に向かい手を当てた。

 

(うーん・・行けるわね。―ナノマテリアル侵食開始─デルタコアの通る領域だけ確保してー?―扉の修復復元―)

 

ヤマトは自身が通る扉だけナノマテリアルで侵食しすり抜けコアが通る部分だけ物理的に穴を開けナノマテリアルで修復した。

分子レベルで見たら水の中を移動するだけの様な感じだが傍から見たら扉をすり抜けているように見えるのである。

 

 

―― ガラガラ ――

 

出るときは普通に扉を開けて出てきた。

 

(結構うまくいったわね、しかし分子レベルで演算ができるって・・)

「どうかしら?」

 

「「・・・」」

 

「あら、2人共立ったまま気絶するなんて器用ね」

 

「もう慣れたっぽい」

 

「ぴょん」

 

「ヤマトは入渠しに来たっぽい?」

 

(あら、阿武隈からかうので忘れてたわ・・皆出てきちゃってるじゃないの・・・いやきっと他の子が・・)

「そうね・・入渠しにきたの」

 

入渠以外に此処に何しに来たとか聞かれると、答えに困ると判断したヤマトは入渠することに決定した。

そして、4人は出てきてしまったが他の子が居ないか期待するのであった。

 

「了解っぽい!」

 

「ぴょん・・」

 

卯月は夕立の後ろに隠れている。

どうにもヤマトと顔を合わせられないようだ。

 

(卯月?わたしを避けてない?)

「卯月は・・どうしたの?」

 

「頭撫でられたの気にしてるっぽい・・」

 

(嫌がられてる方かな・・?反応がイマイチでよくわからないわ)

「嫌だったかしら・・?勝手に触られると嫌よね・・ごめんね?」

 

「ちが!違うぴょんっ・・その、恥ずかしいぴょん・・」

 

(あら・・これはフラグというものでは無くて?此処は引くべきか・・?しかし・・フラグは掴み取ってみせよう!)

「あらあら・・気にすること無いわ。ほら、いらっしゃい」

 

ヤマトは両手を軽く広げて卯月を誘うが夕立の後ろから出てこない。

これは大ピンチと思ってると夕立が飛び込んできた。

 

(おや・・まさか夕立にもフラグがっ!?ご馳走様です!ふふふっ・・・)

「夕立?・・どうしたの?」

 

「ずるいっぽい・・」

 

(フラグ確定しましたっ!・・これはナデナデ行けるか・・ええいままよ!)

「ふふふ・・」

 

飛び込んできた夕立に予想外のヤマトであったが、結果的に良かったようだ。

そして夕立をナデナデしながら、固まってる卯月を誘ってみようと思っていた。

 

「卯月もいらっしゃい?」

 

「ぅゅ~」

 

(来ないわね・・ここで引くと今後避けられる気がするわね・・・ならばっ)

「来ないなら・・えいっ」

 

動かない卯月にヤマトは抱きついた、夕立が張り付いたままで動きにくそうであったが無事に卯月を回収。

ヤマトでなければ憲兵よろしく事案である。

 

(ふふっ・・ふふふふ・・お持ち帰りぃぃい・・おっと思考が其れてしまった)

「大丈夫よ、卯月」

 

「ぴょん」

 

「夕立もね?」

 

「ぽい~」

 

(ん?誰か覗いてる・・あの電探は長門ね・・・ここまでのようね)

「さてと、ふたりともごはんでしょ?またあとでね」

 

「了解ぽい!」

 

「ぴょんっ」

 

ヤマトの記憶が正しければ長門はロリコンだったはずだ、駆逐艦と戯れていたら絡まれるに決まっていると。

そして入渠にそそくさ入っていくのであった。




入渠=不思議温泉だと作者は思っています。
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