「おちついた?」
どれだけ泣いていただろうか。やっと俺が落ち着いてきたのがわかったのか、男は声をかけてきた。
「ご、ごめんなさいっ」
俺は男にしがみ付いていることを思い出し慌てて離れた。
離れてみてわかったがそいつは思っていたよりも若そうだった。背は今の俺より多少高いくらいで手足も割と細っこい。落ち着いた喋り方をしているが声の感じは若そうだ。十台前半から半ばだろうか?前の俺よりは確実に年下だろう。
こんな年下の男の子にしがみ付いて、剰え大泣きしてたとか…、恥ずかしくなってきた。顔が赤くなっているのがわかる。
「えっと、大丈夫だったかな?怪我とかしてない?」
「大丈夫です、少し驚きはしたけど当たってないですし」
本当は殺されるかと思ったけどな。洒落にならんが一応誤射だったわけだし、人に会えた事を考慮して相殺しておこう。
「よかったぁ…」
こいつも緊張していたのか肩の荷が下りたように息を吐く。
「本当にすみませんでした」
大丈夫だと言っているのに見た目年下の女の子に頭を下げるとは律儀なやつだな。
「僕はこの近くのヴォルハ村に住んでいるユーリィです。君は?」
見た目からか、いきなり君呼ばわりだが自己紹介されたからには返さなくてはな。
「俺は
ユーリィは何か引っかかったのか首を傾げていたが何か変な所でもあったのだろうか?
「そういえばハルカはどうしてこんな所に?この先には僕の知る限り人里はなかったはずだし道も通っていなかったはずだけど」
嘘は吐きたくはないけど別の世界から来たとか女に変わったとか言っても信じてもらえないだろうなぁ。とりあえず分かりやすい事実だけでも伝えるか。
「えっと、なんていうか気が付いたらこの森にいたといいますか、元々は日本って国に住んでいたはずなんだけど…。だからユーリィに会えた時は本当に嬉しくて…」
「ごめんね、ニホンという国は聞いた事ないなぁ…。それにしても別の所で暮らしていたけどいきなりこの森に、か…。僕じゃ何もわからないけど村長が何か知ってるかもしれないし、僕が住んでるヴォルハ村まで案内するよ」
ユーリィは「付いてきて」と言うと勝手知ったる庭を歩くかの如く森の中を先導した。
俺はそれまでずっと一人でいた反動からか、ユーリィに沢山話しかけている。
ユーリィはヴォルハ村で代々猟師をしている家系に生まれたらしい。そして両親は昔魔物(化け物の事だろう)に襲われていないこと、年の近い妹と二人暮らしをしていること、今は村長が後見人になってくれていること、色々聞いた。同時に俺の事も沢山話した。
ヴォルハ村につくころには二人ともだいぶ打ち解けて気軽に話す中になっていた。
「っと、そろそろ見えてくるころだね」
ユーリィが見つめる先には少し開けた場所があり、その奥には木造の民家がぽつぽつと続いていた。
「ようこそ、ヴォルハ村へ―――」
ビィトを読み返すために休日実家に戻ったけど全巻どっかいってた…。どっかに片付けられたのか、捨てられてしまったのか。
資料がないと設定とか矛盾してきそうで書くに書けないなぁ。
本屋にもおいてなかったし古本屋か、いっそのこと電子書籍版でも買おうかな。