【SLG風】Cinderella in Your City:あなたの街のシンデレラ   作:自称付き人

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①さっきの真っ赤なドレスが気になる(まゆ、加蓮) (自動選択)


days2-2 真っ赤なドレスのお店(1)

P「やっぱアレは気になるよなぁ」

 

クルっとその場でUターンし、元来た道を戻る。

 

そこそこ広い建物内を歩くこと少し。ギャルっぽい服やら制服っぽい服のディスプレイに混ざって現れた、異様に目を惹く真っ赤なドレス。

 

お店の正面に立ち、見上げた看板に書かれた店名は《Masque:Rade》。

 

P「『仮面舞踏会』ねぇ。通路に見えるように飾ってるってことはこれが売りなんだろうけど」

 

誰が買うんだこれ? つーか金額書いてないけどおいくら万円?

 

?「Appricot Mallにご来場の御通行者さまー? そのように入り口で仁王立ちされると迷惑なので何か買ってもらえません?」

 

っと、お店の前で色々考えていると、店員に声かけられた。

 

P「ああ、すいません。ちょっと考え事してたもので」

 

?「考え事......難しいことですか? そうですよね、世の中せち辛いですもんね。それならお買い物で発散するのが一番ですよ」

 

P「や、そういうわけじゃなく」

 

?「ああ、今この瞬間、あなたと私が出会えたのは運命! あなたにふさわしいお召し物を選ばなくては!」

 

P「何言ってんだ。そういう演技いいから」

 

?「何か買ってください」

 

P「急に商売っ気出すなよ。つーかその頼み方、ちょっと語弊があるぞ」

 

援助して交際みたいな。

 

?「え? ......あー、そういうことね」ニヤリ

 

あ、やばい。余計なこと言った。

 

P「じゃ、そういうことで」

 

言い切る前に身体を動かす。急いでこの場から離れねば。

 

とか思ってたんだけど、店員さんはこっちの動きを見透かしてたかのようにこちらの腕を掴んで、体を密着させてきた。

 

?「知らなかったのか? 店員からは逃げられない」

 

大魔王○ーン様!?

 

P「店員さん? 悪質なキャッチは条例で禁止され」

 

?「ぱぁーぱぁー!! 何か買ってー! 買ってくれなきゃ加蓮、パパのこと刺しちゃうー!!」

 

P「やりやがったなテメェ! ってか刺すってなんだよ怖いわ!」

 

加蓮「買って買ってかってぇぇぇ! 加蓮にあのドレスとまでは言わないからアクセサリー買ってー! このとってもセンスが良さそうなお店でアクセサリーかってぇぇぇぇ!」

 

P「お前店員だろ! なに当たり前のように自分のものにねだってやがる! 接客しろよ!」

 

加蓮「加蓮、アクセサリー買ってくれたらパパになんでもしてあげる♪......おはようからおやすみまで意識があるうちはずっと私のことだけ考えるように」

 

P「接客の方向性が違うわ! ってかなんでちょいちょい目の光がなくなるんだよ!」

 

そういうネタだよな? スイッチの変わり方が怖いんだけど。

 

加蓮「なんで嫌がるの? 私のこと、もう飽きちゃった? 私、もう可愛くない......?」

 

P「お前は可愛いから安心しろ! むしろ可愛いからタチ悪いんだよ!」

 

加蓮「ホント? どこが可愛いか教えて?」

 

あーもうめんどくさいな!

 

P「整った顔たちと透き通った肌! 明るい雰囲気と丁寧にセットしたおしゃれな髪型! 派手っぽく見えて落ち着いた色使いの服装! 特にネイルが服にマッチしてて綺麗だな! これで満足か!」

 

嘘は言ってないぞ、だいぶ勢いで言ってるけど!

 

とかなんとか言ってると、なんか急に引っ張る力が弱まった。絡みつく力そのままで。

 

加蓮「いや、その、急にそんなこといっぱい言われても、照れる......」

 

P「情緒! 言わせたの自分だろ!」

 

急に乙女な感じ出すな! こっちはついていけないぞ!

 

と、そんな感じでわちゃわちゃしてると、お店から別の人が出てきて

 

?「何してんですか!」ぽすん

 

加蓮「ふぎゃ!」

 

腕に絡みついてた店員を引っ叩いた。

 

......引っ叩いたっていっても、すっごいマヌケな音がしたけど。なに、この子めっちゃ力弱いのか?

 

?「お店の前が騒がしいと思ったら......お客様に迷惑かけちゃダメじゃないですかぁ!」

 

加蓮「え......あ、あはは、いやー、最初は普通だったんだけどね。ノリがいいイケメンさんだったからつい運命感じちゃって」

 

P「最初からノリノリだったろ」

 

?「ノリがいいとかイケメンだとか関係ありませんよぉ......お客様とは節度を持って接し」

 

あ、もう一人の店員がこっち見た。目があった。そして固まった。

 

今度は何があった? 俺の顔、なんかついてる?

 

P「えーと...加蓮、さん? なんかこの子固まっちゃったけど」

 

加蓮「ほんとにね。おーいまゆー? タンポポの綿毛みたいなふわふわ脳内のまゆさーん?」

 

P「急になぜ馬鹿にした」

 

加蓮「いつものことだから。って、ほんとに反応ないなー」

 

P「いや、待て。なんか口がほんのちょっと動いてる」

 

加蓮「何か言ってる?」

 

ちょっとだけ耳を近づけてみる。どうやら何か口ずさんでるようだ。

 

まゆ「かーぎをかけてー......とじこめましょー......」

 

P「この子もこういう属性かよ!」

 

このお店大丈夫か!

 

加蓮「まゆがトリップしちゃった。......ねぇ、取り敢えずお店、入らない?」

 

P「今この状況で入りたいと思う?」

 

加蓮「でもまゆ、あなたのこと離す気ないみたいだし」

 

P「え? ......おぉ!?」

 

よく見たらこの子も俺の服掴んでやがる! つーか握りしめ方が全力なんだけど!

 

まゆ「これはみらいー......うんめいー......逃げらーれなーいむーすびーつきー......逃がさない......」

 

ぶつぶつ怖いっての! ってか! そのままお店の中に引きずり込もうとしてやがる!

 

P「ちょ! 離せ! せめて手を緩めろ! 皺になるだろ!」

 

引っ張る力は強くないのに、なぜか手が離せない! なんで! どっから握力でてんの!?

 

加蓮「はーい一名様ごあんなーい。いっぱいサービスするからねー♪」

 

P「やめろ押すな! はなせー!」

 

そんな感じで、お店に連れ込まれました。




投稿遅れてすいません。
間隔長くなりそうなんで短いですが途中投稿です。

選択肢自体はすぐ決めてたんですが、ネタまとまらんところに体調不良が。

皆様も熱中症にはお気をつけて......

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