ホントひとつの事に絞れればいいんですけどね。他にもやりたい事がいっぱい(遠い目)
そんな訳で今回ですごろく編終了。すごろくだけで5話も使うってどういう事!?
こういうのって動画とかで見ると良いんだろうけど、小説だと恐ろしく分かりにくですね。
二度とこの手の試みは止めよう…。
「お・き・か・ぐぅ―――っ!!もうこの2人のやりとりがもういっちいち可愛いったらないっていうかボイス的にも鈴村さんとくぎみーってどんだけサービスし過ぎだよ!?って感じで目と目が合うっていうかもうコレ公式CPって事でいいよねみたいな風に私は思ってるんですがその辺どうですか!?ていうか!沖田さんどんだけ近藤さん好きなのよ!?普段お茶らけてるのに近藤さんが危ない時だけアンタ本気見せすぎだっていう話(ry」
※ただいま本編に全く関係のない話が延々と語られております。
しばらくお待ちください。
「もうホントにそらちんたまありがとうございます!いつもご苦労さまですっ!!
ぜぇ……ぜぇ…」
現在、古河音は再び赤マスに捕まっていた。
そのお題が『銀魂について語りつくせ』というまるで誰かの私欲がとりついた様なお題だった。
その時の様子はまるで古河音であって古河音に非ず。
さながら誰かが彼女の身体を乗っ取って喋っているかのような、そんな鬼気迫るものがあった。
そう、今回に限らず古河音は先程から赤マスに捕まり続けていた。
サイコロの目もお世辞にも良いとはいえず、現在1位から大転落の最下位だ。
運というものに波があるとするならば、フランとの弾幕ごっこ以降彼女の運は急降下。
不幸の後には幸運が、幸運の後には不幸が訪れるというのはよくある話だ。
彼女の場合、それが人と比べて磨きをかけて両極端だった。
「ぜぇ……ぜぇ……あれ?私今何喋ってたんだっけ??」
そんなこんなで、現在ラストステージだ。
「………まさか、こんな日が来るだなんてね」
「私も、まさかこのような日が来るとは思っておりませんでした」
紅い瞳を持つ吸血鬼、それに仕える瀟洒な従者。
それは決して交わる事のない並行の関係。決して壊れる事のない強固な絆。
それが今まさに決壊しようとしていた。
「飼い犬に手を噛まれるとはこの事をいうのかしらね?」
「不本意ではありますが、その言葉が最適かと」
じりじりとにじり寄る咲夜に対して、レミリアは一歩も動かない。
誇り高き吸血鬼が従者相手に怯むなどあってはならない。
あってはならない。だが、その表情に余裕はなかった。
強大な力を持つ吸血鬼が人間、それも従者相手に恐れを抱いていた。
「………お覚悟を」
「あっはっはっはっは! あはははははははっ!!!」
彼のレミリア・スカーレットが高らかにその笑い声を轟かせていた。
何か面白い事がある訳ではない。気持ちが高揚しているという訳でもない。
十六夜咲夜がレミリアの脇付近を指先を使って刺激を与えている。
まぁぶっちゃけ、 KU☆SU☆GU☆RI だ。
今回咲夜が止まったマスは黄色。自分以外の他のプレイヤーを妨害するマスだ。
その妨害内容が『自分より順位の高い者を3分間くすぐる』というものだった。
現在十六夜咲夜レミリアに次いで第2位。
必然的に、妨害できる相手が彼女以外にいなかったのだ。
涙目で大声で笑い転げる今の彼女に、カリスマは脆く消え去っていた。
「まぁ、でもこれで私達も無事戻れそうですね。ちょっと気の毒だけど古河音さんはあの様子だと挽回はムリそうですし………」
現在5位の小悪魔。
青マスにて喉を癒しているパチュリーに声をかけていた。
今回のルールをおさらいしよう。
・すごろくのステージは計3つ。
・それらをクリアした者からこのすごろく世界から抜け出せる。
・ゲームマスター(古河音)がクリアした場合未クリアのプレイヤーはやり直し。
つまりは全プレイヤー古河音のクリアだけは防ぎたいところなのだ。
現在最下位(古河音)と8位(美鈴)の差はかなり遠ざかっていた。
このまま順当に進めば自然と全員クリアだろう。
「………だと良いけど、何か裏がありそうな気がするのよね」
「………クックックック」
そんなパチュリーの不安に応えるかのように、古河音が不気味な笑い声をあげていた。
誰がどう見ても何か企んでいる。とっても“悪い顔”だ。
この表情はアレだ。
主人公が死闘の末敵の大ボスを倒して一件落着しそうな雰囲気の中に空気も読まずに自爆スイッチとか押したりする『え?お前まだいたの?』的な雑魚キャラの表情だ。
「しょうがないなぁ~…この手は出来るだけ使いたくなかったんだけど」
現在古河音の番。彼女の手にはサイコロがある。あとはこれを2回振ってその目のマスだけ進めばいい。
だが、そのサイコロが突然光を放ち姿を消した。
「『ゲームマスター特別ルール』発動っ!」
古河音の宣言と共に2人の人物に光が降り注ぐ。
現在1位のレミリア・スカーレット、そして古河音だ。
降り注ぐ光は徐々にその濃さを増してゆき、そして2人は入れ替わっていた。
「………なっ!?」
彼女の存在など意にも介していなかったレミリアが、突然驚きの声をあげた。
それはまさにテレポート。
レミリアが不動の1位を飾っていたマスに古河音の姿が、もはや挽回はないと思われていた最下位のマスにレミリアの姿があった。
文字通りの『逆転』だ。
「『ゲームマスター特別ルール』。ゲームがマンネリ化しないために設定された私だけに許されたチートですっ!『自分の番を2回休みにする代わりに1位と順番を入れ替える(ただしゲームマスターが最下位の場合のみ)』。クイズ番組とかで言うところの今までの展開をぶん投げにする特別ボーナスタイムなのだ!」
きゅぴーんと人差し指を高らかに天に掲げ、腰に手を当て勝ち誇った表情でフィーバーポーズ。
どこかの空気の読める人のお株を奪う行為だ。
「………………」
レミリアの表情が、明らかに引きつっていた。
言葉にこそしないものの、ぴくぴくと動く口角に笑っていない目が全てを物語っている。
マジでマジギレ5秒前だ。
「盛り上がっているところ悪いのですが………
黄色の妨害マス、お題は『好きな相手にコスプレをさせる』ですわ♪」
現在良也に続いて第6位。月詠鈴芽が黄マスの上でレミリアに向かって満面の笑みで言い放った。
その笑顔に込められているのは完全に獲物を見つけた獣のそれだ。
「………今の私は貴女の戯言を聞き流せられる程、心にゆとりがないのだけれど?」
「それはいけませんわ。淑女は常に優雅でなければなりません。
ご存じで?アーモンドとの食べ合わせはカルシウムの吸収を促進させますのよ?」
殺意で人が殺せるならバタバタと人が倒れる程睨みつけても、鈴芽相手では暖簾に腕押し。
彼女相手にその手の皮肉はまるで通じなかたった。
「さて……本来なら惨めな姿になって頂くというのも良いのですが、ここはせっかくですし
読者の皆様にサービスですわ」
パチンと鈴芽が指をはじくとレミリアが煙につつまれる。
この世界、お題や罰ゲームのためなら大抵の事は何でもアリだ。
突然ハリセンやタライが現れたり、どこからともなくBGMが流れたり。
今回に関しては対象者を一瞬にしてコスプレさせる事が可能だ。
お着替えシーンは一切ない。この作品はどこまでも清く正しさをモットーとしているのだ。
「せっ………せっ……
セーラー服……だとぉぉぉぉっ!!?」
煙から現れた彼女の姿に、突如古河音が発狂にも近い雄叫びをあげた。
レミリアのの衣装は、コスプレと言うにはあまりにシンプルなものだった。
特にどこかのアニメの制服という訳でもなく、どこにでもありふれた個性も露出もない極一般の制服だ。
が、それに対し古河音はまるで神が舞い降りたとでも言わんばかりの反応だ。
「いや、アレそんなに言うほどか?」
対してあまりにオーバーな古河音の反応に良也がレミリアに指を指す。
その行為が彼女の怒りに油を注いでいる事を、彼は気づいていない。
「良也さんの目は節穴ですかっ!?見てくださいあの膝まで伸びた丈のあるスカートをっ!隠れた太ももが逆にやらしくありませんかっ!?その下から見える美脚にそそりませんかっ!?どこにでもありふれた様な制服をレミリア様みたいな白人系の女の子が着る事によって和と洋の融合でギャップ萌えじゃないですかっ!!金髪ッ子が浴衣を着るのと同じ原理じゃないですか!なんでそこに気づかないんですか!?ドレス姿のお嬢様が着なれない服に困惑する姿をもっとハァハァしないでどうするんですか!!もっと…!もっと熱くなれよおおぉぉぉっ!!!」
「貴女、まさかあの子に見せるためにわざわざ?」
「貴女じゃあるまいし、狙ったマスやお題を引き当てるなんて出来ません。
まぁ、あの子の好みは私の記憶に全て入っておりますので。ついでですわ」
「さぁ、いよいよ私のターンだぜっ!」
2回休みのペナルティもついに終わりを告げた。
古河音の現在位置、レミリアの元いたマスはゴールまであと8マス。
サイコロ単発でならまず届かないが2回振るというこのすごろくのルールでならここで勝負がつきかねない。
全員最初からやり直しという最悪のパターンだ。
「奇跡は起こるものじゃない!起こすものだっ!!とか主人公っぽいこと言ったら本当に起りそうな気がする私のミラクル・スロウ!!」
それはまるでボーリングのフォームの様に、サイコロを投げるのではなく文字通り転がしてみせた。
勢いをつけたサイコロは止まる事なくどこまでも転がってゆき、そして―――……
『1』+『2』=『3』
サイコロを二回も転がしておいて出た目がコレである。
もはや不幸だとかを通り越して完全に呪いの域だ。
『起こらないから奇跡っていうんですよ?』知る人ぞ知る名言である。
だが悲しいかな、不幸は連鎖する。
赤マス:現ステージの最初のマスまで戻る。
これを持って今回のすごろくは彼女の最下位で幕を閉じた。
「いや~っ、楽しかったぁ~~♪」
“すごろくの本”手に、ただ今紅魔館のホールに全員集合状態だ。
結局全員がゴールした後、古河音が最後に遅れてゴールという形ですごろくは終わりを迎えた。
「今日はみなさんお疲れ様でした。それじゃあ私はそろそろ帰り……」
「あら、もう少しゆっくりしていきなさい。夜は長いのだから」
爽やかに別れを告げまわれ右。
何事もなかったかの様に帰ろうとする古河音の肩がをレミリアは力強く握りしめていた。
それはもう、力強く。
「この度は楽しい余興を提供してくれたことに感謝しているわ。ぜひそのお礼をさせてくれないかしら?」
「お気持ちだけで結構ですぅーっ!だからその手を離してください肩が壊れてしまいます私自慢の強肩がががぁぁ……っ!!」
彼女の手から必死に逃れようと試みるも、吸血鬼の握力の前では成す術はない。
「それと……パチェ」
「コレ、でしょ?」
『え…!?ちょっと何ですの!?』
パチュリーの手に握られていたのは、つい先ほどまで良也の腰につけられていた草薙の剣のレプリカだ。
剣を持っている手とは逆の手には小さな魔法陣が浮かび上がり、ぶつぶつと詠唱が唱えられている。
「貴女にも今回は随分とお世話になったもの。きちんともてなさせて頂くわ。
精神体だろうと苦痛を与える方法なんていくらでもあるもの」
古河音の首根っこを掴み引きづりながら、じりじりと鈴芽の元へと近寄っていく。
『まったく…。人が身体を失ったところを狙おうだなんて。残念ながら私には奥の手が
………あれ!?出れない!? ちょっとコレどうなってますの!?』
何やら不備があったのか、鈴芽は突然取り乱し始める。
その間もレミリアの歩は一歩また一歩と鈴芽(パチェ)へと近づいていく。
「貴女が一時的に良也の身体に避難できるのは知っているわ。
だから、そこにいる私の親友に精神の移動を阻害して貰ったの」
片手に古河音を、もう片方の手で草薙の剣のレプリカを、レミリア・スカーレットの紅い瞳がより一層赤みを増してゆく。
「さぁ、こんなにも月が紅いのだから………ゆっくりしていってね♪」
「あああぁぁぁ――――――っ!!」
『あああぁぁぁ――――――っ!!』
本日の教訓。 因果応報。