プロデューサー杏、芸能界を生き抜く   作:アイスクリン

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杏の仕事(後)

 

 

 部屋を出てすぐ、連絡用アプリできらりに繋げる。

 文面はまんま「今どこ?」だ。

 ちょっとだけ待ったら返事「用事あるから事務所出た」

 いや、ほんとはもっと長い返事だったけど、要約すればそんな感じだ。

 嘘が下手だね。

 何の用事なのかぐらい用意しときなよ。

 遅刻、早退、無断欠勤、杏はありとあらゆるズル休みの為に嘘を磨き続けたんだ。

 騙せると思ってるなら見くびられたもんだよ。

 

 杏達の部屋から一番近いトイレにそっと入って、もう一度アプリを使う。

「まだいるよね?

 頼みがあるんだけど」

 一つだけ閉まってる個室からピロリンと着信音が聞こえた。

 予想通りで助かるね。

 まぁ、きらりは目立つから隠れるなら場所は限定されるんだけど。

 言い訳がましい返事が来るのを待って、杏はきらりに声をかけた。

 

「……きらり、開けて」

「あ、杏ちゃんっ!?

 だ、ダメだよぉ。

 いくら杏ちゃんでも、おトイレは一緒に出来ないよっ」

 

 わたわた慌ててる音が個室から聞こえる。

 本当に用足してたら悪いから、返事を打てるか待ったんだよ。

 

「きらり」

「…………うぅ……」

 

 もう一度声をかけると、少し間があって返事の代わりにカチッと鍵の開く音がした。

 ドアを開けるとそのまま洋式に座ってるきらりと目が合う。

 

「あ、杏ちゃん、狭いよ?」

「いいから、ほら」

 

 無理矢理個室の中に入ってドアを閉めて、

 困惑したきらりと向き合う。

 

「きらり、乃々はほんとに人見知りだし臆病なんだ。

 恥ずかしがり屋だし、弱気なの。

 …………誰にでもだよ」

「……うん」

 

 きらりが部屋を出て行った理由なんて簡単だ。

 きらりは”怖がられる事が何より怖い”子だから。

 大きくて怖いと思われるぐらいなら、

 変な喋り方の変な子でいようって思っちゃうぐらいに。

 だから、それを知ってる杏と二人きりなら普通に喋る。

 もう世間ではきらりのキャラとして定着しちゃってるから、

 やめなよとも言えない。

 

「仲良くしたくなって怖くなったんじゃない?」

「……杏ちゃん、心読めるの?」

 

 きらりは素直で読みやすいから、読めるといえば読めるよ。

 

「乃々ちゃん可愛いから……きらりも杏ちゃん達みたいにしたくなって。

 ……怖くなったの」

 

 乃々は乃々で人と接するのを怖がってるし、

 きらりは怖がられるのを怖がってるし。

 ちょっと相性悪かったかな、それも初対面だった今だけとは思うけどね。

 

「きらりが怖かったんじゃないよ。

 打ち解ければ仲良くなれる」

「うん……」

 

 そっときらりの頭を撫でて、引き寄せる。

 杏の胸はぺったんこで悪いけど、体温は人を慰めるからさ。

 

「分かってる、私が……怖がり過ぎだって」

「しょーがないよ。

 今まで、嫌な奴に出会って嫌な目に会った事あるんだもん」

 

 よしよしと撫でてあげると、きらりの腕がぐっと杏の背中にまわった。

 いつもはここまでデリケートじゃない。

 傷ついてもそれを隠す事ぐらい出来る子だ。

 ただ、きっと今日は他に嫌な事でもあったんだろう。

 些細な事が心に刺さる日だってあるし。

 

 きらりはほんとにいい子。

 他人を傷つける事が何より嫌な優しい子なんだよね。

 だからこそ、怖がられる事がたまらなく辛いんだと思う。

 うちの事務所には小学生のアイドル達も所属している。

 ジュニアとかキッズとかの枠。

 きらりは子供好きで、キッズ達を可愛がりたくて、

 でも怖がられたくなくて近寄れないでいる。

 杏達の所に遊びに来るのに、子供がいないか確認してから来るぐらい。

 きらりが勇気を出せば、優しさは伝わると思うんだけどな。

 きらりぐらい優しい子もそういないし。

 きらりがビビってる限り、子供達だって打ち解けれないと思うんだけど

 無理矢理行けって訳にはいかないし。

 

 いつも明るくて元気で訳わかんない言葉で喋ってて分からせようとしないけど、

 ほんとのきらりは傷だらけだ。

 杏がきらりと共演しないようにしてのも、それが理由。

 一緒に出れば、絶対比較される。

 杏の小ささときらりの大きさは目立つネタだし、

 共演して「身長の話はNG」なんて通る訳ない。

 大きさばかりをネタにされ、扱われるのはきらりには酷だ。

 だから、それを知ってる杏ぐらいは、ね。

 

「杏ちゃん、優しいにぃ……」

「いいよ、無理しなくて。

 それとももう癖になっちゃった?」

 

 きらりがぐりぐりと杏の薄い胸板に顔を擦り付けてくる。

 小さい杏じゃきらりを受け止められないかもだけど、

 こうして一緒にいてあげる事は出来る。

 怖がらない人間もいるよって。

 だらだらするの超得意だからね、杏は。

 だらだら一緒にいればいいさ。

 

「乃々ちゃんこそ、きっと怖かったよね。

 仲良くなれるかなぁ」

「大丈夫。

 時間はかかるけどね。

 よく顔合わせるかな子と智恵理でも、最近になってようやくだよ」

 

 ようやく顔を離したきらりに笑いかける。

 

「うん、諦めずに頑張ってみる。

 私もあの子の事、構いたい」

「そうして。

 そうだ、なんかお菓子買って来てよ。

 実はおやつ買いに行ってたって言えばいいじゃん。

 杏はただトイレに行ってただけって事で」

 

 ちょうどおやつ無かったし。

 きらりの性格知ってたら、それぐらい気を利かせても変じゃないし。

 

「うん、そーする。

 杏ちゃん、何食べたい?」

「アイスか和菓子。

 安いのでいいからかな子が作れないのがいい」

「うん、分かった」

 

 もう平気かな。

 ドアを開けて個室から出る。

 誰もいなくて良かった。

 二人で個室入ってるの見られたら変な噂たっちゃうし。

 

「じゃあ、杏は行くよ」

「うん……」

 

 いい加減、マネさん怒るだろうしね。

 お腹壊したって言えばきらりの買ってくるおやつ食べ損なうし

 どう言い訳しよう。

 トイレが異次元に繋がってたとかダメかな。

 なんか閃いた事にするか。

 ちゃんと企画考えれば怒られる筋合いないもんね。

 

「杏ちゃん…」

「ん?」

「ありがとっ」

 

 うん、きらりはやっぱり笑顔じゃないとね。

 Tシャツ濡らした甲斐があったよ。

 遅刻上等シャツの遅がぐしゃぐしゃになったけど、まぁいいや。

 いつものきらりの笑顔が作り笑顔だとは言わないけど、

 やっぱ、こう「素」の笑顔っていいよね。

 こういう笑顔こそファンに見せて上げれば、喜ぶのに………

 ……素……素か…

 

 うん、そうだ、「素」を見せる。

 ファン向けだけじゃない見せ方をすれば……

 ちょっと思いついちゃったかも。

 

 

 部屋に帰って来ると、乃々は菜々さんとお話してた。

 一緒にプロデュースされる事になったからなのか、

 乃々は菜々さんには割となついてるんだよね。

 菜々さんが持つ雰囲気もあるのかな。

 

「ただいまー」

「杏ちゃん、お帰りなさい」

「お、お帰りなさい」

「双葉さん、ちゃんと帰ってきてくれましたね。良かった」

 

 仕事はサボりたいけど、このタイミングでサボったら

 乃々はレッスンにもいかずにずっとここにいる事になるしね。

 信用されてないなぁ。

 さては元プロデューサーから何か吹き込まれた?

 まあいいや。

 二人が座っている場所は変わらず、向かい合ったまま。

 杏はちょっと考えて乃々の隣に座る事にした。

 ポケットからスマホを出してテーブルの上に置く。

 角度はこれで大丈夫かな。

 

「ねえ、二人ともちょっといい?

 今度始まる新番組なんだけど、出てくれる?」

「えっ、いいんですか?」

「ひぅっ、わ、わ、わたしですかぁ!?

 ……そんな……むーりぃ……」

 

 分かってたけど、反応は対称的だ。

 菜々さんは嬉しそうだけど、乃々は……いつも伏せてる顔を上げて狼狽えてる。

 

「いや、決まった訳じゃないんだけど。

 番組プロデューサーとかディレクターが許してくれれば、って条件つくし」

 

 そう言うと乃々は目に見えて安堵したみたいだ。

 

「菜々はもっちろんOK!ですよ。

 是非お願いします」

「あれ、乃々もいいの?」

「ふぅ……慌てさせないで下さい、杏さん。

 いくら杏さんでも森久保使って面白いテレビなんて作れるはず無いと思いますけど……

 それに他の大人の人達も許可するはずありませんし……」

 

 なるほど、何故か自己評価が凄く低いからな、この子。

 許可されなければ出ないで済むし、

 どうせ許可されないとでも思ってるんだろう。

 ふふ、甘いよ、乃々。

 杏が「これはイケる」と思った以上、逃げ場なんか無いんだ。

 今は黙っとくけどね。

 

「うん、とりあえず杏の考えを説明するね。

 あ、マネさん、後で書面にしてもらうからメモるか録音お願い」

 

 また珈琲を淹れてくれてるマネさんに声をかけて、

 菜々さんに向き直る。

 

「番組のコンセプトとしては”やりたい事全部やる”だよ。

 具体的に考えてる企画としては、

 菜々さんに料理作るコーナーで一つやってもらおうと思ってる」

「菜々がお料理ですか?

 一応、出来ますけどそんなテレビでやる程の腕じゃありませんよ?」

「それはいいの。

 簡単な物にするし、何より菜々さんは補佐だから」

 

 補佐?と首をかしげる菜々さんに頷き返す。

 

「うちの小学生達とか使って、子供に料理を教えるの。

 親子で見てもらうのを狙ってね。

 菜々さんは疑似的なお母さん役ってわけ。

 菜々さんの母性的な魅力、新たな一面で売り出しをかけていく。

 うちにいる小学生達にも出番与えられるし」

「なるほどー。

 それなら菜々にも出来そうですね」

「五分か十分かのコーナーの予定だけど、

 多分、通ると思うから」

 

 マネさんが珈琲をテーブルに置きだしたので、少し間が開く。

 いい香りがする。

 菜々さんはドバドバと砂糖とミルクを入れて、

 乃々は砂糖なし、ミルクだけしか入れてない。

 乃々って意外と大人味覚なのかな。

 

「露出は約束するって言ったでしょ。

 どんな形になってもレギュラーにはするから」

「わぁ、ありがとうございますっ」

「ひぃっ、それ森久保もですかっ!?」

 

 菜々さん以上に乃々が反応してる。

 飲み終わるの待って良かった。

 中入ってたらこぼす勢いだよ、もう。

 ちなみに、乃々が一人称を名字で呼んでるのは指導の成果だ。

 杏が杏って言うのもそうだけど、

 名前覚えてもらう為に有効なんだよ。

 それで、乃々じゃなくて森久保になるのがこの子の面白い所だよね。

 

「乃々にやってもらうのは別。

 まだ、乃々には色々してもらうの早いかなって」

「で、ですよねー。

 怖がらせないでくださいよ……」

 

 ふふ、安心するのはまだ早いよ、乃々。

 

「だから、素の乃々を撮影する。

 アイドルとして成長していく姿をそのまま見てもらう。

 人見知りで恥ずかしがり屋で人前に出たがらない女の子が

 立派なアイドルになっていくまでのドキュメントとして流す」

「え……」

 

 衝撃が強すぎたのか、乃々はピシッと固まってしまった。

 

「これなら演じたりキャラ作ったりしないでいいし、

 歌も踊りも未完成で構わないし、

 むしろ未熟だからこそ応援したくなると思うし

 デビュー前から知ってもらえるのは、凄い利点だよ」

「確かに。

 さすがですね、双葉さん。

 これはいい企画ですよ」

「本当ですねっ。

 菜々なら絶対見ますよ!

 アイドルになりたい女の子も、

 可愛い女の子を見たい男の子も見ます。

 これはいいですね」

「む、む、む、むーりぃ……森久保をそんな……

 うぅ……いぢめですか……?」

 

 ようやく言葉を発したかと思うと、乃々は物騒な事を言い出した。

 いじめてないよ?

 でも、乃々ってこの弱気具合も自信の無さも魅力だと思うし。

 杏達だけが独占するの勿体ない可愛さなんだもん。

 しょうがない。

 杏は可愛いアイドルの可愛い姿をファンにお届けする仕事してるんだもんね。

 それに乃々はこう見えてアイドルになりたくない訳じゃないんだよ。

 ちゃんと「アイドルになりたい」とは思ってるんだ。

 ただ、恥ずかしがり屋なだけで。

 

「うぅ……悪い大人に騙されるなって言った杏さんが

 一番悪い大人なんですけど……

 デビューなんてまだまだ先って聞いてたんですけど……」

 

 嫌がるかなって思ったけど、まさかここまでとはね。

 でも、杏は引き下がらないよ。

 アイドルじゃなかったとしても、乃々はこのままじゃ辛いだけだし、

 乃々がなりたいモノになる為にはやるしかないからね。

 

「という事で、一言お願い。

 これからファンになってくれる人達に向けて」

 

 テーブルの上に置いていたスマホを持って、乃々に近づける。

 実はもう録画してたんだよね。

 一番最初の新鮮なリアクション逃したくなかったから。

 この映像を流す事になる可能性は大分低いけどさ。

 

「ま、まさか……ですよね……そんな…」

「うん、ごめんね。

 その、まさかなんだ」

「あぅぅ……そんな……」

 

 乃々は顔色を青くして、絶望したかのような表情を浮かべている。

 ここまでビビられると、さすがに悪い事した気分になる。

 

「まぁ、実際はこの映像が使われる可能性は大分低いから。

 練習と思って」

「そ、そうですよね……良かった……

 森久保のような地味で貧相な人間がデビューなんて……あり得ませんし……」

 

 あからさまにホッとして胸を撫で下ろしてる乃々は

 メイクしてないのにテレビに出せる可愛さだ。

 やっぱこの映像使うかも。

 

「ほら、テレビに出る練習だから。

 何か、応援してください的な事言ってみて」

「あ、あぅ……あの、無いと思いますけど……

 森久保を応援するとか正気の沙汰じゃないと思いますけど……

 もし、良かったら……心の片隅に森久保が生きていた事を覚えていてくれたら……」

「乃々ちゃん、今生の別れじゃないんですからっ!」

 

 練習と言ってるのに、乃々は視線をあっちにやってしまってる。

 でも、うつむかれるよりマシだね。

 視線が向こうでも顔は見れるし、可愛さは伝わる。

 

「頑張りますけど……頑張る…………むーりぃ……」

「まぁ、これからだから、ね」

 

 ぐすっと乃々が涙目になって来たので、スマホカメラを切る。

 可愛い姿は撮れたから、あとは慰めるかな。

 

「この企画が通ったら小学生アイドル達も出るし、

 一緒に頑張ろ?

 菜々さんも出るし、杏もいるし」

「えぅ……」

「うん、頑張ったね。

 良い子良い子」

 

 乃々を抱き寄せて、頭を撫でる。

 なんか杏、こんな事ばっかりやってない?

 まぁ今のは騙し討ちした杏が悪いしね。

 人を慰めるやり方って、どういうのがいいんだろうね。

 これだって乃々の方が杏よりおっきいからどうかと思うんだけど。

 他にスマートなやり方ないかな。

 杏は一緒にいてあげるぐらいしか思いつかないや。

 

「にょーわー☆

 再びのおっすー☆

 差し入れでーっすっ、みんな食べて―」

 

 乃々がぐすぐすと杏の肩を濡らす作業に勤しんでると、

 元気いっぱいできらりが戻ってきた。

 ナイスタイミング。

 

「あれっ、きらりちゃん?」

「きらり、おやつ買って来てくれたんだ?」

「そだよー☆ほら、笠地蔵アイスの新作、お団子アイスと桜餅アイス。

 食べて食べてー」

 

 わぁっ、と口々にお礼言いながら皆の表情が明るくなる。

 泣きべそかいてた乃々もちょっと嬉しそうだし、

 マネさんが「私の分もあるのかしら」なんて顔で覗いてる。

 こいうとこ女子だよね。

 

「菜々さん、写真集撮り終えたから一個ぐらいいいでしょ」

「そ、そうですよねっ。

 せっかくだし一個ぐらい、いいですよねっ」

「多めに買ってゆから、遠慮いらないにぃ」

 

 桜餅とアイスの融合とはなかなかの冒険だけど、美味しい。

 もち米のつぶつぶ感がちゃんと残ってるのがポイントだね。

 見た目も桜餅で可愛いし、風味もちゃんとあって

 ひんやりむにょんとしてもちもちでふわっと甘い。

 ……やっぱ、杏って食レポの才能無い。

 かな子ならどう表現するか、食べさせたいな。

 

「わーおいしーっ!」

「いつもながら、冒険してるようでまとめてきますね」

「……むふふ……」

 

 みんなにこにこ、きらりもにこにこ。

 うーん、甘い物って偉大だなぁ。

 

 しっかり自分の分を食べて残りを冷凍庫に入れて貰ってお茶にする。

 ふう、一息吐いたよ。

 美味しいアイス貰った分、きらりに返してあげるとするかな。

 

「ねえ、きらり、七月に杏MCで新番組始まるんだけど

 きらりも出てくれない?」

「にょわ?

 きらりも?」

 

 まぁ、今まで共演しないようにしてたんだから戸惑うよね。

 でも、杏は立場が変わった。

 プロデューサーが言ってた事が分かってきたよ。

 

「きらり、今までとは違うよ。

 杏はプロデューサーだよ?

 番組の中身にだって口出せるんだ」

「うにょっ?」

「やってもらいたいのはファッションコーナー。

 ファッションチェックなんかじゃないよ?

 こっちからお洒落を発信する。

 きらりが可愛いと思った物を見せて」

 

 きらりの瞳が輝く。

 自分サイズの可愛い服が無いからって、自作するような子なんだ、きらりは。

 器用さも凄いけど、杏がなにより凄いと思うのは、そのセンス。

 

「作った服のポイントでもいいし、

 合わせ方でも、簡単に作れる小物でもいい。

 自分が着る服でも、他のアイドルに着せる服でもいいよ。

 この企画、なんとしてでも通してやるから」

 

 身長いじりなんか、杏がNG出してやれる。

 でも、それは杏が関われれる番組でだけだ。

 身長ネタがダメって言ってるだけなら、出れる舞台が減るだけだからね。

 なら、もっと美味しいネタを出せばいい。

 身長でからかわれて作り笑い浮かべてるきらりは全然可愛くない。

 可愛い物と接してるきらりの可愛さを見せて上げれれば、

 きらりの使い方を分かってくれる業界の人達も出てくるはずなんだ。

 

「やるよね」

「やるっ!

 杏ちゃんとお仕事やれるんだもん。

 それに可愛い服紹介する仕事なんて夢みたいだよっ」

 

 きらり、口調が素になってるよ。

 

「きらりさん、普通に話せるんですね」

「あ、にょ、にょわー。

 間違えちったにぃ☆」

 

 顔赤くしてるきらりに菜々さんもマネさんも、乃々も微笑んでる。

 さぁ、番組の全体の流れも企画も出来たぞっ。

 うちのアイドル達の可愛い姿をとくと見ろ、だね。

 

 可愛いアイドルをお見せするのが杏のお仕事だから。

 やるからには最大効率で、がモットーの杏だよ。

 いっちばん可愛い姿を見せてやるからね。




きらりの口調については、デレステコミュで出た話です。
ただ、Pとの信愛度がMAXになっても、
どんなイベントでもあの喋り方なので
初めは仮面だったけど癖になったか
無理しないでもあの口調になったかだろうと思っています。

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