「はあ・・はあ・・・・」
ここはどこかの建物の中
その中を一人の女子校生が
息を切らしながらも走り続けていく
まるで何かに追われているかのように
後ろを振り向く余裕もなく、どこに向かうのかもわからず
ただただ必死に何かから逃げて逃げて
すると目の前から何やら複数の足音が聞こえてきた
「っ!」
女子校生はそれに気が付いて
あわてて足を止めて急いで物陰に身をひそめる
そっとその足音の聞こえてきた方を見ると
そこには三人くらいのガラの悪い男性がやってきたのが分かる
女子校生はそれを確認すると切れた息を
必死で声が聞こえないように静かに呼吸を整えていく
ガラの悪い男たちは何かを離しているようだが
興奮をしているようで遠くでは何を言っているのかはわからない
わからないが不思議とわかる
自分を捜しているのだと、本能で分かる
男性たちの言葉は何を言っているのかわからないが
あらかた話し終わるとそれぞれ別の道に行くようで分かれていく
だがそのうちの一人がこちらに向かってきているのが足音で分かる
女子校生はあわてて身を引くが
無情にも足音はどんどんとこちら側に向かってきている
もう駄目だ、そう思っているかの如く
女子校生の心臓はバクバクと音を立てている
同時に女子校生は思って
どうして自分はこうなってしまったのかと
女子校生は半ばあきらめつつもここに連れて来られた時のことを思い浮かべる
・・・・・・
それはいつだったのかわからない
彼女は普通の高校に通う普通の高校生だった
顔たちは美人と言うより愛嬌があるといってもいい
でもだからと言ってクラスメイトから人気があるのかと
言われれば騒がれるほどのものでもない
成績も平均点よりも少し上程度だし、今どきのおしゃれも
別にそんなに詳しいわけでもない、クラスでは友達はそこそこいるけど
だからと言って人気者だっていうわけでもない
だからと言ってそんな自分に不満があるわけでもなく
今のままで満足しているわけでもないがだからと言って
今の生活に不満があるわけでもない
家に帰っても両親は普通の会社員と普通の専業主婦
何分特別なものを持っているわけでもなかった
彼女は別にただ何も望まず、ただ朝起きて学校に行って
勉強して友達と遊んで、部活を楽しんでいくそんな何でもない日々
だがそんな何でもない日々が突然、恐怖の時間へと変わっていくことを
当然彼女は知るよしもなく、部活を終えて帰宅せんとしていた
日はすっかり傾く中、彼女は鼻歌交じりに帰宅をしていた
女子が一人でいると何が起こるのかわからないが
まだ日が落ちているわけでもなし、いつもこの時間帯で家路に着いているのだから
彼女は特に何も違和感を覚えていくわけでもなかった
だがそれゆえに
「っ!」
後ろから忍び寄ってきた者に気が付かず
薬品のようなものをかがされて
次第に彼女の意識が遠のいていく
そしてそのまま彼女の意識はなくなった
・・・・・・
「っ!」
覚醒したそこはあたりが暗い
そこがどのような部屋なのかがかろうじてわかるほどだ
少女はあたりを見回す
そこはまるでまるでデパートの家具売り場の
ベッドのコーナーのベッドで、その横にはまたいくつかベッドがある
そのベッドは誰かが入っていて、そこから出たように布団がめくれている
少女はあわてて自分もベッドから起き上がって布団から出て
そっと音をたてないように床に足をつけてゆっくりと音をたてないように歩く
とにかくここからどうにかして出ようと出口を探し出そうとすると
どこからか声のようなものが聞こえてたことに気が付いた
誰かがいるのかもしれない、そう思って声のする方に急いで向かっていく
少女はある一室の部屋に向かっていけば行くほど
その声が大きく聞こえていくのが分かっていく
だがそれは話し声にしても会話にしてもおかしい
それは何やらまるで声を必死で抑えているようにも聞こえる
少女はそれを見て嫌な予感を覚えて歩くスピードを抑え
恐る恐る声のする方に向かっていき、部屋の扉をわずかに開けて
中の様子を見つめてみるとそこに映ったのは
「っ!」
複数の人影が自分と同じぐらいの女の子に乱暴をしている様子だった
その女の子は必死に抵抗しているが
人影にそれぞれ抑えられて身動きがとれない
声の方も口元を抑えられているようであり
漏れている声もこうして近づかなければ聞こえないほど小さい
その光景を見て思わず声を上げそうになったが
どうにかこらえて人影に気が付かれないようにゆっくりとその場を離れていく
同時に悟った、自分もさっきの人影に襲われていた少女と
同じように、この場に連れて来られてきたということなのだろう
同時に悟った、ここにいてはいけない
早くここから出ないといけない、出ないと何をされるか
だが同時にここがどこなのかもわからない
わからない以上どうやって脱出すればいいのかもわからない
だったらやることは一つ
あの人影に見つからないようにして
この場所から出ていくしかないということだ
こうして少女の、命がけの脱出劇が幕を開けるのであった
少女の決意