人生なんて、ろくなものじゃない。人一人にできることなんてたかが知れている。それはあの時に痛感した。私の姉さんはいつもマイペースな優しい人で、私の手を引いて導いてくれる人だ。そんな姉さんに変化を感じ始めたのは入院してから。
昔、私は親に聞かされたことがあった。それは、姉さんは今の医療では治せない病気になっていて、成人する前に死んでしまうだろう、と。だから、最期まで仲良く、ということだった。冗談じゃない。しかし、どうしようもない想いを胸に秘め、姉さんと過ごすしかなかった。ただ、入院する少し前くらいから、姉さんの身体に成長が見られなくなった。病弱な私と同じくらいに。
そうして過ごしているうちに医学は発達し、姉さんの病を治すことができる技術は確立された。だけど、治療に移ろうとしたとき、そこで問題が起きた。まず、一つ目。手術中に必要な輸血、その血液を、どうするか。姉さんの血液型は特殊なもので、輸血に使用できる血液を手に入れることは難しかった。幸か不幸か私たちは一卵性の双子で同じ血液型だったから、私の血液を利用することになった。…、二つ目、私の身体に問題があった。私の身体から、輸血に必要な量の血液をとれば、極めて危険な状態に陥ると。これが一番悔しかった。
いつも私の手を引いてくれた姉さんに何もしてあげられない。今までしたことなかった親子喧嘩に、医者への罵倒もしてしまった。そんなことしたって、どうにもならないのに。
その後、偶然輸血のための血液が確保された。そのため、手術が行われ、成功した。偶然現れた輸血に使用できる血液型の、他人のおかげで。私は結局何もすることができなかったというわけだ。もちろん治療できたことは幸せだ。
ただ、私の無力さを感じた。姉さんの瞳にはなんだか虚しさを感じさせるものがあったから。もし私が輸血できれば、こんな目になることはなかったかもしれないのに。私のこの無力感がそう感じさせているのかもしれないけど…。
私たちは今、壊され、焼けた自宅の前にいる。せっかく姉さんが帰ってこれるようになったのに、今度は家がなくなってしまった。深海棲艦という存在がこんなことにしたらしい。私の中は怒りと悲しみと無力感で満たされ、茫然と立ち尽くした。
突然、手を引かれる感覚があった。そう、姉さんが私の手を引いて力強さを感じさせる歩調で歩いていた。ふと、姉さんの瞳を見てみると、かつての、入院する前に似たものになっていた。
姉さんの虚しさが少しでもなくなるなら、なんでもいい。
私も、行かなきゃ!
私は、姉さんの手を握りしめて、私の意思で歩き出した。私が姉さんにできることを見つけるためにも。
キタコレ!二人の艦娘の適性を持つ少女たちがやってきましたよ、ご主人様。姉妹、それも双子ですぞ。お姉さんは軽巡洋艦、球磨型3番艦「北上」。妹さんは軽巡洋艦、同型4番艦「大井」に適性があったみたい。新入りの艤装も妖精氏が鋭意作成中だお。
これからは「北上さん」ですね。うん、「大井っち」。さっ、行きますよー。ええ、もちろんですよ、北上さあーんっ!