デレマス短話集   作:緑茶P

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(・ω・)短いけど、こういう尊い文香との日常をあげて皆の票を巻き上げるのじゃ!(笑)

( *´艸`)清き一票をどうか文香によろしくお願いいたします!!



文香選挙応援SS 【夕餉の献立】

 奇妙な縁から“アイドル”という仕事をさせて貰っているものの、やはり日々の生活というモノは無くなりはしないモノです。

 

 大学に、家事に、私事での様々な事。そういった日常の色んな雑事は実家にいた頃は恥ずかしながらも大部分を家族に肩代わりしてもらって自分は書の世界に引きこもっていた事が多く、今になって感じる実家のありがたみというモノを恥ずかしながらも実感させられます。

 

 ただ、自分が下宿させて貰っている住まいの家主である叔父も執筆以外の事にはとんと無頓着な方なのでほおって置けば食事も洗濯も掃除も稀にしかしない以上は自分がやるほかなく、最初期は結構に面倒な事柄だと思っていたのは確か。

 だけれども、そんな自分が今や鼻歌混じりに買い物用のエコバックを片手に商店街を歩くようになるのだから世の中は分からないものです。

 

「今日は……何がいいでしょうか?」

 

「トマト以外なら何でもいい」

 

 賑やかな商店街に並ぶ多くの特売のチラシや呼びかけの声に悩みつつも、結局は口に運ぶ人の意見を聞くことにしたのですが返ってくるのはぶっきらぼうな一言。コレが怒こってる訳でもなく、本当にそう思っているのらしいのがコチラも溜息を返すしかなくなんとなく想い人の同級生に避難の眼を向けてしまいます。

 

「そう言われるのが一番困る…というのを“比企谷”さんはご存じでしょうか?」

 

「いや、とは言ってもな。特に要望があるわけでも――――ない訳でもないな」

 

 困ったように眉根を寄せて首筋を擦る彼が周りをぐるりと見渡して、ある一点を見つめて急に意見を翻す。

 

 そんな彼を珍しく思いながら彼の視線を追いかければ馴染の八百屋さんの店頭に並べられたのは旬を迎えた色とりどりの夏野菜たち。更にその中で彼がしげしげと眺めているものを追って行けば―――――暗褐色の肌を瑞々しく誇る夏野菜の大御所“ナス”へとたどり着きました。

 

 煮て良し、焼いて良し、炒めて良し、漬けて良しの正に万能選手とも言えるその野菜。

 

 材料さえ決まれば料理が得手という訳でもない私でも献立を考え、ソレに合う2,3品を考えるのは簡単な工程といえます。

 

「あぁ、いいですね。今の時期は特に身が張り、瑞々しく暑くなってきて弱った体にも精が付きそうなので」

 

「買い物なんて滅多にしないからあれだけど、こうしてみると無性に食いたくなる時があるよなコイツも」

 

 さっきまで恒例となった私の下宿でのレポート課題も食事も渋っていたのが嘘のようにウキウキと色んな種類の茄子を品定めしている彼がなんだかいつもよりも子供らしくてついついクスリと笑ってしまう。

 

 あれこれと弁舌や理屈、その他を齎して彼をよく家に招いているのですが―――結局は最後に色恋でモノを言うのは胃袋を掴むというのが実感してしまうのですから人間とは現金なモノだと思うのです。

 

「お、文香ちゃん。今日は彼氏と仲良くお買い物かい?」

 

「――はい、たまには荷物持ちでもして頂こうかと」

 

「おい、誰が彼氏だ」

 

 すっかり顔なじみとなった八百屋の女将さんの威勢のいいからかいの声も今ではなんのその。シレっと頷く私に突っ込む彼。

 

 言霊というモノもありますし、言い続ける事で“そうなる”という事もあるでしょう。

 

 その成果か偶に二人で訪れるこの商店街では多くの方がそう認識してくださっていますし―――こうして、オマケで多くの野菜もサービスして貰えるのですから悪い事ばかりではないと思うのです。

 

 あーだこーだと言い訳して女将さんに肩を叩かれ叱られている彼を眺めつつ、私“鷺沢 文香”は遠くない日に“そうなる”予定なのですから、あながち嘘でもないですよね?

 

 なんて、言い訳を心の中で呟いたのであります。

 




(●ω●)みんな一緒に沼に沈もうぜ??
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