トゥルーエンディングにたどり着くまでループするらしいですよ。 作:諒一
下手ではありますが、暇潰しにでもなれば幸いです。
一周目の終わり
瓦礫の山の側に僕は座っていた。近くには、この世界に来た時から一緒にいる妖精のナビ。
「ごめん、ナビ」
僕は、ナビに謝る。
「どうしたんですか? 急に」
「どう考えたってこの状況はバッドエンドだし。今までずっとサポートして貰っていたのに、こんなことになってしまったのはやっぱり僕が優柔不断だったからだと思うんだ」
「そんなことないですよ。ショウマさんは一生懸命やって来たじゃないですか」
ナビは僕の膝の上に降りながら、話を続ける。
「ショウマさんの努力は私が知っています。あまり自分を責めないでください」
ナビは僕の目元に手を伸ばして涙を拭ってくれた。いつの間にか泣いていたようだ。
「ありがとう」
「では、出発しましょうか」
ナビはいつものように僕の頭の上に乗る。
「何処に行くの?」
「最後の目的地です」
「ちょっと待って。先にみんなのお墓を作ってもいいかな?」
「オッケーです。あっちの方に海の見える丘が有りますよ」
丘までやって来た。綺麗な海が見える。
「うん。ここに作ろうか」
お墓と言ってもみんなの死体は残っていないので、残っていた装備品を使ってお墓の代わりにした。
4人のお墓が完成した。ナビと二人で手を合わせた。
「やっぱり後悔していますか?」
「そうだね。もっと僕が強ければとか、あの時こうすれば良かったとかいろいろ考えてしまうよ」
「そうですか」
「ここで立ち止まっていたら、みんなに怒られちゃうよ。そろそろ行こうか」
「はいです。とりあえずあっちに向かってください」
ナビの案内に従って進むことにした。
「こんなところに洞窟なんてあったっけ?」
「魔王城が崩れたので、一緒にここの封印も解除されたんです」
「え? もしかして隠しダンジョンだったりする?
聖剣は折れたから武器持ってないよ」
「大丈夫ですよ。ここにはモンスターは出てこないはずですから」
ナビの言うことを信じてそのまま進む。
特に何も起こらずに奥までたどり着いた。
「この扉を開けると後戻りは出来ませんよ。覚悟はいいですか?」
「もっと早くに言って欲しかったよ。あとなんでそんなに嬉しそうなんだよ」
「まぁまぁそんなことはどうでも良いじゃないですか」
「わかったよ。やり残したことは多分無いから大丈夫。開けるよ」
扉を開けて部屋に入る。
振り返ると扉はなくなっていた。
「本当に帰れないんだね」
「私は嘘つきませんよー」
部屋の中心には水晶玉が置かれていた。
「この部屋はですね、なんと二周目に引き継ぐ物を設定する部屋なのです」
「へ?」
「だから、引き継ぎの設定をして二周目に行きましょう」
「え? 二周目があるの?」
「ありますよ。最初に言ったじゃないですか。トゥルーエンディングを目指しましょうって」
「いや、確かに言ってたよ。けどね普通二周目があるとは思わないよ」
「そうですか? でもこの部屋に入ったので二周目に行かないとここから出られませんよ」
「ちなみに次の周もダメだったら?」
「その時は三周目、四周目と続きます」
「トゥルーエンディングまでループするのか」
「はいです。じゃあ設定をしましょうか」
水晶に手を伸ばすと引き継ぎ設定と文字が浮かび上がる。
どうやらポイントを使って引き継ぎをするみたいだ。
「このポイントは何のポイントなの?」
「モンスターを倒した時に入ったポイントですよ。どのモンスターからどれだけ入手出来るかは秘密ですよ。ちなみに魔王からも貰えてますよ」
「この記憶引き継ぎっていうのはもしかして?」
「そうですよ。この週の記憶の引き継ぎです。取るのをオススメします。一周目の気分でやりたいのなら取らなくてもいいですけど」
「いや、さすがにこれは取るよ。あとは、ナビ引き継ぎ?」
「それは、私の記憶引き継ぎですね」
「じゃあこれも取っておかないとね」
他にも、レベル引き継ぎやアイテム引き継ぎを取ると、ポイントはほぼゼロになった。
「こんな感じかな」
「いいと思いますよ。じゃあ二周目に行きますよ。心の準備はいいですか?」
「うん。いつでもいいよ」
「では、行きます」
ナビがそう言うと同時に足元の床がなくなった。
「落とし穴なら先に言ってくれよ!」
「私飛べるので忘れてました」
「絶対嘘だろそれ」
そのまま意識がなくなっていった。
プロットなど何も作らずに見切り発車の作品なので更新は不定期です。
しばらくは頑張るつもりです。