トゥルーエンディングにたどり着くまでループするらしいですよ。   作:諒一

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シオン

 朝になり、僕達は闘技場に向かった。

 

「シオンは居るかな?」

 

「あの人は一応真面目ですから、きっと居ますよ」

 

 闘技場に近付くにつれて人が増えてきた。

 

「やっぱり人が多いなぁ。みんなシオンを見に来ているのかな? シオン強いもんな」

 

「いやー、そう言って貰えると嬉しいね。私もっと頑張っちゃうよ」

 

「うん。頑張ってね。……ん?」

 

 振り返って見ると、濃い緑色の髪の毛をポニーテールにしている少女がいた。どう見てもシオンだった。

 

「ありがとー。あれ? キミ誰だっけ? ちょっと待ってね、今思い出すから」

 

 思い出すも何も初対面のはずなんだけど。

 

「分かった! この前一緒に犬を探したポチ君だね!」

 

「違うから! 初対面だよ。そもそもポチって犬の名前だよね」

 

「あれ? そうなんだ。でもどこかで見たことあるような……あ! 神に祝福されし勇者君だ!」

 

 まさか帝国にまでその二つ名が知られているとは。

 

「あーうんそれで合ってるよ。僕はショウマ。キミに用が有って探していたんだ」

 

「ショウマ君ね。……うん多分覚えた! 私はシオンよろしくねー。私のことは好きなように呼んでいいよ」

 

 多分覚えていないと思う。次に呼ぶ時は勇者君か黒髪君だな。前もなかなか覚えて貰えなかったから。

 

「よろしくシオン。で用件なんだけど、風の試練を受けたいと思っているんだ」

 

「そっか、キミ勇者だもんね。ちょっと待ってね」

 

 そう言ってシオンは鞄の中から小さな箱を取り出した。

 

「はいこれ。アル君からペンダント貰っているみたいだしあげるよ」

 

 貰った箱を開けてみる。中にはエメラルドのペンダントが入っていた。この調子なら他の二つもペンダントだな。

 

「ありがとう」

 

「頑張ってね。えーと……勇者君! そろそろ行かないと遅れちゃうからもう行くね。またね!」

 

 手を降りながらシオンは闘技場に入っていった。

 

「やっぱり名前覚えて無かったね」

 

「シオンさんですから」

 

「それよりも、シオンってアルと知り合いだったんだね。知らなかったよ」

 

 あれ? 1周目ではアルの事、仮面の人って呼んでいたような……。まぁいいか。

 

「とりあえず、目的は達成しましたね。これからどうします?」

 

「出来れば風も火も攻略しておきたいけれど、ダンジョン攻略にどのくらい時間がかかるかにもよるんだよね」

 

「今のショウマさんなら多分そんなに時間をかけずに行けると思いますよ」

 

「そうなんだ。じゃあ風の方から行ってみようかな」

 

「それじゃあ、さっそく出発しましょう!」

 

 ここから南にある古代の塔に向かうことにした。

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