はたらく魔王さま!~IN EDO~    作:ジャンヌ

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ちょっくら銀時の話を聞いてやってください。


第二話 勇者、銀時とデート(?)する

~~~

銀時「どーも、みんなの銀さんだよー」

 

新八「やる気のかけらも無いですね・・・」

 

神楽「銀ちゃん、なんで前回とちがってこれは台本形式ネ?ジャンヌのサボりアルか?」

 

銀時「いやいや、今回だけだっちゅーの」

 

新八「なんか口調が古いなオイ!!・・・で、本題はなんです?」

 

銀時「そう急かすなよぱっつぁん・・・ま、ぶっちゃければ、今回の議題は『みんな、なんかやって欲しいネタある?』、だ」

 

神楽「けっきょくそれアルか、ただのサボリネ。もっとアイデアひねるがヨロシ」

 

銀時「しゃーねーだろ、ジャンヌの脳内銀魂ブックフォルダは全部ブッ○オフ由来なんだからよー。おまえ、自分が昨日夕食なに食ったか覚えてんのか?」

 

神楽「定春のペットフード数粒ネ。忘れようにも忘れられないアルよ、あの涙の味」

 

銀時「つーわけで何か番外編につかってほしい短編ネタとかあったら何でもいいから教えてくれよな!!」

 

新八「銀さん・・・(哀)」

 

銀時「オイィィィ!!その目やめろぉぉぉ!!前もいったろ、一週間依頼ゼロだから米粒一つねーの!!分かってくれよおおお・・・・」

 

新八「あと、感想やその他のリクエストがあればどしどしお願いします!」

 

神楽「これからも応援よろしくネ!」

 

 

銀時「・・・さりげにアイツら、出番奪いやがった・・・もうとっくに俺のライフは0だぜ・・・それでは、***から本編ドーゾ」

 

 

***

 

 

 エミリアが銀時に衝突したのと同時刻。

 

「(魔王さま、無事に来れましたね)」

「(ああ、屈辱だがな・・・だが俺は、必ずこの世界をも支配して力を増強し、エンテ・イスラを再び征服してみせる!)」

「(その意気です魔王様!)」

 何やらギラギラとした様子の二人。そこだけが夜の静かな闇から浮き出ているようだ。

 歩いていくうちに、民家からもれ出た明かりに、思わず手で目を覆う。

「(むう、贅沢な人間もいるも・・・!?ま、魔王様そのお姿はっ!?)」

「(お前こそアルシエルっ!?なぜ・・・なぜ・・・)」

 

「「(人間の姿にぃぃぃ!?)」」

 

 異世界からやってきた高位悪魔二人は、己の身の脆弱な変化に思わず目を疑った。あれほど蔑み、虫けら同然にしか感じていなかった、あの人間になってしまっているのだから。

「(あああ、まおうさまぁ・・あの見目麗しいお姿はぁ・・・)」

「(落ち着けアルシエル、悪魔大元帥とあろうものが道端で頭を抱えてうずくまるな!!・・・確かに、今は魔力が底をついている・・・何が起きても不思議ではない)」

 部下とは対照的に、冷静に状況を分析する様は、流石は魔界の王である。

「あれ、あの二人組、何やってるんですかね?」

「知るか、とりあえず事情徴集してこい山崎」

「はい!」

 山崎、と呼ばれた青年は、魔王たちのところへ走り、話しかける。

「えーと、お二人とも何やっているんですか?もう夜間で近所迷惑になるので・・・」

「(な・・・貴様、人間の分際で魔王様に話しかけるとは!?)」

「え・・・何語?」

 困惑する山崎に対し、殺気をみなぎらせるアルシエル。いまにも術を発動せんと構えている。しかし、それを魔王が手で制する。

「(今は魔力温存が重要だ・・・耐えてくれ、アルシエル)」

「(魔王様がそうおっしゃるのなら・・・)」

 しぶしぶ引き下がるアルシエル。

「え、えーと・・・副長!もしかしたら天人かもしれませんけど、どうします?」

 もう片方の男は、ふうと煙草の煙を吐き出し、無愛想に言う。

「天人だぁ?しかたねェ、近頃天人がらみの事件が多いからな・・・屯所へしょっぴけ」

 こうして、悪魔は人間にズルズルと連行されていくのであった。

 

***

 

「あなたたち、ちょっといいかしら・・・?」

「・・・すぴー」

「・・・がーごー」

 

「な・ん・で、冷蔵庫にきゅうりと卵しかないのよぉぉ!?」

 

エミリアの魂の叫びに、眠りも醒めて飛び上がる、銀時と神楽。

 同居を始めてから一ヶ月強が過ぎ、早くも万事屋の低俗さに怒りを通り越して呆れを覚え始めていた。

「なんだよ、ったく・・・まだいい方じゃねーか、ひどいときはドッグフードで我慢してたんだからよー」

「そりゃあね!?私だってバイトしているしお金はあるけど、あんたらが無駄に浪費するからでしょぉぉぉ!!おかげさまで労働スキルばかりレベルアップしてるわよ!!」

「ん・・・姉御、そういや最近働きっぱなしアルな・・・」

 目をこする神楽。その様子を見て、盛大にため息をつく。

「・・・結局、聖法気のこととか調べる時間なんて全くとれないし、これじゃ契約不履行よ・・・!」

 あの日の夜、彼らが結んだ契約とは、簡単に言えば『エミリアの勇者としての活動を援助する代わりに、万事屋の仕事を共有する』といったものである。しかし、銀時のあまりの自堕落ぶりに業を煮やしたエミリアが、いまや屋台骨となってしまっているのだった。

 

「確かにそうだな・・・んじゃ今日は万事屋やすんで、外にでも行くか、恵美?」

 

遊佐恵美。それが、エミリアの江戸での名前だった。

『さすがにその名前じゃ、あやしまれるかもしれませんね』『じゃあ、これはどうアルか!』

というわけで、遊佐恵美。単純かもしれないが、意外にもしっくりきたため、ありがたくその名を使用していた。

 

「そ、それはありがたいけど・・・今やすんだら、後々に影響が」

「それじゃ、私が残るアル!もうすぐメガネもくるし、心配いらないネ!」

 神楽の宣言に、顔をしかめる銀時。

「おいおい、だいじょぶかよ・・・いっとくが、冷蔵庫の中身、勝手に食べちゃだめだかんな?知らない人についていくなよ?」

「大丈夫アル、銀ちゃんが風邪のときも上手くやったネ!まかせるヨロシ!」

「だーから心配だっつってんだろが!?」

 本人そっちのけで話がすすんでいく。恵美は、また一つ、ため息をついた。

 

 

「で、なんでデパート来てんの?聖法気の調査すんじゃねーのかよ?」

「う、うるさいわね!」

 顔を赤らめながら弁解するエミリア。

「だって、だって・・・リラックス熊の、財布売ってたら、欲しくなるじゃない・・・」

 急に勢いをなくし、もじもじし始める。よほどの羞恥だったのだろう。

 それを聞き、ニヤニヤと底意地の悪い笑みを浮かべる銀時。

「え、なに、お前こーゆーの好きなの?へーそうかそうか、そーだよねー、悪魔も黙る勇者様でもかわいい物には目がねえってか?まぁ、まだガキだもんな」

「いいじゃない、べつに!それにガキっていったって、ここじゃあ二十歳で通ってますから!!」

 ふんと鼻を鳴らす。

 実際には、エミリアはエンテ・イスラの暦では十六歳である。しかし、それでは就職に支障をきたすとのことで、ギリギリ成人の二十歳を騙っているというわけだ。

「どうしよう今買ったら家計に影響が・・・でも・・・やっぱりな・・・」

 財布とリラックス熊を交互にチラチラ目を彷徨わせる。

 はあ、とため息をつき、

「・・・」

 無言で銀時がリラックス熊の財布を掴んだ。

「・・・え?」

「あのな、そこでうだうだ迷っててもコッチが迷惑なんだよバカヤロー。ちったあ待たされる俺の気持ちも考えてみろよ」

「え、でも」

「金は心配すんな、男はな、こーゆー時のための軍資金は用意してんだよ。いいから黙ってついて来い」

 一方的に告げ、一人でさっさとレジに向かう銀時。恵美は思わずその背中をじっと見つめる。

(ばかね、やせ我慢しちゃって・・・)

「・・・いいとこ、あるじゃない」

 ぼそっと呟き、小走りに後を追う。

 

「んじゃ、これ」

「ありがとうございまーす!あ、もしかして彼女さんへのプレゼントですか?」

「・・・え?い、いやそんな///、」

「違いますけど」

「・・・」

 

 

 

 所かわって、万事屋では。

「遅いアルな、銀ちゃん・・・」

「そうだね、どこまでいってんだか・・・」

「そうネ、Aアルか、Bアルか、C」

「はいストップゥゥゥ!!!それ以上はダメェ!!」

 銀時不在でも、いつもと変わらず騒がしかった。客足はピーピーではあるが。

 ほうきを掃く新八を横目に、神楽は酢昆布を食べる。

 雑巾をかける新八を横目に、神楽は酢昆布をしゃぶる。

 大家の家賃催促の対応におわれる新八を見もせず、神楽は酢昆布をほおばる。

 神楽は酢昆布の袋をあけ

「既に僕の描写きえてんじゃねえかぁぁぁぁ!!!さっきから描写おかしすぎだよ、つっこむのもめんどくせえよ、ゼッタイ確信犯だろぉぉ!!」

「ごちゃごちゃウルセーアル、客来たから応対しろ、ダメガネ」

 思わず沸く殺意をぐっとこらえ、営業スマイルを顔に貼り付け、戸をあける。

「はい、こちら万事屋銀ちゃんです、って土方さんと沖田さん!?どうしたんですか?」

 そこには、何かと万事屋と因縁の深い、真選組の副長と一番隊隊長がたたずんでいた。

「どーも、旦那はいやすかい?」

「銀さん・・・ですか?今は出かけてますけど・・・なんかやらかしたんですか?」

「いや、そうじゃねえ。今回はただの依頼だ。あいつにも言っておけ」

 苦虫を噛み潰したような顔で話す土方。敵対とはいかなくても、ただならぬ感情がある以上、やはり頼みづらいのだろう。

「で、何アルか?」

「単刀直入にいいまさぁ、どーもこの辺で強盗とか辻斬りが流行っているようでしてねぇ」

「いや流行られたら困るんですけど」

「とにかく、犯人を見つけろなんていわねえ、怪しい奴見つけたら俺たちに通報しろって話だ。どうにも相手が尻尾ださねえからな・・・」

 ち、と土方は舌打ちする。真選組は曲がりなりにも、幕府直属の武装警察だ。こういった悪質な犯罪を即座に摘発できないのは沽券に関わる。

「今分かっているのは、全て同一犯の可能性が高いってぇことと、そいつらが紫の髪の男とハゲの二人組ってことだけでえ」

「?かなり手がかりはあるんじゃないですか?」

「それがやつら、こっちがしょっぴこうと出向くたびに煙のように消えちまうんだとよ・・・俺も一瞬見かけたが、ちょっと路地裏に入られ、トンズラだ。チクショウ、腹が立つ・・・!」

「まあ、かなりの手だれといっても、旦那がたなら大丈夫でしょうが・・・まあ、よろしく頼んまさぁ」

 そういい残し、礼もそこそこに去る沖田と土方。

「神楽ちゃんはなにか聞いたことある?」

「ZZZ・・・ZZZ・・・」

「・・・」

「はなし聞いてろよぉぉ!!」

 

 

 その後、デパートからでた銀時たちは、ちょうど昼時ということもあり、一旦カフェで休憩することにした。

「~♪」

 エミリアは、上機嫌に財布の中身を移し変えており、それを鼻くそをホジリながら見る銀時。

「・・・そんなに嬉しいのかよ」

「べ、別にそんなことはないわよ!?」

 だがその顔はまったく締まりが無い。緩みきっている。

「それよりあんた、乙女の前でよく鼻に指つっこめるわね・・・」

「あ?そりゃ、これがオレのスタイルだから。それによー、お前が乙女とか」

 バキィ。

「なにか言った?銀時」

「いやなにも、だからアルミ缶みたいに頭つぶそうとしないでくれますか」

 爪がくいこんで血がしたたっており、見るに堪えない。

 ようやく恵美が手を離したところに、店員が紅茶とパフェを持ってきた。

「ほんとに、あんたって糖分に目が無いわよね・・・」

「いいじゃねえか、もう糖分ナシじゃいられない体なんだよ、オレは」

「ヤクみたいにいうなぁぁ!!」

 はぁ、と今日何度目かのため息を吐く。

「・・・わたし、こんなことしてていいのかしら・・・」

「あ?ふぁんだって?」

「なんでもないわ」

 恵美の思いつめたような顔に、銀時は一抹の疑問を抱く。が、それは目の前のパフェへの欲求にかき消された。

 

 だから、気づかなかった。

 恵美、いやエミリアの、虚をつかれた驚愕に。

 

「・・・!!まさか・・・」

「ついに、見つけたわ・・・魔王サタン・・・!」

 

 




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