わたし一番道路のコラッタ、意地でも最後まで付いてきます!   作:あまやけ

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おひさっ!


3.わたしの天敵が現れました。

「勝者!ニビシティジムリーダー、タケシ!!」

 

テンテンテロリン。

 

 

 

……はっ!おはようございますコラッタこと【あああああ】でございます。今ようやくきぜつから復活しました。あーまだ頭痛がします、痛いよ治ったはずなのに頭、余韻? みたいなのがまだあります。

 

なんなんですかあの[イワーク]とかいう石の塊は!重量ってもんを考えなさいよ! あんな巨体に[たいあたり]されたら私みたいなちっこいネズミは気絶じゃなくて死にます!!ーーと思ってたんですけど意外と生き残ったんですけどね。2、3回受けても意外となんとか立てたんですが、

 

気を使ってくれたのかしら。

 

「クソガァァァ!あの細めマッチョの料理上手そうで冒険にどこまでも着いて来てくれそうな悪い奴には「お前ら人間じゃねぇ!」とでも言わんばかりの細目男子ごときにこの俺が負けるとかありえんべさ!!なんなのよもう!」

 

レッドさん、お怒りです。身近な切れそうで切れない木を蹴っています。う、うぅん、どうしたらいいんでしょう。正直私の爪は少し研げて綺麗なっただけで攻撃にもならなかったですし、ピカチュウさんの電気はこうかなし、ヒトカゲさんだけが頼りの戦いでしたからね。実質1対2の戦いだったなぁ。

 

「こうなったら特訓するしかないか。ヒトカゲのレベル上げないと勝ち目がない。ピカチュウと戦わせて2人同時にレベル上げるしかないか、[でんこうせっか]を覚えればピカチュウも戦えるはずだし」

 

いったん落ち着いたレッドさんは、今後の方向性を考え始めています。ーーう〜ん、やっぱり私は戦力外みたいですね。今回に限ってはしょうがない気もしますが、何か力になれるといいんですけど。よし、応援しますか!ないよりマシですよね、ヒトカゲさんとピカチュウさんを陰ながらフォローしたりタオル持って行ったりしますか!

 

と、

 

「……レッド?」

 

そんな風に自分の立ち位置を確認していたところに、以後私の天敵となる人物が現れました。

 

「よぉブルー、お前もニビジムに挑戦してたのか」

 

「……ん、レッドは勝てた?」

 

「いや惨敗。今から特訓しようかと考えてたところ、お前は?」

 

「相性が良かった、ゼニガメと」

 

「おぉ、ニビジムのバッジじゃん!」

 

彼女、レッドさんからはブルーと呼ばれたその女性は長い髪を茶色に染めた少し暗い雰囲気を持つ方でした。顔は整っていますが、全く表情が変わりませんね、少し怖いです。

 

「いいなぁ。俺も早く欲しい!」

 

「……いる?」

 

「は?」

 

は?

 

「レッドが、欲しいっていうならあげる」

 

「いやお前、流石にそれは」

 

「……大量生産されてる内の1つだよ」

 

「お前、俺が必死に欲しがってる奴にそんなこというな」

 

レッドさんが拒否すると残念とばかりに鞄にしまうブルーさん。いや、これ国公認のバッチですから、そんな簡単に渡すものじゃないでしょう。

 

「それよりコツ教えてくれよ、どうやって勝ったんだ?」

 

「……タイプ相性、ゼニガメはみずタイプ」

 

「あー。なるほど、いわタイプにみずタイプはこうかばつぐんだからなぁ。ゼニガメいいなぁ、俺も水ポケモンが欲しい」

 

「……いる?」

 

「だからお前な、そんなお菓子感覚で相棒渡そうとすな」

 

「……だって、レッドがほしいって言うから」

 

「その言い方だと、俺が欲しいって言ったものは全部くれるってことになるんだが、お前の持ってる金くれって言ったらくれるのか?」

 

「……いる?」

 

「いらねぇよ!?」

 

本当にかばんから財布を取り出そうとするブルーさん。確定ですね、この人変態ですわ。あとこれは女の勘ですが、

 

この人、レッドさんのこと好きでしょ。恋愛的な意味で。

 

分かります分かりますって。ブルーさんとは初めて会いましたけど、もう雰囲気というか、ノリでわかりますよ。この人結構無口な人でしょ、地味だし。それであまり人に興味もないんですよきっと。その人がこんなに話せばそりゃもう確定ですよ。

 

ーー腹立ちますね。

 

「とにかく、俺は俺の力でそのバッチ手に入れるからな。その辺のガキ捕まえて修行して金もらって再チャレンジだ!」

 

「レッドなら勝てるよ。……見てて、いい?」

 

「おう、というかそれならお前も修行手伝えよ。ゼニガメ貸せよ」

 

「……ん。あ、レッド」

 

「なんだよ?」

 

「それちょっと貸して欲しい」

 

「あ?」

 

頷いてゼニガメ(彼女の相棒)を簡単にレッドに渡したブルーさんは、続けてその手で指を指しました。

 

私へとーーん、私??

 

「こいつか? テキトーに捕まえたコラッタなんだけど?」

 

「……ん、ダメ?」

 

「いやダメじゃないし欲しいならやるけど、ほら」

 

「いらない」

 

バッサリと切り捨てられながら私の入ったモンスターボールは彼女の手元へ。レッドさんは待ち切れなくなったのかブルーさんに私を渡してすぐにトキワの森へと入っていきます。

 

ーーな、なんですか。私一見普通のコラッタですよ。一見しなくてもどこにでもいる普通のコラッさんですが。

 

 

「……さっきから、うるさい」

 

へ?

 

「……地味じゃない。ちゃんとおしゃれしてるから、帽子」

 

帽子ってそれだけだとまだ地味ーーじゃなくて! あ、あなた、私の言葉がわかるんですか!?

 

「うん、出してもいい?」

 

ブルーさんは私をボールから出すと近くの植木のレンガに乗せます。そして目線を合わせるとじーっと見つめます。な、なんですか。

 

「……相談、してもいい?」

 

ーー相談? ポケモンの私にですか??

 

コクリと頷くブルーさん。話を聞くと、どうやら他に近い歳の女子がいなく相談できる相手が欲しかったのだとか。たしかにマサラタウンの近くには小さい女の子はいてもブルーさんの年齢に近い子はいなかったような。それなら母親とか、大人に相談すればいいと思うのですが、

 

まぁ仕方がありませんね、私これでも生きてる時間は長いんです!さぁ話してみるのです!!

 

「うん。……どうしたら、レッドが私を見てくれると思う?」

 

少し顔を伏せながら言うブルーさん。どうやら私の女の勘という奴は当たっていたようです。昔から幼馴染みだからこそ近づき方が分からないということでしたが。

 

おぉぉ! なんですかなんですかこの話、ポッポ5さんがよく話してくれる恋愛話みたいなことが目の前で起きてるじゃないですか!

 

ーーブルーさんはレッドさんと恋人同士になりたいんですか?

 

「恋人……ん、そう、かな」

 

ふぅおおおおおおおおおおお!堪らん、堪らんのですよ! 帽子を深く被り直しながら照れくさそうに言うブルーさんが可愛い可愛いなんでしょうこのお腹から何か這い上がってくるような高揚感! 他人の恋愛は蜜の味とはまさにこのことじゃないですか!

 

ーーわっかりましたよブルーさん! どうして私の言葉がわかるのかはさておき、初めて話せる人間のブルーさんのお手伝いをさせてください! わたし、全力で協力しますから!

 

「……ん、ありがと、よろしく」

 

ガシッと、熱い握手を交わす私達。

 

こうして、レッドさんの手持ちポケモンという肩書に恋のキューピットねずみという称号が付け加わるのでした。

 

 

 

 

ーーーーー

レッドさんの手持ち

 

【あああああ】性格(脳内おしゃべり系OL女子) Lv3

 

【ヒトカゲ】性格(???) Lv10

 

【ピカチュウ】性格 (腹黒あざとい系男子) Lv5

 

【ゼニガメ】性格 (???) Lv15

 

 




またなっ!
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