ぼくのなつやすみ 〜のんのんと一緒〜   作:Edward

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8月3日の夜

晩御飯を食べ明日の海に行く準備を蛍と共に行なっていた時、不意に呼ぶ人は珍しく早くに家に帰ってきたおじちゃん・・・。

どうやら先日言っていたノートパソコンの調子が悪いらしく、ぼくを頼ってきた。

 

「うん、わかったよ!それでおじちゃん、そのパソコンは?」

 

「今おじちゃんの部屋にあるんだ、きてくれるかい?」ノートパソコンなのに、持ってこなかったんだ?ぼくは疑問符を頭につけながら部屋に行く。

 

「蛍、すまないけどボク君を少し借りるよ?」

 

「う、うん・・・。わかった。」蛍も少しおかしいな?と思いつつ、素直な性格の蛍はそれ以上の事は無く準備を再開した。ぼくは二階のおじちゃんの書斎に入り、パソコンを除くとすぐにおじちゃんが挙動不審になっているのがわかった・・・。

 

「・・・・・・。」ぼくの目はどんどんと輝きをなくしておじちゃんに向き直る。

 

「い、いやあー。ネットを見ていると変なサイトをのぞいちゃったらこの有様で・・・。」おじちゃんのパソコンは未成年のぼくには見せてはいけないようなサイトが強制ポップアップされ、消したければこの口座に振り込めとなっていた。

 

「おじちゃん、まさかとは思うけど・・・。お金払った?」

 

「・・・・・・。」

 

「払ったんだね?」

 

「・・・払いました。」

 

「はあ、おとなって・・・・・。」その口座に振り込む金額は決して安くない、ジェットサイダー50本ケースを三つくらい買える金額である。

すぐさまブラウザ設定を見るがキャッシュを消してもブラウザがロックされているのか見た目は変わっても内部は書き変わった様子はない・・・。隠しフォルダを見えるように設定しても見えてこない・・・。

 

「おじちゃん、以前使っていたパソコンはまだある?」

 

「え、そこの机のパソコンがそうだけど・・・。」指差すと旧型のデスクトップパソコンが置いてある。ぼくは精密ドライバーでパソコンの底面を開けてSSDを取り出し、同じくデスクトップパソコンも同様に開けてSATA接続部の空きスロットに差し込んだ。

 

「ボク君、一体何を・・・。」

 

「レジストリーレベルで書き換えないと直せないんだけど、そんな細かい設定覚えてないから、別のパソコンからアクセスして隠しフォルダを表示させてキャッシュとか履歴とかを消してやれば治ると思うけど。多分一緒にウイルスを仕込まれていると思うから、完全に治すなら再セットアップがオススメだけど・・・。」

 

「それは困ったなあ、仕事関係でも使ってるのに・・・。」

 

「仕事で使っているパソコンでこんなことしちゃ駄目だよ、職場にウイルス持ち込んじゃうんだから。」

 

「は、はあ・・・、反省します・・・。」

 

「それでおじちゃん?これはいつこうなっちゃったの?」

 

「ボク君がくる1日前だから7月31日だよ。」

 

「じゃあ、まだなんとかなるよ。」ぼくは旧パソコンで隠しフォルダを見つけてまとめて削除すると、元のノートパソコンに戻して立ち上げてOS標準装備の復元機能をクリックし、復元ポイントを確認する。

 

「これでとりあえず裸の女の人は出てこなくなったけどウイルスが入ってる可能性があるからネットには繋がないでね。ウイルスソフトを入れて確認してから、ここの復元ポイントで戻れば完了だよ。」

 

「いやあ、ぼく君助かったよ!ありがとう、明日にでも電気屋さんで買ってくるよ。」

 

「そうした方がいいよ。今回は大したことなかったからこの程度で済んだけど、下手すればパソコンの中身を全部ネットに晒したりパスワードを盗まれたりもあるんだからね。」

 

「今度から気をつけます・・・、しかしながらボク君は本当にすごいね。その技術を使えば今からでも仕事ができそうだ。」

 

「じゃあ、おじちゃんからお仕事で報酬もらおうかな?」

 

「も、もちろんだよ。子供も仕事をしたからには報酬は払わないとね。」おじちゃんは財布を出し始め、500円を渡す。

 

「おじちゃん、口止め料はいいの?」

 

「ぐ!ボク君は大きくなるといい大人になりそうだね・・・。」おじちゃんはさらに500円をぼくの手に置いた。

 

「おじちゃんありがとう!秘密はぜーったいに守るからね。」

 

「なんか情けないけど、おじちゃんとの男の約束だよ。」

 

「うん!」拳を付き合わせて二人は本当に情けない拳を交わすのであった。

 

 

 

おじちゃんとの約束を終えると、ぼくは再び一階に降りると蛍が荷物準備を終えたところだった。

 

「あっ!お父さんのパソコン終わった?こっちも終わったよ。」

 

「おそくなってごめん、蛍お姉ちゃん。」

 

「ううん、いいよ。それよりもボク君、スイカ切ってもらったから食べよっか。」

 

「〜♪」二人は縁側に足を放り出して種を飛ばしながらスイカを食べる、土の庭に落ちる種がいつしかどちらがより遠く飛ばすか競争になり、気づけば顔を真っ赤にして飛ばし合っていた。

自然と吹き出す笑い声・・・。

 

「蛍お姉ちゃんは大きくなったけど、子供っぽいね。」

 

「だから私あんまり変わってないよ、まだまだ子供だよ。」

 

「でも、おばちゃんが蛍お姉ちゃんの服は婦人服売り場に行かないと売ってないから大変だー、って言っていたよ。」

 

「去年の一年間で突然大きくなったから大変だったんだよ、服が追いつかなくて・・・。」

 

「ボクも大きくなるかな?ボクちんちくりんだから・・・。」

 

「大丈夫だよ、私も小さい方だったからボク君もその内伸びると思うよ。」

 

「そっかあ、じゃあ次にここへ来た時どっちが大きくなってるか勝負だね♪」ぼくはもう一度種をぷっ!と飛ばす。

 

「・・・私はこれ以上伸びて欲しくないんだけど。」複雑な気持ちでスイカを一口食べるのであった。

 

「二人ともー。」おばちゃんから声をかけられて振り返る二人、その瞬間フラッシュが焚かれる。

 

「いい写真がとれたわよ、夏休みの終わりにまとめてプリントするからね。」

 

「もー、おかあさん。突然は無しだよ。」

 

「ふふっ、いいじゃない。蛍ちゃんもかわいくとれてるわよ♪」デジタルカメラの中に収められた写真は楽しそうにスイカを食べる二人であった。

 

「明日は朝早いんでしょ、そろそろお休みしたら?」

 

「はーい、ボク君もお休みしよう。」

 

「うん。おばちゃん、蛍お姉ちゃん、おやすみなさい。」

 

 

 

 

 

8月3日 晴れ

 

蛍お姉ちゃんとスイカの種を飛ばしあった。

次にここへ来た時にはぼくの方が大きくなってるかな?

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