ぼくのなつやすみ 〜のんのんと一緒〜   作:Edward

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8月5日の朝

いつもより早く起きたぼくは昨日の絵日記を付け忘れたことに気付き、部屋で書き留める。

 

 

8月4日 晴れ

みんなと海に行った、まいごセンターにつれていかれてちょっとこまった。

北海道のみどりちゃんとあっておどろいた。身長、おいつけるかな?

 

 

さっと絵を描いてノートをしまうと、小さなノートパソコンを取り出すとメールチェック、ネットをサクッと見渡した。

 

「・・・ちょっと、しんどいかも?」ぼくは昨日の疲れからか、身体の重さを感じつつ、ラジオ体操に出る。

 

 

 

「・・・・・くくん?・・・ボク君?どうしたんな?」れんげの声が意識の遠くなら聞こえてくるような感覚・・・。

腕振りをしながらぼーっとしているぼくをれんげは声をかけてくれた。

 

「昨日の疲れかな?なんかぼーっとしちゃって・・・。」

 

「そうなん?ウチはすぐに寝て元気いっぱいなんな!」レッツダンシングするれんげをよそにぼくの体はキレをなくしていく。

ついにラジオ体操の終わりにはその場でうずくまってしまった。

 

「ボク君!」蛍は額に手を当てるとすぐにわかった、疲れではなく風邪をひいてしまったようで体に熱を帯びていた。

 

「熱があるわ、私おぶって帰ります。」蛍はぼくを背負うと一目散に走って行った。

 

「ほたるん、コマちゃんを担いだりボク君を背負ったり、ぱわふるなん・・・。」れんげも驚いてみせた。

 

 

 

 

「・・・あ、あれ?ぼくどうしてここに?」目を覚ますと額には熱を下げるシートがつけられて寝かされていた。おばちゃんがそばにいて心配そうに顔を覗かせた。

 

「ボク君、大丈夫?ラジオ体操中に倒れたんだよ、覚えてる?」

 

「うん・・・、なんとなく。」額に手を当てられるとひんやりしたおばちゃんの手が気持ちよかった。

 

「まだ熱があるわね、さっきまで熱が高かったから座薬入れたけどなんともない?」

 

「なんかお尻に違和感があるや、でも大丈夫。」

 

「そう、お昼になったらお粥持ってくるからね。・・・そうだボク君は白粥と茶粥、どっちが好き?」

 

「え?お粥って茶色いのあるの?」

 

「やっぱりボク君も知らないんだ。おばちゃんもこっち来て知ったんだけど、あとで持って来てあげるね。」

 

「うん!おばちゃんありがとう。・・・おばちゃん、お願いしていい?」

 

「ん?なあに。」

 

「・・・・・・ちょっとだけ、一緒にいて。」僕はおばちゃんのスカートの裾をちょこんと持ってお願いする、おばちゃんは微笑んで頷いた。

 

「ボク君もまだまだ甘えたね。でも夏休みが終わったらお母さんがボク君の弟か妹が生まれるんだから、しっかりお兄ちゃんしないとね。」

 

「・・・うん。」ぼくはちょっぴりこの言葉に寂しさを感じつつも、おばちゃんの優しさの中眠っていった、そのとき蛍がぼくの部屋に入る。

 

「ボク君眠った?」

 

「ええ、慣れない場所ではしゃいで疲れたんでしょう。今日は家でおやすみかな?」

 

「夏海先輩と小鞠先輩がボク君を訪ねて来てるけど、今日は断っておくね。」

 

「そうね、今日一日様子見て熱が上がるようならお医者様に見てもらいましょう。多分明日には元気になると思うから。」

 

「ボク君大丈夫かな?」

 

「大丈夫よ、小さい時の男の子は女の子より体が弱いからよく発熱があるの。蛍は覚えてないかも知れないけど、東京に住んでた時はボク君が熱を出して応援によくいったんだから。・・・こんなに大きくなって・・・。」おばちゃんはぼくの頭を愛おしそうに撫でると、懐かしく思い出していた。

 

「こっちにきてボク君はどう?」おばちゃんは少し涙が見えた、蛍はなぜ?と思いながら、戸惑いながら答える。

 

「?うん、すごく元気でみんなと遊んでるよ。まるで向日葵のようでいつの間にかみんなボク君が中心になって動いてるみたい・・・。」

 

「そうなんだ、ボク君は向日葵か・・・。」おばちゃんは一つ頷いた。

 

「さて、起きた時のお粥を作りますか。蛍は?」

 

「先輩達を私の部屋に通してるから戻るね。」2人はそう言って2人はそれぞれの場所に戻る、蛍の部屋では・・・。

 

「蛍こんな最新ゲーム持ってるのかあー、いいなあ!」夏海は部屋にあったシューティングゲームを見つけてプレイしていた、小鞠は夏海のアルバムを見つけて一ページをめくってみる。

 

「こ、これ・・・まだ一年前の蛍だよ!この一年で何があった!!」小鞠は蛍が劇的に伸びた身長に驚き、その秘密を探ろうとしていた。

もう一冊のアルバムを見つけて手を伸ばすが、机の上が高くて椅子から無理に伸ばしたので倒れ込んだ。

 

「ねーちゃん!」夏海は振り返ると、小鞠はタンスに後頭部をぶつけていた。

 

「おまたせしました。」蛍が入った瞬間、タンスの中から大量の小鞠のぬいぐるみ、蛍が命名したコマぐるみが降り注いだのだった。

 

「こ、これ・・・。わたしのぬいぐるみ?」小鞠は拾い上げて自分そっくりのぬいぐるみに首をかしげる。

 

「本当だ、ねーちゃんが一杯。」夏海も一つを拾い上げる。

 

「あ、あの!・・・その!」いろんな言い訳を考えるが浮かばない、蛍は必死に釈明しようとしていた。

 

「蛍こんな特技があるんだ!私もお気に入りのぬいぐるみがあるんだけど蛍なら直せそうだね。蛍、私にも作り方教えて!」

 

「え?・・・いいですよ。」小鞠の役に立つだけで蛍は嬉しかった。

 

「えー、ウチそういうの苦手だなあ。」夏海はつまらなそうに言った。

 

「あんたは持ってきたゲームか、カセットでも見てなさい。」小鞠はカバンに入ったゲームやカセットテープを指差して一蹴する。

 

「ちぇー、せっかく今日はボク君に秘密を一個教えようと思ったのになあ。」伸びをしながら口を尖らせて愚痴った。

 

「でも夏海先輩、私の家にビデオデッキはないですよ。それにこのゲームソフトも古くて私の家にはないです。」

 

「・・・ボクの部屋にあるよ。」いつのまにか寝ていたぼくは、蛍の部屋に入って答えた。

 

「おおー!ボク少年!!寝ていなくて大丈夫ですかー。」夏海の言葉にぼくは目を尖らせて非難する。

 

「それだけ隣ではしゃいでいたら目も覚めちゃうよ・・・。

おじちゃんが倉庫にあった古いデッキやらゲーム持ってきて直して欲しいと言われて直しておいたんだ。カセットとかゲームソフトがあるなら試しに使ってみて欲しいな。」

 

「りょーかーい!ではボク少年の部屋で見てみよう!!」ぼくの手を引いて全力でその場から退散するのであった。

 

「いやー!ボク君がいてたすかったー。ウチがあんなぬいぐるみチクチクなんで性にあわんよ。」ぼくの部屋に置いていたデッキとゲームを器用にテレビの入力端子に差し込むと、まずはビデオデッキにテープを入れて再生する。

 

「あっ!これ昔流行った超人シリーズ!この話ぼくまだ見てなかったんだ。」

 

「おっ♪ぼく君も知っていたのか、通だねー。ウチの父さんが見ていた時代なのに・・・。」

 

「うん!ストリーミング放送で時々やってるのみてたよ。」

 

「・・・なんだろう。共通の話題なのに違和感があるのは、何故だろうか・・・。」夏海はまた、ぼく君とのギャップに違和感を感じつつも、午前中はそれぞれが趣味の時間を過ごしていくのであった。

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