土曜日趣味でやってるカードゲームの大会なのに……
※相変わらずの駄文注意
サブタイが仮名のままだったのに気付いて修正
「つまりその、しんふぉぎあ?なるものの装着者に響が選ばれノイズと戦っていると?で、それをよく思わないフィーネなる人が響を殺そうとしたと」
「まあ、そういうことだな。ちなみにお前らも見たアタシのイチイバルもシンフォギアの一つだ」
二課に着いた未来たちは病室へと歩いて向かう最中、弦十郎とクリスから、説明を受けていた。
ノイズと戦える装備、シンフォギア。その適合者、響。Dをけしかけて響を殺そうとしたフィーネについて。等々。
ちなみに緒川はリディアンに着くなり響を抱えたと思えば、一瞬の内に姿を消していた。弦十郎曰く、響の治療の為に先に行かせたとのこと。一瞬で消えたのに未来たちは大層驚いたが、その後に緒川は現代のNINJYAであると弦十郎から伝えられ、更に驚愕することになった。
ついでに言っておくと、二課への入口であるエレベーターに乗った面々が弦十郎を除き全員が悲鳴をあげたのだった。もちろん、ジェットコースターの如くかかるGと予想外の速度に、である。
そして未来たちが響の運ばれた部屋の前に着くと、そこには緒川が待機していた。
「慎次、響くんの容態は?」
「はい、先ほど目を覚ましたようで。ケガの方は左腕以外は軽い切り傷でしたので大丈夫かと。ですが……」
「何かあったんですか!?」
「……これは直接会って貰った方が分かりやすいと思います。
響さん、入りますよ」
中に入ると、左手に包帯を巻き固定しながらベッドに寝転び黄昏ている響が。
「響?」
未来がそう声をかけると響はゆっくりと顔を向けた。その瞳は青く輝いている。
「……ェ、あ、み、く?」
「響さん、無理はしないで休んでください。
こんな感じで目覚めてはいるんですが目の焦点があっていないようで、声をかけないと誰かわからないようなんです」
未来が響を改めて見ると、微かに体が震えているのに気付いた。響から『直死の魔眼』について聞いていた未来はなんとなく理解した。未来は響にゆっくりと抱きつき告げた。
「大丈夫だよ、響。私たちはここにいるから安心して?」
今の響は、先の戦闘での直死の魔眼の副作用で脳に負荷がかかりすぎて頭が回らず、視界も
それで安心したのか、響の体の震えが治まり、静かに寝息をたてて眠りについた。
「ビッキー……」
「響ならもう大丈夫。たぶん早かったら明日にはもう元気になってるから!」
――――――――――――――――――――――
その後、全員が別の部屋に移動し、改めて襲撃事件のことを話し合った。
「よし、まずはこの書類を確認してサインしてもらえるか」
シンフォギアや二課についての秘匿に関しての書類だ。それに全員がサインしたのを確認し、回収。
「では、まずは雪音クリスくんだが、未来くんのところへ厄介になるということでいいのか?」
「そうですね」
「ふむ……」
それを聞いて弦十郎は少し考え込んだ。
「わかった。だが、形としてはとりあえず二課預かりとさせてもらう。その上で響くんの親友である未来くんが今回狙われたことを鑑みて、クリスくんには彼女の元で護衛をしてもらう、という体でいく。クリスくんのイチイバルのシンフォギアは元々日本のものだし、その装者を一個人の元に置いておくのを見逃すのは組織としては不味いからな。だが、政府機関である二課に所属という形にしておけば問題はないはずだ」
「国の物なら返さないとダメなんじゃないですか?」
「シンフォギアの適合者は本当に少ないんだ。その上、クリスくん並みの適合率を持つ者はとても珍しい。こんな言い方をするのはなんだが、戦力としては非常に心強い。返してしまうとノイズに対抗出来る戦力が減ってしまうからな。それにシンフォギアは二課の技術者である了子くんが作ったものだ。二課が持っていても全く問題はない。それになりより……」
そこで弦十郎は言葉を一旦切った。そしてほんの少しの間を空け、精一杯の笑顔で告げた。
「俺たちは大人だからな!子供がやりたいと言ったことは可能な限り応援して叶えてやるのが大人ってものだ!」
その言葉にポカーンとする未来たち。
「有事の際はクリスさんにも出てもらうことが有るかもしれません。もちろん可能な限りこちらでやりますが」
「二人とも、これでいいか?」
「はい!」
「わかった」
「よし、それじゃあ今日は解散だ。ただ、未来くんには伝えたい事があるから少しだけ残ってもらえるか。何、時間はそうとらせない」
「?……わかりました」
「慎次、みんなを寮まで連れていってくれ。クリスくんはどうする?先に戻るか、未来くんを待つか」
聞かれたクリスは少しだけ悩んで答えた。
「……待たせてもらうぜ。一応アタシは小日向の護衛らしいからな」
「そうか、わかった。慎次」
緒川は板場、安堂、寺島の三人を連れ部屋から出ていった。そして、残った未来とクリスは少し寂しげな雰囲気を出した弦十郎の話を聞くことに。
「未来くんに伝えたいことだが、響くんの目の事だ。
響くんの目は……慎次から改めて聞かされたが、どうやら全く見えていないらしい」
「は?どういうことだよ、おっさん!」
「慎次が何をしても反応したのは声をかけた時だけ、瞳孔も動いてなかったようだ。……何の代償も無しに、シンフォギアを使わずにノイズと戦える力を振るえるはずがないのはわかっていたつもりだった。だが、俺たちの力が及ばないばかりに響くんの視力をっ……」
「ま、待ってください!響の目は大丈夫ですから!………たぶん」
弦十郎の悔しさの滲み出る言葉を未来が途中で遮った。
「響の目は、『魔法の眼』らしいです」
「『魔法の眼』だと?」
「詳しくは言えないですけど、その眼のお陰でノイズを倒せているって……そして使いすぎると副作用で一時的に目が見えなくなるって言ってましたから」
「つまり、あいつの目は失明したわけじゃないんだな?」
「うん」
「……デメリットはそれだけなのか?」
気になった弦十郎はそう尋ねた。
「え?……私が響から聞いたのはそれだけですけど」
「そうか、なら構わない。すまなかったな、色々と巻き込んでしまって」
「いえ、響が助けてくれたので大丈夫ですよ」
「……君は強いな。
話はここで終わりだ。外まで送ろう」
弦十郎の思考に少しの影を残したものの、未来たちを無事に家に帰した。
「これは早めに決着をつけるべきかもしれんな……」
来週(というか、今週末)は忙しいので、投稿出来ないかもしれないです。