死の眼を持つ少女   作:通りすがりの錬金術師

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友人に誘われてグラブル始めました。(どうでもいい)

ちょっと満足に書けず途中で5~600字消して書き直したりしてたら一週間越えてしまった……
たぶん次の次で1期は終わる……はず!(終わらない予感しかしない)


リディアン決戦(4)

「カ・ディンギル崩壊。停止を確認。……ですが」

 

「天羽々斬、イチイバル、ガングニール。いずれも機能停止……」

 

 

ところ変わってリディアン地下シェルター。フィーネによって機能停止した二課本部から移動してきた職員たちやケガを負った弦十郎は、ノイズから逃げてきたリディアンの生徒たちがいる部屋で、かろうじて生きていたカメラの映像から外の様子を確認していた。

生徒たちのいる部屋で見ていると言うことは、未来や弓美たち3人、さらには他の生徒たちも響たち三人が戦っていた様子を見ているわけで。

 

 

「そんな……響……クリス……翼さん……」

 

「嘘……だよね。ビッキーたちが負けるなんてないよね……?」

 

「アニメならここから奇跡の大逆転!……ってなるんだけど……」

 

「信じるしかありません……頑張って下さい」

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

 

「あ、あぁ……カ・ディンギルが……」

 

 

炎の鳥となった翼によって破壊されたカ・ディンギルを見つめ膝を落とすフィーネ。影縫いは爆発が起きると共に解除されている。

そしてその後ろでふらりと立ち上がる人影が一つ。

土で少し汚れているが綺麗な白い髪と蒼く光る瞳を持つ少女、立花響だ。既に満身創痍だが、気力と根性だけで立っている。

 

 

「フィーネ、あなたの望みは潰えた。抵抗は諦めて大人しく投降してもらえる?」

 

「………れ」

 

 

フィーネはショックから抜け出せていないのか、少し震えながら立ち上がる。

 

 

「黙れ、この小娘がぁ!」

 

 

そして怒りのままに生身の響に向けて鞭を振るう。響は即座に魔力を全開にして強化の魔術を行使。それにより無理矢理動けるようにして、地面を転がるように回避する。

 

 

「貴様に何がわかる!長年あの御方を想い続ける私の心が!あの御方の隣に並び立ちたいと思う気持ちが!

私は諦めん、諦めてなるものかぁ!」

 

 

連続して振るわれる鞭。徐々に苛烈になっていくそれは響の体を容赦なく傷付けていく。

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

一方の地下シェルター。

そこにいる二課の職員たちは響がフィーネに傷付けられるのをカメラ越しに見ていることしか出来ず、非常に歯痒い思いをしていた。

 

 

「このままでは彼女が……慎次、俺が出る!」

 

「ダメです、司令!フィーネに一度負けてる上に、そのケガではまともに戦えません!」

 

 

弦十郎が響を助けに行こうとするも緒川に止められる。

 

 

「くっ……だが、ギアによるバリアフィールドがない以上、いつ死んでもおかしくない。未来ある子供を守るのが大人の役目だというのに、助けに行くことすら許されないのかッ!」

 

「あのー……」

 

 

その時、控えめな声が弦十郎たちの耳に聞こえた。

 

 

「シンフォギアを起動出来れば響は助かるんですよね?」

 

「あ、ああ……システム上はな」

 

「確か、歌で起動するんでしたわよね?」

 

「それって他人の……私たちの歌でも出来ますか!?」

 

 

以前クリスたちから聞いていたシンフォギアについて思い出した板場、安堂、寺島(三人)が弦十郎たちに確認をとる。そしてそれは皆の希望となるものだった。

 

 

「え、ええ!可能です!一人一人のフォニックゲインは少量でも、人数さえ揃えば完全聖遺物を起動させることだって可能です!」

 

「電源を切り替える必要がありますが、校舎の設備さえ生きていればここからでも届けられます!」

 

「じゃあ……」

 

「ああ!皆の歌を届けることが彼女の助けとなる!

慎次、頼む!」

 

「了解です、司令!」

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

「はぁ、はぁ……」

 

「随分と粘るのだな」

 

 

何度も打ち付けられた鞭により、着ているリディアンの制服はボロボロ、更に体の至るところから出血している。致命傷だけはなんとか避け続けていたが、もう体が動かない。

 

 

「今回は仕方なく諦めるが、次回も邪魔されては困る。貴様という不安要素を潰してから撤退させてもらおう」

 

 

そう言ってフィーネの振り下ろした鞭は

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ッ!?それは……」

 

 

響に当たる直前に何かが連続して当たり、軌道が横に僅かにズラされた。それにより奇跡的に響に当たることはなかった。

 

()()が放たれたのは響の指から。指先だけをなんとか鞭が当たる直前に動かし、魔力弾を放ったのだ。

 

 

「今のは……そうか、そういうことか。少し腑に落ちんことはあるが、なるほど」

 

 

()()を見てフィーネは何か納得したのか、していないのか、よくわからないが理解はしたようだ。

 

 

「今のはガンドだな?そしてそれを扱うということは貴様は魔術師か」

 

「………」

 

「だが、魔術師は一族で継いでいく者だ。しかし、貴様の両親、祖父母は魔術師ではない。そして魔術師はとうの昔に滅びている。

いったい何処で魔術を学んだ?」

 

「………」

 

「答えんか。まあ、いい」

 

 

無言を貫く響に対し、フィーネはどうでもいいと判断したのかそれ以上聞くことはなかった。たまたま魔術師の生き残りの子孫が存在して、それと偶然出会って学んだ等と想像したのかもしれない。

 

そして今度は逃さないと、鞭で響を縛りあげ持ち上げた。

 

 

「じわじわと後悔しながら死にゆくがいい」

 

「―――ッ!?」

 

 

締め付けられた痛みで響は声にならない悲鳴をあげる。抜け出そうと必死に抵抗するが、体に力が入らない為か全く効果がない。更に嫌な音も鳴り、響の感じる痛みが増幅したのでおそらく数本の骨が折れていることだろう。

 

 

死にたくないと、未来たちが心配だと、思いながらも段々と意識が薄れていく響。フィーネもこれで終わりだと確信したその時だった。

 

 

―――♪♪♪

 

 

二人の耳に()()が聞こえてきた。

フィーネにとって耳障りな()()。どこからか流れている()()に気をとられ、つい響を縛る力が弱まる。

 

 

「なんだ?この不快な()は……」

 

 

そこまで言って何かに気付き、驚愕の表情を浮かべる。

 

 

()、だと!?」

 

 

同時に響を縛りあげていた鞭が弾け、それどころかフィーネまでをも後退させた。

体勢を立て直したフィーネが響の方を見ると、響を中心に光の柱が顕現していた。その光の柱は他にも、カ・ディンギル内部、リディアン付近の林からも発生していた。

 

 

「くっ、なんだ、この力は!?それも魔術だと言うのか!?それは私の作ったものか!?お前が纏うそれはいったい何だ!?何なのだ!?」

 

 

その言葉は響には特に言う必要は感じられなかったが、不思議と口から自然にこぼれていた。

 

 

「シンフォギアァァァァァァァァ!!!!!」

 

 

三人の歌姫が今、朝日輝く空に白いギアを纏いて復活した。




火を出したり氷を出したりするのは錬金術でも出来るし、身体能力の強化は風鳴弦十郎というOTONAのせいで(おかげで)ああ、同類か。とフィーネに思われていた。だが、ガンドは魔術特有のものの為、ついにバレた。
という設定。

なお、強化魔術特化型の響のガンドの威力はお察し。全力でも効果はくしゃみが数発出る程度。
そんな威力のガンドで鞭の軌道がそれたのは、サッカーボールとかが、小石に当たって進行方向が少し変わるみたいな感じで思って頂ければ……(少し無理あるかな?)

え?宝石魔術?……作るのに時間かければかなりの威力はね?

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