Fate/Grand Order in the Build   作:カイナイ

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平ジェネforever、観てきました


黄金のソルジャー

グリス「仮面ライダーグリス、見参」

 

ロマン「ええぇ!?」

 

戦兎「仮面ライダー…グリス…」

 

グリス「心の火…心火だ。心火を燃やしてぶっ潰す!」

 

拳を胸の前で握りしめたグリスと名乗る金色のライダーは、吼えるように声を上げながら戦兎達に迫る。

 

戦兎&万丈「「変身!」」

 

「鋼のムーンサルト!ラビットタンク!イエーイ!」

「Wake up burning! Get CROSS-Z DRAGON!Yeah!」

 

咄嗟にベルトを構え、変身する。マシュも臨戦態勢へ入った。

グリスは大きく振りかぶって殴りかかる。

マシュが助走をつけてそれを盾で防ぐが、衝撃でマシュは後ろへ吹き飛ばされた。

 

マシュ「パンチひとつでこんなに…」

 

クローズ「はぁぁ!」

 

ビルド「はっ!」

 

グリス「ふん!」

 

クローズ、ビルドがナイトローグを追い詰めた連携をみせる。しかし、グリスはその全てをかわしながら一瞬攻撃の手が緩んだ瞬間を狙って、クローズの腹部に強烈な一撃を打ち込んだ。

 

クローズ「ぐわぁっ!」

 

クローズさえもマシュのように殴り飛ばされる。

その拳はなんら鈍器と変わらない。ひとつひとつが致命傷に至る。

 

ビルド「くっ…これならどうだ!」

 

「忍びのエンターテイナー!ニンニンコミック!イエーイ!」

「分身の術!」

 

ビルドはニンニンコミックにビルドアップする。

それと同時に、4コマ忍法刀のトリガーを引いて分身体を出現させた。

分身体がそれぞれ分散し、四方から黄色い剣を振り降ろす。

しかしそのほとんどはかする程度で、大きなダメージにはなっていない。

 

「ツインブレイカー!」

「シングル!シングルブレイク!」

 

グリスは片手の青い武器に、自身の持っていたロボットボトルを装填する。

すると武器のパイルの部分にエネルギーが集中、高速回転し小さな竜巻を作り出す。竜巻は地面を削りながら分身体に襲いかかった。その衝撃で分身体は消滅し、ビルドの本体にも深いダメージを与える。

 

ビルド「くっ…」

 

クローズ「なんてやつだ…」

 

グリス「なんだ…思ったより大したことねえな」

 

ビルド「まだだ…!」

 

ビルドが二つのボトルを取り出す。

 

「海賊!電車!ベストマッチ!」

「定刻の反逆者!海賊レッシャー!」

 

海賊と電車。オルレアンで回収したボトルによって見つかった、新たなベストマッチフォームだ。

髑髏と電車の線路を模した複眼。小さなコートがついた右手には弓型の武器、カイゾクハッシャーが握られている。

 

ビルド「ふん!はぁっ!」

 

カイゾクハッシャーを斧のように振るうビルドの攻撃を避け切り、後退するグリス。そのグリスの身体を、ビルドの右肩に備えられた砲門のひとつから発射された銛のワイヤーが巻きつく。

 

ビルド「捕らえた!」

 

「各駅電車!急行電車!快速電車!」

 

グリスの動きを止めている間に、カイゾクハッシャーの弓を引き、エネルギーを溜める。

 

グリス「ぐ…うおおおお!!」

 

「海賊列車!発車!」

 

グリス「うおらっ!」

 

ビルド「引きちぎりやがった!」

 

ワイヤーを力ずくで引きちぎり、咄嗟に空中へと逃れる。

 

クローズ「まだだ!」

 

しかしそれを予知していたかのように、跳んだ先にはクローズが先回りしていた。

ピンチを切り抜けたことによる一瞬の油断をついた攻撃がグリスを地上へ叩き落とした。

 

グリス「やるじゃねえか…!」

 

すぐに体勢を立て直し、グリスはビルドに一直線に走りだす。

 

マシュ「通しません!」

 

グリス「邪魔だぁっ!」

 

マシュが立ち塞がるが、またもやパンチで大きく後方へ吹き飛ばされた。

 

「ボルテックフィニッシュ!」

「ドラゴニックフィニッシュ!」

 

ビルドとクローズが必殺技の構えに入る。

この一撃で決めなければ勝機は薄い。長期戦で仕掛けられるような相手ではないと二人はこれまでの戦いで悟っていた。

 

グリス「いいぜ…」

 

「スクラップフィニッシュ!」

 

ドライバーのレンチに手を下ろし、ボトルのようなものを再び潰す。

グリスの肩と背中からゼリーが噴き出し、ロケットのように加速させる。

これがグリスの必殺技、ライダーキックである。

 

ビルド・クローズ・グリス「「「うおおおおおお!!」」」

 

ドラゴンのオーラを纏ったクローズ、出現させた線路の上を滑走しながらエネルギーを溜めたカイゾクハッシャーをぶつけるビルド。

3人の必殺技がぶつかり合い、巨大なエネルギーの爆発が起きる。

爆発の煙が晴れ、そこに立っていたのは———

 

グリス「やっぱり…大したことなかったな」

 

グリスただ一人だった。

 

ロマン「おいおい嘘だろ…」

 

戦兎「くっ…」

 

戦兎と万丈は多大なダメージを負ったことによって既に変身が解除されていた。

地面に叩きつけられた身体はあちこちが痛み、立ち上がることすらままならない。

 

グリス「そろそろ終わりにするか…」

 

マシュ「先輩!」

 

グリスがその言葉通り戦兎に手をかけようとしたその時。

 

「そこまでだ!」

 

赤剣の少女——皇帝ネロが援軍を抱えグリスに向かって剣を指していた。

その傍らには、赤髪の女性と筋骨隆々な男が立っている。

 

ロマン「両者ともサーヴァント反応がある!味方っぽいけど…」

 

グリス「なんだお前ら?」

 

グリスが毅然と立つネロに警戒を向ける。

 

ネロ「余はネロ・クラウディウス。このローマの皇帝である」

 

グリス「親玉がそうそうに出てくれたってわけか…」

 

ネロ「貴様の軍を見よ!」

 

グリス「…?」

 

グリスが後ろを振り返る。自分の引き連れた軍員は、全員が怯えるような表情を浮かべていた。

 

ネロ「貴様はただの人に比べあまりに強すぎる。嵐のように暴れ回る様は味方の士気を上げるどころか巻き添えを喰らわぬよう後ろへ避けるほどだ」

 

グリス「……」

 

ネロ「余と、余の援軍。弱った貴様の軍では、貴様も無事ではすまないだろう。痛み分けだ。ここで退くなら余も追うまい」

 

グリス「…また会おう、仮面ライダービルド、クローズ」

 

その言葉通り、軍を引き連れグリスは去っていった。

 

戦兎「ぐ…」

 

万丈「くそ!」

 

ネロ「ひとまず戻ろう。3人を治療するのだ!」

 

マシュ「何も…出来なかった…」

 

————————

 

治療を終え、ようやく歩ける程度にまで回復した3人はネロの元へ集まっていた。

 

ネロ「まずは謝らせて欲しい。3人で向かえば十分であろうと甘く見ていた余の失態だ。許せ」

 

???「まったく、たまたま私たちがガリアでの戦いを終えて帰ってきたときだったからいいものを…しっかりしてよね、ネロ・クラウディウス皇帝陛下」

 

皮肉交じりに声をかけてきた赤髪の女性。戦兎達を助けにきたとき、ネロと一緒にいたサーヴァントだ。その隣には同じように加勢にきていたあの筋肉男もいる。

 

戦兎「…?」

 

ブーディカ「ああ、ごめんね。私はブーディカ。で、こっちのでっかいのがスパルタクス」

 

スパルタクス「戦場に招かれた勇猛な闘士よ。圧政者の集う巨大な悪逆が迫っている。叛逆の時だ。共に戦おう」

 

戦兎(な、何言ってるか全然分からない…)

 

万丈「すげえ筋肉だ!」

 

マシュ「私はマシュ・キリエライトです。そしてこちらが桐生戦兎、万丈龍我」

 

フォウ「フォーウ!」

 

マシュ「あぁ、そうですね。こちらがフォウさんです」

 

ブーディカ「ふふ、よろしくね」

 

スパルタクス「圧政者たちの叫びは我が愛の前に無力。共に歌おう、勝利のときを」

 

万丈「おう!よろしくな!」

 

戦兎(あいつスパルタクスの言ってることが分かるのか…?筋肉同士通じるものがある、とか?)

 

ネロ「痛み分けか…そうは言ったが奴らはほとんど傷つかず、こちらは幾人かの兵士を犠牲にした。とても言葉通りではないだろう。奴が戦に関しては素人であることが幸いしたか。…それにしてもあやつ…戦兎と同じような力を使っておったな。何か心当たりはあるのか?」

 

戦兎「いや、分かりません。ライダーシステムを使っているのは確かなんですが…」

 

ネロ「そうか…まあよい」

 

マシュ「……」

 

ブーディカ「……」

 

沈黙が流れる。

戦場の最前線であるガリアで連合国相手に勝利した。その喜ぶべき事実があるにも関わらず、突如現れた謎の男に戦兎たち3人がまとめて圧倒されたというもうひとつの事実が、重くのしかかった。

 

スパルタクス「ふはははははは!」

 

スパルタクスが突然笑う。いや、常に微笑みを浮かべてはいるのだがここまで大きく声を上げて笑うことは戦場以外では珍しい。

 

スパルタクス「これはいい、これは素晴らしい。新たな圧政者は嵐の如き苛烈な猛者。これでこそ、勝利したときの凱歌はさぞや叫び甲斐のあることだろう」

 

相変わらず何を言っているのか戦兎には理解できないが、何を伝えたいかはなんとなくだが伝わってきた。

例え絶望的な状況だろうと、必ず希望はある。

スパルタクスは様々な苦痛の先にある勝利を信じていた。

 

ネロ「…うむ。分からぬことをいつまでも考えていても仕方ない。ひとまずガリアにて勝利を収めたことを祝おう。宴会の準備だ!」

 

ネロがそう言うと、従者が沢山の料理や酒を手に室間へ入ってきた。

万丈ががっつき、それを戦兎がツッコんでマシュが笑う。

いつも通りの光景がそこにはあった。

 

————————

 

ネロ「出陣だ!」

 

万丈「いきなりだな…」

 

ネロ「先程兵士たちが知らせを持ってきてな。余が送った特別遠征軍の凱旋を阻む連合国側の大軍隊が現れたという。まだ日も昇ったばかりであるというのに…戦兎達のいない間が悪いときではあるが、至急応援に向かうぞ!」

 

戦兎、マシュ、ブーディカの3人は霊脈を確保するため、ロマンの案内で早朝からエトナ火山へ向かっていた。

万丈が残ったのは留守中にナイトローグが現れた場合を考えてのことだ。ほぼ初見であるローマ兵士や味方のサーヴァントよりも、ある程度奴らの手の内が読める万丈が残るという戦兎の考えだった。ブーディカが戦兎たちについていったのも、敵がナイトローグ、という点をローマ連合側の兵士、という点に変えれば同じ理由だ。

 

万丈「よし、いくぞ!」

 

 

戦場は既に大乱れだった。

真っ先に戦場へ向かっていったスパルタクスと別れ、ネロとクローズへ変身した万丈は、群がりつく連合国ローマ兵士の大軍を掻き分け味方の隊の指揮官の元まで辿り着いた。

 

ネロ「よくぞ無事だった荊軻よ!」

 

荊軻と呼ばれた白装束を纏う美女は、ナイフを片手にこちらの様子を見た。

 

荊軻「ああ、援軍か。そちらの君は新しい客将か?」

 

クローズ「おう。仮面ライダークローズ、万丈龍我だ」

 

荊軻「私は荊軻。アサシンのサーヴァント…といえば分かるだろうか?今は君と同じネロ・クラウディウスの客将だ」

 

クローズと荊軻は軽い自己紹介を済ませ、すぐさま戦闘態勢へ戻る。

 

ネロ「うむ!ではこやつらを片付けて余のローマへ帰るぞ!」

 

ネロが剣を頭上高く掲げたその時、兵士たちがネロに応えようと自らを鼓舞するためにあげる声とは明らかに異なる、獣がごとき唸りが聞こえた。

 

「オオオオオオオォォォ!」

 

バーサーカー、ネロの伯父でもあるカリギュラが咆哮とともに、ネロのもとへ一直線に飛び込んできたのだ。

とてつもない脚力により弾丸のように飛んできたカリギュラに、ネロは行動が一瞬遅れ回避が中途半端になり、右肩に深い傷を負ってしまう。

 

ネロ「ぐっ…伯父上!」

 

カリギュラ「…捧げよその体、その命!貴様を…蹂躙してやる、余の手、余の足、余の全身で!おまえを…我が愛しき妹の子…ネロォォォォォォオオ!!」

 

クローズ「なんだ?前よりやばくなってないか?」

 

ネロ「………」

 

剣を強く握りしめる。

もはや覚悟を決めるしか道はない。

 

ネロ「貴様は…もはや我が伯父上ではない!貴様がこれ以上民を殺し、ローマを荒らすのならば…余が姪として、正しき皇帝として引導を渡してくれる!」

 

カリギュラが吠え、ネロの赤剣とぶつかる。

クローズがそのサポートに入ろうとした時だった。

 

「よう、案外早かったな」

 

クローズ「!」

 

黄金の兵士が、そこにはいた。

 

グリス「早速祭りといこうか!」

 

クローズ「くそ!やってやる!」

 

—————

 

ようやく山頂付近までたどり着いた戦兎の通信機が通知音を鳴らす。

 

ロマン「戦兎くん、万丈君の方にグリスが現れた!」

 

戦兎「なんだって…よし、急ごう!」

 

???「そうはさせまい。一体私がどれほど待ったと思っている」

 

ロマン「せ、戦兎君の近くにも反応が!いきなり現れたな…スタークか!?」

 

スターク「おおう、当たりだ。久しぶりだな戦兎ォ」

 

???「それだけではないがな」

 

スタークの隣に立つ深紅の男、なんだかやたらとふくよかなサーヴァントがいた。

スタークと並び立っているということは、戦兎の敵であろうか。

 

ブーディカ「間違いない。ガリアの戦場で一度だけ見たよ。あいつが連合国側のサーヴァントの一人だ」

 

戦兎「こんなところで…!」

 

スターク「お前たちがここに来るのはわかっていた。途中で逃げられちゃあかなわないからな。軍勢は連れてこられなかったが、セイバー一人の反応を消すことなら簡単だ」

 

戦兎(敵の斥候部隊とぶつかる程度のことはあると思ってたが…スタークのジャミング能力を考えられてなかった!俺の失敗だ!)

 

セイバー「それではいくとしよう。黄金剣もたまには振るってやらねばな!」

 

戦兎「悪いけど急いでるんだ…さっさと通らせてもらうぞ!変身!」

 

 

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