Fate/Grand Order in the Build   作:カイナイ

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また少し遅れました、すみません


黒いジャンヌ・ダルク

ジャンヌ・オルタ「フ、」

 

戦兎「?」

 

ジャンヌ・オルタ「フフフ、アハハハハハ!まさかこんなことが起こるなんてね。ああ、なんてちっぽけなのかしら。ちっぽけ過ぎて同情すら浮かばない!」

 

黒い魔女、ジャンヌ・ダルク・オルタが嗤う。彼女の嘲笑とそのジャンヌそっくりな姿に気圧され、戦兎たちは少し気後れしていた。

 

ジャンヌ「…貴方は一体、何者ですか!」

 

ジャンヌ・オルタ「それは私の質問ですが…まあいいでしょう。私はジャンヌ・ダルク。蘇った救国の聖女ですよ、もう一人の”私“。」

 

ジャンヌ「何を…。いえ、貴方の目的ーーーーこの街を襲った理由はなんですか!」

 

ジャンヌ・オルタ「そんなもの明白じゃない。壊すためよ、フランスを。そのためにはこうやって直接潰す方が確実で簡潔でしょう?」

 

ジャンヌ「馬鹿げたことを…!」

 

ジャンヌ・オルタ「はぁ…馬鹿げているのはどちらかしら?こんな国、こんな愚者達を救おうだなんて。人類が存続する限り私の憎悪は収まらない。ま、貴方のような聖人気どりにはどうせ何を言っても無駄なのでしょう。…バーサーク・ランサー、バーサーク・アサシン。その田舎娘を始末なさい。」

 

ジャンヌ・オルタが、後方に従えていた白髪のランサーと仮面を被ったアサシンに命令を下す。二騎のサーヴァントは特に異を唱えることもなく、むしろ待っていたとばかりに戦兎達の前へ出た。

 

バーサーク・ランサー(B・ランサー)「ーーーよろしい。では血を戴こう。」

 

バーサーク・アサシン(B・アサシン)「いけませんわ。私は血と肉、そして臓を戴きたいんですもの。」

 

B・ランサー「強欲だな。ふむ…では私は魂を戴こうか。」

 

B・アサシン「ええ。魂なんてものに興味はないわ。…それでは。」

 

ジャンヌ・オルタによって狂化されたサーヴァントが、ジャンヌに襲いかかる。マシュとジャンヌは戦闘態勢に入り、戦兎と万丈はひとまずボトルを使ってそれに応戦した。

 

マシュ「ハッ!」

 

B・ランサー「無駄なことだ。」

 

マシュが先制して盾を勢いよく振り下ろす。B・ランサーはなんなく手にした槍で防ぎ、押し返した。よろけたマシュに追撃を加えようとするが、横から迫る戦兎の拳がそれを許さない。戦兎のパンチが頬を掠るも、B・ランサーは意にも介さず戦兎に槍を振り下ろす。戦兎は、左手に持ったドリルクラッシャーですんでのところで槍を受け止めるが、純粋なパワーの差で押し込まれそうになる。

 

マシュ「マスター!」

 

体制を立て直したマシュが、盾を構えた突進を繰り返し戦兎を助ける。しかし、マシュの突進を受けたB・ランサーに大きなダメージは無いようだった。

 

B・ランサー「ほう。サーヴァントでもなし、かといって魔力の流れも感じない。なかなか面白い男だ。そしてその連携。一朝一夕でできるものではなかろう。」

 

マシュと戦兎の連携は高精度を誇る。冬木での経験やシュミレーションルームの訓練などで一緒に戦ってきたのだ。当然お互いの戦闘スタイルも覚えている。そして何より、互いへの高い信頼感が大きかった。

 

ジャンヌ「くっ…!」

 

万丈「オラ!」

 

B・アサシン「へえ、旗で戦うなんて面白い。そっちの貴方も人間にしては中々よ。でも…!」

 

一方、万丈とジャンヌは苦戦を強いられていた。出会ったばかりの二人に連携などできるはずもなく、弱ったジャンヌとボトルで戦う万丈では、個々の力もサーヴァントには及ばない。

 

戦兎(やっぱり生身じゃサーヴァントの相手は厳しいか。だったら!)

 

戦兎がビルドドライバーを取り出し、腰に巻きつける。手にしたボトルの色は紫と黄色。忍者ボトルとコミックボトルだ。

 

ドライバー「忍者!コミック!ベストマッチ!」「Are you ready?」

 

レバーが回り、戦兎の周囲にはスナップライドビルダーが展開。ボトルと同じ色のハーフボディが形成され、戦兎に結合する。

 

ドライバー「忍びのエンタテイナー!ニンニンコミック!」

 

ジャンヌ・オルタ「なに!?」

 

そこには先ほどのようなトレンチコート着た青年の姿はなく、鋼鉄に覆われた1人の戦士がいた。

この魔術が中心の世界において、科学の力を駆使し、かつての英雄や反英雄の現し身であるサーヴァントとさえ渡り合える力を持った正義のヒーロー。

その名は、

 

ビルド「仮面ライダービルド。以後、お見知り置きを。…よし、新しいフォームの初実戦だ!さあ、実験を始めようか!」

 

忍法刀「分身の術!」

 

ビルドは新たに造った4コマ忍法刀のトリガーを引く。するとビルドと瓜二つの分身体が3人現れ、万丈達の援護に回った。

 

ビルド「万丈!下がってろ!お前にサーヴァントの相手は早い!」

 

万丈「…チッ!」

 

万丈は通常の人間より頑強であるとはいえ、やはり生身の状態でサーヴァントと戦うのは不可能だ。今のところ彼に傷はほとんど無いが、それはクローズドラゴンの助力、そして敵サーヴァントの注意の多くがジャンヌに向けられていることが大きかった。万丈もそれを理解しているためか、舌打ちをしつつも素直に指示に従った。

 

忍法刀「火遁の術!」「火炎斬り!」

 

B・ランサー「ぐっ!炎を操る剣か!」

 

トリガーを2回引き、刀に炎を纏わせて斬撃を飛ばす。B・ランサーはそれをまともにくらったため、流石に傷を負ったようだった。

 

忍法刀「風遁の術!」「竜巻斬り!」

 

ビルドは3回トリガーを引いたことで風を起こし、B・ランサーを後ろへ吹き飛ばした。

 

B・アサシン「無駄よ!」

 

ジャンヌ「遅い!ハァッ!」

 

B・アサシン「!?」

 

B・アサシンがアイアンメイデンを円を描くように振り回し、ビルドの分身が全て消し去られるが、ジャンヌはその隙に溜めていた魔力の衝撃波を、一瞬油断したB・アサシンに叩きつける。弱った状態のサーヴァントとはいえ、高密度の魔力による攻撃は侮れない。

 

ビルド「ここで決める!」

 

ビルドが必殺技で一気にたたみ掛けようと、ドライバーを回す。ビルドの掌の上に、エネルギー体でできた巨大な手裏剣が形作られた。

 

ジャンヌ・オルタ「っ…!まずい!セイバー、ライダー!」

 

マシュ「させません!」

 

なかなか苦戦しているランサーやアサシンに苛立ちを覚えていたジャンヌ・オルタが、危機を察知し残りのサーヴァントを差し向けるも、マシュが立ちはだかる。B・セイバーたちが一瞬動きを止めた。必殺技を放つにはその一瞬で十分だ。

 

ドライバー「ボルテックフィニーッシュ!イエーイ!」

 

巨大な手裏剣がビルドの手を離れかける。しかし、

 

???「おっと」

 

渋みのある、そして悪意に満ちた声が聞こえた。

戦兎は何が起こったか分からなかった。突然全身に激痛が走り、変身は解除され必殺技は不発に終わっていた。

戦兎はあまりの激痛に倒れ込み、身を悶えさせた。

 

マシュ「先輩!」

 

戦兎の身体には触手のようなものが刺さっていた。それは戦兎の身体を離れ、吸い込まれるように元の位置に戻る。触手の先を追うと、そこには赤いボディに蛇を模した緑の目の男。

 

万丈「ブラッド…スターク!」

 

万丈が憎しみを込めてその名を叫ぶ。彼はスタークに恋人を怪物に変えられた挙句、殺されていたのだ。

 

スターク「よお!久しぶりだなぁ。冬木以来か?嬉しいぜ、お前たちの成長をこの目で見れてなぁ。」

 

ロマン「最初に捉えた反応は6つだった…。途中で反応は消えていたし実際に現れた敵の数も5騎だったからレーダーの故障かと思っていたが…何らかのジャミングをかけて隠れていたのか!」

 

ジャンヌ・オルタ「隠れていたことはまだしも…何故あのカルデアのマスターが妙な能力を使うと黙っていたのですか。通常の人間よりは強いとは言っていましたが、サーヴァントと渡り合うなど聞いていません。」

 

スターク「やれやれ。想定外のことが起こってもちゃんと対処するのも指揮官の務めだぜ、聖女サマ。」

 

ジャンヌ・オルタ「…その呼び名をやめなさい。燃やすわよ。」

 

マシュ「せ、先輩に何をしたんですか!」

 

スターク「ん?あぁ、毒だよ。激痛を伴ってやがては死に至る。俺にしか解毒できないものだ。」

 

ジャンヌ「な、そんな!」

 

ロマン(まずい…。彼らにとって未知だったビルドの力が、この圧倒的な戦力差を唯一カバーできるものなのに…。このままじゃ全滅する…!)

 

ジャンヌ達が絶望を感じた時、

 

???「ーーー優雅ではありません。貴方はその身を憎悪で縛り付けている。善であれ悪であれ、人間ってもっと軽やかであるべきじゃないかしら?」

 

硝子の薔薇が舞った。

 

ジャンヌ・オルタ「サーヴァント…!」

 

スターク「…ほう」

 

気品を感じさせる佇まいで、咲き誇る華のような女性がそこにはいた。

 

B・セイバー「貴女は!マリー…アントワネット!」

 

ロマン「何だって!?」

 

マリー「はい!ありがとう、その名を呼んでくれて!そしてその名がある限り私は私であり続けましょう。竜の魔女さん、これ以上私の愛する祖国を荒らし続けるつもり?」

 

ジャンヌ・オルタ「…黙りなさい。貴女に私の憎悪が理解できるとは思えません。」

 

マリー「ええ、分からないわ。だけどだからこそ知りたいの!」

 

ジャンヌ・オルタ「何を言って…茶番ね。さっさと始末しなさい、スターク、ランサー、アサシン。」

 

マリー「ごめんなさい、あんなことを言っておいてだけど、今は貴女達と戦うことは難しい。そのかわり…アマデウス!」

 

アマデウス「ああ、宝具『死神のための葬送曲(レクイエム・フォー・デス)』!」

 

マリーの後ろに控えていたサーヴァント、音楽家のヴォルガング・アマデウス・モーツァルトが宝具を発動する。すると、スターク含め敵は十分に動けない状態になった。

 

マリー「それじゃあみなさんさようなら。オ・ルヴォワール!」

 

その隙にマリーに続き、マシュが戦兎を抱え、逃げだした。ジャンヌや万丈も逃げだし、何とかその場の難を逃れることができたのだった。




この前日焼けしたんですけど、あれってしばらくすると皮がめくれてくるんですよね。別段痛くないんですけどちょっと気持ち悪いのでさっさと全部めくれてほしいって思ってます。(本編と全く関係ない)
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