幻想郷創造記   作:テーブルの木目

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前回からだいぶ時間が経ってしまい申し訳ありません。

感想返しで永琳視点の話するよ〜って言ってたのにいざ作ったら主人公が全然出てこない話になってしまいました()
今回は永琳視点の話となっております。
天地開闢の辺りから始まり、古事記・日本書紀の内容をごちゃ混ぜ解釈しておりますのでもしかしたら違和感を覚えるかも知れませんがどうかお許しください。
あ、あとルビがくっそ多いです。


思兼之一 知司る神

今よりはるか昔、未だ地球が青い星になってすぐの頃。

()()が創世をなした後、渾沌より生まれでた因子は星を成し、あるいは宙を漂い。集まり、拡がり、集まり、系を成して銀河を作る。銀河は集まり、拡がり、宇宙を成しました。

 

 

 

そして、那由多の星々と宙と共に誕生したものがまた一つ…いえ、三柱。

 

 

 

それらは気づけばそこに在りました。

意識を覚醒させたそれらが見つけたのは眼下に広がる混沌とした大きな水たまりでありました。後の世で海と呼ばれるようになったそれらに対して彼等は産まれたてで希薄な意識を一瞬向けましたが興味を失ったのか眼下からその目を外すと周りを見渡したのです。

 

 

無限に広がるかのような海の向こう側に彼等は数多くの世界を見たのです。

 

 

大地と天が意思をもち子をなすのを

 

灼熱と冷たき氷が交わり巨人と雌牛を生み出すのを

 

そしてまたある場所では…

 

 

彼等は生まれい出た場所からそれらを眺めておりました。

 

生まれてからつまらない水たまり以外に初めて見たその光景を彼等は興味深げに見つめ、自らもそれを真似しようと眼下に広がる広大な海に再び目を落としました。

 

 

彼らこそ後の世において造化三神と呼ばれた神々。

天之御中主神(アメノミナカヌシ)高御産巣日神(タカミムスビ)神産巣日神(カミムスビ)でございます。

 

 

彼等は眼下の陸の浮かばぬ海を見て、ないなら作れば良いと大地を作ろうといたしました。しかし、天之御中主神(アメノミナカヌシ)には性別はなく、高御産巣日神(タカミムスビ)神産巣日神(カミムスビ)はそれぞれ男女の特性を持つことを本能的に理解しつつも海に浮かぶ生命の塊の大地の産み方をしらなかったのです。

 

やがて彼等は今の自分たちに出来ることがないと悟ると代わりに彼らが成ったその場に広大な海に所々浮かんだ土地を真似て彼らの界を作ることにしたのです。彼等は他の世界での生命ある者とは違う存在でありましたので、命あふれる土地こそ作れませんでしたがそれに似せたものなら作ることができたのです。

そして、彼等三柱が界を作る中途で産まれたのが宇摩志阿斯訶備比古遅神(ウマシアシカビヒゴヂ)でありました。

 

造化三神の彼等が海に浮かぶ土地を真似して界を作っている時、界に造られた数々の葦が芽吹くのと共に生まれでた活力の神である彼は界作りにはげむ三神を手伝い、時に三神をいたわり自身が司る活力を彼らに分け与えました。

 

そうして紆余曲折を経て界が造られました。

そして、その界自体に神が宿ったのです。

 

 

名を、天之常立神(アマノトコタチ)

 

 

彼らは界を作り終えるとその疲れを癒すために各々界の各地に散らばり、そこでしばし隠れることにいたしました。

 

 

その界は後に高天原と呼ばれ、伊邪那岐神(イザナギ)より天照大神(アマテラス)が統治を任せられることとなるのですがそれはまたの機会に。

 

 

さて、時は過ぎて五柱が隠れてよりしばしの時が流れた頃。

 

地上では海に油のように大地が浮かび上がり、高天原では渾沌から新しく七柱の神が生まれ神代七代と呼ばれることになりました頃に、高天原に隠れていた高御産巣日神(タカミムスビ)より産まれいでた神がおりました。

 

一柱の女神として成った彼女の名前は思兼神(オモイカネ)。生まれてより知恵の神としてあった彼女は産まれい出てすぐに自らの父に高天原にて彼ら神々の会議を開くことを申し出たのです。

 

言われた高御産巣日神(タカミムスビ)と言えばいきなり自らから産まれた思兼神(オモイカネ)に戸惑いを隠せません。

 

国之常立神(クニノトコタチ)豊雲野神(トヨクモノ)を除いて神代七代に産まれた神達はいずれも独神と呼ばれる性別無きものではなく、男女に分かれて対を成して産まれてきました。

 

しかし、対になる神を持たず、くわえて独神である自らから産まれてきたわが子にどう接すればいいのか分からない高御産巣日神(タカミムスビ)はしかし、自らの子の真剣な顔持ちに意識を覚まさせ、彼女に対して問いました。「何故そのようなことをするのか」と。

 

…そして、思兼神(オモイカネ)から目的を聞いた高御産巣日神(タカミムスビ)はしばし逡巡し、一度自らの子をじっと見つめるとそれを了承しました。

彼にとって初めての子を信じたい気持ちが大きかったのは言うまでもないでしょう。

 

 

そして高御産巣日神(タカミムスビ)が高天原の各地にいる神々に文を出し、後日後の世で出雲と呼ばれる地の上で高天原初の神々の会合を開く事になったのです。

 

 

 

 

高天原の中央近く。会合の会場として決められた場所に集められた彼らは高御産巣日神(親馬鹿)の手紙にその大半を使ってうちの子自慢として書かれていた思兼神(オモイカネ)の誕生を祝うと共に、自らを呼んだ理由を彼女に問いました。

 

 

彼女は神々が集まりきったことを確認すると彼等に向き直り、今回の会合の理由を話しました。

 

 

ずばり国造りでございます。

 

 

それを聞いた神々の反応は千差万別でありました。

かつて他の世界の神々の創造を見ていた造化三神並びに二神の別天神(ことあまつかみ)はかつては成せなかったことを再び思い出し感慨にふけり、神代七代に産まれた神々はそんな事が本当に出来るのかと産まれたての思兼神(オモイカネ)を訝しむ者と出来るならばやってみたいと乗り気な者、そもそも何の話をしているのか分かっていないものが少数といったところでありましょう。

 

場が混沌と化していく中、誰よりも先に産まれた故に神々の中でも至高の存在とされている天之御中主神(アメノミナカヌシ)思兼神(オモイカネ)を見据えて問いました。

 

「真にそれは可なりや?」

 

何よりも先に産まれた彼の神の一言に場は一瞬で静まり、その場にいた全ての神々の視線が至高の神と産まれたての女神の間を行き来しました。高御産巣日神(お父さん)思兼神(自慢の娘)を心配そうに見つめています。

 

女神はその一言と彼の神の重圧さえ伴う自らを試すような視線に内心冷や汗をかきながらもそれに是と返し、国産みを神代七代に生まれた対を成す男神と女神とで行なうことを示し、ソレをこの場に集まった彼らで決める事を提案いたしました。

 

思兼神(オモイカネ)は陽と陰を成す男神と女神の交わりによって大地()が生まれる事を生まれながらに知っていたのです。

 

知恵の神として高天原の神々の心ににその名を刻んだ瞬間でありました。

 

その後も神々の会合は幾度か続き、この時の事をきっかけに思兼神(オモイカネ)は神々にその知恵と至高神にも畏れず自らの意見を申し立てる度胸を評価され高天原一の知恵持つ者として国産みだけでなく、後に多くの場面で他の神々からその知恵を求められる事になるのです。

 

 

…鼻高々な高御産巣日神(パパ)があっちこっちで娘自慢をする為に尊敬の目と同時に生暖かい目も向けられていたのは知恵の神である思兼神(オモイカネ)であっても見抜けなかったようですが。

 

 

それから時は流れ、遂に国産みの儀が始まりました。

神々に選ばれた神は伊邪那岐神(イザナギ)伊邪那美神(イザナミ)

二神は神代七代の中でも最も若く混沌より最後に産まれた神でありましたが、神々にその能力を見初められ高天原から地上へと降りることとなったのです。

 

伊邪那岐神(イザナギ)は高天原から海へと繋がる【天の浮橋】の上で手に持った【天の沼矛(あまのぬぼこ)】を海へと突き刺し、海を掻き混ぜました。

掻き混ぜた矛を海から引き上げると矛から滴り落ちた潮が固まり島となり、そこで二神は互いに愛し合い沢山の()を産むこととなるのです。

 

この時の潮が(おの)ずから()(かた)まってできた様からこの島は自凝島(オノゴロジマ)と呼ばれるようになりました。

 

 

そして幾柱もの神を生み出した伊邪那美神(イザナミ)でしたが、火の神である火之迦具土神(ヒノカグツチ)を産み落とした際にその火によって美蕃登(みほと)を灼かれてしまい、その身を焦がす痛みに悶え苦しみ死んでしまいます。

 

 

伊邪那岐神(イザナギ)は妻であった伊邪那美神(イザナミ)を忘れることが出来きず、思兼神(オモイカネ)に知恵を乞い、死した伊邪那美神(イザナミ)を迎えに黄泉へと向かいました。

 

しかし、黄泉へと向かった伊邪那岐神(イザナギ)伊邪那美神(イザナミ)から言われたいいつけを破り、その体に蛆を沸かせた伊邪那美神(イザナミ)の姿を見てしまいました。伊邪那岐神(イザナギ)は妻であった伊邪那美《イザナミ》の姿に恐怖を覚えてしまいましたがそれに恥じ入り、話をする為に伊邪那美(イザナミ)と向き合いました。

 

いいつけを破られ、自らの醜い姿を愛しくつながる人(イザナギ)に見られてしまった伊邪那美神(イザナミ)は恨み恥じ入り、自らを見てしまった伊邪那岐神(イザナギ)も自らと同じ死者にしようとします。

 

伊邪那岐神(イザナギ)はそんな伊邪那美神(イザナミ)に追いかけられ、ついには黄泉と地上の葦原中津国(あしはらのなかつくに)の間にある黄泉比良坂(よもつひらさか)を大きな岩でもって塞いでしまったのです。

 

 

この岩の間において彼等は詞を交わし、ここで彼等は離縁してしまっいました。これが日本最古の離縁と言われております。

 

その後、伊邪那美神(イザナミ)はその時追いかけられた伊邪那岐神(イザナギ)の恐怖故か黄泉の主宰神としての力を得る事になり、彼女は死後の命の安寧を守護する神となりました。

 

…そして逃げ帰ってきた伊邪那岐神(イザナギ)の方は

 

「一体断然どうしてそんな事をしたの!?」

「も、申し訳ない!」

 

…知恵を借りた思兼神(オモイカネ)に土下座している所でした。

 

 

地上へと戻り、黄泉に入ったことにより体に付いてしまった(けがれ)を取る為に川に入って(みそぎ)を行った伊邪那岐神(イザナギ)は、報告を聞きに高天原より地上に降りてきた思兼神(オモイカネ)に事の顛末を話すと彼女に笑顔で「正座」を言い渡されました。

 

当然と言えば当然です。

何せ彼女は黄泉へ向かう自らの弟分の為に数多くの助言をしたのに彼自身がその言いつけを破ってしまったのですから。

 

 

黄泉の国は死者の国。

そこに住む者達は一見普通に見えます。

生前と変わらない姿でまるで生きているかのよう。

 

しかし、彼らの本質はもはや死した者達。

そこに住む者達を神の目で見つめてはいけません。神の目には物事の真偽をつかむ力があるのですから。

今回のように物事の真偽を暴く力を持つものが黄泉に訪れればその真の姿を目に収めてしまうことでしょう。

 

 

思兼神(オモイカネ)はそれを再三伊邪那岐神(イザナギ)に忠告したのに、です。

愛していた人にうじの湧いた体を見られた伊邪那美神(イザナミ)の苦しみと悲しみは凄まじいものであったでしょう。

 

思兼神(オモイカネ)としては同じく妹分として見ていた伊邪那美神(イザナミ)を不憫に思わざるをえなかったのでしょう。

 

結局その後、伊邪那岐神(大ポカやらかした弟)思兼神(怖いお姉ちゃん)の説教から開放されたのは日が東から真上に登った後でした。

 

 

「……分かったかしら?」

 

「ハイ、本当に申し訳ございません…」

「もぅ…あれ程忠告したのに彼女を見てしまうなんて…」

 

思兼神(オモイカネ)はため息を吐き、今はもう黄泉に行ってしまった妹分に思いを馳せました。

 

 

 

<✤>

 

 

 

伊邪那岐神(イザナギ)伊邪那美神(イザナミ)が生まれた後、国生みの事について二柱に色々と教えたのは知恵の神である他でもない思兼神(オモイカネ)でありました。

 

最初は二人から先に生まれたものとして敬われ、思兼神(オモイカネ)自身も彼らに対して距離を掴みかね、必要以上に距離を詰めないようにしておりました。

 

そんなある日、休息日としたその日に彼女の元に伊邪那岐神(イザナギ)が訪ねてまいりました。

彼は彼女に伊邪那美神(イザナミ)との関係を相談しにきたのです。

 

「産まれた頃から共に育ったイザナミのことは嫌いじゃない。一緒に遊ぶのも凄く楽しい。

…将来結婚するのも彼女となら大丈夫だと思う。彼女の事も、大抵の事は分かってるつもりだった。

でも最近、イザナミのことがわかんなくなって、イザナミが私のことをどう思ってるのか俺はわかんなくなっちゃったんだ。前まではこんなこと無かったのに…。

先生、良かったらそれとなくイザナミから私のことをどう思ってるのか聞いてくれないか?」

 

 

どうやら伊邪那岐神(イザナギ)伊邪那美神(イザナミ)に対して自分がどう接すればいいのか迷っているようです。

 

そんな彼に対して思兼神(オモイカネ)は「ふぅ〜」と息を吐くと、思い出すのはつい先日同じように自分に相談してきた自らの教え子。

 

そうです。伊邪那岐神(イザナギ)の想い人である伊邪那美神(イザナミ)も彼に対してどう接すればいいのか分からなくなっていたのです。

 

「(似たもの夫婦か…)」

 

思兼神(オモイカネ)は今にも口から吐きそうになるのを抑え、彼に問いました。

 

「それで?私に言いたいのはそれだけかしら。終わったのならちょっと出ていてくれない?」

 

「なっ…!」

 

「私だって暇ではないの。貴方たちに国生みを教える為に資料をまとめないといけないのよ」

 

「ま、真面目に聞いているのか!?」

 

「聞いてたわよ。要は自分に自信がなくて彼女がどう思ってるのか分かんないから他人に彼女の気持ちを聞いて貰おうとしてるんでしょ?

そんなに気になるなら彼女から直接聞きなさいな。彼女を愛しているなら彼女にその気持ちを伝えなさいよ。…それとも彼女に対する貴方気持ちはその程度のものなの?」

 

「ふざけるなっ!!俺は、俺はイザナミを愛してる!この高天原に住む誰よりもずっと!

この気持ちを侮辱するなら例え先生と言えども許さん!」

 

 

伊邪那岐神(イザナギ)の啖呵の後、二人の間に沈黙が流れました。

伊邪那岐神(イザナギ)の今にも食いつかんとするその表情にすっと思兼神(オモイカネ)は目を細めると伊邪那岐神(イザナギ)に問いました。

 

「彼女の為ならあなたの全てを投げ出す覚悟はある?」

 

「ある!」

 

「彼女を苦難から守ることが出来る?

どれだけ苦痛にまみれた道でも彼女と夫婦になったことを後悔しない?」

 

「それが自分が選んだ道ならば!」

 

「…そう、最後に。

 

彼女を死ぬまで…いいえ、死してなお彼女を愛せる?」

 

 

「愛してみせる!どんな姿になろうと、彼女は彼女だ!」

 

自信満々に答えた伊邪那岐神(イザナギ)を見て思兼神(オモイカネ)は興味無さそうにしていた顔を優しげな顔に崩しました。

 

 

「そう。あなたの気持ちはよぉ〜くわかりました。

聞いていたかしらイザナミ?」

 

「は、はい…」

 

 

突然雰囲気を変えた思兼神(オモイカネ)伊邪那岐神(イザナギ)はその顔を困惑させ、次に彼女の口からでてきた名前と部屋の仕切りの奥から聞こえてきた聞き覚えのある声に一気にその顔を真っ赤に染めました。

 

 

「そ、その声は…イザナミ!??」

 

「えぇ、イザナギ。私、です」

 

 

伊邪那岐神(イザナギ)の焦った声に恥ずかしそうに伊邪那美(イザナミ)が奥の仕切りから同じく顔を真っ赤にして出てきたではありませんか。

 

 

「えぇっとイザナミ、その、今のは…」

 

「………///」

 

「………///」

 

「………(なんやこの空間)」

 

 

二人の甘い雰囲気に耐えられなくなった思兼神(オモイカネ)伊邪那岐(イザナギ)に近づくと迷っている伊邪那岐神(イザナギ)背を押すように背を叩きました。

 

 

「いっ!?な、何を…」

 

「ほら、わざわざ舞台を用意して上げたの。

男ならさっき言ったこと、ちゃんとこの子に正面から言ってあげなさい。

それとも、さっきのは口から出任せ?」

 

「うっぐ…」

 

 

思兼神(オモイカネ)の言葉に言い返そうとして、自分から彼女に何も伝えていないことを自覚して口を閉ざした伊邪那岐神(イザナギ)は一つ深呼吸をすると想い人にむかいなおりました。

 

「い、イザナミ!その…聞いて欲しいことがある」

 

「は、はいっ!」

 

「えぇっと、さっき聞いていたからもう、分かっているとはおもう、んだけど…その」

 

「………」

 

「わっ、私は。おおおおお前のことがすっ、すっ」

 

緊張からか噛みまくっている伊邪那岐神(イザナギ)思兼神(オモイカネ)は近づき緊張をほぐすように肩に手を置きました。

それにビクッとした伊邪那岐神(イザナギ)は肩に手を置いた彼女を見上げ、それからもう一度深呼吸をして伊邪那美(イザナミ)を見て落ち着いて話し始めました。

 

「イザナミ」

 

「…はい」

 

「私は未熟だ。先生の、誰かの助けを借りなければ君にこうして自分の気持ちを伝えるなんて出来なかったと思う」

 

「………」

 

「でも、どうか私の気持ちを、あなたに対する私の気持ちを聞いてほしい。」

 

「………」

 

「イザナミ。私はお前のことが好きだ。」

 

「っ……」

 

「お前の笑顔が好きだ。その笑顔を見るだけでどんなに辛い事も乗り越えて行けるような気持ちになる。

お前の声が好きだ。どんなに疲れてもその声を聞くだけで疲れなんて吹っ飛んだ。

お前の優しさが好きだ。俺が悲しい時、寂しい時。黙ってそばにいてくれるお前のことが…そなたのことが愛おしい」

 

「イザ…ナギ…」

 

「私は…まだまだ頼りないかもしれない。それでもどうか…!」

 

「どうか私と共にいてほしい!ずっと私の横で共に在ってくれイザナミ!」

 

伊邪那岐神(イザナギ)は俯いてしまった彼女を抱きしめました。

 

「…もう、伊邪那岐神(イザナギ)はダメダメです。愛の告白をするのに、最初どもってましたね?」

 

「う……」

 

「ふふっ。本当に、しょうがない方…私がそばに居なくてはどうなってしまうか分かったものではありません」

 

「イザナミ…?」

 

「イザナギ。

私も…私も貴方様のことを愛しております。

どうか、あなたの傍にずっと…ずっと共にいさせて下さい」

 

「イザナミ…!

あぁ、あぁ!もちろんだとも!ずっと共にいよう!」

 

「イザナギ…」

 

「イザナミ…」

 

そうして顔を上げた伊邪那美神(イザナミ)伊邪那岐神(イザナギ)の顔が近づき…

 

 

「ごほん!」

 

「「っ!!!」」

 

「二人でイチャイチャするのは結構。けれどここでやらないでくれる?一応、私の家なのだけど」

 

「「す、すいません!」」

 

そうですね、ここはあくまで思兼神(オモイカネ)の家。

ラブラブチュッチュは二人きりの場所でやるべきでしょう。

 

「さぁ、わかったら行った行った!明日からまた授業を始めるから今日の内に二人でヤルことやっときなさい。言っとくけど、明日の授業に遅れたら容赦しないわよ?」

 

「「わ、分かりました!」」

 

「それからイザナギ」

 

「は、はい!」

 

「勢い余って新しい神を今作るんじゃないわよ?」

 

「「~~~~っ///」」

 

 

おやおや、二柱は顔を真っ赤にして走り去って言ってしまいました。

それを見送ってから思兼神(オモイカネ)も息をつきます。

 

「全く。若いって言うのはいいわね」

 

やれやれといった表情の思兼神(オモイカネ)

二人の様子に胸焼けしてしまったようです。

 

「恋、ねぇ…」

 

思兼神(オモイカネ)には気になるような(ひと)はいません。

神代七代に産まれつつも初めて神から生まれでた神だからでしょうか。

彼女は神でありながらどこか神らしくない。そんな異質さもあってそれを彼女自身も理解しているからかほかの神(一部を除いて)とはあまり関わりません。

 

「まぁ…私には関係ないわね」

 

今も昔も彼女は研究一筋。そんな彼女が恋を知るのは案外、近い未来なのかも知れませんね。

 

 

 




ど う し て こ う な っ た

いや、すぐ本編に入るつもりだったんですけど書き始めたら筆が進んでしまいまして落とし所を掴めず…日本最古(?)のラブコメ書くことになったでござる。

後半とか砂糖マシマシ過ぎてちょっと書いてる時ブラックコーヒーが甘く感じました。

尚、本作のラブコメは現実でラブコメ出来てない木目が執筆しておりますので出来はお察し

( 木)<リア充死すべしィ!
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