ブルーモーメント   作:はじ

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カム着火インフェルノ!

「明石より緊急入電がありました。遠征に出ていた天龍達の艦隊がル級を含む敵の十二隻の連合艦隊と交戦、その際旗艦天龍が中破、夕張と龍田で殿を務め撤退中との事です。敵はこちらに交戦しながら近づいています」

 

警報が響いてるので真面目モードの暁だ。艤装もちゃんとつけてるぞ。天龍がヤバいみたいだ。そうすると練度の低い姉妹達もヤバいってことだ。

 

「吹雪よ。俺は先に行く」

 

「分かりました。こちらは天龍達の救援部隊と最終防衛部隊を編成次第出撃します。改二発動の許可も出ていますが無理せずこちらに回してください」

 

「了解。暁!出る!」

 

工廠にある夕張特製強制射出システムを使い一気に加速する。これ、G が凄くて気持ち悪くなるから使いたくなかったがそんな事も言ってられない。とりあえず妹達を傷つけるやからは俺が殲滅する。でもちょっと待って、やっぱり気持ち悪い。

 

 

「すまねぇ、ドジっちまった。半分は倒したんだがな」

 

天龍の言葉で、俺は我に返った。龍田、夕張、天龍大破。明石がかろうじて小破。睦月、響、雷、電は中破している有様だ。

 

「イ級はいるか?」

 

「ここにいますが、睦月ちゃんをかばって轟沈寸前です。私の泊地修理が使えればなんとか助けられるかもしれませんが、その為には鎮守府に戻らないと」

 

「分かった。もうすぐ救出部隊がくるはずだ。明石には俺の無線を渡すから連絡を取り合え、動ける奴は動けない奴に手をかしてやれ」

 

そう言って明石に無線を渡した。

 

「暁さんは?」

 

「俺か?ちょっと挨拶してくるよ」

 

「無茶です!相手はまだ六隻の一艦隊が残ってるんですよ!」

 

俺は夕張と明石に改造してもらった艤装に付いてる錨改め『いかりくん四号』を構える。

 

「なぁ明石、俺はさ、仲間や妹達を傷つけられて黙ってられるほど大人じゃねぇんだ」

 

今の俺は激おこだ。違うな、カム着火インフェルノォォォオウ!だ。今の俺は誰にも止められん!

 

「いくぞ!暁改二!」

 

 

 

 

中破して身体がいうことを効かない睦月です。今は雷ちゃんに肩をかしてもらってます。いきなりイ級が出てきて睦月を庇ってくれたおかげで中破ですんだにゃ、このイ級は暁さんのペットだと明石さんが教えてくれました。轟沈しないか心配にゃしい。明石さんがイ級を曳航して先に帰還して行ったけど睦月達は救援部隊を待つことになりましたにゃ。睦月は暁さんが戦闘するところを見るのは初めてにゃしい。だから敵艦隊に向かって行った暁さんが心配にゃ。と言うかあれは本当に暁さんなのかな?改二実装したら、黒いコート姿になってる。あれ?敵の砲弾がすり抜けてるように見えるんだけど全部避けてるの?まるで散歩してるみたいに近づいてってるんだけど!

 

「オラァ!」

 

飛び出して来たイ級を棍棒みたいなのでフルスイングして吹き飛ばしてる。あぁ、飛んでったイ級がチ級を巻き込んでる。魚雷を手に持ってどうするって投げた!チ級の魚雷にぶつかって凄い爆発!およ?もう一体のチ級も敵の旗艦のル級もへ級も爆発してるいつ魚雷を打ったの?ル級はもう一体のイ級が庇ったみたいだけど天龍さん達が苦労した敵艦隊がもうル級しかいない。

 

「凄い!」

 

雷ちゃんが唾を飲み込んでる。響ちゃんも電ちゃんもあっけに取られてるにゃ。加賀さんが、「鎧袖一触よ」って言ってるけどまさにそれを見てる感じにゃ。

 

「ご無事ですかみなさん?」

 

「神通さん!」

 

「助けに来たけど、もう終わりそうね。貴女達も見ておきなさい、めったに見れるものじゃないから」

 

「いや~暁さんの改二ってひさびさじゃない?」

 

「そうですわね北上さん」

 

暁さんは肩の探照灯を超至近距離でル級に向かって照射して目を潰すと棍棒でル級を殴り付ける。そして魚雷を放って止めを差したにゃ。うん真似できない。本当に暁さんは駆逐艦なのかにゃ?

 

「やっとついたか、ん、終わっていたか」

 

長門さん?神通さんに北上さん、大井さんと来て長門さんまで?救援部隊のはずだよね?他は誰が来てくれたんだろう。

 

「皆さん先に行き過ぎです!」

 

「暁さんがいるのだからそんなに急ぐこともないでしょうに」

 

赤城さんと加賀さん?救援部隊ってどんな人選だったんだろう。

 

「凄い面子だな、どっかに戦争にでも行くのか?」

 

暁さんが戻って来たにゃ。改二を解いていつもの格好に戻ってる。

 

「まぁいい、一航戦の二人は艦載機を発艦。索敵と護衛をしろ。それと潜水艦対策はどうなってるか教えろ。長門は龍田と天龍の曳航、あと吹雪と連絡を取れ。こっちは囮の可能性ありだとな。神通は睦月の曳航。北上と大井は響、雷、電の曳航を俺と一緒にやれ」

 

「了解」

 

「対潜は、鎮守府の潜水艦達が哨戒しています」

 

「吹雪に追加連絡、動ける水雷戦隊で対潜の哨戒強化」

 

暁さんは凄いのね。普通なら戦艦の長門さんや一航戦のどちらか、というか救援部隊はみんなして旗艦やれるんじゃ?そんな人達に指示出ししてさらに総旗艦の吹雪さんにまで連絡指示してる。さっきまで戦闘してたんだけどにゃ、もしかして考えながら戦闘してたとか?

 

「神通さん、睦月をお願いね」

 

そんなことを考えてると神通さんが睦月を曳航するのに近づいてくれた。肩を貸してくれてた雷ちゃんは睦月の事を神通さんに預けると暁さんに向かって一直線にゃ。ちょっと羨ましいにゃ。

 

「神通さん、ごめんなさい。睦月はもう限界です」

 

「大丈夫ですよ。休んでください」

 

はぅ~睦月は気が抜けて眠くなってきたにゃ、ちょっとだけお休みなさい。

 

 

 

 

 

おぅ、暁だ。久しぶりの戦闘は疲れたぞ。深海棲艦の奴らは何かの目的があって今回の攻勢に出たはずだ。空母を編成してないのも何かの意図があってのことだろう。それが何かだが、

 

「ぐふぁっ!」

 

何かが腹にっ!敵は殲滅したはずなのに・・・・・・

 

「暁ちゃんっ!電は電は怖かったよ~」

 

ふぇ~ん、と泣いてしまった。敵じゃなくて良かった。しかし腹が痛い。泣きながら顔で腹をグリグリするの止めてくれないかなぁ。

 

「うぐっ」

 

今度は右脇腹に、これは雷か?まったく困った妹達だぜ!

 

「ふぎゃ!」

 

左脇腹もだと・・・・・・うん、分かってた。響もだね。正直言うと、深海棲艦相手に無傷だったのに中破の妹三人によってダメージ貰うとは思ってなかったよ。

 

「大丈夫だ。さぁ、帰ろう」

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