文化祭の準備がね、あってね書く時間がなかったんだよ(言い訳)
今回は千景視点です。駄文などありますが許してください。
では本編をどうぞ
「……」
バスが目的地に向かっているなか、郡千景は最後尾の席の端で暇潰しにゲームをしていた。
「……はぁ」
なんだろう、今日はゲームにまったく集中できない。
多分、今日の朝の出来事が原因だと思う。
時間は戻ってーー
「母さんの様態が悪くなってる?」
温泉旅館から帰って来たとき、大赦の人からその知らせを受けた。
「はい、昨日千景様の父親から知らせを受けました。一度ご実家に帰ってはどうですか?」
「……分かりました」
ほんとは行きたくない、あの村は悪い思い出しかないのに……でも、お母さんの見舞いに行かなくちゃいけない。
「ちなみに言いますと、千景様のお兄さん、徹様は現在病院で検査を受けていますので、徹様も後から向かうので先に千景様お一人で行ってきてください」
「えっ?まってください、兄さんが病院で検査してるなんて一度も聞いていないのですが」
「つい先程のことなので、情報が行き届いてないのは仕方ありません。安心してください、ただの検査ですのですぐ徹様も追い付きますよ」
「そう……ですか」
私は大赦の人の言葉を信じ、故郷まで行くバスに一人で乗った。
そして今に戻る。
外の様子でも見ようと窓から覗くと知っているものがちらほらと見えた。どうやらそろそろバスが目的地に着くらしい。
「変わらないわね」
その村はあまりにも変わっていなかった。
嫌な思い出が蘇ってしまうため出来れば変わってほしかったのだが、この村はそう簡単には変わらない。
目的地に着き、バスから降りた後母さんがいる家に向かおうとしたその時だった。
「あれ、もしかして千景さん?」
「えっ?」
突然後ろから自分を呼ぶ声が聞こえたため、後ろを振り返るとそこにいたのは、かつて小学校で自分をいじめてきたグループの一人がそこにいた。
「あー、やっぱり千景さんじゃん!最後に会ったのは小学校以来だね!」
「え、ええ、そうね」
最悪だ。一番会いたくない人たちの一人と会ってしまった。
話しているだけでも嫌な思い出が蘇ってくるのに、ここはなんとか早く話を切って急いで家に向かおう。
「えっと…ごめんなさい、これから母さんのお見舞いに行かなくちゃいけないからもう行くね」
「えー、もっと話したかったのになー。千景さんのお母さんのお見舞いならこれ以上話したら悪いもんね。それじゃ、バイバイ!」
そういうとその子は走り去った。
「……ふっー」
緊張が一気に抜けたのか、息をついてしまった。
とりあえずこれ以上面倒ごとが起こる前に家に向かおう。そう思い、荷物を少しまとめ、人に会わないよう急いで家へと向かった。
急いで向かったため、早めに家に着いた。
家は、あの時とは違い張り紙などが張られておらずきれいになっていた。
「…ただいま」
家の中へと入るとごみ袋が散乱していなく綺麗に掃除されていた。
「おお、お帰り千景」
そして、最初に玄関に来たのは父さんだった。
「…母さんは?」
「母さんなら二階の寝室のベッドで横たわってるよ。荷物は父さんに任せて母さんに会いに行きなさい、久しぶりに会うんだ、母さんだって喜ぶよ」
「分かった」
荷物を父さんに預けて二階に上がる。二階には、自分の部屋と
「……千景…なの?」
そこにいたのは、ベッドに横たわり、娘との久しぶりの再会に驚きを見せている母さんがいた。
「ええ、そうよ母さん」
自分はそう言いながら母さんの隣にある椅子に座る。
「よかった…無事に帰ってきてくれて本当に良かったわ」
そう言い、母さんは自分の頬に優しく手を触れる。
「…母さんの方は大丈夫なの…様態が悪化したって聞いたけど」
「大丈夫よ、少しずつ悪化はしているけど…私のたった一人の娘が勇者として頑張っているのよ…母さんだって頑張んなくちゃ」
大赦から聞いた話だと確か母さんは……あれ?
「母さん。母さんってどんな症状を持っているの?」
「えっ?確かお医者様から聞いた話だと…確かーー」
「母さん、食事持ってきたよ」
母さんが言う前に父さんが食事を持って入ってきた。
「ありがとう貴方。ねえ貴方、私ってどんな症状にかかってたんだっけ?私忘れちゃって」
「ん?えっと確か……」
結局父さんも母さんも覚えておらず、今父さんが電話で医者にどんな症状か聞いている。母さんは薬を飲んだ後眠った。薬から症状が分かると思っていたが、偶然にも症状の名前の部分だけが消えていた。
そして、自分はというと。
「……おかしい」
洗面所で顔を洗った後、ある一つの疑問が気になっていた。
「バス停で出会った人、父さんと母さん、まるで別人のようだった。一体なにが起きているの」
あれはもう勇者なんて関係ない、元からそうだったと言っていいぐらいだった。
それに…
「とっても大事な人を忘れてる気がする」
思い出せない、小さい頃自分を守ってくれた人が、大好きだった人が、忘れるはずのない大事な人が、何も思い出せない。
「…これ以上考えると頭が痛くなるわ」
考えるのをやめ、母さんのいる部屋に向かおうとした。
その時だった。
「なにかしらこれ?お守り?」
向かう途中、床にお守りが落ちていることに気付きそれを拾う。
それは手作りで作られてることが分かり、どこか懐かしい感覚がした。
「…兄さん」
なぜかは分からない、ただ自然にその言葉が口に出た。
「…あれ?」
すると急に目がにじんだ。目を何度もこすってもそれは収まらず目から流れ出る。
「なんで…私は泣いているの?」
自分は涙を流していた。
理由もなく、ただこのお守りと兄さんという言葉で涙をながし続けていた。
「……助けて」
自分は助けを求めた。
「助けて、みんな……」
勇者になって一度も助けを求めなかった。勇者としてのプライドがあるから。
でも、この時だけはーー
「助けて、兄さん!!」
自分の本心が助けを求めていたんだ。
握りしめていたお守りが輝き出し、自分を囲むようにお守りから出てきた光が包み込む。
「……」
意識が段々と無くなってくる、でも恐怖は感じなかった。ただ、大丈夫という安心感と誰かに守られているような暖かさを感じながら、自分は意識を落とした。
「う、ううん……」
自分は目を覚ました。
「…ここは、どこ?」
自分が目を覚ました場所は、家の床ではなく道のど真ん中だった。
「……これは、ひどい有り様ね」
立ち上がり周囲を確認すると、何一つ変わらなかった村は今は違く、目で見える家は全て人が住めないレベルに壊され、空は青色から赤い色へと変わっていた。
「…ずっとこのお守りを肌見放さず持っていてよかった。ありがとう、兄さん」
「恐ろしいな徹とやらは、いまだにそのお守りに力が残っているとは恐れ入ったよ」
「ッ!?」
声がした方を振り向くとそこには一人の男が立っていた。
「……生存者って訳じゃないはね」
自分は隣にある自分の荷物から大葉鎌を取り出し、相手を警戒するように構える。
「まあ待て、俺は貴様らの敵だが、今回貴様と戦う意思ない。俺の名はツクヨミ。神の名を持つものだ。今回俺は、貴様と交渉したいがために現れた」
「交渉?」
「………ああ、交渉だ。取引内容は、俺が貴様にだす内容で天の神につくか、それとも神樹につくか決めてほしい」
「…内容はなに」
自分は猛烈に嫌な予感がした。
「
次回、千景の決断力が試される。
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