郡徹は転生者である   作:シンマドー

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 お待たせしました!
 投稿するのが久しぶりな感じですね。
 そしてなんと、やっと評価バーに色がつきました!
 投票してくれた方ありがとうございます。
 それでは、本編をどうぞ


第二十二話   イレギュラー郡徹の真実

 

「兄さんの…真実?」

 

「ああ、郡徹の真実を貴様に話そう。そして聞いたあとはどうするかは貴様の自由にしろ」

 

「分かったわ…話して、兄さんの真実を…それとなぜ私を選んだ訳も話して」

 

「ふっ、いいだろう。それも含めて言おうじゃないか」

 

 ツクヨミに向けていた大葉鎌を納め、耳を傾けた。

 

「さて…まずは貴様を選んだ訳を話そうか…といってもただ貴様が奴の妹だから、という単純な理由だがな。天の神に協力してもらい貴様に幻術をかけ記憶の上書きをし、人質として役に立ってもらう役目だったがな…結果は失敗に終わったよ…」

 

「…見くびられたものね」

 

「まあこれは分かりきってたことだ。本題は奴の真実だ。まずは問おう、貴様にとって郡徹とはなんだ?」

 

「…私の兄よ、それ以下でもそれ以上でもない、優しくて、私の憧れる人」

 

 そう言うと、ツクヨミはふっ、と息をつき口を開いた。

 

「なるほど、なら貴様にとって奴の死を見たくないのは当たり前か…なら、単刀直入に言おう。このまま進み続けると()()()()()

 

「……えっ?」

 

 彼は何を言ってるの?

 このまま進み続ければ、兄さんが死ぬ?

 

「で…出鱈目なこと言わないで!」

 

「いや、これは本当のことだ。奴は俺と同じ、それぞれ使命を持って存在する者だ。使命を達成すれば違う世界に転生され、また使命を受ける。だが奴は、郡徹だけは違う。奴は使命を終えれば、奴の存在は消滅し、奴に関わった人達は奴の記憶だけが消え、()()()()()()()()()()()()()()()と認識するようになってしまう」

 

「………」

 

「…まあ転生していない貴様には分からないか、簡単に言えば、奴は自ら()()()()()()()()()()()()()()ということになる」

 

「待って!」

 

 頭が混乱してきたため、ツクヨミに待ったをかける。

 そして、一回深呼吸して、口を開く。

 

「…あなたの言っていることが本当かどうかはまだ確証はないけど。でももしそれが本当だったとしたら、私たちがやってきたことは全部、兄さんを死に導くようなものだっていうの!」

 

「ああ、そういうことだ。貴様らがいくつものバーテックスの侵攻に勝利を収め、平和に近づいていると思っていると思うが、郡徹だけは逆だ。奴だけは逆に自分の首をしめている」

 

「…じゃあ兄さんはその事を黙って戦い続けたの?」

 

「そういうことになるな。そこで貴様に問おう、貴様は今、二つの選択肢がある。交渉を断りこのまま平和を進み続けるか、奴を救うためにこちら側に付くかだ。平和を進み続ければ奴が助かるすべはない。だが、貴様がこちら側に付けば奴が助かる保証はある。さあ選べ、時間は刻一刻と進んでいる。貴様の出す答えが奴の生死を決める」

 

 そう言いツクヨミは手を差し出す。

 

「………」

 

 自分はどうしたらいい?

 彼の手をとれば兄さんは助かる。でもそれだと世界はどうなる?きっとバーテックスと彼によって終わるに違いない。逆に手をとらなければ兄さんが助かる方法はない。それにこれまでのバーテックスの侵攻は全部兄さんのおかげで勝利している、最近の兄さんは体調が悪そうに見えた。いつ戦闘に支障が出てもおかしくない。

 

「……そういうことね」

 

 つい声に出してしまった。でも、仕方のないことだ。

 選択肢なんてただの嘘、本当は一つしかなかったんだ。

 これはあまりにも理不尽だ。自分は彼の話を聞く前からもう……()()()()()

 

「……」

 

 自分はツクヨミの手にゆっくりと手を伸ばす。

 

「ほう、平和よりも奴を選んだか。運命とは残酷だな、たった一人の少女の選択で貴様の仲間、そして人々の命が決まるのだからな」

 

「………」

 

 彼は何か言っているがもう自分にはその声は届かない。

 涙も、怒りさえも出てこない。ただ無表情で目には光がなく、静かにゆっくりと手を伸ばした。

 

 

 

――その時だった。

 

 

 

「ッ!?」

 

 突然ツクヨミは後ろへ飛んだ。

 その瞬間、ツクヨミがいた所に何かが飛んできた。

 

「くっ!」

 

 そこからくる轟音と衝撃に少しのけぞるが、なんとか足で踏みとどまる。

 

「……一体…なにが?」

 

 轟音と衝撃が収まり土煙も晴れたことで、飛んできた物の正体が姿をあらわした。

 

「…うそ………」

 

 それは、自分が知っているものだった。そしてそれを使う人もよく知っている。

 この()()()を使う人はたった一人しかいない。

 

「兄さん!」

 

「なぜだ……なぜまだ立っている。答えろ、郡徹!」

 

 剣が飛んできた方向には、郡徹が離れた位置にたたずんでいた。

 

「…はぁ、今日は散々だな。でも、悪くねえ。姫神から色々と聞いたぜ、あんたのこと。まあなんだ、とりあえずあんたに言いたいことがある……てめえ俺の妹になに手を出してんだ!」

 

 




次回、戦闘です。

やっと徹(主人公)が来た感じがしますね……

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