郡徹は転生者である   作:シンマドー

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ここまで間があくとは思ってもいなかった。
長らくお待たせしました&すいませんでした。



第三十三話   正義と正義の戦い

 

「……きて」

 

 声が聞こえる。

 

「……くん、起きて!」

 

 誰だか分からないがどこか聞き覚えのある声だ。

 

「徹君!」

 

 その声に自分は目を覚ました。

 

「……なんだ、白犬か」

 

 目を覚ますと仰向けに倒れている自分を上から覗いているアマテラスもとい白犬の姿がそこにあった。

 

「良かったぁ~、もうこのまま一生起きないかと思ったよ」

 

 そう言い、アマテラスは安堵の息をつく。

 

「あっそ、それよりもここはどこなんだ?まあ白犬の姿が見えるってことはまた俺が暴走を起こして魂だけが白犬の世界に来たってことかな」

 

 もしそうだったとしたらもうどうしようもないな、絶対死よりも恐ろしい目に遭うな。

 

「安心して徹君、今回は徹君は暴走してないよ、ここは現実、私の姿が見えるのはこの場所が特殊なだけだから。というか私こんななにもない場所なんて作らないからね!」

 

「それもそうか」

 

 体を起こし辺りを見渡すと薄暗いが目視したのはいくつもの柱でそれが並んでずっと奥に続いていた。

 確かにこんな柱しかない場所なんて合わないもんな。

 

「だったらここはどこなんだよって話になるが……俺の予想が正しいとなると」

 

 自分は後ろに振り返り、扉から来ている光を目印として歩いた。そして、扉を抜けた先に見えた光景を見て自分の予想は確信に変わった。それと同時に忘れていた記憶、ここに来る前の出来事を思い出した。

 

「なるほどな、それじゃあ俺が一番に着いたってことだな。こんな大きな神殿ある場所なんてここしかないもんな、ここ()()しかな」

 

 

 

 ここに来る前の出来事ーーー

 

 

 

 昨日の出来事から今日の早朝、自分たちは瀬戸大橋記念公園の結界前に立っていた。

 

「さて、みんな準備は出来たか?」

 

 若葉の言葉に自分たちは頷く。

 

「絶対にみんなで生きて帰りましょうね」

 

「安心しろ杏、こういう時こそタマに任せタマえってな、タマがみんなの命を守ってやる」

 

「ふっ、それはとても頼もしいな」

 

「ねーねーみんな!行く前に円陣組もうよ!」

 

「そうだな、これが最後の戦いだから気合いを入れなければならないからな、やるとしよう」

 

 友奈の提案に全員賛成し、円陣を組んだ。

 

「そういえば合図の言葉は何にするんだ友奈?」

 

「それはもう『かんばろう!おー!!』でしょ!」

 

 いかにも友奈らしい合図に自分は少し笑ってしまう。

 

「それじゃあいくよ!がんばろう!!」

 

「「「「「「おーー!!」」」」」」

 

 気合いも入れ、いざ結界の外に出ようと歩き始めた。

 そして、自分が結界を踏んだその時だった。

 

「なっ!?」

 

 突然巨大な手が結界から飛び出してきた。自分はそれに反応しようとするも遅れてしまい呆気なく捕まれてしまった。そしてそのまま結界の外に引きずり出され、そこで自分は意識を落とした。

 

 

 

 そして現在ーーー

 

 

「たく、まさかこんなことになるなんて分かるわけねーよ」

 

 はぁ、これじゃあせっかくたてた計画が無駄になっちまったな。

 それにしても高すぎだろ、落ちたら絶対死ぬぞこれ。

 

「徹君後ろ!」

 

「なにっ!?」

 

 突然のアマテラスの言葉に瞬時に反応し、武器を構えながら振り向くも後ろには誰もいずその代わりに先程来た方向の暗闇が無くなり道が出来ていた。

 

「……ちっ、こっちにこいってか」

 

「この道に沿っていけば儀式をする場所に着くかもしれない、多分」

 

「多分?」

 

「ごめんね、初めて来たときは色々事情があってどこに行けばいいか忘れちゃったんだよ」

 

「事情て…まあいいや、今はこの道を進むしかない、行くぞ」

 

 そう言い自分は新たに出来た道をアマテラスと共に進んでいった。

 

「そういえば白犬、一つ聞いていいか?」

 

 進む中、一つ気になることがあったため白犬に聞いた。

 

「ん、どうしたの?」

 

「いやちょっとな、今若葉たちがどうなってるか気になってな、空島から確認しようとしても高すぎて見えないし」

 

 本当ならみんなが来るまで待ってようかと思っていたが、相当な時間がかかると思うため先に行くことにした。

 

「えっとね、そのことなんだけど私も分からないの、あの時徹君が意識を落とした時私も意識を落としちゃったの、本来は徹君が落ちても私は平気なんだけど」

 

「下の様子は分からずか」

 

 多分原因はあの巨大な手だな、あれがなんなのか分からないが十分危険だと分かるな。

 

「とっ、どうやら着いたみたいだな」

 

 進んでいく内に開けた場所に出た。

 そこはとても広い円型で上から来る光によってくっきりと見える空間になっていた。

 そして、その奥には台座らしきものが見えるが、その道を阻むものが一人真ん中に立っていた。その人物は自分、そしてアマテラスがよく知る人だった。

 

「よお、久しぶりだなツクヨミ」

 

「……やっと来たか、郡徹」

 

 その男、ツクヨミはゆっくりと顔を上げ、光なき目で自分とアマテラスを見た。

 

「やはり、俺の予想は正しかったか、久しぶりの再会だなアマテラス」

 

「ええ、久しぶりだねツクヨミ、単刀直入に聞くけど、あなたが徹君をここまで連れてこさせたの?」

 

「ああ、その通りだ。この戦いに邪魔が入らないよう郡徹だけをここに連れていき後の者は下で戦ってもらっている」

 

「そう……ねえ、あなたが今しようとしていることはどうしてもやらなくちゃいけないことなの?」

 

「ああ、これは俺がやらなくてはいけないことであり使命でもあるからな、話し合いで解決は不可能だと思え」

 

「ッ!」

 

 アマテラスは顔をうつむき体を震わせた。

 今の彼女から感じる感情は自分のせいで彼を絶望に落としてしまった悲しみ、それとも怒りか、それは本人しか分からない。

 

「下がっとけ白犬、最初っからツクヨミに話し合いなんて通じるわけないだろ」

 

 そう言い自分はアマテラスの前に出る。

 決まっていたことなんだ、はなっから話し合いなんてあるわけないことを。

 

「さて、構えろツクヨミ」

 

 自分は浄化の剣を持ち構える。

 

「ふっ、そうだな、この戦いで終いにしようか」

 

 ツクヨミも勝利の剣を持ち同じく構える。

 

「「………」」

 

 空間に静寂が訪れる。

 アマテラスは言われた通り安全な場所まで下がりこれから起こる戦いを静かに見ていた。

 

 

 そしてーーー

 

 

「「うおぉぉぉおお!!」」

 

 開幕の走りだしは同時だった。二人が走ることにより距離が縮まるのも早い、お互いの攻撃範囲内に入った瞬間、ほぼ同時に振るい刃がクロスに交わり鈍い金属音を空間に響かせた。

 

 




次回、郡徹VSツクヨミ

四週間も待たせてすいませんでした!
いやね、プリコネやらグラブルやらアズレンで忙しくて小説を書く時間がとれなくて(言い訳)。
次からは四週間も間は空かないと思いますのでよろしくお願いします。

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