神のヒーローアカデミア   作:鮫田鎮元斎

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伏線回収に大失敗したのである。

なのでし損ねた奴はあとがきで解説。



二人の天才 エピローグ

――――

――

 

 

 神野の悪夢、それはオールマイトの引退を決定づけた事件。

 

 同時に一人のヒーローの存在を世界へ知らしめた出来事であった。

 

 

「今期のビルボードチャート、荒れてるわね」

 

 オールマイトの喪失により繰り上げされるようにエンデヴァーが一位になった。

 

 そしてランキング外から一気にトップ10に食い込んだヒーローがいた。

 

 

 雑誌ではそれを大々的に報道しており、i・アイランド出身の若手ヒーローの見出しが大きく出されている。

 

 メリッサは父の入院する病室でその記事を読んでいた。

 

 

 デヴィット・シールドはエボルトから解放された後も意識が戻らず、ずっと寝たきりの状態だった。医者の話では、少しずつ快方に向かっているらしかった。

 

「ねえパパ……そろそろ、目を覚ましてよ」

 

 

 ――その願いが届いたのか、彼が僅かにうめく。 

 

「ぇ……?」

「ぅ――ん……ここ、は」

 

 永い眠りの果てに、デヴィットが目を覚ました。

 

 ぼんやりとしているようで、まだ何も把握していないようだった。

 

「パパ……!」

「メリッサ、か――」

 

 彼は零れ落ちる娘の涙をゆっくりと拭ってやる。

 

「はは……しばらく、見ないうちに、大きくなったな」

「――っ……よかった」

 

 十年、長い間断たれていた親子の交流が再開した瞬間であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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――

 

 

 場所は変わって南場重工のオフィス。

 

 会長は運ばれて来たたい焼きを齧り、愉快そうに笑った。

 

「は、は、は……ついにスタークの研究を回収できたか」

 

 南場重工が裏で手を貸していたのはビルドのシステムを奪うため。そして更なる兵器を生産するためだった。

 

「おい、もう一個持ってこい」

「はい――」

 

 秘書の女性がドアを開ける。

 

 次の瞬間にスーツを着た強面の男、樋室 ゲントクが令状を携えて侵入してきた。

 

「な、なんだ貴様!?」

「南場重工会長、南場 ジュウザブロウ。貴様をヴィラン犯罪幇助の容疑で逮捕する」

「ん!? どういうことだッ!? 何のために政治家への献金を行ったと」

 

 会長はデスクの非常ボタンを押し、護衛のガーディアンを呼び出す。

 

「チッ……公務執行妨害も追加しておくか」

 

\……デンジャー――クロコダイル!/

 

「下がってろ……変身」

 

 ゲントクはベルトにボトルを挿入し、レンチを下す。

 

\(中略)クロコダイル・イン・ローグ! オォォラァァァッッ!!/

 

 ローグは次々とガーディアンを破壊し、スクラップを築き上げる。

 

 とっておきを潰され、会長は怯えたように後ずさる。

 

「わ、ワシの計画は完璧だったはず――まさかッ!?」

 

 秘書の女性はいたずらっ子の様に微笑み、懐から名刺を投げつけた。

 

「南場重工会長秘書、改め、国際ヒーロー連盟潜入捜査官の多喜川 サワです!」

 

 その女性はヒーロー連盟から派遣される捜査官。ヴィランに手を貸していそうなグレーな組織を暴くための専門の捜査官である。

 

「な、なにぃ……?」

「そして――」

 

 彼女はローグに抱き着いた。

 

「この人の、妻で」

「違う……!」

 

 少し食い気味だった。

 

 いじけているサワを放置し、ローグは会長を連行していくのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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―――――数年後

 

 

「やれやれ、修理屋を開いたはいいが、時計の修理ばっかりだな」

 

 デヴィットはすっかりと回復し、今ではサポートアイテムの修理を行う店を経営していた。

 

 研究職に戻ろうにも、10年近くのブランクはかなり大きく、町の片隅でこういった店を開くぐらいしかできることが無かったのだ。

 

 そしてなんでも修理できると触れ込んだ結果、どういうわけか時計の修理ばっかり依頼されるのである。

 

「メリッサも独り立ちして部屋余ってるし、下宿でも始めようかな……はは」

 

 店のドアが開いた。

 

 暖かくなってきたというのに首にストールを巻き、百科事典のような本を携えている男性だった。

 

「失礼、ここではなんでも修理ができると窺ったのですが」

「ああ、できますよ。何を直しますか?」

 

 男が出したのは、デジタル時計のようなベルトのバックルだった。

 

「ほぉ……これは珍しい。サポートアイテムですか?」

「ええ。我が魔王に献上する品物です」

 

 変わった人だ、思いつつデビットは久々のアイテム修理に心を躍らせていた。

 

「これくらいなら一週間もあれば直せますよ」

「感謝します」

 

 男が出ていったあとでデヴィットはふと気づく。

 

「……どこかであった気がするなぁ」

 

 恐らくは異世界の事だろうが、それは彼らのあずかり知らないことである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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――

 

「――うわぁぁっ!」

 

 青年はヴィランに追いかけられていた。

 

 近くのヒーローは自業自得だと、内心関わりたくなくて見て見ぬふりをしていた。

 

「くそっ! 何で!? 俺が何したってんだよ!?」

 

 彼の視界が涙で滲む。

 

 それでも必死に走り続けた。

 

 ――コートの男とすれ違う。

 

 どこかで見た顔だったが、気が動転していて思い出せなかった。

 

「よくここまで逃げれたもんだ――あとは俺に任せとけ」

 

 男が取り出したものを見て、ヴィランたちは後ずさる。

 

「お、おい……あいつまさか」

 

 更に続けて出された二本のボトルを見て、その正体に気付く。

 

「っ間違いねえ! ビルドだッ!」

 

\ラビット! タンク! ――ベストマッチ!!/

 

 男がレバーを回転させるとアーマーが形成され、その真の姿を見せる。

 

\Are you ready?/

 

「変身っ!」

 

 赤と青、二色のアーマーを纏ったヒーロー。

 

 その名前は、かつてのオールマイトように、平和の象徴と言えるものとなっていた。

 

\鋼のムーンサルトォ! ラビット・タンク! イェイ!/

 

 

 現在、ヒーローランキング一位。“二代目の象徴”ビルド。

 

 彼は誰も見すてない。

 

 どんな人物であれ、必ず助けてみせる。

 

 ラブ・アンド・ピースの世界を実現させるために。

 

 

 

「さあ、実験を始めようか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――二人の天才編・完――――








~折角だからこれが伏線だったのコーナー~

・ベル様の「そういう力のあり方もあるのか」発言

 どこかのタイミングでセントとメリッサは無個性ではなかったんやで的なことを書こうと思っていた(by一カ月前の自分) 二人で一つの個性。それぞれの相性が抜群にいい場合人間の限界を超えた性能を引き出すことができる――という個性:ベストマッチを付与したかった。でも無理だった。





と、言うわけで映画編はめでたく完結しました。本編の続き、トゥルーエンディング編はそのうち投稿します。そのときにまたお会いしましょう!

当分FGOの方書きます。あしからず。
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