\パッカーン!! ムーテーキー!!!!/
ガシャットから,星のような輝きが放出される。
\ララララー! ンラララララーラーラー! ランラーラララララーラ!!/
「お前が歌うのか」
轟は突っ込んでしまった。
\絶対・フメツ! 壇 クーロートー……神だァ/
ゴッドマキシマムの巨体から,スリムな姿に。
全身に星を纏っているかのような神々しさだ。
「“ム? ヤルカァ!”」
ステインの刃はゲンムには届かない。
いとも簡単にすり抜けカウンターの一撃をお見舞いされる。
「ハイパームテキは,ありとあらゆる攻撃が効かない,主人公最強の無双ゲームゥ!」
そう,まさに無敵。
マ○オで言うなら常時スター状態なのと同義である。
これこそが最高神の絶対的な力。
「お前のような1ゲームキャラが,神である私に触れることなんて――――できるはずがないのさァ! ハーッハッハッハァ!!」
\ガッシューン……/
独りでに,変身が解けた。
ぽかんとしているクロトに,ステインの刃が到達する。
「ゥッ!?」
\ゲーム・オーバー/
「10秒しか持たないのか」
「ちょ冷静に言ってる場合じゃないよ轟くん!?」
すぐさま神が復活する。
「くっ……残りライフ83……さすがは私の作ったキャラクターだ。一筋縄ではいかないか」
「いやお前が能力解説してたせいだろ」
冷静な指摘が入る。
「まぁいい。そのガシャットは回収する」
二の太刀を躱し,体に刺さっていたガシャットを引き抜いた。
その直後,凍結でステインの体が氷漬けになる。
「貴様の手駒はもういない……サァ諦めろ」
クロトは影の背後にショートワープし,退路を塞ぐ。
反対側には緑谷と轟。
「……心が滾るぜ」
氷結攻撃が仕掛けられる。
その瞬間だった
突如,影のいた場所にクロトが出現する。
氷漬けにされ,クロトの体力が尽きる。
その後,氷塊が爆ぜ,弾丸のように欠片が飛んでいく。
反応できたのは緑谷。振り向いた刹那,みぞおちに炎を纏った拳がクリティカルヒットする。
「ぅんむ……!?」
轟は本能的に左の炎を全開で放出するも,一瞬の真空で鎮火され,左ほおを殴られた。
\ゲーム・オーバー/
「いいな,お前ら。また遊ぼうぜ♪」
勝負は一瞬でついた。
完膚なきまでの敗北だった。
――――
――
※以下『』は英語で会話してます。
『――ジョニー社長,これはどういうことですか?』
『オーMr.マサムネ! どういう意味だい』
『とぼけないでください。我が社のメインサーバーにハッキングしたでしょう?』
『Oh! それは“パラドクス”がやったことだ。私とは無関係さ!』
マキナビジョン。
それは外資系ゲーム会社であり,ゲンムコーポレーションのライバル企業でもある。
つい最近,ゲームの共同開発の企画が持ち上がっており,比較的関係は良好であった。
『パラドクス……?』
『うちのテストプレーヤーの一人さ! 優秀なのだが,どうにも考えていることが分からな――』
「とぼけるなッ!」
『なに?』
日本語で怒鳴りつけたため,内容が理解されなかった。
『失礼……だが,これ以上我が社の機密情報を奪われるようなら,こちらにも考えがあります』
『Oh! わかった。彼にはきつく言っておくよ』
壇 マサムネは電話を切ると,社内サーバーの最重要機密にアクセスする。
「これだけは渡すものか……我が息子の最高傑作にして,我が社の切り札」
“仮面ライダークロニクル”
「期待しているぞ……クロト」
――――
――
「――運命ってのは,パズルだ」
一つのガシャットに,二つのゲーム。
「全てのピースは,意味を持ってつながる」
表面はパズルゲーム。
「さぁ! ゲームの始まりだ」
裏面は格闘ゲーム。
二つの矛盾するゲームが一つに搭載されている。
あたかも,彼自身の性質を示すように。
女性のように線が細く,だが男性のように筋肉質。
中性的な顔に,腰まで伸びる長い髪の毛。
すべてが矛盾している。
「さいっこうにスリリングで,エキサイティングなゲームの始まりだッ!」
パラドクス。
個性:???
すべてが謎に包まれている。
面白かったら評価おなしゃす。
続く……?
たぶん次回,峰田君が動きますよ。ろくでもない理由で。