神のヒーローアカデミア   作:鮫田鎮元斎

24 / 58

 うーん,神が出てこれない。

 その代わりにオリキャラがどんどん出てくる。


神のヒーローアカデミア9 『閑話休題』

――――――――

――――――

――――

――

 

 

 『エロティックパラダイス』

 

 それはクロトが瞬く間に作り上げたエロゲーである。

 

 

 一度は相澤に没収されるも,神の周到なる備えにより,今一度峰田の手に渡っていたのである。

 

 念願のエロゲー。

 

 峰田のテンションは最高潮になっていた。

 

 

 万が一に備え,ボックスティッシュは二箱用意してある。

 

 何のためって?

 

 おググりくださいませ。

 

 

 さて,気になるゲームの内容。

 

 もちろんここで全てを記したい。

 

 だが――それはできない。

 

 なぜなら――著作権があるから。

 

 ここで勝手にゲーム内容を記すことは許されないのである。

 

 

 

「ォォ……ホォォォォォォ」

 

 

 

 しかし,峰田の表情。

 

 恍惚として,目が虚ろだった。

 

 そこから感情を察してほしい。

 

 ゲームの内容,その全貌とエロティックさを。

 

 

 

「ホォォォオォオオォォ……」

 

 

 

 お教えしたい。だが,それはできない。

 

 レーティングにも引っかかるから。このお話は18歳に至っていない方も読めるようになっている。

 

 故に,詳細は記せない。

 

 

 

 だが峰田の様子。

 

 プレイしながら一心不乱に励んでいる。

 

 何かって? ナニだよ。

 

 

 

 

 その様子から,桃源郷を脳裏に思い描いてほしい。

 

 あなたの股間に響くような,エロティックなパラダイスを。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ――――その夜,峰田は脱水症状で病院に搬送された。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――

――

 

 

 その頃,繁華街では……。

 

 

「――きゃっ!」

「お嬢さん,そう怖がらずに――そこのホテルで朝まで語らいませんか?」

 

 

 (自称)ロマンティックヴィラン,名前をラヴリカという。

 

 死ぬほど濃ゆい風貌に,死ぬほどイケメンな声。

 

 ミスマッチも甚だしい男である。

 

 

 罪状は強制わいせつなど。

 

 美しい女性をかどわかしては,彼女たちの心に一生消えない傷を負わせるのが手口だった。

 

「や,やめて――」

「良いではありませんか。悪いようにはしませんよ?」

「い,いや……」

 

 

 ずい,と詰め寄る。

 

 手鏡に収まりきらないビッグフェイスに見つめられ,女性は恐れおののく。彼女の心には連れ添いたいと思う男がいた。

 

 それなのに,抗えない。

 

 濃ゆい風貌に鳥肌が立ちまくっているも,不思議と惹かれている自分が怖い。

 

 

「い,嫌なのに――どうして?」

「僕の魅力に気づいてくれたみたいだね♪」

 

 

 

 

 

 

 ヴィラン,ラヴリカ。

 

 個性:恋愛。

 

 否が応でも異性を虜としてしまうぞ! どんなに強引にいっても確実に落としてしまう! いよっ! 色男っ! しかも暴力は効かない。

 

 

 

 

 

 

「さあ,僕と熱いアヴァンチュールを――」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「――もう大丈夫だ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それは,日本で一番安心させる声だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「わーたーしーがー!」

 

 

 

 突風に人々は目を細める。

 

 

「帰宅がてらー来たっ!」

 

 

 

 

 

\DELAWARE SMASH!!/

 

 

 

 

 

 

 

 オールマイトによる“死ぬほど強いデコピン”がラヴリカのおでこに命中したが。

 

 

「あ,あれ? なんで?」

 

 

 彼も困惑して苦笑いしている。

 

「無っ粋な! 僕らのアヴァンチュールを邪魔しないでくれたまえ!!」

「その女子は嫌がっているではないか! それをアヴァンチュールとは呼ばんぞ!」

 

 

 チョップでラヴリカの腕を殴打しても全く外れないし効いていない。

 

 

「僕に暴力は効かないよ♪ いくらNo.1と言えど,暴力だけじゃあいけないな」

 

 ムカつく顔で指を振る。

 

 濃ゆすぎて本当にイラっとくる。

 

「助けて……オールマイト」

「う,任せたまえ!」

 

 距離を取って拳を構える。

 

 この不利な状況でも決してあきらめない。

 

 それが平和の象徴(オールマイト)だから。

 

 暴力の利かない相手にどう立ち回れというのだ? 右腕一本で天候を変えられる男も,筋肉に頼れなければ無力なのだ。

 

 それに――

 

(Shit! 制限時間が)

 

 口の端から血がにじみだす。

 

 限られた時間で戦わねばならないのは,圧倒的なディスアドバンテージだ。

 

 

 

 

「さあ覚悟し――」

「きっしょ!」

 

 

 

 野次馬の心無い一言。

 

 それは小学校高学年ほどの少女の――純粋な子供の一声だった。

 

 

 

 

「はうっ!?」

 

 

 暴力で傷一つつかなかったラヴリカが吐血していた。

 

 そして思い切り膝をついていた。

 

「こ……子供には僕の魅力が――わからない,ようだね」

 

 拘束から解放された女性が離れ際に言った一言が,さらに彼を追い詰める。

 

「ごめんなさいッ! 魅力的だけど――タイプじゃないんですッ!」

 

 

 ラヴリカの個性はありとあらゆる暴力から身を守れる。

 

 その代償として,自分を否定する女性の声に弱かった。

 

 

 彼はその場に力なく崩れ落ちた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後の処理は後輩たちに任せ,オールマイトはその場から帰ろうとした。

 

 

「ごふっ……無理がたたったな――ん?」

 

 

 先程,勝機を与えてくれた少女といる少年に見覚えがあった。

 

「もしや,君は放矢(はなや)少年ではないかっ!?」

「えっ……まさか,あなた,オール……マイト?」

 

 不思議そうにこちらを見つめる姿を疑問に感じ,オールマイトは己の手を見た。

 

「しまっ――もうマッスルフォームが」

 

 ガリガリにやせ細ってしぼんだ両手が目に入った。

 

 時間が来て自動的に元の姿に戻ってしまっていたのだ。

 

「う……見られてしまったからには仕方がない――そう,私こそがオールマイゴファ!!」

 

 無理して元の姿に戻ったら喀血してしまった。

 

「お久しぶりです……その,現実では」

 

 

 

 放矢(はなや) タイガ。

 

 幼少の頃,ヴィランから救ってもらったという過去を持つ。

 

 そして――誰よりも早く後継者に,宿敵(オールフォーワン)との決着がつく前から,候補に挙げられていたのも彼である。

 

 両親は殺されてしまい,残された幼い妹を助けるため単身ヴィランに立ち向かい,ヒーローが到着するまで戦い抜いたのだ。彼の髪が一部白くなっているのは,その影響だ。

 

「しばらく見ないうちに,随分と成長したね。放矢少年」

「あなたも――随分しぼんで……」

「うっ,かくかくしかじかあって――」

「――お兄ちゃん! 早く帰ろ!?」

 

 タイガは妹に飛びつかれてふらついた。

 

「ちょばっ! くっつくなッ!」

「HAHA! ニコちゃんもすっかり大きくなって――おじさんも年取ったもんだな」

「……誰?」

 

 

 放矢 ニコ。タイガの妹である。

 

 オールマイト,彼女がほんの赤ん坊であったころに一度だけ会ったことがあるのだが,気付かれてい無いようだ。というか覚えているはずもない。

 

 というか目の前のガイコツ男=オールマイトという図式は思いついてい無いようだ。

 

 

 

「んんっ! 夜も遅いし,積もる話はまた今度だな!」

「ええ,あまり,無理なさらないでください」

 

 内心,少しショックだったオールマイトはガイコツスマイルをキメた。

 

 

「……それと,放矢少年。雄英編入の話,断って本当に良かったのかい?」

 

 

 ヒーロー殺しの一件から,雄英は他校から有望な生徒の編入を進めていた。

 

 特に二年生世代の引き抜きを積極的に行った。

 

 入試制度の粗で落ちていた生徒を対象に。

 

 その一人がタイガだった。

 

 

「はい。俺には――これがありますから」

 

 

 彼はポケットからゲーム機を覗かせる。

 

 日本一のプロゲーマー“N”

 

 それこそが彼のもう一つの顔だった。

 

「ねーお兄ちゃん!」

「分かったって……それじゃぁ」

 

 

 

 去る前に,彼はニヒルな笑みと共に,銃の形にした指をオールマイトに向ける。

 

 

 

「……BANG!」

 

 

 

 

 放矢 タイガはみんなにとってのヒーローではない。

 

 だが,無個性(・・・)の妹にとっては最高のヒーローだった。

 

 

 オールマイト――八木 俊典は同僚の話していたことを思い出す。

 

 

 

『“無個性”ヒーロー,ゲンム?』

『ええ,あえて隠さずに,自分が個性のない人の希望になれるようにって』

 

 

 

 壇 クロト。

 

 自分を神と言ってきかない超傲慢な生徒。

 

「君も,誰かの希望となれるのだね……」

 

 オールマイトとしてでなく,八木 俊典は独りごちた。

 

 個性を受けっとった自分は,無個性だったころの思いはすでに無くなっているかもしれない。

 

 昔以上に無個性の立場がない今こそ,個性のない者達の希望となる存在が。

 

 平和の象徴とは違う,新たなシンボルが。

 

 

 

「彼にやらせるのはすっごい不安だなぁ……」

 

 

 





ラヴリカさんは見た目は恋社長,声は諏訪部ボイスでお楽しみください。



――次回,B組とノリノリなあの男が登場するっ! ……?




???「あっれぇ? 乗せられちゃった?」
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。