神のヒーローアカデミア   作:鮫田鎮元斎

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次辺りで神が無双します


神のヒーローアカデミア10 『ノリノリな奴』

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『1-A男子,全員生徒指導室に来い』

 

 

 

 

 急きょ全校放送が流れる。

 

 彼らには,痛いほど原因が分かっていた。

 

 

 

 

 葬式のような重い足取りで部屋に入ると,ご立腹の相澤と――無表情のオールマイト(マッスルフォーム)が待ち構えていた。

 

 

「――お前ら……なんで呼び出されたかわかってるか?」

 

 全員俯いた。

 

「俺は連帯責任みたいな非合理的なことは嫌いだ。だから正直に答えろ――壇から秘密裏にエロゲーを受けっとたものは素直に挙手しろ」

 

 

 ほとんど全員手をあげた。

 

 あげなかったのは,生真面目な飯田や初心な緑谷,硬派な切島と言った面々のみである。

 

 

「よし,なら受け取った者のみ残れ――もちろん,壇もだ」

「なぜ私が――」

 

 

 

 

 ゴキン! バキン!

 

 

 

 オールマイトの拳からものすごい音が鳴っている。

 

 

 

 

 さすがのクロトも,筋肉には勝てない。

 

 勝てるわけがない。

 

「おじさんも男だから気持ちはわかるけど――――大人の階段上るのはまだ早いぞ,有精卵共!」

 

 

 

 

 

 野郎どもの悲鳴が響き渡った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 昼食。

 

 食堂には頭にたんこぶのある生徒がちらほらいた。

 

 なんだかんだで全校に浸透していたようだ。

 

 

「あっれれー? とっても優秀なA組も処罰をうけてるぞー!? おっかしいなー!? B組よりも優秀なはずのA組が罰せられてるなぁ!?」

 

 A組をライバル視している物間 寧人もまた,たんこぶのある一人だった。

 

 どんな神経で煽っているのだろうか?

 

 取り合うのも面倒なので彼らは黙ってやり過ごそうとしていると,さらに大きく煽ってくる。

 

「返す言葉もない!? そうだよねぇ!? 君たちが原因――んぐッ!?」

 

 彼の嫌味を止めたのは,耐えかねて拳骨を構えたサキではなかった。

 

 

「――悪ノリが過ぎるぜ物間ァ!」

 

 丸サングラスをかけた柄の悪そうな――しかも最近まで見かけたことのなかった生徒だった。

 

「おっと失礼……自分,B組編入生の“二条 キリヤ”っていいます。以後,お見知りおきを」

 

 サングラスを取ると,彼が大人びた風貌であることが分かる。

 

 気絶した物間を近くの椅子にもたれかけさせ,自分も隣にどっかりと座る。

 

「おいキリヤぁっ!」

 

 巨大な手の平をお盆代わりに二人分の食事を運ぶのは――B組委員長の拳藤 一佳。

 

 オレンジ色のサイドテールを思い切り揺らしながらやってくる。普段はフレンドリーに絡んでくれるので,彼女のこんなに荒ぶった姿をA組の面々は見たことが無かった。

 

「おっサンキュー,一佳」

「ん,ああ……ロコモコ丼の大盛だよなーって違うっ!」

 

 キリヤのペースに乗せられそうになったが,寸でのところでかわした。ポケットからはみ出ていた財布を抜き出して彼につき返す。

 

「これで払ってくれって――中身入ってないじゃんか!」

「あー悪い悪い。ほれ,釣りは要らねぇよ」

 

 と,キリヤは500円玉を渡した。

 

「はぁ――って足りてないって! お釣りなんて出ないからなッ!?」

「あっれー? 乗せられちゃった?」

 

 めっちゃいじられていたせいで,彼女の顔は真っ赤で,頬を思い切り膨らませていた。

 

「なに膨れてんだよ。可愛い顔が台無しだぜ?」

「え,かわいい……私が? 冗談だろ」

「ああ」

 

 それ以上に顔が赤くなり,頬も限界まで真っ赤になっている。

 

「ははッ! ノせられちゃった?」

 

 彼女の手刀が落ちてくる寸前。

 

「聞いたぜ,午後はヒーロー科合同授業だろ? 急いで食っちまおうぜ♪」

 

 彼女の攻撃の行き場がなくなってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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――

 

 

 ヒーロー基礎学の時間。

 

 規模の大きい実習は二クラス合同で行うこともある。

 

 今回はサバイバル訓練。先日,他校と合同で行われた時は,色々あって失敗したためにもう一度行われていた。

 

 それぞれランダムにヒーローとヴィランに分かれ,ヒーローサイドはゴール地点にたどり着くこと,ヴィラン側は戦闘不能,もしくは確保テープを巻きつけることが勝利条件だった。

 

 

 

 途中までは,ゴッドマキシマムを使っている神が勝利するかと思われていた。

 

 

「おーおーこれが噂のゲンムか」

「って言ってる場合か!? 逃げるぞ!」

 

 体育祭で直に脅威を見ていた拳藤は逃げることを勧めた。

 

 

『私を前に逃げ出すのはあまり得策とは言えないなァ』

「悪ノリが過ぎるぜ神」

 

 キリヤはコスチュームからゲーマドライバ―,そしてガシャットを出した。

 

「なにっ!?」

「それ……あいつの?」

 

 

 

 

 

 

 

 

\爆走バイク!/

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「0速,変身」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

\ガッシャット! ガッチャーン! レベルアーップ! 爆走! 独走!! 激走!!! 暴走!!!! 爆走バイークッ!!/

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「自分は“爆走ヒーロー”レーザー」

「なぜ君がガシャットを――説明しろッ!」

「そっちこそ,懺悔してもらおうか……お前のゲームで死んでしまった,すべての人に――ゲームの世界に捕らわれてしまった,自分の妹に」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 1-B 二条 キリヤ。

 

 個性:リプログラミング

 

 ありとあらゆる個性を強化・弱体化できる! 効果は1週間ほど続くぞ! 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「思ったより,雄英って脆いんだな。たった一人の内通者で,ここまで簡単に侵入できる」

 

 連続殺人犯・ヴィラン名はライト。

 

 雄英の訓練場に人知れず侵入してきていた。

 

「――っ芦戸! くってんめェッ!」

 

 切島は個性を発動し,殴りかかる。

 

「それに,個性にかまけてばっかの奴は――」

「ぐっ!?」

 

 硬化の個性は万能だ。地味だなんだと言われていても,絶対的な防御力は強い。

 

「――基本的に弱いよな,特に異形型は」

 

 

 右手で触れたすべての個性を封じる。

 

 それにより切島の皮膚は普通の人間のように柔くなり,身構えられなかったせいでもろにパンチを喰らった。

 

 

 幼少期から鍛えられていたライトの拳は,切島の体を浮かせ,いとも簡単に戦闘不能にさせた。

 

「なんでっ……個性が使えねぇ……?」

「俺が封じた。お前は異形型じゃないから殺さないでおいてやる」

 

 彼は必死に手を伸ばした。だが恐怖で竦んだ。

 

 個性を使えない,素の身体能力でどう戦えばいいというのだ?

 

 盾にも鉾にもなる力は――今は無い。

 

 

「まっ……て――」

 

 ヴィランに頭を蹴られ,彼は意識を手放した。





当分続く……。

お気に入り増加がとか感想とか評価の入りとかが穏やかになってきたので更新速度が低下するかも。
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