神のヒーローアカデミア   作:鮫田鎮元斎

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前歯が、痛い……虫歯かな?

それと活動報告に上げた通りいくつかの作品を凍結させ、リメイクか削除する予定です。あしからず。


アナザーエンディング3

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 雄英高校の林間合宿。

 

 普通の高校ならば目的地到着まで面倒を見てくれるものなのかもしれない。

 

 だが試練を与えることに定評がある雄英だ。親切設計になるはずもなく。

 

 

 全員バスを降りたところで千尋のへ落とされてしまった。

 

 

(オイラ耐えたッ! 耐えたぞッ!)

 

 途中休憩で用を足そうと思っていた峰田は、もうその辺での立ションを覚悟し少し離れた茂みに隠れる。

 

「はふぅ……(これぞ男の特権)」

 

 すっきりとした彼はふと足下を見る。

 

 何やら見覚えのある紫色の土管が存在していた。

 

 そう、貧弱なクロトはこの落下でライフを失っていたのだ。しかも復活地点を選ばなかった結果、最悪の場所で復活してしまったのだ。

 

「あ……」

「峰田 実ゥ……この私にッ! よくもォッ!!」

 

\ゴッドマキシマムマイティX/

 

 クロトは臭気の漂う液体を滴らせながら、ガシャットを起動させる。

 

「ご、ごめんッ! 本当に悪気は無かった――」

 

 峰田の言葉が止まる。クロトの背後に出現した魔獣が目に入ったからだ。

 

「だ、だだだん……後ろ」

「丁度いい――グレードビリオン・変身!」

 

\(省略)ゴッドマーキシマーム・エーックス!!!!/

 

 だがそれはゴッドマキシマムによって粉砕される。

 

 その奥にいる魔獣たちに意志は無かったが、どこか怯えているようにも見えた。

 

「丁度いい……今の私はァ……かなり、機嫌が悪ゥいッ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「三時間……あの分なら二時間ぐらいで着きそうね」

 

 爆発する森を眺めつつマンダレイはため息をついた。

 

「おっかしいな~もう少し魔獣の強さ上げとく?」

「ほどほどにしてくださいよ……全員が全員規格外なわけないでしょう」

 

 99回蘇ることができるクロト、元ヴィジランテのサキ、入試トップの爆豪、推薦組の中でも頭一つ抜けている轟、その他実戦経験のある面々。

 

(とはいえ、このままだとスケジュールが狂うな……)

 

 一般的なクリアは6時間程度を見込んでいる。ともすれば到着が夜中になる可能性まで想定していた。

 

「魔獣の数を増やす、そのくらいが妥当ですよ」

 

 森の方から悲鳴が響いてきた。

 

 試練を課すのが雄英、生ぬるい合宿になどなるはずもなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 結局、A組が森を抜け出たのは日のくれる時間帯だった。

 

「ハァ・・・・・・ハァ・・・・・・残りライフ、21……」

 

 特に物量圧殺されかかっていたクロトはライフを大きく減らしながらの到着で、他の面々もボロボロであった。

 

「お、『お昼ごろには着く』って嘘じゃないすか……」

「それは私たちならってこと」

 

 瀬呂の絞り出した言葉にマンダレイが答える。途中で難易度修正があったことは秘密だ。

 

「ねこねこねこ! とはいえ優秀なのは事実、今のうちにツバ付けちゃおー!」

 

 ピクシーボブの(物理的な)ツバ着けにクロトが爆発した。

 

「これ以上――私に汚物をつけるヌァッ!」

 

 

 

 なおこの一件で峰田は反省文を書かされることになった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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――――夜、入浴時間

 

 

「この壁を越えた先にオイラの求めた世界があるッ!」

 

 懲りない峰田は壁の向こうの女湯(りそうきょう)を目指してクライミングをするも、その願いはかなわなかった。

 

「……ヒーロー以前に、人のあれこれから学び直せ」

 

 マンダレイの甥っ子、洸太によって阻まれたのだ。

 

 

「チ、チクショォォォォォッッ!」

 

 地面に叩きつけられた峰田を助ける者はいない。

 

 

 そして女子勢の肢体を見て気絶した洸太が壁の向こう側に落ちてしまう。

 

「あっ!」

 

 緑谷が咄嗟に動こうとするも、壁の向こうで救出劇が起こったのか女子たちの安堵の声が聞こえてきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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「サキ姉ナイスキャッチ!」

「はぁ……危なかった」

 

 咄嗟に動いたのはサキだった。俊敏な動きで洸太を抱き留め、滑りやすい石畳の床に着地した。

 

 その拍子に彼女の双丘が大きく揺れる。

 

 脱ぐと(本気(マジ)で)すごい彼女のそれが純粋な少年の頭に乗っかる。

 

「……ママ」

「へ?」

 

 気を失っている彼は消え入るような声でつぶやく。

 

 だがこれ以上追求する余裕は無かった。

 

「た、大変ッ! 耳郎さんが気絶してますわッ!」

「ゆ……ゆれ…………」

 

 峰田(くそやろう)のせいでとんだ騒ぎとなってしまっていた。

 

 

 

 

 

 

 ……なおこの騒ぎを聞いた相澤は峰田の除籍を本気で検討していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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――――???

 

 

 

 ソウゴは王様として街を散策していた。

 

 普通そんなことをすれば臣下の者に止められるものだが、そこはなぜか都合よく許された。

 

 ただし、両脇には護衛が控えている。

 

 

「――貴様が、時和 ソウゴか?」

「え……? あんた誰」

 

 彼は道端に座っている、みすぼらしい格好の老人に声を掛けられる。

 

「貴様が、王の時和 ソウゴか?」

「う、うん……」

 

 老人はボロボロの服をまとい、伸ばし放題の髪は目元を隠し、伸びすぎたひげは口元を覆っていた。

 

「おい貴様! 不敬だぞ!」

 

 護衛が老人に向かって剣を突きつけるも、動揺した様子もなく続ける。

 

「貴様に、問うておかねばならないことがある」

 

 白髪の隙間から鋭い眼光が覗く。

 

 それはソウゴを怯ませるのに十分な威圧感だった。

 

「貴様は、何故王となった?」

「え……? なんでって、王様になりたかったから」

「王となり、何を成すつもりだ?」

「べ、別に……」

 

 いきなりの質問にソウゴはあせる。

 

 なにも説明できなかったからだ。

 

 確かに彼の夢は王様になることだった。でも王様になって何をしようか、王様としてどうするべきなのか、全くと言っていいほど考えていなかったのだ。

 

「そうか……貴様は所詮、その程度の器か」

「ぶ、無礼者ぉっ!」

 

 護衛が老人に向けて剣を振り下ろす。

 

 その瞬間、時が止まった。

 

 老人と、ソウゴ以外の世界がすべて制止した。

 

「と、時を止める個性……?」

「貴様には失望した」

 

 

 老人が立ち上がった瞬間、その姿が変化した。みすぼらしい姿は変装だったのだ。

 

 黒を基調にした和服風の装束、精悍な顔立ち、刻まれた皺は彼の人生の重さを感じさせた。

 

「し、失望したって……どういう意味だよッ!? 俺は王様になる夢をかなえたんだッ! あんたみたいな個性で人生成功した奴にどうこう言われる筋合いはないッ!」

「ふん……貴様が王? 笑わせるな……!」

 

 すさまじいプレッシャーを感じた。

 

 立っているだけでも腰を抜かしてしまいそうな、そんな気がしてきた。

 

「貴様など、他人の舞台で踊る道化にすぎん……!」

 

 一歩、老人が踏み込む。それだけでソウゴは腰を抜かしてしまった。

 

 歩いているだけなのに、命を脅かされているように思えてくる。

 

「本当の王になりたいなら、決断するがいい」

「な、なにを……?」

 

 老人の姿が変化する。

 

 黄金の鎧をまとった、魔王のような姿に。

 

「このまま下らぬ夢を見続けるか――」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――

 

 

 

「――王様、時間ですよ」

「……んぇ?」

 

 声を掛けられ、ソウゴは目を覚ます。

 

 気が付けば魔王のような老人は姿を消しており、例のふかふかなベットの上で眠っていたことに気付く。

 

(なんだ、夢か……)

「もう少し寝かせて」

「承知いたしました」

 

 彼は二度寝をすることにした。そんな堕落を咎めてくれる者はいない。

 

(にしては、なんかリアルだったけど)

 

 夢に出てきた老人。

 

 その魔王のようなプレッシャーが、頭にこびりついたまま離れない。

 

 

「俺は王になったんだ……王になったから、いいんだ」

 

 言い聞かせるように呟く。

 

「そうさ、俺は王様なんだから、いいんだ」

 

 窓の外から、その様子を何かが眺めていた。

 

 

 







この老人……誰だ?(すっとぼけ)
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