でもこっちの方が続きが書きたいのです。
――――
――
―――― 一方その頃
「……クソッこっちで本当に合ってるんだろうな?」
「どうだろうな」
爆豪はもう一人の迷子、ノースヒーローグリスともにどこかを彷徨っていた。
「チッ……迷子じゃねえか」
「ンだと、コラ」
二人は道なき道を行く。
――――
――
「――何か俺たちにできることはねえのか?」
電源の落ちたエレベーターホール。
轟のつぶやきにメリッサは応える。
「警備システムを取り戻せば、少なくともこの状況は改善できるわ」
「……決まりだね」
ヴィジランテ時代の血が騒ぐのか、サキは放っておいても勝手に動き始めそうだった。
「オイオイ無茶だろ!? 助けが来るまで大人しく待とうぜ……」
峰田は臆病がな性格のせいか、いつも通り及び腰だった。
「今動けるのは私たちだけだよ。ならやらなきゃダメでしょ?」
「だが俺たちはまだ仮免すら持っていない学生の身だ。残念だが」
「免許、あればいいんでしょ?」
メリッサは何処からか取り出したヒーロー免許を掲げる。
「I・アイランドの中限定だけど、私はプロヒーローとして動くことができるわ」
「ここまでおぜん立てされちゃ、やるっきゃないっしょ?」
上鳴の一言がきっかけで皆が賛同する。
「くそっ! やりゃいいんだろやりゃぁ!」
同調圧力というものは恐ろしい物で、峰田は意見を翻さざるを得なかった。
「悪いが私はここで待たせてもらおう」
だがクロトは同調しなかった。
さすがは神である。
「らしいっちゃらしいけど、そこは乗っとこうよ」
耳郎のツッコミが入るも、それを気にする神ではなかった。
「――目標は、管制室のある200階。なるべく戦闘は避ける、いいわね?」
ヒーローの卵による抵抗が始まった。
――――
――
階段を上ること80階。
そこで気づかれてしまったのか、エレベーターで追っ手が迫ることとなる。
二人組だった。
どちらもボトルのセットされた腕章を身に着けており、腰には紫色の銃を携帯している。
皆茂みに隠れるも、くまなく捜索されているため見つかるのは時間の問題かもしれない。
(くっ……気付かれる)
一か八か、緑谷は奇襲を仕掛けようとたくらむ。
「――貴様らが侵入者か?」
「ンだと!?」
一瞬バレたかと肝を冷やしたが、なじみのある声が聞こえて別の意味で冷汗が流れる。
「おい……刺激すんな。こいつら――ヴィランだ」
もう一人の聞きなれぬ声――おそらくはグリスの物だろう。
「なんだ、警告を無視したバカか」
「それならば話が早いですね」
しかしこれはチャンスともいえる。
「全ては南場重工の為!」
「反抗する者は始末する!」
\ギア・エンジン/\ギア・リモコン/
二人組のヴィランは腕章のボトルを銃に装填し、引き金を引く。
「「潤動!」」
\ファンキー!!/
丸坊主の方は右半分が白い歯車で覆われたアーマーを、左半分は青い歯車で覆われたアーマーをそれぞれまとう。
\Engine running gear/\Remote control gear/
「ハッ! 良いじゃねえか。下がってな」
グリスは闘技場で使用していた物とは別のベルトを装着する。
「さーてと、新装備の肩慣らしでもさせてもらうぜ」
彼は水色のジャケットのボタンを外し、懐からナックルのようなアイテムを取り出す。
\レ・デ・ィ/
それを起動させ、ベルトにセットする。
「変身!」
\フ・ィ・ス・ト・オ・ン/
ベルトから十字架が出現し、それが白のアーマーを形成する。
「ッシェァァァ!!」
威勢よく飛びかかるも、白い方――エンジンブロスのパンチを喰らった瞬間、鎧が四散し、グリスは背後の壁にめり込んだ。
「……」
「…………」
シリアスな雰囲気が台無しであった。
「つ、次はあなたですッ!」
青い方――リモコンブロスは今の出来事を無かったことにしたいのか、爆豪に勝負を挑む。
爆豪は応戦の構えを見せるも、突如として出現した氷塊がそれを防ぐ。
「ここは俺が引き受ける。お前らは先に行け!」
轟は氷塊をさらに生み出し、皆を連絡橋まで押し上げる。
「残るのは自分だけでいい、中々勇敢ですね」
「お前、知ってるか? こういうの、世間じゃ死亡フラグって言うんだぜ?」
爆豪はネクタイを緩め、轟は霜の降りた右半身を温める。
「うるせえな。初っ端の敵は三下って相場が決まってんだよ!」
「悪いが死ぬつもりはない」
――――リモコンブロス&エンジンブロスV.S.爆豪&轟、開戦。
――――
――
『ふん、大した足止めにならねえか……』
スタークは最上階で映像を眺めていた。傍らのセントは保管庫の鍵を解除する作業をやらされている。
『ウーツーミ』
呼ばれると、機械のようなぎこちない動きで男が現れる。
『お前が行ってこい』
スタークから赤のドライバーを渡されると、男は静かに任務へと向かう。
――――
――
「――なんか100階過ぎてから足止め喰らわなくなってないか?」
調子に乗りやすい性格の峰田は何故だか楽勝そうな表情をしていた。
「油断しちゃダメ。罠の可能性もある」
サキの言葉通り、フロアを抜けた先には大量のガーディアンが待ち受けていた。
「……迂回できる道は?」
メリッサは首を振って否定した。
「ならば私たちで足止めですわね」
八百万を筆頭に上鳴、峰田、飯田が戦闘態勢に入る。
「緑谷君はメリッサさんを連れて先に!」
サキも得物を創造してもらい、裂撃をチャージする。
「ごめん!」
――――ガーディアン(多数)V.S.ヒーロー科1-A(緑谷、麗日を除く)。防衛開始。
――――
――
風力発電の施設。
内側が駄目なら外側から。
「――あそこの非常口までたどり着ければ一気に上層階よ」
「っそうか! あのドラゴンの力で」
「いや飛べないわよ。お茶子さんの個性を使えば――!」
彼女の考えを読んでいたのか、眼鏡にスーツ姿の男性が待ち構えていた。
「え、飯田くん?」
「麗日さん、似てるけど違うよ」
男性は赤のベルトを装着し、ぎこちない動きでボトルを振っている。
\蝙蝠! 発動機! ――エボルマッチ!!/
ベルトのラバーが回転し、いくつものチューブが周囲に放出される。
「ヘンシィン」
\……バット・エンジン!・・・ヌゥハハハハハハハハ・・・/
真っ白な蝙蝠を思わせる装甲を身にまとう。
その動きはどこまでもぎこちなく、まるでロボットのようだった。
「――っ! 二人とも先にッ!」
麗日は咄嗟に個性を発動し、緑谷とメリッサを先に行かせる。
「っ駄目だ麗日さん! 個性を解除してッ!!」
「――できひん! そんなことしたら、ここまで来た意味、無くなってまうもん!」
二人を安心させるため、彼女は笑顔でヴィランを待ち構える。
内心は恐怖でいっぱいだったが、それでも踏ん張った。
「――――フェーズ1」
目にもとまらぬ速さで迫るヴィラン――マッドローグの拳は、麗日にぶつかることは無かった。
「――戦う気のない相手にゲームしかけるとか、ちょー白けるんですけど」
「っ……?」
巨体が現れる。
「私は待たせてもらうと言った――だが助けに行かないとは言っていなァい」
「「壇君!?」」
クロトともう一人、エグゼイドが救援にやってきていたのだ。
「やれやれ、“ハイパームテキ”の力があれば事態解決などすぐなのだがなァ」
「だから、クロトは私たちを呼んだってワケ」
現状その力を扱える人物は一人しかいない。
「なんなん、私聞いてないわぁ……」
「よく見ていたまえ――最高神の最高傑作をォ!!」
「戦うのは私たちなんだけどね」
エグゼイドはハイパームテキガシャットを受け取り、起動させた。
\ハイパームテキ!!!!/
荘厳な起動音が鳴り響く。
「天才ゲーマー“m”の力、見せてあげるッ!」
\ドッキーング!/
待機音も壮大だった。
「ハイパー―――大変身!」
\パッカーン!! ムーーテーーキーー!!!!!!/
その直後、エグゼイドは巨大なロボから射出され、黄金の光を身にまとう。
\輝け! 流星の如く!! 黄金の最強ゲーマー!! ハイパー・ムテキ・エグゼイーイド!!!!!!!!/
着地すると、黄金の輝きを纏ったエグゼイドが姿を表す。
「ノ―コンティニューで、クリアしてやるぜッ!」
――――マッドローグV.S.エグゼイドムテキゲーマー(withクロト&麗日)、約束された勝利の試合と化す。
カズミン=おとやんのネタは公式じゃ絶対やってくれないじゃん、だから自分でやるしかない。