猫耳ロリには世界は救えないそうです 1-11
「1、2、3でこれを開けて。方向はこっち。」
囲いに空けた穴から外を覗きながら言う。
ー奴らはどんな感じ?
「柵にはもうほとんどいない。逃げたかも。」
安心する。ただ鈴の作戦は使えそうに無いか。
ー取り敢えず背後は守っておく。けど絶対すぐ戻ってくること。いいね?
絶対守らないだろうけど。長年付き合ってれば分かる。こいつは絶対殺されない限り逃げない、逃げられない性格だ。
「はいはい。よぅ分かってござんすよ。」
絶対分かってない。
「それじゃ行ってくる。私が死んだら一人でも生き残って私の武勇伝を語り継いでねぇ。」
ー縁起でもない。
鈴の正面の石に意識を集中する。
ーいくよ
3、
2、
1!
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大量の光の奔流が襲いかかってくる。目を細めて明るさに慣れる。
おぞましい光景が広がっていた。
まず目に入ったのは大量の死体だった。吐き気を堪えてよくよく見てみると、奴等がその死体を啄んでいる。鈴が固まっている。
「人間の…」
鈴に駆け寄る。
「人間様は貴様らの様な畜生に喰われるためにいるんじゃねぇよ!!!」
鈴が黒い霧に覆われる。
「レンは伏せてて!」
言うと同時に大量の黒い弾が尾を引いて飛んで行く。飛んで来る。急いで体を伏せる。
電車に沿って大爆発が起きた
様々な物が降ってくる。体を固めて衝撃を待つ。飛んで来る色々な物が体の周囲で停止している事に気がつく。
奴らが群れを成して上空に広がって行く。鈴は?
「サンダー・イーター!」
うわあダサい掛け声。声を頼りに目で鈴を探す。
いた
鈴が
烏の群れの真ん中にいた。
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やはりだ。やはり絶対そうだ。
さっきと言い今と言い、攻撃が出せる時の共通事項は《こうなるだろうと言うイメージ》だ。
手元で試して見る。規模は小さいものの炎、水、風の創造、操作程度ならば普通に出せる。
剣道とかの武道でも、実際に練習する前に、頭の中で動きのイメージをする事が早い上達に繋がる、と聞いたことがある。こいつが魔法と同じ物ならこっちのもんだ。
烏共から大量の黒い弾が飛んで来る。体より大きな巨大な円盤状のバリアをイメージ。体と弾の間に配置する。大半がそこに当たり、打ち消される。
ーさて、人間様に手を出した責任を取ってもらおうかぁ!
さて、能力の実験台になってもらうとしよう。まずは肉体の強化。魔力を筋肉に集約させる。
第二波が来る。跳ぶ。空中に小さなバリアの階段をイメージする。敵を射程範囲に捉える。
相手のダメージに応じて魔力吸収をする電撃をイメージする。ここまで細かい能力が出来るかは謎だが、物は試し、打ち込む。
細い電気の流れが烏との間にできる。烏が離れても繋がりを保っている。
電気の流れが太くなっていく。烏同士を伝って伸びていく。
雷の音が辺りに響き渡った。