がっこうぐらし!+(再編集中)   作:すぴてぁ

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第13話 うんどうかい

美紀が学園生活部へ仮入部してから数日たった頃、

学園生活部の面々はそれぞれのやることを行なっていた。

 

りーさんは家計簿を使って電気や食料などの消費量の整理を。

くるみとしおりは自分の相棒の手入れをしている。

ゆきはというと、お菓子をほうばりながらマンガを読んでいた。

 

美紀はその空間で1人何もしておらず椅子に座りながら気まずそうにしていた。

 

「あの……私は何をしたら?」

 

「みーくんはお客さんだからゆっくりしてていいんだよーあ、マンガ読む?」

 

「いえ、結構です」

 

美紀の問いかけに最初に答えたゆきは気にするなと言いながら美紀にマンガを進める。

しかし美紀はそっぽを向きながら断った。

 

「体はもういいのか?」

 

シャベルの手入れをしながらくるみは美紀に問いかける。

 

「ええ。何かしていたほうが落ち着きますから」

 

「あ、じゃこっち手伝ってくれる?」

 

「はい」

 

りーさんは美紀に家計簿の手伝いを頼んだ。

美紀はそれに答えりーさんの隣に座る。

 

「家計簿ですか」

 

「そうなの一人増えたからいろいろと見直しをね」

 

「手伝わせてください」

 

「ええ、お願いするわ」

 

 

 

 

 

「こっちが食料の欄でこっちが小物、太陽電池はこれね」

 

「はい」

 

りーさんは美紀に家計簿の説明を始める。

その説明を遠くから聞いていたゆきは何か考えながら椅子をぎしぎしさせて見ていた。

 

「数え直したほうがよさそうですね」

 

「そうね、後で倉庫に案内するわ」

 

「今でもいいですよ」

 

「そう、それじゃあ____」

 

りーさんが今から行こうと言おうとした時ゆきは読んでいたマンガをパンっと勢いよく閉じ、椅子から立ち上がった。

 

「体育祭!」

 

全員に聞こえるように大きな声で言った。

それを聞いたりーさんは少し嬉しそうに、美紀はよく分からず疑問に思っていた。

 

「……なんで体育祭?」

 

くるみが呆れた顔をしながらゆきに問いかけた。

 

「みんなで体動かすと楽しくなるよ!つらい悩みもすっきり!」

 

「……おまえ悩みないじゃん」

 

「それが……遠足から帰ってごはんがおいしくって……」

 

「ダイエットじゃねぇか!」

 

ゆきに取ってはダイエットも悩みのうちに入っているらしい。

ヨダレを垂らしながらはーっと息をつくゆき。

 

薙刀の手入れが終わったしおりはくるみに近づいた。

 

「ん?どした」

 

「ダイエットだったら…くるみしたら?最近……この辺りとか」

 

しおりはくるみの脇腹を指さした。

それを聞いてたゆきはニヤニヤと笑いだしくるみの脇腹を摘む。

 

「しおりちゃんが言ったことに間違えはないよ!だから運動しよっ」

 

「やめろこいつっ」

 

「へへへ〜♪」

 

「わかったから!」

 

じゃれついてる2人を黙って見つめる美紀。

 

「仕事が終わったら一緒に遊びましょう」

 

「遊びじゃないよ部活動!」

 

美紀の真面目な言葉にゆきは遊びじゃないと言い張った。

 

「部活動?」

 

「あ、そっかみーくんまだ仮入部だもんね」

 

美紀の問いかけにゆきはうーんと考えながら出した答えは、

 

「学園生活部心得第五条」

 

『部員は折々の学園の行事を大切にすべし』

 

ゆきの呼びかけに、部員の3人は続き息を合わせて言う。

 

「だ、か、ら体育祭!」

 

わかった?と美紀に再度確認するが美紀は全く分かっていなかった。

 

 

 

 

 

 

それからしばらくたった頃学園生活部の面々は体育祭の開催準備を始める。

くるみは紅組と書かれた鍋を電球に吊り下げる。

その反対側にいるしおりは白組と書かれた鍋を吊り下げる。

りーさんは掲示板に貼るためのビラを用意し、ゆきと美紀はテニスボールに紅と白のテープを貼っていた。

 

「いっぱい作ろうね!」

 

「もっと他にやることがある気がします」

 

美紀は不満を言いながらもテープ貼りの作業を進めた。

 

「やるべきことよりやりたいことだよ!」

 

「思い切り駄目人間のセリフですよね」

 

 

 

 

 

各々の作業が全て終わり体育祭を始めることになった。

 

「さ、体育祭はじめるよー」

 

ゆきの掛け声により体育祭が開催された。

 

「体育祭といえば徒競走だよ!」

 

「さっぱりわかりません」

 

廊下に引かれた白いテープの前に美紀を並ばせるゆき。

美紀の隣にはシャベルを背負ったくるみがいた。

 

「一勝負どうだい?」

 

準備運動をしながら美紀に問いかけるくるみ

しかし答える前に美紀はシャベルに目がいった。

 

「そのシャベルは?」

 

「ハンデ」

 

「なるほど」

 

それを聞いた美紀は少しやる気が出てきたのかにっと笑った。

 

「しおりも久しぶりに勝負しようぜー!」

 

くるみはゴールにてゆきの隣にいるしおりに聞いた。

 

「距離は?」

 

「うーん…ここの廊下の端から端まででどうよ」

 

「…いいよ。ハンデなしね」

 

くるみは先ほどよりもやる気が満ち溢れていた。

しおりも珍しくくるみの提案に乗った。

 

「いちについて。よーいどん!」

 

ゆきの合図と共に走り出す2人。

出だしはくるみのほうが1歩早かったがほぼ互角だった。

 

 

 

 

「一位くるみちゃん」

 

「結構やるじゃん」

 

「ハンデつきで負けるとは」

 

走り終えたあとの2人は息が切れていた。

互いに息を整えながら言う。

 

「よしっしおり!次はお前だー」

 

くるみはシャベルを外しながら言うが、

 

「待ってあげるから…休も」

 

しおりはまだ息が整ってないくるみの両肩にポンっと手を置いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「いくぞー」

 

徒競走からしばらく経った頃次は空き教室に集まった。

くるみは足で先程テープを貼ったテニスボールの入った箱を傾ける。

 

「これで玉入れって無理がありませんか」

 

美紀が電球に吊り下げてある鍋を見上げながら言った。

 

ゆきは紅いテープが貼ってあるボールを手に取る。

 

「無理は承知の学園生活部っ!よっ」

 

ゆきは勢いよく紅組の鍋へボールを投げるが鍋に入ることわなくガコンと当たりゆきの頭に跳ね返ってきた。

 

「強すぎもっとそーっと」

 

涙目になりながら頭を抑えて悔しげなゆきにりーさんが優しくアドバイスをする。

美紀もそれを聞きそーっと白いテープが貼ってあるボールを白組の鍋に投げる。

すると上手くぽすっと入り、

 

「やった」

 

美紀は喜んだ。

 

「まっけないぞー」

 

と言いリベンジをしようとするゆきだが足元にあったボールに滑ってコケてしまった。

 

「あたっ」

 

「隙を見せましたね!」

 

「やるなみーくん」

 

「みーくんじゃないです!」

 

 

 

 

 

試合が終わり審判係のしおりがボールの数を数える。

 

「ろーく…なーな…はーち…あっ紅組もうない」

 

「やった!」

 

美紀は喜びのあまりガッツポーズをした。

 

「負けちゃったー…先輩の威厳が…」

 

「いや、元からあんまりないんじゃないかな」

 

ゆきはよろよろとくるみに近づくがくるみは先輩っぽさがないと言った。

 

「ひどいよー!そんなこと言ってわたしに負けて泣くんじゃないよ」

 

「よろしい受けて立つぜ!」

 

ゆきとくるみの会話を見ていた美紀はくすっと微笑みをもらした。

そんな顔を見たしおりは少し安心したような顔をした。

 

 

 

 

 

 

体育祭も終わり片付けにを始める五人。

今空き教室にいるのはゆき以外の四人、ゆきはごみ捨てに行ってもらっていた。

 

「少しは慣れた?」

 

黒板を掃除しているりーさんがボールを片付けている美紀に問いかけた。

 

「そうですね。慣れたかもしれません」

 

「な、面白いやつだろ?」

 

美紀と一緒にボールを片付けているくるみがボールを美紀にポンっと軽く投げながら聞いた。

 

「何がですか?」

 

そのボールを受け取る美紀はくるみに問いかけた。

 

「いや、ゆき。変なことばっか言うけどこういうのも楽しいっていうかさ」

 

「そうですね…ゆきちゃんこれからどうするんですか?」

 

「ん?ゴミ捨て行ってるけど?」

 

美紀の質問に答えるくるみだが、

 

「そうじゃなくてこのままじゃダメですよね」

 

「別にダメじゃないだろ」

 

「ゆきちゃんは学園生活部に欠かせない子よ。楽しいこといっぱい思いついてくれるから私もくるみもしおりさんも助かってる。それじゃダメ?」

 

りーさんがくるみの言葉に付け足すように美紀に言う。

 

「そうやって甘やかしてるから、治るものも治らないんじゃないですか?」

 

りーさんの言葉に反対するように美紀がりーさんに言う。

 

「甘やかすとか治るとか、そういうものじゃないのよ」

 

「どう違うんですか?」

 

りーさんと美紀は互いに見つめ合うが、どこか落ち着かない空間が続く。

くるみは少し慌てながら2人を見ていた。

しおりはこの空気を不安に思い先程まで耳しか傾けてなかったが、作業をやめくるみの隣に立つ。

 

「あなたは、まだゆきのことをよく知らないから…ゆきのおかげでどれだけ私たちが助かってるか」

 

「そんなの……ただの共依存じゃないですか」

 

「あなたねっ…」

 

美紀の言葉に耐えきれず怒りを顕にするりーさん。

りーさんの表情を見て2人を止めようとするくるみ。

 

「二人とも落ち着けよ」

 

「私、間違ったこと言ってますか?」

 

くるみが止めようとするが止まることはなく睨み合う2人。

その表情を見て何も出来ずにいるくるみ。

 

「……!」

 

くるみが言葉に詰まっているとふと違和感を感じ後ろを向くと、くるみの制服のスカートをぎゅっと握りながら涙目になりそうなしおりがいた。

くるみはそんなしおりを見て落ち着かせようとスカートを握っていたしおりの手をぎゅっと握るくるみ。

それに気付いたしおりが手を握り返す。

 

しばらく沈黙が続く中、ガラっと勢いよく開く扉

 

「ただいまー」

 

ゴミ捨てに行っていたゆきが帰ってきた。

 

「あれ、どうかしたの?」

 

四人の険しい顔を見て疑問に思うゆき。

 

「いや、何でもない。ボール取ってくれ」

 

「?はいはーい」

 

くるみは誤魔化すようにゆきにボールを取るように言う。

 

「みーくんパス」

 

ゆきはボールを拾い美紀にポンっと投げる。

美紀は気まずそうな顔をしながらボールを受け取る。

 

「さっぱりわかりません…」

 

美紀はボールを見つめながらぼそっと呟いた。

 

 

 

 





ちなみにくるみとしおりの繋ぎ方は恋人つなぎです
(いつもです)(*´∀`*)
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