がっこうぐらし!+(再編集中)   作:すぴてぁ

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第21話 いつか

 

みんな大丈夫かな______

 

ゆきさん、くるみさん、ゆうりさん、しおりさん……先生悪いことしたよね……

 

あぁ……

 

 

 

 

 

 

 

「緊急避難マニュアル…ですか?」

 

「うん。確認してくれる?」

 

これはまだパンデミック化が起こるずっと前、めぐねぇは校長からあるパンフレットを受け取る。

確認するよう言われ包んでいる袋をめくろうとする。

 

「あ、それ破っちゃダメ」

 

「え?」

 

それを止めるように言う校長

 

「ほらここ、ここ」

 

と言って開封する条件が書かれた表紙を指差しとんとん軽く叩く

 

「あ、すいません」

 

「あるってのだけ確認してくれればいいから」

 

「あ、はい。えっと、これ何なんですかね」

 

めぐねぇはパンフレットを指さして校長に問いかける。

 

「まぁ規則なんでねーみんなにお願いしてるんですよ。ごめんね」

 

「あ、いえいえ」

 

「なんかねーほらうち外資系だからその関係らしくって、向こうって契約にうるさいでしょ」

 

「はーそういうもんなんですね」

 

「そそ」

 

と軽く言う校長。

めぐねぇが持っているパンフレットをひょいっと取り上げる。

 

「じゃ、ここに入れとくから。非常事態になったら取りに来て。」

 

と言いながら奥にある書類だなの中の隙間にパンフレットを挟む

 

「わかりました。非常事態ですねー」

 

「そ、非常事態」

 

校長は「ははは」と笑いながら書類棚を閉める。

 

 

 

 

 

 

 

ーどうしてあの時私はー

 

めぐねぇは職員室にある書類棚を勢いよく開ける。

あの日校長と話したことを思い出し、棚からパンフレットを見つける

 

「非常事態……だよね」

 

と、自分に言い聞かせながらパンフレットを見つけ取り出そうとする

 

「めぐねぇなんかあった?」

 

後ろから聞こえたくるみの声に驚きパンフレットを隠すようにくるみの声がした方を向く。

そこに居たのはくるみだけではなくしおりもいた。

 

-ちゃんと確かめなかったのだろう_____-

 

「こ、こっちは何もないわよ。それとめぐねぇじゃないでしょ」

 

「はーい、佐倉先生」

 

くるみはめぐねぇの行動を不思議そうに見ていたが追求するようなことはしなかった。

 

「期末の問題とかないかな!」

 

くるみの後ろからひょこっと現れたゆきはどこか楽しそうにしていた

 

「それを先生の前で言うかなー」

 

りーさんはそう言ってゆきの頬を引っ張る。

 

「ここの復旧は後回しでいいと思うわ」

 

「はい。わかりました」

 

-ただの避難指示だ、関係ないはずだ、そう願った。そうでないという確信もあった-

 

 

 

めぐねぇはトイレの個室へ入り、職員室から取ってきたパンフレットを読み上げる。

 

《感染率が高いものは致死率が低く、致死率が低くいものは感染率が高い》

 

《研究途中の製品が漏洩した場合は、この限りではない》

 

めぐねぇは息を呑む。

書いてある事を知りくしゃっとマニュアルを握る。

 

 

-知らなかった、知らなかった、関係ない、私のせいじゃない_______違う。そうじゃない、あの子たちを巻き込んだのは私たちだ、私たち大人だ。誰かが私がちゃんとこれを見てれば、もう大人は誰もいない。私だけ、だから全部私 の せ い だ-

 

「めぐねぇ!大丈夫?お腹壊した?」

 

「平気今、行くわ」

 

ゆきがめぐねぇを心配してきたゆきの声を聞きはっとする

大丈夫だと言って個室から出ていく。

 

 

 

 

 

 

「よし、今のうち」

 

くるみが作り途中のバリケードの上から指示をだす。

机を持っためぐねぇとりーさんがバリケードの上へ運ぶ

 

「だいぶ進んだわね」

 

「もう少しで三階は完全に確保できます」

 

「そしたら二階だな」

 

バリケードの上に座っているくるみが言う。

 

「脱出路の確保もしたいけど…一階はまだ遠いわね」

 

「ええ。一階はまだしばらくかかりそうね」

 

 

-「地下一、地下二階を本校における非常避難区域とする」今、無理に一階を目指すのも危険だ。いつか一階に着いたらこの話をしよう。

その時までに話せるようになろう-

 

 

-ゆきさん……くるみさん……ゆうりさん……しおりさん……おなか……すい……あ……け……て……-

 

めぐねぇは他の『奴ら』と共にゆき達がいる部屋の扉をガリッガリッと爪で研ぐ。

 

-せんせい……みんな……すき……だからどうして……あけて……くれないの-

 

「めぐねぇ!」

 

ゆきの声にはっと我にかえる。

 

-ち が う。ちがうちがうここじゃだめだ。おなかすいた……けどおなかすいた……から-

 

めぐねぇは他の『奴ら』とは反対の方向へと歩き出す。

そして地下室にたどり着いた。

 

 

-開いてる、よかったここなら……ゆきさん、くるみさん、ゆうりさん、しおりさん……ごめんね……みんな、せんせい……ここまで……だから……また……あえるかな……-

 

 

 

 

 

 

屋上の畑に刺さっている十字架に向かい手を合わせる四人。

 

「遅くなってごめんなめぐねぇ」

 

「見守っていてください」

 

するとゆきが屋上の扉から入ってきた。

 

「おー…」

 

みんなを呼ぼうとするが邪魔しては行けないと思い口を抑える

ゆきに気付いた美紀がゆきを呼ぶように手招きをする。

そして美紀の隣にしゃがみ一緒に手を合わせる

 

(もう、めぐねぇじゃないでしょ)

 

めぐねぇがそんなことを言った気がした。

太陽の光で十字架が光り輝いていた

 

 

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