がっこうぐらし!+(再編集中)   作:すぴてぁ

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第24話 おまつり

 

ゆきは機嫌よく廊下を歩く。

そして階段前で伸びをする。その手にはマイクがあった

耳にはインカムも付けていた。

ゆきの近くにはカメラを持ったしおりとくるみがいた。

 

 

「りーさん聞こえる?」

 

『聞こえるわよ。そっちは準備OK?』

 

インカムからりーさんの声が聞こえる。

 

「いつでもいいよ」

 

『じゃあ、いくわよ3.2.1…はい!』

 

「こんにちはー」

 

りーさんの合図と同時にゆきはしおりの持っているカメラの方にぱっと振り向く。

 

「聞こえてますかー聞こえたら返事くださいねーあれー声が小さいですよーもーっと元気に」

 

ゆきは耳に手を当てて傾ける。

 

「ゆきちゃん、これラジオだから」

 

りーさんの言葉でゆきの周りはしぃんと静まり返る。

 

「なーんちゃって、ラジオだから返事しても聞こえませーん。でも、みんなの気持ちは届いてますよ!」

 

しばらく間が空いたが、

ゆきはくるっと回りカメラ目線でウィンクをする。

 

「こちらGSH、学園・生活部・放送局。丈槍由紀です」

 

そしてやっと本題に入り、自分の自己紹介をするゆき

 

「今日は巡々丘学院高校より、学園生活部による文化祭をお送りします。チャンネルはそのまま最後まで聞いてくださいねっあ、学園生活部っていうのは部活です。学園内で合宿活動して行事もやっちゃうんですよ。とーっても楽しいんです」

 

ゆきはマイクを片手に放送局の紹介と一緒に学園生活部についても話し出す。

 

「ゆきちゃーん、こっちー」

 

「はーい」

 

しおりの呼びかけに答えてゆきはカメラの方を向く。

 

「チーズー」

 

カシャッとシャッターを押すしおり。

ゆきはしおりに近付き、写真が出てくるのを待つ。

 

 

 

 

 

 

 

「あ、なんだこれ」

 

「あら」

 

このカメラを見つけたのは先日部室内にあった箱を整理していた時だった。ゆきは不思議そうにカメラを見つめる

 

「ポラロイドカメラですね」

 

「カメラ?写メ?」

 

「メールはできねぇだろ。ほらパス」

 

「はーい」

 

ゆきはくるみにカメラを渡す。

すると急にシャッターを押されびっくりするゆき。

 

「急にはひどいよー」

 

「ごめんごめん」

 

「で、どうなるの?」

 

「見てなって」

 

するとカメラから1枚の紙が出てくる。

ゆきはそれを取りじーっと見つめるが何も変わらない。

 

「紙じゃん!」

 

何も変わらない紙を机に叩きつける

 

「先輩、落ち着いてください。ほら」

 

美紀はゆきに落ち着くよう言い聞かせ、もう一度紙を見ているよう言い、ゆきに紙を手渡す。

すると紙からじわっと絵が浮き出る。

そして、先程撮られたゆきの顔が写りでる。

 

「お?おお!おおおお!これすごい、すごいよ!スゴイカメラと名付けよう!」

 

「ポラロイドカメラです」

 

写真が映し出されたことに興奮するゆき。

 

「これがあればさ、あれ作れるよね」

 

「あれ?」

 

「卒アル!」

 

「卒業アルバムですか?でも、卒業はまだ先ですよ」

 

「いやいや、卒業直前に撮っても間に合わないでしょ?みーくんも計画性ってものを身につけないと」

 

ゆきは指を左右に振って美紀に言う。

美紀はそれを聞き、ムッとした顔をする

 

「てか、卒アルは制作委員とかいるんじゃねーの?」

 

「うん。だから学園生活部のだよ」

 

「それはいいけど、学園祭やるってなかった?」

 

りーさんがぱたんと読んでいたノートを閉じてゆきに問いかける。

 

「そっか……んー…って学園祭やって写真撮ろうよ」

 

「お、それもありだな。やってみっか」

 

ゆきは学園祭にて卒業アルバム用の写真を撮ることを提案する。

 

「やろう!少年老いやすくだよ」

 

ゆきの言葉に驚いた美紀はゆきに問いかける

 

「先輩、その続きは……」

 

「え、続きなんかあったっけ」

 

「学成り難しっていってね」

 

ゆきに付け足すようにりーさん学園生活部呟く。

 

「う、うん」

 

「……終わったらちゃんと勉強するのよ?」

 

「りーさん、いいの?」

 

しおりがりーさんに問いかける。

 

「いつも私ばっかり水差す役って不公平じゃない?」

 

りーさんは不満そうな顔をして答える

 

「勉強はみんなの責任だものね」

 

と言いゆきとくるみをじーっと見つめるしおり

その視線に気付き固まる二人。

 

「終わったらちゃんと勉強します」「する」

 

先程のりーさんの問いかけに答えるように頷きながら答えるゆきとくるみ。

 

「…じゃあ、学園祭やりましょうか」

 

『おー!』

 

りーさんの呼びかけに答えるように四人は手を合わせる

するとふとゆきはあることを思った

 

「しおりちゃん、結構手、冷たいね」

 

「あはは……」

 

 

 

 

 

 

 

 

「学園生活部は学園に泊まる代わりにいろいろな部活や委員会のお手伝いをしてます。たとえばここ、放送部の皆さんおつかれさまですー放送部の皆さんはいつも放課後にナイスなミュージックを流したり、連続ドラマとかやってます。今日はその設備をお借りして放送しております」

 

ゆきが率いる三人は放送室へと入っていく。

そして放送部の説明や設備についての説明を初めていくゆき

 

「りーさんこんにちはー」

 

「こんにちは」

 

放送室にてヘッドフォンを付けて設備を操作しているりーさんに挨拶をするゆき。

そのままりーさんの紹介も始める

 

「あ、りーさんはわたしたちの部長です。電波の調子はどうですかー?」

 

「順調かな?」

 

「よかったです。じゃあまたー」

 

「はい、いってらっしゃい」

 

ゆき達は放送室を後にして次の紹介へと進んでいく。

 

 

 

 

 

 

「さて次は図書室です。学園生活部は図書委員会のお手伝いもしてるんですよー図書室だから小さい声でいきますねー」

 

次に来たのは図書室だった。

ここはバリケードの外のためにくるみはシャベルを構えて入っていく。

 

「ここが超人気スポットマンガコーナーです。新刊は……まだ来てませんね。次は……」

 

ゆきは自分の大好きなマンガが置いてある棚を紹介する。

新刊が出てないことを確認して次の紹介へ移る

 

「ここが勉強の本、こっちも勉強の本。勉強ばっかりですね、次行きましょう」

 

「おいおいそんなんでいいのかなよ」

 

ゆきは勉強ばかりだといい図書室を後にする。

くるみはゆきの雑な説明についつい声が出てしまった。

 

 

 

 

 

 

 

「さぁここが!学園生活部の部室です。皆さんこんにちはー」

 

ゆき達が次に来たのは学園生活部の部室だった。

勢いよく扉を開け、中に入る。

壁や棚には輪っかの飾り、ホワイトボードには[学園生活部活動内容]と書かれた紙が貼ってあった。

 

「あ、出店やってますねー文化祭といえば出店ですね。こんにちはー」

 

「……こんにちは」

 

ゆきは部室にて出店をしている美紀にマイクを向ける。

美紀は無表情で挨拶をする

 

「後輩のみーくんです」

 

「みーくんじゃありません」

 

美紀のことを名前ではなくあだ名で紹介するゆき

それを聞いていつもの様に否定する美紀

 

「調子はどうですか?売り切れ間近ですか?」

 

「そこそこですね」

 

ゆきは机に置かれた出店品のチョコクッキーの売上を問いかける

 

「一枚もらいますねーぱくっ」

 

ゆきはクッキーを一枚口に入れカメラ目線で「おいしー!」と答える

 

「では美紀さん。ここでリスナーの皆さんに何か一言」

 

するとゆきは美紀にマイクを近付ける。

 

「え?何かですか?」

 

「えっとそれじゃ……」

 

美紀は急に振られたことに困り、ゆきに問いかける

するとゆきは暫し考え始める

 

「なんで学園生活部にはいったんですか?」

 

「変な先輩に無理矢理誘われました」

 

ゆきはマイクをさらに美紀に近づける。

笑顔であるゆきとは反対に少し怒り気味の美紀は″変な先輩″当人の前でそう答える。

 

「いい先輩ですね!学園生活部に入ってどうでしたか?」

 

「悪くないです」

 

「いいってことですね。じゃあ最後に…美紀さんの未来の夢はなんですか?」

 

美紀はその答えが直ぐには出ず、学園祭準備でのゆきとの会話を思い出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「先輩。卒業ってするんですか?」

 

「すすすするよ!勉強してるし!」

 

「すいませんそういう意味じゃなくて」

 

美紀の質問に慌てて答えるゆき。

質問の仕方を間違えた美紀は謝罪をして少し間を開けてもう一度問いかける。

 

「卒業、したいですか?」

 

「うーん。よくわからないや」

 

「そうですか」

 

ゆきは少し考えるが答えが見つからず分からないと答える。

 

「ずっと学生してるわけにもいかないから、いつかはって思うよね。きっと楽しいこともあるだろうし」

 

「そう…ですね」

 

「でももう少し後でもいいかな。みーくんだけ残して卒業とかイヤだし」

 

「つまり留年してくれるんですね」

 

「え、そ、それは……」

 

ゆきが熱心に話していると残して卒業がいやという言葉に反応するようにゆきに言う。

その顔はどこか嬉しそうだった。

ゆきはしばらく考え始める

 

「そうだ、みーくんが飛び級すればいいんだよ」

 

「してもいいですけど今年中には無理ですから」

 

「あれ?」

 

ゆきは我ながらいいアイデアだと思ったが無理だと言われてしまった

 

「やっぱり留年ですね」

 

「うーんじゃあさ、みーくんはわたしがさらに留年したらつきあってくれる?」

 

「もちろん先に卒業します」

 

ゆきは美紀に問いかけると当たり前のように返されてショックを受ける

 

「ひーどーいー」

 

「冗談ですよ」

 

 

 

 

 

 

 

「私の…私の未来の夢は……先のことはわかりませんけど、みんなで一緒に卒業して、ずっと一緒にいることです。大した夢じゃないですね、でもそれだけでいいんです」

 

美紀がそう言う。

すると『パシャ』というシャッター音が聞こえた

見た先にいたのはカメラを構えていたしおりだった

 

「いい笑顔だよ」

 

「別に……大した顔じゃありません」

 

「見せて見せて」

 

出来た写真に近寄るゆき。

 

 

そんな会話を放送室から聞いていたりーさんは微笑んだ。

するとヘッドフォンから謎の音が聞こえた。

りーさんは疑問に思い、機材をいじりはじめる。

 

『……い存者を捜索中。応答せよ応答せよ。こちら______』

 

そこから聞こえたのはここにいる人物の声ではない。

そう思ったりーさんはゆきに言う

 

「ゆきちゃん大変!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

りーさんの言ったことを聞き屋上に入っていく四人。

くるみは勢いよく扉を開けて辺りを見回す。

 

「お、屋上は園芸部の菜園が……あって……」

 

階段を急いで登り切ったゆきは息切れをしながら屋上の説明を始める。

 

くるみはフェンスに手を乗せて辺りを見回すが『奴ら』意外何もいなかった。

 

「……上です!」

 

美紀が指した先には1台のヘリが飛んでいた。

くるみは目を見開き

 

「おーーーい!」

 

ヘリに向かって大声で声を出す。

 

「おーーーい!」「お、おーーーい!」

 

それに続くように美紀とゆきが声を出す。

 

「おーーーいこっちだぞーこっちーーー」

 

ゆきはヘリを見つめてどこか不安そうな顔をする

 

「なにあれ……こわい」

 

「こわいって……」

 

「怖くないよゆきちゃん」

 

しおりはゆきを安心させるようにぎゅっと抱きしめる。

 

「うん……」

 

 

 

 

 

 

 

 

ヘリに乗っている人物は外の光景を見ながらゆき達の手紙を見る。

その人物は手が震えていた。そして手紙をそのままぐしゃっと握りつぶす。しかしその人物の震えは止まらなかった

その人物は袋から一本の注射器を取り出すが、

 

それを握りつぶす行動を起こした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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