がっこうぐらし!+(再編集中)   作:すぴてぁ

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第37話 かんげい

「へーいままで高校にいたんだ。スゴイね」

 

あれからキャンピングカーを駐車して大学の中へと案内される。

 

「うん、学園生活部っていうんだよ!」

 

「おいゆき……」

 

ゆきの先輩への話し方に呆れたくるみはゆきの肩を掴み注意をしようとするが、

 

「あ、敬語とかいいよ。そういうの面倒でしょ。学園生活部ね、うちも似たような感じかな」

 

「そう!ボクたちのサークルへようこそ!」

 

すると銀髪の女性は扉の前でくるっとみんなの方を向いてそう言う。

 

「サークルですか?」

 

「そそ。名前で色々もめたんだけどさ、自堕落同好会とか!くっちゃね友の会とかねー」

 

「は、はぁ……」

 

赤髪の女性は今までのサークル名を紹介し始める。それを聞いていたりーさんはどう返したらいいのか分からなかった。

 

「さすがに……ないよね……」

 

黒髪の女性はジト目でそう呟いた。

 

「ま、そんなこんなで最終的にサークルでいっかってことになって。まま、難しいことはあとにして入って入って」

 

銀髪の女性はドアノブに手をかけて扉を開ける。

扉の先にはテレビや大きいクッション、DVDがずっしり入った棚や様々なゲーム機が置いてあった。

 

「おーーーー!こ、これ遊べるんですか?」

 

「もっちろん!」

 

沢山のゲーム機に興奮するくるみ。すると銀髪の女性はクッションに座りテレビを付けてゲーム画面にする。そして二人揃ってクッションに座りゲームをし始める。

 

「自堕落同好会……」

 

美紀はその姿をみて呆れる。するとDVDが並べられた棚を見て目を輝かせる美紀。見たかった映画が何本もあったようだ。

 

「はいはいそこまで」

 

『わー!』

 

茶髪の女性にテレビを消されて騒ぐ二人。

 

「わーじゃないっしょ。お客さん呼んどいて」

 

「まったく…くるみ?」

 

「悪ぃゲームできるなんて思ってなかったからさ」

 

「そう!ボクの言いたかったのはそこさ!ここはね、電気が生きてるんだ!」

 

くるみがしおりに叱られている中、銀髪の女性は眼鏡を上げて電気が生きていることを自慢そうに言う。

 

「あの…私たちの学校にも電気はありました」

 

「へ、へーでもね、それだけじゃないんだ。ここには何と…温水施設があるんだ!」

 

「あの、それも……ありました」

 

美紀に電気はあると言われ驚くがもう一度眼鏡を上げて今度は温水施設があることを言うが、それもあると美紀に言われてしまいショックを受ける。

 

「でもでも、しばらくシャワー浴びてないからすっごくうれしいです」

 

「そっか!」

 

ゆきの言葉を聞いて立ち直り表情がパァっと明るくなり話が盛り上がる中、黒髪の女性は扉に寄りかかりながら呟く。

 

「ここだけじゃ……なかったんだ」

 

「ね、アンタたちの高校ってどこの高校?」

 

「それなんですけど……」

 

「あ、てか座ったら?」

 

「はい」

 

りーさんは高校について話そうとするが、茶髪の女性は座ることをすすめ、それに頷き全員がクッションに寄りかかりだらーっとしてしまう。

 

「……部屋、変えましょうか」

 

 

 

 

 

 

 

 

そうして別の部屋へと移動した。

 

「えーと、自己紹介からかな。ほら″代表″」

 

「え?」

 

学園生活部はそれを聞いてふと疑問に思う。すると銀髪の女性は自己紹介を始める。

 

「サークル代表の出口桐子だよ。代表の仕事は楽しいことを企画することかな」

 

「楽しいこと?」

 

「そう!24時間耐久ゲーム会とか!24時間耐久映画鑑賞とか!24時間耐久アイスクリームとか!」

 

「すごいすごい!」

 

ゆきが楽しいことの内容を聞いて喜んでいる中、くるみは苦笑いをする。

 

「それって全員参加なんですか?」

 

「まっさか、うちはゆるいから強制とかないよ」

 

「んで、アタシは光里晶。アキでいいや。こっちが喜来比嘉子、ヒカだね。工作とか修理てかが得意」

 

アキは自分の自己紹介と共にヒカの自己紹介を始める。

すると、赤髪の女性は「はいはーい」と手を上げて自己紹介を始める

 

「私は大城千鶴。タメでいいよーちなみに私は君たちの高校の卒業生なんだよ。これは私の愛刀達、よろしくね」

 

千鶴は自分の腰に付けていた木刀を持ちながら言った。学園生活部の全員は卒業生だということに驚いていた。

 

「私は鳴瀬六花です。この千鶴とは幼なじみで、私もあなた達の高校の卒業生です。よろしくお願いします」

 

「六花〜″この″って私はものじゃないんだから〜」

 

千鶴同様卒業生である六花。千鶴と幼なじみと言う時だけ何故かジト目だった。

 

「アンタたちが学園生活部だよね」

 

「はーい!ゆきとりーさんとみーくんとくるみちゃんとしおりちゃん!それにるーちゃんです」

 

ゆきは手を挙げて自分の名前と共に他の学園生活部の名前とるーちゃんを紹介する。

 

「元気いいね!そっちは何があったの?」

 

「それなんですけど……」

 

りーさんは何があったのかを話すため、学校から持ってきたパンフレットを見せる。

 

「うわっ大変だったんだねぇアンタたち」

 

「設備が良すぎると思いました……」

 

「それでうちの大学にねー」

 

アキと六花はパンフレットをパラパラとめくりながら設備がいい理由が分かったように呟く。

 

「ランダルコーポレーションというのと迷ったんですけど…」

 

「そのうち行ってみよ?」

 

「うう、ボクはインドア派だし」

 

「アンタねぇこの子たち見てそれ言えんの?」

 

トーコのインドア派発言に呆れるアキ。それを不思議そうに見つめるゆきとるーちゃん。

 

「が、がんばる」

 

「あの、先輩がたはこれまでどうしてたんですか?」

 

「武闘派ってのがいるんですよね?」

 

″武闘派″の言葉にピクッと反応するヒカ。

 

「あぁ。あいつらも悪いやつじゃないんだけど……最初に騒ぎが起きた時はさ、まだ電気とかなかったんだ。だからみんな必死だった。ぶっちゃけ人がどんどん減ってったし、あのままだとヤバかった。だからあいつらは規律第一でしきり始めたんだ。」

 

「それが武闘派…ですか」

 

「うん。戦える人間を優遇して、でもちょっとでも怪我したら危ないからって……わかるだろ?」

 

「はい……」

 

トーコの言葉にしおりの腕を見て不安そうな顔をして答える。

 

「でもボクたちはそういうの苦手でさ、文句言ったら勝手にしろって言われて…それで勝手にしてるんだ」

 

「はしょりすぎ。ヒカのおかげでしょ」

 

「別に……」

 

「そーそー。ほっとかれてさ、水もゴハンもなくなってそろそろまずいかなって思ってたらヒカがね、非常用電源を見つけてくれたんだー。地下の食料庫も」

 

千鶴はヒカの手を掴み、手を挙げさせてはしょった部分を説明する。

 

「電源って太陽電池ですか?」

 

「うん。屋上にあったから……どこかつながってると思って調べた……」

 

「とにかくそれで、水と食料と電気がなんとかなって、ゲームする余裕もできたんです」

 

六花はここまで話したことを簡単にまとめるように呟く。

 

「よかったねぇ…でもそれならさぁ、その武闘派って人もまったりすればいいんじゃないかな?」

 

「そうよね。でも、一度始めちゃったやりかたって変えるのがすっごく難しいのよ……」

 

ゆきのふとした疑問にアキは答えるが、その表情はとても悲しそうだった。

 

「ま、いろんなやつがいるさ。大学だからね」

 

「おおー」

 

トーコは黄昏たような雰囲気でかっこよく言う。ゆきとるーちゃんだけはとても感心したような顔をしてトーコの話を聞く。

 

「それ今考えたでしょ」

 

「言うなよー」

 

 

 

 

 

 

 

「個室だよみーくん」

 

「はい」

 

「すごいよね、さすが大学!キャンパスライフは大人の香り!」

 

「先輩は個室があると大人なんですね……」

 

ゆきは自分の個室のドアに名前を書いた板を貼りつけて、隣にいる美紀に上機嫌で大学はすごいと言うが、美紀はゆきを見て呆れている様子だった。

 

「君、後輩なんだ」

 

「はい。私が二年で、ゆき先輩が三年……」

 

後ろで会話を聞いていたヒカが美紀に問いかけると、美紀はゆきを指さして学年が違うことを言う。

 

「違うよ。二人で卒業したでしょ」

 

「じゃあゆき先輩、先輩じゃないですね」

 

「ええ〜」

 

「余ってる部屋……好きに使って。私たちもそうしてるから」

 

ヒカは二人の会話を見ていてクスっと微笑みその場を後にしながら二人にそう伝える。

 

「ありがとうございます」

 

「うれしいです!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それじゃおやすみなさい」

 

その日の夜。学園生活部は好きに使っていいと言われた個室を使って寝ることにした。

くるみとしおりは陽があると言っていまはいない。

ゆきは布団を敷いて横になるが、なかなか寝付けず落ち着かない様子だった。

するとゆきはそっと音を立てないようにドアを開けるが、ふと隣を見れば美紀もドアを開けていた。

 

「みーくん?」

 

「先輩もですか?なんか寝つけなくて……」

 

よく見ればりーさんもドアを開けていた。

 

「ちょっと部屋、広いわよね」

 

「そうだよね。狭くてぎゅーぎゅーがいいな」

 

「じゃ今日はゆきちゃんの部屋にお邪魔する?るーちゃんいいかしら?」

 

部屋が広すぎるためみんなで一緒に寝ようということでゆきの部屋で寝ることになり、りーさんはるーちゃんにそれでいいかと問いかける。するとるーちゃんは何も言わず頷く。

 

「ありがと、りーさん、るーちゃん」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同時刻、トーコは自分の部屋にあるクッションに寄りかかりぼーっと何かを考えていた。

するとノック音が聞こえドアが開く。そこにはお酒やつまみを持ったアキとヒカが入っていた。

 

 

 

 

 

 

 

「やっぱさー先輩らしくしないとって思ったんだよねー」

 

それからしばらくすれば三人の顔は酔っているのか真っ赤になる。

 

「あの子たち苦労してたもんね」

 

「そうだよ!なのにボクたちはただゲームしてましたってのはちょっと……なんか……」

 

「自堕落同好会は返上?」

 

アキは代表であるトーコに問いかけると、トーコは持っていた紙コップに入ったお酒をぐびっと一気飲みする。

 

「うん。明日から頑張る!」

 

「ま、そんなとこよね」

 

「……乾杯」

 

『乾杯!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さらに同時刻。くるみとしおりは千鶴と六花に呼ばれて千鶴の部屋に来ていた。

千鶴と六花はいつも通りにしながら持ってきたお菓子やらを食べる中、くるみとしおりは気まずそうにしていた。

 

「遠慮せず食いなよー」

 

「いや、話し合って呼んだんじゃないのかよ」

 

「そうよ千鶴。ごめんね二人とも、そうねお話しなくちゃね。お菓子でも食べながらね」

 

ボリボリとお菓子を頬張る千鶴をみて呆れるくるみ。六花は二人に謝罪をして話を始める。

 

「早速でごめんなさいね……愛菜ちゃんは?」

 

愛菜の名前を聞いたとたんしおりは下を向き顔を伏せる。

 

「しおりが…送りました」

 

「そっか…ごめんね。急に重くなって」

 

「いいえ…」

 

くるみと六花は未だに下を向くしおりに寄り添うように話すが、千鶴は違うことを考えていた。

 

「んあーーー!湿っぽい話終わり!ゲームして気持ち切り替えよ!」

 

「まったく…でもそうね。遊びましょうか」

 

二人の提案を聞いて互いを見ながらどうするか考えるくるみとしおり。

二人は微笑み、ゲームに参加することにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まさかこんなに付き合わされるとは…」

 

くるみは欠伸をしながら自分の部屋へと戻る。隣を歩くしおりも眠そうにしていた。

あれから数時間、ゲームをやる手が止まらずそのまま続けていれば千鶴は寝落ちしてしまいそのまま解散になった。

 

「ん?どした?」

 

ふとジャージの裾を摘まれ、振り向けばしおりが摘んでいた。

 

「個室なれてなくて……同室でも、いい?」

 

しおりは少し恥ずかしそうにそう言った。くるみはしばらく考えると、しおりは家に自室があるとはいえ寝るのは家族一緒だったことを思い出す。

 

「別にいいけど…」

 

同じ部屋ということに少し恥ずかしさがあったが、その反面嬉しい気持ちもあったくるみは頬を指で掻きながら同室を許可する。

それを聞いたしおりは嬉しそうにくるみの腕に抱きつく。

 

「どうしたんだよ。上機嫌じゃねえか」

 

「先輩達と話せてちょっと元気でたなーって。良かった…二人が武闘派じゃなくて」

 

最初は嬉しそうに言うがあとから徐々に声が小さくなる。

するとくるみはしおりを抱き寄せる。

 

「約束しただろ?それにみんなもいるんだからさ」

 

「うん。ねぇくるみ、もし寝てる時に私が魘されてたりしたらギュッてしてくれる?」

 

「お安い御用…」

 

くるみは抱き寄せる力を少し強めてそう言った。

 

 

 

 

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