がっこうぐらし!+(再編集中)   作:すぴてぁ

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第40話 うんどう

 

ある日、大学周囲の散歩道。草木が植えてあり普通だったら綺麗な道だがこんな状態では綺麗とは程遠かった。

そんな道を歩くヘルメットを被り、バイクスーツを着て腰には数本のアイスピック。

近づいてくる『奴ら』が一体。それをみてアイスピックを抜き取り首元を刺す。

先を進めば新たに三体の『奴ら』がこちらに寄ってくる。

『奴ら』の後ろに周り首元刺す。2体目も前から刺し倒す。あと一体のところでその『奴ら』が襲いかかる。

左腕をわざと『奴ら』に噛ませて右手に握ったアイスピックで首元を刺す。力尽きた『奴ら』、その拍子に噛んでいた左腕を放す。

傷になっていないことを確認してヘルメットをとる。バイクスーツの人物は、武闘派の一人であるシノウだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大学に戻り、ある部屋の中でシノウはバイクスーツを脱ぎ外から中を覗くアヤカに傷がないことを確認させる。

 

「傷はないわね。お疲れ様、何かあった?」

 

アヤカは中に入り、近くからも体を確認しながら外はどうだったかと問いかける。

 

「いつも通り…異常なしでした」

 

「……それ、危ないわよ」

 

「はい、すいません…」

 

シノウはその場にしゃがみこんでアイスピックをくるくるといじる。アヤカはその行動を注意してその部屋をあとにする。シノウはアイスピックを隠して謝罪をして、普段着ているジャージに着替える。

 

「おつかれ」

 

廊下に出ると声をかけられる。そこにいたのは同じ武闘派の高上だった。

 

「うん。今日もいっぱいやったよ」

 

「無理しなくてもいいんだよ。僕が代わるよ」

 

「大丈夫だよ。私のほうが上手いから」

 

「でもさ……」

 

シノウに心配そうに変わるという高上だが、シノウはそれを断る。高上が何か言おうとするが、シノウは高上の耳元で呟く。

 

「大丈夫だって。私、絶対負けないから……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

美紀は、トーコの部屋へと向かっていた。ドアノブに手をかけ開けようとするが、中からトーコとくるみの声が聞こえた。

耳をすませばゲーム音も聞こえる。またゲームかと思い呆れながらも扉を開ける。

 

「…失礼します」

 

「ま、負けた……」

 

「じゃ、約束通りトーコ特選ホラーDVDマラソン。付き合ってもらおうかなー!」

 

何か賭け事でもしていたのか、負けたと震えながら落ち込むくるみと、勝って嬉しいのかくるみの背中を叩きながら笑うトーコ。そんな二人をみて呆れてため息をつく美紀。

 

「あ、みーくん。どしたの?」

 

美紀が入ってきたことに気付いたトーコが美紀に問いかける。

 

「あの、みーくんじゃなくて…いえ、グラウンドってどれくらい安全ですか?」

 

「何?遊びに行くの?」

 

「はい。ゆきさんたちが」

 

「そっかーんじゃ、ちょっと説明しようか」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所をトーコゼミに移動して、学園生活部全員を呼び出す。トーコはホワイトボードに大学の中の地図を簡単に書き始める。

 

「うちのガッコはざっとこんな感じ。塀は高いし校門の所のバリケードは毎日チェックしてるから、外からは入ってこれないと思う」

 

トーコは地図の校門の辺りをペンで叩きながらバリケードのことなどを説明する。

 

「じゃ、校内は大体安全ですか」

 

「ん~ここと、ここには絶対近づかないで」

 

美紀は挙手してトーコに聞くと、トーコは地図にある理学棟と武闘派との共有部分の近くにばってん印を付け足す。

 

「そこは……何があるんですか?」

 

「理学棟のほうは中を掃除できてないんだ。出口をふさいでるだけ」

 

「はーい。もう一つのほうは?」

 

理学棟の方の説明は聞いたが、共有部分の方はどうなのかと思いゆきは、トーコに問いかける。

 

「えっとほら……お墓かな……ま、とにかく近寄らないで」

 

『はーい』

 

トーコはぎこちなくお墓だと答え、沈黙してしまう室内。話を終わらせようともう一度注意をして解散した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よぉぉし、れっつごおおおお!」

 

解散した後、ゆきとりーさんと美紀とるーちゃんはグラウンドに遊びに行った。くるみはトーコの特選ホラーDVDマラソンというゲームで負けた罰ゲームをするためトーコの部屋に戻り、しおりは図書館でリセと一緒に勉強をすると言って誘いを断った。

ゆきはるーちゃんを肩車してグラウンドを走り回る。

 

「ゆき、あっち!」

 

「いっくよー」

 

「そっちちがうー」

 

るーちゃんはゆきの頭をペシペシ叩いて行く場所を指さして指示をする。そんな二人をベンチから見ているりーさんと美紀。

 

「るーちゃん、すっかり元気になったわね」

 

「!…そうですね。よかったですね」

 

りーさんのふとした呟きに美紀は驚くが、安心したような顔をして答える。

 

「でもね、ちょっと心配なの」

 

「え?」

 

「あの子が元気になって……どこでも行けるようになったら……」

 

「さびしいですか?」

 

視線の先でゆきがるーちゃんと手を繋いで走り回っているのをみてりーさんはるーちゃんのことが心配だと言う。隣で聞いていた美紀はさびしいかとりーさんに問いかける。

 

「それもあるけど……怖いの……目が覚めて、もしあの子がいなかったらって思うと」

 

「……怖かったのは私たちです」

 

りーさんは膝の上で両手をぎゅっと拳にして、るーちゃんがいなくなったらと話すが、りーさんの話を聞いて美紀はりーさんの手に自分の手をそっと乗せて、小学校の時にりーさんが朝起きたらいなくなっていた時のことを言う。

 

「あ……そうね、ごめんなさい」

 

「無事だったからよかったですけど……本当に……無事でよかった」

 

りーさんは美紀の言葉を聞いて謝罪をする。その言葉を聞いた美紀は無事でよかったと言ってりーさんの手を握りしめる。

 

「もう無茶は駄目ですよ」

 

「ええ、約束するわ」

 

するとりーさんはすくっとベンチから立ち上がった。

 

「私、体を鍛えるわ」

 

「ええっ!?やっぱり無茶する気じゃないですか!」

 

「ううん、もう一人で勝手に動かないし無茶もしないわ」

 

「じゃあなんで体を鍛えるんですか?」

 

急に体を鍛えると言うりーさんの言葉に驚き無茶する気だと思いりーさんの言葉に反論するように言う。

しかしりーさんは首を横に振り無茶はしないと言う。美紀はどうして鍛えるのかと疑問に思い問いかける。

 

「あの子がね、もし遠くに行ったら私が迎えに行ってあげたいと思ったの」

 

「私も、しおりさんもくるみさんもいます…」

 

「声はかけるわ。でも手は多いほうがいいでしょう?」

 

「それはそうですけど…」

 

美紀は自分たちもいるとりーさんを心配そうに見つめながら言うが、りーさんの言葉に反論出来ずにいた。

 

「足手まといにはなりたくないから、もっと強くならないと」

 

「体を鍛えるっていうか、体力をつけたほうがいいですよ。本当は戦わないほうがいいんです。足も止まるし体力も使うし、あいつら足遅いし走ってさえいれば捕まりませんから」

 

「確かに、くるみとしおりさんは運動部だものね。私頑張るわ!」

 

美紀の意見を聞いて納得したりーさんはその場から走り出し、ゆきとるーちゃんが遊んでいる場所へ向かう。

美紀はその姿を見てすっと立ち上がりある場所へ向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここか……」

 

向かった先は先程トーコが近づかないでと言った共有部分の近くにある[お墓]と言われた場所だった。

立ち入り禁止と書かれた立て札の先にはコンテナで囲われた不思議な場所だった。

 

「何だろ……」

 

美紀は不思議そうに見ているとふと視線を上に向ける。そこには武闘派の一人であるシノウがいた。シノウは窓を開けて手に握っていたあるものをコンテナの奥にすっと落とす。よく見るとそれは花だった。

美紀がいることに気付いたシノウはその場から急いで離れるが、美紀はその姿を不思議そうに見つめていた。

コンテナの奥から声が聞こえ耳を澄ますと、聞き覚えのあるうめき声だった。

 

(お墓…………そっか、あそこから……)

 

何故あそこから花を落としていたのかが分かり、その場でしゃがみ手を合わせる。

 

 

 

 

 

 

 

 

美紀はグラウンドに戻ろうと歩いていると、一つの扉に目がいく。その横には理学棟と書かれていた。

 

《理学棟のほうは中を掃除できてないんだ。出口をふさいでるだけ》

 

「……開けないほうがいいよね」

 

美紀はトーコの話を思い出し扉に手をかけようとするが、開けないほうがいいと思いその場を後にしようとする。

すると『ザザッ』と音がして美紀は後ろを振り向く。

 

『動かないで!』

 

 

 

 

 

 

理学棟の中、実験道具などがありところどころ血がついていた。奥には手錠をかけられた『奴ら』が二体いた。

理学棟の中にあるパソコンには、扉の前にいる美紀が映っている。

女性はマイクを使って話す。

 

「そこから動かないで。話があるの」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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