がっこうぐらし!+(再編集中)   作:すぴてぁ

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第50話 せきにん

 

「どこって……どこへ行けばいいんですか!!どうして……私たちを……」

 

「ふざけるな、仕掛けたのはおまえらだろう!」

 

「高上さんなら……私たちじゃありません」

 

高上を殺したのは学園生活部の人間だと思っていたタカヒトにとって今の美紀の言葉は驚くものだった。

 

「なんだと……」

 

「理学棟の人に聞いたんです…」

 

そして美紀は先程理学棟の青襲に聞いた一説の話をタカヒトにも話すことにする。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『________なるほどね、予想された事態ではあるかな』

 

「え?」

 

 

 

 

 

 

 

「……接触感染では遅すぎるわ。同時多発テロのようなものを想定したところで、世界全部が一度に沈黙するのは難しい。ならば少なくとも初期において空気感染、もしくはそれに準ずる広範囲の感染ルートがあったと考えるべきね」

 

 

 

 

 

 

 

「空気…感染…でも私たちは……」

 

『たまたま生き残っただけよ。おそらくは空気感染についてある種の免疫があったのでしょう。忠告しておくけど、血液感染に免疫があるかは試さないほうがいい』

 

「じゃ、じゃあ空気感染の心配はないってことですね」

 

ここまでの青襲の話を聞いた美紀は自分たちは空気感染の心配はないのかと問いかけるが、青襲はすぐには答えなかった。

 

『……美紀くんといったね。インフルエンザワクチンをなぜ毎年接種するか知ってる?』

 

「えと……」

 

そう美紀に問いかけるが、答える暇もなく青襲は答えを言う。

 

『ウイルスは変異する。免疫があるからといってそれがずっと続くとは限らない』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「変異ウイルスの空気感染……だと……」

 

「一つの推測ですが……」

 

「嘘を言うな、おまえたちが感染させたのはわかっている」

 

一説をすべてタカヒトに話した美紀。タカヒトは予想外の空気感染に唖然とする。

しかしすぐに嘘だと言い張る。

 

「私たちは何もしていません」

 

「いいから、解毒剤をよこせ!」

 

「解毒剤……?」

 

「おまえたちが使った毒だ、解毒剤くらい用意して…」

 

釘バットを持ち美紀に近づくタカヒトだが、急に口を抑えだし咳き込む。

咳をする度に痰を吐くタカヒト。それを見ている美紀は後退りをする。落ち着いたころに美紀の方を向くタカヒトだが、汗を流し、辛そうな呼吸をし、さらに悪化するのが分かるくらいに血管が頬まで来ていた。

その姿をみて驚く美紀だが、急いでその場から離れる。

 

「待……て……解毒剤を………っ」

 

タカヒトは美紀に向かって叫ぼうとするが上手く声が出ず、逃がしてしまう。

フラフラとしながら美紀の後を追いかけるタカヒト。

近くにあった気に背中を預けて座り込む。

 

(もう……だめなのか……)

 

するとタカヒトの目の前にはいままで見捨てていった仲間たちがいた。

 

「おまえらか……俺が憎いか……くそっ何のために俺は生き残った、何のために俺は殺した!生きるためだ!生き残るためだ!」

 

タカヒトは釘バットを振り回し、仲間たちの幻覚を消そうとする。

 

「俺は……絶対にあきらめん」

 

そしてタカヒトは釘バットを引きずりながらある場所へ向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

たどり着いた先は校門。壊されたりしないために置いた重りをどかしていく。

 

「解毒剤を隠すなら使わせてやるまでだ」

 

タカヒトは校門の門を音を出しながら開ける。

そのあとも釘バットを使って門を叩き音を出す。近くにいた『奴ら』はその音に反応して大学内に入ってくる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その様子を屋上から双眼鏡を使って見ていたアヤカは、

 

「ここも面白かったけどそろそろ潮時かな……」

 

そう呟き屋上を後にする。

廊下を歩きあるところへ向かうアヤカ。

 

 

 

 

 

 

 

 

武闘派の全員が離れ縄を解くことができたサークルメンバー。窓から外の様子をみて唖然とする。

 

「やつらが校内に入ってきてる…」

 

「ちょっとまずいことになったね。方角的に…校門が破られたのかな」

 

「こ、校舎の入口を固めないと」

 

こうして間近で『奴ら』をみたのが久しぶりのヒカは怯えながらも校舎の入口をバリケードで固めることを提案する。

 

「それだ!」

 

「防衛線を一階入口に設定、バリケードの強化、うん。いい作戦だ」

 

「そうね」

 

ヒカの提案に賛同する三人。

急いで一階に向かうサークルメンバーだが、アキはあることを思い出す。

 

「ん?ちょっと待った!あの子たちはどこ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃シノウは徘徊する『奴ら』から身を隠していた。しかしその表情は暗く疲れ切っていた。

 

 

 

「変異ウイルスの空気感染……だと……」

 

「一つの推測ですが……」

 

「嘘を言うな、おまえたちが感染させたのはわかっている」

 

 

 

 

タカヒトを追ってきたシノウは、美紀との会話を聞いて、空気感染のことを知ってしまった。

 

「……れん君。もう無理だよ……」

 

シノウは腹部を摩りながら高上の名前を呟く。

ふと視線を横に向けると、そこにはリュックを背負い走るりーさん。

 

 

 

 

-走ってさえいれば捕まらない、立ち止まらずに動き続ける、いっぱい走ったから大丈夫-

 

りーさんは校舎に入り階段を登りるーちゃんを探す。

窓から外を見れば、夜明けが近づいていた。

 

「もう夜明けの時間…」

 

すると大音量で警報が鳴り響く。

外にある拡張器からなっている事が分かる。

その音はりーさんだけではなく、一階に向かっているサークルメンバーにも、外にいるシノウにも聞こえていた。

その音を鳴らした犯人は放送室にいるアヤカだった。火災が発生した際に鳴らす警報ボタンを押していた。

 

 

 

アヤカが鳴らした警報でさらに増えてくる『奴ら』

 

 

 

その様子を窓から見ていたりーさんは怖くなりながらもるーちゃんを探すために走りだす。

 

「待っててね。お姉ちゃんが今行くからね……」

 

 

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