がっこうぐらし!+(再編集中)   作:すぴてぁ

9 / 55
第9話 おかいもの

 

あれから一夜が明け、次の日。

学園生活部の車はショッピングモールへと近付いていた。

 

「見えた!見えたよ!」

 

「元気だなおまえ……」

 

ショッピングモールが車の窓から見えるようになった途端ゆきは、目を輝かせながら言った。

それを見たくるみは後部座席に腕を頭に組んで呆れながら見ていた。

 

今運転しているのはりーさん。

何も言わずに運転をしている

しおりは、くるみと一緒に後部座席に座っている。

自宅の件があってから、昨晩はあまり元気がなかったが今は落ち着いている様子だった。

 

「元気すぎよ。昨日ちゃんと寝た?」

 

「えへっあんまり」

 

りーさんが心配そうにゆきに聞いたが、ゆきは反省の色もなしにそう答えた。

 

「……おまえ遠足で熱出すタイプだろ」

 

「そそそ、そんなことないよ!」

 

くるみの一言にゆきは前科があったのか慌てながらそう答えた。

それを聞いたくるみはじーっとゆきを見つめてる。

 

「はいはい喧嘩しないの。さ、行きましょ」

 

りーさんが二人を静止させるように言った。

そして、ショッピングモールへ到着した。

 

「どうだろ。誰かいるかな?」

 

車から降り、ゆきはぱたぱたと走って行く。

それを見たくるみは、まだ生きている人がいるかどうかをりーさんに聞いた。

 

「避難するならここよね…でも……」

 

りーさんがそれ以上のことを言わなかった。

 

 

 

 

 

 

 

「わ、暗い。休みかな?」

 

「ドアは開いてるな」

 

「閉め忘れかな?」

 

ゆきは中を覗きながら言った。

その後ろでりーさんは一枚のビラが落ちていることに気付いた。

それを拾い、

 

「[リバーシティ・トロン館内案内]今日はイベントみたいね」

 

りーさんはビラに書かれた内容を読み上げた。

 

「イベント?お祭りみたいなの?」

 

「へー入ってみようぜ」

 

「飛び込みで大丈夫かしら?」

 

「邪魔しなきゃ……大丈夫」

 

「じゃ、怪しまれないようにそーっとね」

 

するとゆきは、足音を立てないようにそーっと歩いて行く

 

「ええ。そーっと、そーっと…」

 

 

 

 

 

 

 

 

くるみはカチッと懐中電灯をつけ、あたりを見回した。

安全を確認し、

 

「いくぞ!」

 

と言い、ゆきとりーさんが続く。

それを確認した後しおりが後につく。

 

奥へ進み、音楽ショップへと入る。

シャッターを閉め、それぞれ探索をする

 

ゆきは、あるCDを手に取り、

 

「ね、これ買っていい?」

 

ペンライトを持っているりーさんに聞いた

 

「無駄遣いはダメよ?」

 

「無駄じゃないよ!みんなで音楽聴けるしー」

 

するとゆきはCDプレイヤーを起動させた。

急に音楽が鳴り出し、驚くくるみ。

 

「しー!」

 

「あっはーい!」

 

ゆきに注意をし、止めるように言った。

それに気付いたゆきは申し訳なさそうに電源を切る。

 

 

 

 

 

1F

 

りーさんは柱の影に隠れペンライトをシャカシャカと振り、光らせる。

それをぽーんっと奥へ投げ『奴ら』の近くに落ちる。

それに気付いた『奴ら』はペンライトが落ちた方へ歩いていく。

それを確認したくるみとしおりがりーさんとゆきがいる方へ戻る。

 

「これ、便利でしょ」

 

「学校でも使えそうだな」

 

「で、どうだった?」

 

「下はだめだ。臭いがひどいしあいつらで一杯」

 

「そっか生鮮食料だもんね」

 

くるみとりーさんが話している間、ゆきは先程買ったCDを聞いていた。

 

「そのへんで缶詰とか詰めてきたけどな」

 

くるみがリュックに手をぽんっと当て言った。

 

「あとは上の階ね。誰かいるかもしれないし」

 

「いると、いいよな……」

 

 

 

 

 

 

 

2F

 

くるみが警戒をしながら階段を登っていく。

それに続くようにゆきとりーさんが続く

しおりはその後ろで薙刀を構えながらあたりを見回す。

 

「人、少ないね」

 

「みんな地下行ってるみたいだな」

 

「イベント?」

 

「そうね」

 

ゆきの質問にりーさんは軽く返した。

 

 

 

3F

 

「かわいー!何これストラップ?」

 

ゆきがある店に目をつけ猫のようなキャラクターが付いているものに目を輝かせた。

 

「ちげーよ防犯ブザーだろ?」

 

「あ、これアルノー・鳩錦みたい」

 

ゆきは、くるみの言葉に耳を貸さずまた新しい防犯ブザーを手に取る。

 

「これとこれと、あとこれも…」

 

「つけすぎだろ!」

 

ゆきはいくつか防犯ブザーを手に取るが、流石に多いだろうとくるみがつっこむ。

 

「みんなの分だよ。これくるみちゃんの」

 

といい見せたのは、円型の顔に足がついた謎のキャラクターだった。

 

「いらねーよ!」

 

「も〜しょうがないなぁじゃーん!」

 

ゆきはごそごそとリュックをいじる。

そうして見せたのは、じゃらっとつけた防犯ブザーだった。

 

「あとね、これしおりちゃんにあげる!」

 

「?これ……」

 

ゆきがしおりに手渡したのは、うさぎが付いている防犯ブザーだった。

 

「これしおりちゃんのね!あと、昨日元気なかったからプレゼント!」

 

「!……ありがとう……ゆきちゃん」

 

しおりは嬉しそうに微笑み、防犯ブザーを大事そうに握りしめた。

 

「それ、ここじゃ絶対鳴らしちゃだめよ」

 

「ん?」

 

りーさんが棚の奥からひょこっと顔を出し、注意する

 

「警備員さん飛んでくるわよ!」

 

「はい!」

 

 

 

 

 

 

それから学園生活部の四人は洋服店に入り、いろんな服を試着する。

水着や靴も見て回る。

ゆきはハイヒールに目を光らせ、履いてみるがうまく立てずぷるぷるしている。

そして歩こうとした途端コケてしまった。

 

 

 

 

5F

 

「さて、いるなら……ここだよな」

 

あれからしばらく経ち、5階へ向かう。

5階にあったのは大きな映画館だった。

 

「映画館だ〜」

 

「……ちょっと待ってて、中調べてくる」

 

「くるみ……待って、私がいく」

 

しおりはくるみを止めるように言った。

 

「でもよ……」

 

「たまには…頑張らせて…」

 

「気を付けろよ…」

 

くるみの声を聞いたしおりは走り出し、映画館の奥へと向かう。

 

 

 

暗い道が続いていそうだったので懐中電灯をつける。

少しづつ歩いて行き、慎重に奥へ進む。

 

すると、ごそごそと物音がした。

その先へ進むと、ソファーや植物で乱雑に作られたバリケードがあった。

それを外し、扉をそっと開ける。

 

中を覗いたしおりは目を見開いた。

そこにあった光景は…白く光る劇場の映像が流れている場内に数え切れないほどの『奴ら』が徘徊していた。

 

それを見たしおりは、一歩引きみんなのいる方へ走り出した。

その音に気付いた『奴ら』が扉のバリケードを押しのけて出てくる。

 

 

 

「りーさんりーさん、この映画面白そうだよ!」

 

「そうね」

 

映画館の入り口付近にてしおりを待つ三人は、映画のポスターやビラを見ていた。

 

「……逃げて!」

 

しおりの声に反応し、全員が声のした方を向く

 

「『奴ら』…が、いっぱい…すごい数!」

 

「?」

 

しおりの言っていることの意味が分からず疑問に思うゆき

 

「ゆき!いくぞ!」

 

しおりの言っていることが理解できたくるみは、急いで逃げるようにゆきに言う。

 

「うぅ……あぁ…」

 

すると一体の『奴ら』が姿を現した。

 

「ゆき!」

 

「うわっ!」

 

ゆきはくるみに引っ張られながら走る。

 

 

 

 

 

 

 

映画館の奥にある倉庫。

そこにいたのは一人の少女だった。

学園生活部の面々と同じ制服を着ている

 

するとガラガラっと物音がした。

少女はベッドから起きあがりドアに耳をあてる

 

するといくつかの足音が聞こえた。

それに感づき慌ててバリケードを固める。

ばっとベッドへ戻り震えながら布団に潜る

 

「あぶないっ!」

 

「くるみちゃん!」

 

微かに人の声がした。

それに気付きハッと起き上がる。

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。