「使い魔のお披露目会…え、なにそれは」
フーケ捕獲作戦から数日後、来たる大きな催し物についてルイズ、TDKの二人は話していた。
「来週このトリステイン魔法学院に嬢王陛下がお見えになるのよ。それに合わせて学院もいろんな催しを準備してるんだけど、これもその一つよ。」
「女王陛下かぁ…金もってそうなおばs…」
パァン(大破)
正座していた野獣が立ち上がったルイズのビンタで真横に倒れこむ。
「アンタ何失礼なこと言ってんの!?すぐ不敬罪で逮捕してやるからな!ケツマンおっ広げて神妙に待て!(ケツマンポリス)」
女王陛下と聞いてやけにギラギラした小太りのおばさんをイメージしてしまった野獣だったが、ルイズの話によると女王陛下はルイズと同世代の見目麗しい少女であるらしい。
「foo^〜!!テンション上がりますねぇ!(歓喜)」
「お前ノンケかよぉ…(絶望)」
野獣が女の子に興味を示したことに死ぬほどがっかりするルイズ。
「お姫様かぁ…なりてぇなぁ俺もなー(羨望)」
「あっ…そっかぁ!(得心)」
容姿端麗で才色兼備、加えてこのトリステインをまとめ上げるほどの権力とカリスマ。
その全てを持つのが自分と同じ少女だと聞いてしまうと、年頃の娘ならその立場に自分を投影した妄想を膨らませてしまうものだろう(男の子説完全論破)
ルイズは使い魔である僕らの排泄物、野獣先輩がノンケではなかったことに深く安堵した。
「そんなわけでできれば派手な出し物を用意したいんだけど、アンタ何かないの?汚くないやつで(無茶振り)」
淫夢の象徴たる野獣先輩から汚さを取ったら出来上がるのはウンコの絞りカスなんだよなぁ(汚い)
「(無くは)ないです」
だがしかしそんな無茶振りにも応えて見せるのが淫夢勢最高戦力である野獣大先輩である。
彼はおもむろに服を脱ぐと、脇をキュっと締めて腰を左右に振り始めた。
「あズンズンズンズンズンズンズンズン!ズンズンズンズンズンズンズンズン!」
「は?」
「ドライブウェーに春が来りゃアソレ!イエイエイエイ!いいわぁ^~」
「は?」
「レーナウーンレナウンレナウンレナウン娘がオシャレでシックなレナウン娘が」
「は?」
「わんさかわんさかわんさかわんさか!イエーイイエーイイエイイエーイ!」
「…」
「どうナリか(無能)」
「ダメです」
ブリブリブリブリュリュリュリュリュリュ!!!!!!ブツチチブブブチチチチブリリイリブブブブゥゥゥゥッッッ!!!!!!!
「どうして僕をそんなに困らせるんですか(静かな怒り)」
小学生みたいなテンションで繰り出した渾身の一撃をルイズ・フランソワーズ・ヤーマンに却下され、もう床中糞まみれにする野獣。
「アンタそれ本気で嬢王陛下に見せるつもり?それこそ不敬罪で打ち首よ!」
「何がいけなかったのか私には理解に苦しむね(ペチペチ)」
「全部(無慈悲)」
「む゛う゛ぅ゛ん!!(男泣き)」
野獣とルイズの出し物に関する問答は続き、変態糞土方の赤裸々プレイ報告、料亭平野社訓暗唱、踊る先輩BBなど、様々な案がルイズに叩き潰された。
「もう十分堪能したよ(限界)」
「あー、すわわぁ〜(絶望)」
目の前でクッソ汚い芸を連発されて精神に異常をきたしはじめているルイズと、度重なるNGで目に涙をためて床にへたり込む女の子先輩(かわいい)
「どうしよう…コイツは色々と凄いことは出来るけど、全部が何かしらの形で汚いのよね…」
「ありがとナス!(誇らしげ)」
なんとか主題は数日中に決まり、それからの二人は何かに取り憑かれたように特訓を繰り返した。
血反吐を吐くような特訓の末、彼らは品評会で披露する芸を完成させるに至った。
そんなこんなで使い魔お披露目会の日がやってきてしまった。
「緊張しますね〜するする」
「おっ大丈夫か大丈夫か(人間の鑑)」
舞台裏では、緊張で肩を強張らせる主人とそれを気遣う従者の姿。
自分たちの前の生徒たちは使い魔である魔法生物の力を使って火、水、土などが思い思いに舞い踊るド派手なショーを披露していった。
華やかという言葉と対極に位置する僕らのおしゃべりうんちには、残念ながらそういった芸は不可能である。
彼らの持つホモ特有のTNPでいかに舞台の前の視聴者兄貴たちを引き込むか、腕の見せ所である。
「スゥー…よし!行くわよTDK!!」
「ん、おかのした(平常心)」
深呼吸で気合を入れるルイズとTDK。
とうとう舞台の幕が上がった。
「イクゾオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!」
「新曲!(重要)」
突然奇声を上げ始めた少女と糞に、それまで会食しながら芸を見ていた会場の人間は釘付けになった。
「近藤大介!!近藤大介見てるか!?」
「いざッ!(鎌倉)」
野獣先輩の顔が一瞬微妙に丸くなってよく似た誰かのようになったが、舞台の前の視聴者兄貴たちの中にそのことに気がつく者はいなかった。
「ワーンツースリーfoooo!!」
ルイズはというと、後ろで謎の黒い箱のような物を弄っており、なにやら彼女の動きに合わせてズンズンと謎の音がする。
「一体なにが始まるんだ…」
普段ルイズの魔法で被害を受けている面々や、野獣の恐るべき力を1度目にした兄貴たちは、ステージ上で起こる珍事を固唾を飲んで見守る。
「イクッズォ!!」
そうしてそれは幕を開けた。
ミスティアとうどんげ キスメとメディ
霧雨の子と ミスティアとチェン
パチェ子の汁を添加したパスタ
神々のぉ〜♪
「…は?」
ルイズと野獣の口から謎の呪文めいたクッソ寒いラップが紡がれ、凍りつく会場。
ノーナじゃないのかよぉ(絶望)
ミスティアとうどんげ キスメの便
キスメのうんこと ミスティアとチェン
パチェ子の汁を添加したパスタァ
(てゐ てゐ てゐ)
しかもよく聞いていると歌詞が絶望的に汚い。
耐えきれなくなった生徒や来賓の貴族たちが頭を抱えてわめき出した。
「ムリムリムリムリ!」
「あ゙あ゙あ゙も゙お゙お゙や゙だあ゙あ゙あ゙!!」
「ライダー助けて!!」
程なくして会場は阿鼻叫喚の様相を呈しはじめる。
至る所から涙ながらの悲鳴が聞こえて来た。
レザマリ レザマリ
朝まで踊ろう レザマリ レザマリ
Ass、あっ妹(野獣妹)(ワァー!)
至る所から響く悲鳴をよそに、東方激寒メイジと化したルイズと先輩のラップは会場を駆け巡る。
ついにはステージの最前列にいた生徒の数人が力尽き倒れ始める。
「あれは風のスクエアスペル『お茶の間ブリザード(激寒)』。系統魔法魔法が使えないルイズが何故…。」
何とか意識を紡ぎ、ひび割れたメガネの位置を指で治しながらタバサは呟いた。
「きゅいきゅい!(嘘つけ絶対TDNラップだゾ)」
窓の外から室内の惨劇を見つめていた彼女の使い魔シルフィードが冷めた目で突っ込みを挿れる。
ミスティアとうどんげ キスメとメディ
霧雨の子と ミスティアとチェン
パチェ子の汁を添加したパスタ
神々のぉ〜♪
「ループするのか…(絶望)」
「わかったわかったわかったよもう!!」
悪夢は終わらない。
一通り歌い終わったかと思えば全く同じ歌詞で2回目、3回目とクッソ汚いラップが続き、会場の人々を際限なく苦しめる。
「もおやめてえええええええ!!(天才子役)」
会場を飲み込む悪夢は114分に渡って繰り広げられた。
「閉廷!終わり!!(救いの声)」
「じゃあ俺、ギャラもらって帰るから。」
飽きて来たルイズと野獣がこう宣言した時の生徒たちの顔は、まさに始祖ブリミルを仰ぎ見るそれと違わぬ程であったという。
後にトリステイン魔法学院の伝説の一つとして語り草になるのであった。
颯爽と走るタドコロくん