異世界レ●プ!使い魔と化した先輩   作:ツクダオリジナル

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6話

「誇り高き貴族の名誉をかけて!君に決闘を申し込むッ!」

 

「えぇ・・・(困惑)」

 

ギーシュから叩きつけられたのは一対一の果たし合い。

 

彼は貴族としての名誉を大いに貶めた(らしい)人間の屑、野獣先輩へ怒りの鉄槌を下さねばならなかった。

 

「君には半刻ほどの猶予を与えてやる!それまでに始祖ブリミルへの祈りを済ませておくんだね!ヴェストリの広場で待とう!」

 

「おう、考えてやるよ(唯我独尊)」

 

ギーシュの目が血走っている。対する野獣はホモ特有の飄々とした態度で応じる。それがさらにギーシュの神経を逆なでした。

 

「フンッ!そういや君はあのゼロのルイズの使い魔か!彼女も哀れなもんだ。こんな駄犬を呼び出してしまったんだからね!まぁゼロの彼女にはお似合いか。」

 

「あったまきた(冷静)。じゃあ送ってやるよ地獄にッ!!(闇の力)」

 

何の罪もないルイズまでバカにされて流石に頭にきた野獣。ギーシュとの決闘を受けてしまった。

 

 

「何やってんのよあのバカ!!」

 

一連のやりとりを静観していたルイズだったが、とうとう野獣とギーシュの間に割って入った。

 

「ギーシュ!あんた決闘が禁止されてること知らないの!?」

 

「それは貴族同士の決闘だろう?平民と決闘してはいけないなんて校則にも法律にも載ってないじゃないか。」

 

突然間に割り込んだルイズに対してギーシュは意地の悪い笑みで答えた。

 

「そんなの詭弁じゃない!だいたい魔法も使えない平民をいたぶって自己満足に浸るなんて聡を知りなさいよ!(大坊)」

 

「だまれ!そもそも君が使い魔の躾をちゃんとしていたらこんなことは起きなかったんだ!飼い主が飼い主なら犬も犬だな!」

 

「クゥン・・・(子犬)」

 

三者三様に己の意見を主張するが平行線をたどり、最終的には野獣の「男なら、背負わにゃいかん時はどない辛くても背負わにゃいかんぞ!」という一言で決闘が執り行われることに決まってしまった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「なんてこと・・・あんた死んじゃうわよ!今からでも遅くないわ!ギーシュに謝ってきなさいよ!!」

 

「やだよ(即答)」

食堂の帰りに涙目で訴えかけてくるルイズを優しく諭す先輩。

 

「あのねぇ!平民は貴族に絶対に勝てないもんなの!魔法を使える相手にどうやって勝とうってのよ!」

 

「トレーニングはやってます(誇り)」

 

ルイズが何を言おうともホモは饒舌である。軽くいなされてしまう。

「もういいわよ!勝手にすれば!?人がせっかく心配してるのに!ギーシュにボコボコにされても知らないんだから!!」

 

そう言ってルイズは走り去ってしまった。

 

「センセンシャル・・・(届かぬ想い)」

 

遠ざかる主人に対して心の中で一言だけ謝ると、野獣はヴェストリの広場へと向かった。

 

 

 

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ヴェストリの広場にて

 

「逃げずによく来たね。まずは褒めてやろう(褒めて伸ばす)」

 

「Foo〜↑気持ちぃ〜(池沼)」

 

穏やかな風が吹く昼下がり、ヴェストリの広場にて二人の男が対峙し、その周りを多くのギャラリーが円を描くように取り囲んでいた。

 

「ギーシュ!やっちまえー!!」

 

「調子に乗った平民を叩き潰せ!」

 

周囲からは様々な野次が飛んでくる。

 

「まあまあ、皆落ち着きたまえよ。彼だってこれから訪れる恐怖で震えているんだ。どうだい?使い魔くん。今地に頭をつけて謝るなら許してやらないこともないよ?」

 

この期に及んでキザったらしく情けをかけるギーシュ。

 

「おう、あくしろよ」

 

ホモはせっかち。御託はいいからさっさと始めようと、野獣はそう告げている。

 

そんなホモ特有の不遜な態度に我慢ならなくなったギーシュは、額に青筋を浮かべながら宣言した。

 

 

「いいだろう。望み通り切り刻んで肉片にしてあげるよ。」

 

ギーシュは静かに杖を野獣に向ける。

 

「僕は『青銅』のギーシュ。魔法を使って戦う。卑怯とは言うまいね?」

 

「早くしろぉ〜」

 

ギーシュの名乗りさえも適当に流す野獣に、とうとうギーシュの最後のストッパーが切れた。

 

「ッ!貴様ぁ!出でよ!ワルキューレ!!」

 

「ヌッ!?」

 

ギーシュが杖を振るった瞬間、野獣の周囲の地面が不自然に盛り上がった。

 

「うわあああああ!なんでなんでなんでなんで!?(病気)」

 

初めて魔法を見る野獣は目の前で起こる変化に驚いている。

 

そうしているうちに土が徐々に集まり、人の形を成していった。

「さあ、僕の操る青銅の戦乙女たちと踊り続けろ!」

 

ギーシュが言ったように、土塊は青銅に変化し、美しい戦乙女の彫刻が出来上がった。

 

「行けワルキューレ!奴を叩き斬れ!!」

 

ギーシュが杖を振って命令を出すと、ワルキューレが大きく剣を振りかぶり野獣に突撃した。

 

土煙を上げながら猪突猛進に野獣の元へ駆けるワルキューレ。

 

「やりますねぇ!(歓喜)」

 

剣の届く範囲まで接近しギーシュのワルキューレは、上段の構えから一閃、野獣に対して斬撃を繰り出す。

 

これは決まった!そう確信したギーシュだったが、

 

「そんなんじゃ甘いよ」

 

対する野獣はまるで軟体動物のように形を変えながら踊るように剣をかわす。

 

「ホラホラホラホラ」

 

 

『踊る先輩BB』

 

一撃、二撃、三撃と繰り出される斬撃を、クッソ汚いダンスを踊りながら右に左に回避する野獣。

 

「動くと当たらないだろ!?当たらないだろぉ!?」

叫ぶギーシュ。

魔法が使えない野獣に対し、ワルキューレ1体で完封できるだろうと踏んでいたギーシュは予想外の状況に僅かな焦りと激しい苛立ちを覚えた。

 

「爆砕かけますねぇ」

 

それまで避ける一方だった野獣が動いた。

彼はワルキューレの背後に回り込むと、どこからかシャワーのノズルのような物を取り出し、先端をワルキューレの頭部へ向けた。

 

「頭いきますよ〜」

 

バチチチチチチチッ!!

 

ノズル先端がワルキューレと接触した瞬間、強烈な閃光と共に大量の火の粉が発生した。

 

「うおっ!眩しっ!なんだねそれは!?」

 

頭頂部から首へ、その光は美しい戦乙女を模したワルキューレの頭部を溶かしていく。

 

 

『迫真溶接部』

 

 

目の前で起きている現象の正体はアーク放電。

シャワーのノズルから出ているのは超高温のプラズマであった。

 

「な、なんだこの温度!?トライアングルのメイジでもここまでの炎は出せないぞ!?」

 

ギーシュがそう言い終わる頃にはワルキューレの頭部は焼き切れ、動かなくなってしまっていた。

 

メタル化したMURはこれを受けてなお意にも介さぬ様子だったが、ドットクラスのメイジであるギーシュの作った人形などがこれを受けて無事でいられる道理はない。

 

「はぁ〜、こ げ く さ」

 

野獣は首が落ち動かなくなったワルキューレを蹴倒すと、ギーシュに向き直った。

 

 

 

「よぉ、ホモの兄ちゃんもう終わりか?」

 

 

 

サングラスをかけワインをあおりながら野獣が問う。

 

「だっ!誰がホモだ!!これが僕の本気だと思うなよ!!出でよ!ワルキューレ達!!」

 

野獣の挑発で頭に血が上ったギーシュは、残る全ての精神力でもって6体のワルキューレを生み出した。

 

 

「さあどう出る!?さっきみたいなことを一体ごとにやっていたら残りのワルキューレにミンチにされるぞ!?」

 

血走ったギーシュは杖を振りかざし、全てのワルキューレを一斉に野獣へと向かわせた。

 

一点で攻めてきた先ほどと異なり、面で攻めてきたワルキューレ達の攻撃は、『踊る先輩BB』ではかわせない。

 

「しょうがねぇなぁ(戦闘民族)」

 

腕を前にクロスさせ防御の構えを取る野獣。

 

「ハハッ!青銅の剣が素手で防げるか!!ワルキューレ達!!奴をボロ雑巾に変えてしまえ!!」

 

ワルキューレに取り囲まれる野獣。

先程はスピードに翻弄されたが所詮は生身の人間。ワルキューレの攻撃が当たりさえすれば勝てるはずだ。ギーシュはそう思っていた。

 

事実、ワルキューレの剣の一振りでさえ生身の人間が受ければひとたまりもないだろう。

 

剣やメイス、モーニングスターのような物を持ったワルキューレ達が休む間も無く野獣に攻撃を浴びせる。

 

ドガッ! ドゴン! ガンッ!

 

彼女達の攻撃が繰り出されるたびに、ヴェストリの広場に鈍い音が響き渡る。

 

「ンアッー!!」

 

クッソ情けない声を上げながらうずくまる野獣。

強烈な連撃の余波で砂埃が舞い、野獣とワルキューレの姿が見えなくなるが、野獣が痛めつけられる音は鳴り続けた。

 

「ヒィッ!!」

 

一部の女子生徒が両手で顔を覆う。

 

「お、おい・・・ギーシュ!!その辺にしとけよ。あの使い魔本当に死んじまうよ。」

 

ギャラリーのうちの一人が声をかけた。

 

「ハァ・・・ハァ・・・そうだね。僕としたことがつい熱くなってしまった。これに懲りたら今度からは身の程をわきまえた行動をとることだね。」

 

ひとしきりいたぶった後に、芝居染みた口調で語りかけるギーシュ。

 

・・・・・

 

しかしギーシュの呼びかけに答える声はなく、ヴェストリの広場は沈黙に包まれた。

 

先程まで熱狂に包まれていたギャラリーも、今は黙ってギーシュの顔を覗き込むのみ。

 

「つ、使い魔くん・・・?まさかとは思うが死んじゃいないよね・・・?」

 

まだ不明瞭で見えない野獣の方へ呼びかけるギーシュ。

 

 

 

 

 

 

「しゅう〜」

 

 

 

突然、視界を遮っていた土埃が吹き飛ばされた。

 

広場の中央に立つ男を見て誰もが目を疑った。

 

「36・・・普通だな!」

 

何が36だったのかは謎だが、今の今までクッソ情けない悲鳴を上げながら一方的な蹂躙を受けていたはずの男が無傷で立っているのである。

 

「バカな!?効いてないだと!?じゃあさっきの叫び声は何だったんだ!?」

 

「出そうと思えば(自由)」

 

黒みがかった肌には傷一つ入っておらず、ズタズタになっているはずの制服もなぜか綺麗なままである。

 

今までの劣勢は全て演技だったと、目の前の男はそう告げている。

 

「お、おいお前、本当に平民、いや人間か!?生身の人間が何故あの攻撃に耐えられるんだ!?」

 

ギーシュはまだ知らない。自身が伝説を相手に闘っているということを。

 

「じゃあそろそろ行きましょうね。」

 

野獣が仕掛けた。

 

彼が手を地面にかざすと、その地点を中心に黒い霧の塊ようなものが現れた。

 

「な、何なんだこれは?こんな魔法見たことないぞ?」

 

ギャラリーの一部が怪訝な声を上げる。

 

ギーシュは身構えた。

あの霧が毒で自身を包み込んで倒すつもりなのか。

あの霧を実体化させて殴りかかってくるのか。

あの霧が高いエネルギーの塊でそれをぶつけてくるつもりなのか。

 

様々な予測を立てるが、そのうちのどれが正解であろうと、精神力を使い果たした今のギーシュには防ぐ術がない。

 

「ハ・・・ハハッ」

 

ギーシュから乾いた笑みがこぼれる。

 

「お前も〜う生きて帰れねえな(他人事)」

 

ギャラリーも彼を助けに入ることはしない。

 

黒い霧はしばらく野獣の周りを滞留していたかと思うと次の瞬間、ギーシュを取り囲んだ。

 

先ほどまでの野獣のように、今度はギーシュが暗闇に包まれ見えなくなってしまった。

 

「何が起きてるんだ?」

 

ギャラリーの男子生徒がゴクリと喉を鳴らす。

 

黒い霧に包まれたギーシュにはしばらく動きがなかったが、突然彼の悲鳴がこだました。

 

「うわっ!何をする!?やめるんだ!!お願いします!!助けてください!!うわああああああああああああああああ!!!」

 

黒い霧は未だギーシュの姿を隠しており、中で何が起こっているのか知るすべはない。

ただ、ギーシュが無事ではないことはその場にいた全員が悟っていた。

 

 

 

 

なぜならその暗闇の中から微かに

 

 

 

『1万円くれたらしゃぶってあげるよ』

 

 

 

という声が聞こえたから。

 




ハイ。英霊召喚です。

野獣の手でぶちのめせよと思う兄貴達もいるかもだけど、まだバトルいっぱいあるから。
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