あとゼロ魔ファンの皆様には、こんな名作とあんな汚物をクロスさせてしまったこと心からお詫び申し上げます。
「お ま た せ」
「ゼェ・・・ハァ・・・着いたのね?」
野獣が運転席から後部座席のルイズに向けて呼びかけた。
首都トリスタニアから馬で2時間かかる距離を、野獣が作り出したコ↑コ↓アは1時間で駆け抜けた。速い。速くない?
「ハァ・・・死ぬかと思った。それにしてもすごいスピード出たわね。」
時速40キロほどの速度で走る馬が2時間かかる道を1時間で走り抜けたとなるとその速度は時速80キロ程。
整備されてないガタガタの道をその速度で走ると体感速度は凄まじいものになる。
「おっ、大丈夫か大丈夫か?すっげえ白くなってる(顔色)」
「もう二度と乗らないから。」
何はともあれ無事首都トリスタニアに着いた二人。
この世界に駐車場なんてあるわけ無いので、野獣はコ↑コ↓アを元の紙粘土に戻して歩き始める。
「ホントにデタラメよね。アンタの世界のモノって・・・(呆れ)」
「ありがとナス!」
「褒めてないから」
「ンアッー!!(絶望)」
そんなクッソ汚いやりとりを交えながら、トリスタイン一の大通り、ブルドンネ街を練り歩いた。
「結構栄えてるんすね〜。子供もいっぱいいるゾ〜」
「首都だから多少はね?」
少し歩いただけで、「もう始まってる!」とか「合体してるから安心」など元気な子供たちの声が聞こえてくる。
野獣が元いた世界では、こちらの世界で成人として扱われるような年齢の男がホモビ出演の際小学生コスで糞尿を撒き散らしたり、野獣の先輩にあたる池沼が「〜だゾ」という幼児の言葉を使ったりと、子供は子供でもろくなのがいなかった。
「来ちゃったんすねぇ〜異世界・・・」
「何よ今更」
しみじみとここが異世界だということを実感し、たそがれたようになってしまった先輩。
だが数秒の後にはホモ特有の極太精神力で元の野獣に戻ってしまう。
「あーさっぱりした(皮肉)」
「そ、そう?良かったわね。」
ルイズは秋の空のようにコロコロと変化していく野獣の心情について行けず、怪訝な顔をしながら答えた。
しばらく歩くと、今日の目的である武器屋ののれんがちらほら目につき始めた。
ルイズは貴族と言えども学生の身。そんなに金銭的余裕があるでは無いので、高級志向な雰囲気の店ではなく程々の佇まいの店を選んだ。
「いらっしゃいませお客様ぁ〜」
妙にねっとりとした話し方の店主がこちらを見て挨拶して来た。
「あらお客様!貴族様じゃないですかぁ!貴族様が武器屋に足をお運びになるなんて!うちは真っ当な商売してますからねぇ〜!」
「聞いてないわよ別に。今日は使い魔の剣を買いに来たの。」
想定外の客の来店に慌てふためく店主と誤解を解くルイズ。
「あぁ〜左様ですか!で、剣を持たれる使い魔様はどちらで?」
「こいつよ。」
「お●んこぉ^〜(気さくな挨拶)」
それまで主人の後ろでドキドキしながら隠れていた女の子先輩が爽やかな挨拶とともに姿を現した。
「こいつすげぇ変態だぜ?(気さくな挨拶)」
店主も負けじと普段の丁寧語を忘れて返す。
異様な光景に通りを歩く人々の注目が集まるが、当の本人達はどこ吹く風である。
「ゴホンッ!・・・それで?何かオススメの武器なんかはあるかしら。」
「ありますよぉお客様ぁ〜」
武器屋の店主は一度店の奥に消えると、片方の手には1本のきらびやかな剣、そしてもう片方の手にはなぜか生魚を持って戻ってきた。
「行きますよぉお客様ぁ〜見ててくださいね〜!」
店主はまな板の上に魚を置くと、剣の刃の部分を指差して説明し始めた。
「この剣ね、なんと!かの有名なシュペー卿が打った名刀なんですよ!」
まな板の魚をしっかりと手で押さえる。
「これね、よぉ〜く見てください!両刃なんですこの剣!片刃だと曲がる。両刃だと真っ直ぐ切れるんです!見ててくださいね〜!」
魚の頭を上に向けて中心から剣の刃を突き立てる店主。
「魚をしっかり握りますよねぇ!刃の隙間に入れていただいたらご注目!!上からガッガッガッと切っていただけるとなんとタイのおかしらが・・・!物の見事に・・・ッ!!」
切 れ て な い
店主は諦めずに剣を上から抑えつけると、
「フンッ!フンッ!フンッ!・・・真っ二つと!言うわけなんです!」
何度か衝撃を与えてタイのお頭を両断してみせた。
「負けるなー!」
「ナイスファイトー!」
「生放送っ!生放送だから!」
道行く人々から彼の健闘を讃える声と拍手が送られた。
買い物にやってきた奥様方の希望の星である彼はこんなことでは負けはしない。
彼の握り拳に力が篭る。
QVCもアレ福ちゃんが悪いんじゃなくて商品がヤバいからね。仕方ないね。
応援してくれたお客様や道行く知らない人達の期待に報いるべく、店主は強い眼差しでルイズに向き直った。
「さぁどうですかお客様!」
「いらない(英断)」
ただし買うかどうかは別である。
店主は膝から崩れ落ちた。
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特にめぼしいものが見つからず、何軒かの武器屋を巡る野獣とルイズ。
するとある武器屋を物色中に店の奥から奇妙な声が発せられていることに気がついた。
「オウオウオウ!!テメェ達みてぇな貴族が遊びで剣を買おうなんて正直いい迷惑なんだよ!とっととそのうんち人形連れて帰っちまいな!!あ〜胸糞悪りぃ!!」
ヴァリエール家令嬢のルイズに対して随分な物言いである。
聴覚を頼りに不遜な叫びの出所を辿ると、一本の錆びた剣に行き着いた。
「ファッ!?なんだこれは。たまげたなぁ。」
「あら、インテリジェンスソードじゃない。」
野獣は喋る剣を前に大層驚いていたが、自らも喋るうんちであることを思い出すと、その感動も薄れていった。
ルイズはこの手の武器をすでに知っているようで、特に驚いた様子もなくそれを手に取り品定めをする。
「そうなんでさぁ。そいつの名前はデルフリンガー。インテリジェンスソードなんですが口が悪いもんだからずっと売れ残りでね。こんなんじゃ商品になんないよ〜(棒読み)良かったら貴族のお嬢さん、うんと安くするんで買い取って行きませんかい?」
「えぇ・・・(困惑)こいつを持つことのメリットが思い浮かばないんだよなぁ。だいたいこの剣サビっサビじゃないの!」
ルイズは目に見えて嫌そうな顔で店主の言葉に答えるが、インテリジェンスうんこである野獣は親近感が湧いたのか、剣を野獣の眼光で舐め回すように眺めた後、「お前のことが好きだったんだよ!(迫真)」と勝手に購入を決めてしまった。
「ケッ!勝手にしやがれ!貴族のチャンバラごっこに付き合わされんのは癪だけどよ!」
「あんまり騒ぐとケツの穴(鞘)にぶち込んでやるぜ〜(脅迫)」
「壊れちゃ^〜う」
最初のうちは反抗的だったデルフリンガーだが、野獣による愛(♂)のこもった説得により打ち解けたようだ。
今では従順に従っている。
そして数分後。
「えええええ!?またアレに乗るの!?馬がいい!最悪あの馬もどきでもいいから!ちょっと待って!助けてください!お願いします!!うわああああああああああああああああああ!!!」
買い物を終えた野獣は、嫌がるルイズを再びコ↑コ↓アのケツの穴(後部座席)にぶち込んで帰路に着いた。
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一方その頃、
「ふぅ、やっと着いたわね。ありがとうタバサ!」
「いい。それよりあの使い魔を・・・・」
「そうね!まぁでもそんなに焦らなくても買い物してるうちに会えるわよ!この街もそんなに広くないしね。そんなことよりせっかく首都まで来たんだから何か食べましょうよ!」
「合理的。」
腹が減っては戦はできぬ。
遅れてやって来たキュルケとタバサは屋台で昼食をとった後、既に帰ってしまった野獣達を探して街を歩くのだった。
挿絵いらない派ニキ許してください何でもしますから